おれの、わたしの、痛みを知れ!

えいりす

文字の大きさ
194 / 215
第五章 アンダーグラウンド

194.魔王と勇者のえとせとら18

しおりを挟む
「ん?Bランクになりたくないのか?」
「別のお願いを聞いてもらえるならCランクでいい」

 こじつけだ。本当は別のお願いなんて咄嗟に思いついたもので取ってつけたようなものだ。もし、Bランクになったらどうだ?なった後のことを考えた。……周りの冒険者はどう思うか?冒険者になって1週間の小娘がもうBランクになったと思うかもしれない。ドミニクとの戦いを見ていたなら納得するかもしれないが、ランクを上げようと努力している冒険者にとっていきなり自分達を超えてくる新人が現れたらどうだろうか。……やるせなくならないだろうか、心が痛まないだろうか。…………ヴァラロスはどう思うだろうか。今までと同じように対等な立場で会話ができるだろうか。そんな事を考えてしまったのだ。
 Bランクに上がってしまえば、実力が上下関係の全てである冒険者にとって格上の存在。憧れの的になる。ぽっと出の新人がその対象になっていいか?ディアの中では否である。魔族という組織の中の長である彼女は集団の中に生まれる大きな歪みを気にしてしまう。…………だが、集団の為、それすらも建前である事にディア自身も気付いてはいなかった。
 ちなみに、別の条件を出したのはドミニクの好意を無碍にしないためである。ここまでしてくれたのだ。ただ単に断るのは流石に失礼だろう。それならば他に希望を叶えてもらう事で好意を無駄にしなくて済む。人によっては出された条件を変えられるのを良しとしない人もいるが、ドミニクは受け入れてくれるだろう。ディアの中でドミニクという人物がどういう人物なのか少し分かってきていた。
 だが、代わりに要求する事も正直無理な話ではある。それを受け入れてもらえるかは賭けであった。

「ほぅ……まぁ、こっちとしても無理なBランク昇格の申請をしなくて済むから楽ではあるんだが……何が望みだ?」

 …………そこ、やっぱり無理があったのか。つい心の中でツッコミを入れてしまうが気にせず話しを続ける。

「アタシの預金口座を作るから、それを権利のある人なら誰でも引き出せるようにしてほしい」
「……ん?そんな事でいいのか?」
「うん。ただし、アタシが死んでもその口座はずっと残してほしい。それこそ100年でも、1000年でも……」
「…………誰も引き出しに来なかったら?」
「来るまで待ってほしい。未来永劫……」

 とんでもない要求なのは分かってる。だが、ここで稼いだお金は将来魔族領の為に使える状態にしてほしい。幸い大きな取引口がある今、稼げるだけ稼いで未来に遺したいのだ。

「…………はぁ、無茶苦茶言いやがる」

 ドミニクは頭を抱えた。そんな誰がいつ取りに来るかわからない口座など作れるわけがない。そんな表情を浮かべている。
 それを見たディアは流石にダメだったかと落胆の表情を浮かべる。突然大きなお金が流通している場から消えたら不審に思われる。逆に管理出来ていればそこにあるお金という考えが先行し、不審に思われにくい。例え何年も引き出していない口座であっても。
 そもそも、魔族領で管理しようにも貨幣制度が整ってない中に大量の貨幣を持ち込むとその貨幣の価値が崩壊する恐れがある。だからヒト族の中で管理して貰いたかったのだ。
 だが、見たところ厳しそうだ。ここは無理を言ってしまった事を謝るべきだろうか。そう思い口を開く。

「……ごめん、無理なら諦める」
「誰が無理って言った?」
「えっ……?」

 ドミニクが食い気味に言葉を被せてきた。呆気に取られるディアはドミニクの方を向き、ドミニクは真剣な顔で答えた。

「ヴァラロスから話は聞いてる。お前さん、故郷を守る為に何か調べてるんだってな」
「う、うん……」
「……正直見た目で騙されてたぜ。お忍びで来ているお姫様だとか」
「…………えっ?はぁ?!いや、違うから、ただの町娘で……」
「ただの町娘が俺に勝てるわけないだろう……自慢じゃないが世界中回って強いやつと戦ってきた。この俺に勝てるやつなんて数えるほどしかいない。どこかの姫様とかなら訓練されててもおかしくはないだろう」

 ヴァラロスのやつは何を吹き込んだんだ。必死に否定しようとするもの虚しく聞いてもらえない。
 そもそもなんだその理屈。なんで姫様が訓練してギルドのサブマスよりも強くなるのか?……というか勝ったのミスだったんじゃないか?ディアはそう思えてきた。だが、この勘違いが大きく影響する事になる。

「結論を言うと出来るぜ」
「マジで!?」

 混乱しているディアはもはやよく分からない反応をしてしまう。自分から聞いておいて出来ると言われて驚くなど冷静な彼女だったらあり得ない反応である。
 そんな反応を見たドミニクは笑みを浮かべ話しを続ける。

「マジもマジ。おおマジだ。預金口座には個人のものだけじゃなく、実は集団のものもある。これは国や一部の組織に認められているものだが、それをギルドの承認でも作ることが出来る。もともと個人の口座はギルド管理だしな。ついでだついで。んで、今回はお前の個人口座ではなく、集団組織の口座として作ってやろう。引き出す時に口座証を持って登録した合言葉を書いて提示する必要があるが、合言葉を伝えれば口座証を持った人なら自由に引き出せる」

 まさかの法人口座。魔族領用の口座がヒト族の管理下で出来てしまうらしい。合言葉を何にしようか考えているとドミニクが少し悲しそうな顔をして続ける。

「……だが、保管期間は気を付けろ。あまり疑いたくないが、この口座は王都のギルドで集中管理されている。どのギルドでも引き出す事は可能だが、長期で引き出されない口座があった場合に王都のギルドで誤魔化される可能性もある」
「それって制度として信用を無くすんじゃ?」
「あくまで可能性だ。普通は起こらないと信じてるが管理するのも人だ。働く人の中には事情を抱えて悪に走るやつもいる。何年も引き出されていない口座があったら尚のこと誤魔化してもバレないって思われるだろう。定期的に出し入れする事を勧めする」

 正直驚いた。それは考えていた事だった。ヒト族は私利私欲に走る傾向にある。それが本質なのだと思っていた。だが、そうでない人も一定数いる。上に立つものはだいたいが奢り、身の破滅を呼び寄せる。だが、目の前にいる男は真剣にディアのことを考えて心配してくれたのだ。その稀有な存在にディアは驚いたのだった。
 そして、ディアもずっと思っていたことをそのまま返した。

「まぁ、その時はヒトってそういうものなんだと諦めるしかないかな」
「そうだな……。そう思われないように努力するのが組織ってもんだ。100年後、1000年後にも真面目な組織でいられるように努力はする。が、期待はするなよ」
「どっちだよ」

 期待を持たせときながら期待するなと矛盾したことを言うドミニク。それを聞いてディアは笑いながらツッコミを入れる。だが、不思議と悪い気はしない。もしかしたら期待していいのか?そんな気になっていた。

「さ、前置きはこれくらいにしておいて、これに必要事項を記入してくれ」

 ドミニクが机の引き出しから紙とペンを持ってきた。そこにはノヴィシム8と書かれた番号と空欄になっている組織名、代表者、合言葉の欄があった。この3か所を埋めれば法人口座を作れるようだ。

 組織名とか無いので代表者と同じように"ディア"にする。あとは合言葉だが……

(合言葉どうしようかな……。魔族領のみんなも覚えられるやつがいいよね。……というか、今更だけど、なんでアタシがこんなことやってるんだろう……すべてはあいつが元凶なんだよな。……なんかイライラしてきた。本当になんでこんなに苦労しないといけないんだか……)

 無性にイライラしたディアは思わず考えていたことを書いていた。そして、その文字を見てハッとした時には書類が燃え上がり赤い金属プレートが手元に残る。そのプレートには"ノヴィシム8番:ディア"の文字が書かれていた。

「そいつが鍵だ。ギルドの金庫で鍵をかざして合言葉を入力すると預けた金が引き出せる」
「……ちなみに合言葉を変える事は?」
「出来ないから忘れるんじゃ無いぞ。代表者の変更も合言葉がないと出来ないからな」

 やってしまった。だが不思議と後悔はない。その言葉を後世まで伝えることが出来るならそれでもいいだろう。そう思い割り切る事にした。……口座の作り直しを考えたのは秘密である。

 その後、ドミニクと別れたあとに冒険者ギルドの受付でCランクに上げてもらいディアのギルドカードが更新された。

ランク:C
名前:ディア
職業:魔法使い

 ランクがしっかりと更新されているのが確認できる。これでヴァラロスとの約束を果たすことが出来るようになった。だが、その前にディアの目的を果たす必要がある。このままではプルートに怒られて終わる。それこそ村をいくつか放棄する未来まで見えてくる。そうなったら領民のピンチに突然姿を眩まし遊び呆けていた愚王として名を残す事になるだろう。
 それだけは避けねばならない。なんとしてもヒントを得る為にプロカルへ向かわなくては。そう心に決めたのであった。
 その為には行かなくてはならないところがある。ディアはギルドから出て足早に次の目的地へと向かった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

処理中です...