おれの、わたしの、痛みを知れ!

えいりす

文字の大きさ
176 / 215
第五章 アンダーグラウンド

176.遠い日の記憶4

しおりを挟む
「うーん……こっちだと思う」

 シーナの案内で夜の森を進むヴァラロス。途中で魔物に遭遇しないかとも思ったが幸い魔物は現れていない。
 シーナによると普段からこの森は滅多なことでは魔物は現れないらしい。だからこそひとりで森に入り探し物をしていたのだとか。

「そういえば、森に入って何をしてたんだ?」
「えっと、薬になる植物を探してたの。街を守ってくれている人がいるんだけど、その人が魔物に噛まれて大変で……治すためには、ヒトツバハギって植物の葉っぱが必要みたいなの。……本当は、見つからなかったら暗くなる前に帰って来いって言われてたんだよね……」
「……結構大変な状況だったんだな。ちなみに、その人はどういった症状なんだ?」

 ヴァラロスはシーナの言っている葉がどういう効力のある葉なのかが分からない為、どういう症状が出ているのかを確認した。薬になる植物は分からなくとも手荷物に使えるものがあるんじゃないかと考えたのだ。

「うーん……全身が痺れて力が入らないとか言ってた気が……」
「……ん?もしかして、その噛んだ魔物ってコウモリか?」
「え?よく分かったね。そうそう、コウモリの魔物」

 ダンジョンの近くということもあり、もしかするとと思ったことが的中した。それならば対処が出来そうだ。

「それだったら薬を持ってる。これを飲ませてやればいい」

 そう言うとヴァラロスは自分の荷物から薬の入った瓶を取り出してシーナに渡した。

「え!?いいの!?……なんかお世話になってばっかりでなにもお返しが……ううん。こういう時は違ったね。ありがとね!ヴァラロス!」
「おうよ!」

 先ほどの繰り返しになりそうな所、シーナはヴァラロスの言葉を思い出した。それが正解とばかりにニカっと笑いながらヴァラロスは満足そうな顔をする。
 子供は難しいことを考えなくていい。純粋に育ってくれればいい。そうヴァラロスは考えていた。そう、この後に出会うであろう魔族の大人たちとどう話をするべきか。それを考えると少し怖く感じるのであった。

(もし、拒絶されたら行く宛は無いが……無理に言って寝首をかかれるよりはマシか。そうなると一回帰った方がいいかもしれんな)

 そんなことを考えていると程なくして森を抜けることができた。そして、森を抜けるとすぐ目の前に大きな門が目に入る。

「大きい門だな。俺の住んでた村より立派だぞ」
「えへへ。これ町のみんなで作ったんだって。昔、魔物が集団で襲ってきたことがあるみたいで、魔物から町を守る為にあるって聞いたよ」
「魔物から守る……か」

 どこまでも同じだ。そんな感想が頭をよぎる。ヴァラロスのいた村も魔物の被害から守る為に門が作られ、村を守る力自慢の冒険者がいた。怪我をすれば薬の材料となる植物を採取し、互いに助け合う。
 何も変わらないのだ。一体何が違うと言うのだろうか。その考えがヴァラロスの頭から離れずにいた。

「ちょっと待っててね。今開けてもらうから」

 シーナはそう言うと門の前にてこてこと小走りに向かって行った。毒を受けたとは思えないほど回復している様を見てホッとするヴァラロス。町に入るための最初の交渉はシーナに任せるのであった。

 シーナが門の近くで何か叫ぶと門の小窓から声が聞こえる。

「嬢ちゃん!無事だったか!今みんなで捜索隊作って探しに行こうとしてたんだよ!」

 離れててもはっきり聞こえてくるその声からは、声の主がどれだけシーナのことを心配していたかがよくわかった。
 離れてみているとシーナは今まであったことを話している様だ。チラチラとこちらを見ながら話しているのが見える。

 それから少しして門が開いた。近づいていいものなのかヴァラロスが思案しているとシーナが手招きをする。交渉がうまく行ったのか、これから説明するのか、ヴァラロスは内心ドキドキしながら門へ近づくのだった。

「きたきた。おじさん、この人が私を助けてくれたヴァラロス。道に迷ったらしく中に入れてあげたいんだ」
「……ヴァラロスだ。聞いてるかもしれないが……その……」

 シーナがどこまで説明したのかが分からず言葉に詰まるヴァラロス。もし、ヒト族である事を説明していない場合は一悶着あるだろう。そもそも、耳を見れば一発でバレるため隠そうとする事自体が悪手である。それは分かっているがそれでも言葉が詰まってしまった。
 その様子を見た門兵は複雑な顔をして離し始めた。

「まぁ……なんにせよ、嬢ちゃんを助けてくれた事に変わりはない。ありがとうよ。今町長に掛け合ってるからここでちょっとだけ待っててくれ」
「わ、わかった。……お前は俺の事を……その……怪しいとは思わないのか?」

 ヴァラロスが不安そうにそう話すと門兵はキョトンとした後に笑いながら答えた。

「わっはっは……いやー、自分でそれを聞くか。確かに嬢ちゃんの言う通りだ」

 いったいシーナは何を話したのだろうか。当のシーナはニコニコしながら2人のやり取りを見ている。

「いやなに、あんたがひとりでふらっと来てたら怪しいと思ったと思う。だが、嬢ちゃんから助けてもらった上に薬までくれたって聞いてるしな。……それに、悪いやつがそんな不安そうな顔で自分から怪しくないか聞くと思うか?町長次第だが、町には入れると思うぞ。だから少しだけ待っててくれ」
「あ、ありがとう……」

 肩透かしを食らったヴァラロスは一気に肩の力が抜ける。緊張していたのがバカのようだ。それも全てはここが敵地と考えていたからであろう。話してみれば普通の人の町となんら変わらないのだ。

 町長が来るまでに門兵はこの町の事を話し始めた。どうやらこの町は普通に来ようとしてもたどり着けないようになっているとのこと。普段は魔法で視覚の認識を阻害してたどり着けないようにしているらしい。なので、町の住人に連れてきてもらうか魔法を解くことでしか町に辿り着けない。一部の魔物は視覚に頼らずに移動するため稀に町に侵入することがあるとの事だった。


 門兵の話を聞いていると町長らしき人が到着した。らしき、というのは見た目が若く見える為町長とは思えないのだが、近づいてきた際に門兵が手を挙げてこちらだと呼んでいた為、その人が町長だろうという推測である。

「あなたがシーナを助けてくれた人ですね。この町の町長を務めているヴィルと申します。……改めて娘を助けていただき感謝致します」

 ヴィルが深々と頭を下げてお礼を言う。町長にそこまで頭を下げられると困惑してしまうが娘を助けたと言う事であれば分からなくもない。

(……というかシーナは町長の娘だったのか)

 シーナが町長の娘であることをもっと早く教えて欲しかったと思うヴァラロスであった。

「いただきました薬も既に使わせてもらいました。すぐに効果が現れ、本人も痺れはまだ残るものの動くことができると喜んでおります。重ね重ねとはなりますが感謝致します」

「それなら良かった……だが、良かったのか?見ず知らずの……その、"他種族"からの薬を信じて……?」
「ご自分で言うことではないですよ?……シーナがあなたに懐いている事が全ての証明です」

 ヴィルはそう言うといつの間にか横に立っていたシーナの頭に手を置く。

「それに……過去のしがらみは確かにあります。ですが、それがヴァラロスさん。あなたを否定する理由にはなりません。私はね、"ヒト族"を信じたわけじゃありません。ヴァラロスさん、あなたを信じたのです」
「!!?」

 ヴィルの言葉を聞いたヴァラロスは衝撃を受けた。過去にヒト族、魔族とこだわっていた自分が恥ずかしくなるほど純粋な言葉であった。ヒト族の中にも信頼できる人、出来ない人がいる。それはきっと魔族でも変わらないだろう。……そして、その概念自体は種族の違いなど関係ない。つまり、種族など関係なくヴァラロス個人を信頼してくれたのだ。それを理解したヴァラロスは驚き、また感動していたのだった。

 ヴァラロスが呆けているのを見てヴィルは少し困った顔をしつつ話を続ける。

「そんなところに立っていないで、どうぞ中へお入りください」

 ヴァラロスはその好意に甘え、ヴィルたちについて行くのだった。



 しばらく町中を歩いていた。その町並みはヒト族の町そのものと言っても過言ではないほど違いが見つからなかった。それどころか、地面にはゴミなど見当たらず、むしろこちらの方が綺麗にも見える。
 道ゆく人々も、耳の形状はヴァラロスのそれとは異なるが、それ以外は普通で特に不審な点が見当たらない。本当に一般市民という印象である。

「何か気になるところでもありましたかな」

 ヴァラロスはキョロキョロとしているとヴィルが話しかけてきた。あまりにもキョロキョロとしていた為か、町長であるヴィルが何かあれば説明しようと思ったのだ。
 ただ、それを聞いたヴァラロスは自分がそこまでキョロキョロしていたかと気付き少し照れくさそうに話し始める。

「いや、珍しいとかではなく……本当に何も変わらないなと。俺の住んでいた町もこんな感じで、逆に驚いてた。……あと、町にゴミも落ちてなくてとても綺麗だなと」
「そうでしたか。ヒト族の町もこの町と何も変わらないんですね……。実は、この町並みは魔王様が考案されたのです」
「魔王が……?」
「えぇ」

 ヴァラロスの中の魔王像は魔物を操ってヒト族を蹂躙するものであり、こんな人々の生活に関わるなんて想像もできなかった。

(いや、そもそも魔族自体が人と変わらないことがわかったばかりだ。魔王もヒトの王様となんら変わらないのかもしれない……)

 ヴァラロスがそんな考えを巡らせているとヴィルが話を続ける。

「……あれは15年ほど前でしょうか。魔王様が突然行方不明になられたのです。ほんの1ヶ月ほどでしたが周りは魔王様の行方を探ろうと必死になっていました。ですが、突然帰ってきて町の視察に来られたのです。……当時はちょうど、魔物の被害が大きい時だったので町の半分は崩壊していました。その視察の時に、折角なら新しい町を作ってみないかと言われ、今の形となりました。今思えば、その時にヒト族の町に行っていたのかもしれませんね」
「そんなことが……一度話してみたいものだな」

 ふと言葉が出た。ヴァラロスとしては全く意識せずに出た言葉。自分自身驚いている。
 自分は勇者として魔王を討伐しようと考えていたはずである。それなのに、魔王のことを"面白いやつ"だと思ってしまった。敵対する種族の中に紛れて生活し、ヒト族となんら変わらない町を作り出したであろう魔王のことが気になったのだ。
 ……そして、その言葉は運命の歯車を大きく動かすこととなる。

「それであれば、明日お城へ行ってみてはいかがですかな?」
「えっ」
「魔王様は会おうという人がいればご自身の予定を極力調整しお会いになられます。明日会えるかは分かりませんが試してみるのもありかと思います。私も付き添いますので明日行ってみましょう」
「えっ、えっ?」

 困惑したヴァラロスは宿へ連れて行かれ、翌日に魔王と会うことになるのだった。……それこそが全ての始まりであるとは誰も知らない。




……

…………

「……ん?……ゆめ……か?」

 目を覚ますと部屋の天井が目に入る。先ほど仮眠をとった部屋である。どうやら横になったまま寝入ってしまったようだ。
 エイシェルは眠気が残り気だるい身体を起こし今見た夢について考え始めた。

(全く身に覚えのない名前だが……ヴァラロス……勇者って言ってたし、オレの中にいる勇者の記憶なのか……?)

 不思議に思うエイシェルであったが、それが本当に勇者のものかも定かではない。それこそ文字通りの夢物語であるかもしれない。

ぐぅ~

 考えても仕方がないと思ったらお腹がすいてきたようだ。部屋に掛けられた時計を見るともう夕飯時であった。

(考えても仕方がない。とりあえず夕飯を食べに行こう)

 いったん考えることを辞めて夕食へと向かうエイシェルであった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

処理中です...