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怠慢な男

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「僕は怠慢な男」と言われるが、学校に行くのはだるくないし、友達と話すのも、家族と、旅行に行くのもだるくない。そんな男の異世界物語。
彼の名は丸山皐月まるやまさつき。怠慢であるとみんなから言われる高校生。目は三白眼。そばかすが付いておりスポーツ刈りのような髪型。野球部である。

「明日夏休みだから荷物増えんのか……はぁ、ダル」

と、皐月は無表情でそう言う。

「まぁ、今日部活休みだし。早く帰れるからいいけど。帰ったらアニメの続き観ないとな~」

と、今度は微笑んでそう言った。このように気まぐれでなんとも無気力な男である。
だからだろう。注意力も少し劣っている。

大通りに出た途端彼はトラックに轢かれた。
即死だったらしい。頭蓋骨は粉々に砕け、脳出血が酷かったらしい。


彼は死んでしまった。トラックに轢かれて……………そう、「現実世界」では……………

───────────────


ドシン!

と、大きな音を立ててドラゴンの首が火の粉を纏いながら落ちた。

「あ~……こいつの爪は高く売れるか?いや、キラキラ光って無いし、売れないか。」

と、長ズボンと左側だけ肩から指までかけて鉄の甲冑を身に着けた男が小袋を持って立ち上がった。

「さて、カンザキさんとこ戻るか~」

そう、その男こそ「炎使いドラゴンスレイヤー」

「マルヤマ・サツキ」
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