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第二十七話 様子
しおりを挟む「待ちなさい!」
「ルラ、お願いできる?」
コクりと頷きルラはリラを追いかけていく。
ルースが追いかけたところでリラは余計に怒って外に出るかもしれない。
ルラなら姉妹なので何とかなるだろう。
「今行っても逆効果です。 それにルラがいます。 彼女がいるので大丈夫でしょう?」
「だが……」
深いため息をつくとルースは椅子に座りなおすのだった。
サウルは心配になり、彼女達の部屋をノックする。
しばらくしてルラがそっとドアを開く。
「大丈夫?」
「うん、もう落ち着いた……」
「中に入っていい?」
「どうぞ」
中に入ると、眠っているリラがいた。
目には泣き喚いていたのか、目が腫れている。
「大変だったでしょ……」
「もう慣れっこだよ」
彼女の寝顔を見ると疲れたのか、スヤスヤと完全に熟睡してしまっている。
「見過ぎだよ」
ルラに本で頭をこつんとされる。
「女の子の寝顔を見つめ続けていいのは王子様か、旦那様だけなのです」
「えぇ~」
「それで? どうだったの?」
「やっぱり反対だって」
「そっか」
「とりあえず僕の両親にも相談してみるよ」
そう言うと、ヒルダさんがご飯を運んでくる。
「リラが起きたら食べるように言っといてくれる?」
「わかった」
そういうと、ヒルダさんは下に降りていく。
「リラ、ご飯食べよう?」
「ん……」
不貞腐れながらもご飯を食べるリラとサウル達なのだった。
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