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初めての??
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「オギャー!オギャー!オギャー!」
屋敷いっぱいに届く元気な声は屋敷にいるもの全員が胸を下ろし喜んだ。
そして赤ん坊が泣いている部屋へガチャではなくドン!といった開扉の音がし入ってきた男がいた。
「アリシア!無事か?!赤ん坊は?!」
そう叫んでいたのは赤ん坊の父親であり、この領地ビジグッドの領主である
アーベルト・ド・ビジグッドだ。
母親の名前はアリシア・ド・ビジグッドである。
ビジグッド家は代々契約魔法の使い手が数多く存在している家計である。
アリシアは生まれた子を大切そうに包持っている。疲れ切っているアリシアに変り産婆が答えた。
「旦那様、お子様は無事健康にお生まれになられました。そして奥様もご無事です。お子様は元気な男の子でございます」
アーベルトは更に上機嫌になり笑顔で言った。
「アリシア!ありがとう!」
アリシアは2度目の出産であるがしんどいものはしんどい。しかし、笑顔ではあるが疲れた..そんな顔でアーベルトに言った。
「アーベルト..この子の名前は決まった?」
アーベルトは「おぉ、そうだったそうだった」と慌てて顔を正し咳払いをおっほんと言って言った。そんなアーベルトを見てアリシアはふふと笑うのだった。
「この子の名前は"アルフェリス・ド・ビジグッド"だ!」
その名前をアリシアは舌の上で転がすようにしながら赤ん坊、アルフェリスの方を見て言った
「アルフェリス...私たち...この家に合っている名前だわ...」
この世界の「アル」という名前は昔にアルベルト氏が契約魔法を用いてモンスターの氾濫、スタンピートを一人で制圧し国の英雄になった話がある為、契約魔法の使い手の家計ではよくある名付けだ。フェリスはこれまた昔に聖女様がおり、その人は自分の事をかえりみず人々を癒し、大勢の人に見守られ生を終えた人物で、この世界ではまだ数は少ない老衰で亡くなったので健康で人徳のある人物になって欲しいという願いからつけられる名前である。
「だろう!この一ヶ月悩みに悩み倒したからな!」
ガハハと笑いながら幸せな時間を過ごした。
~数週間後~
アリシアがお乳をあげている時に起こったことだ。
「アルフェリス~お乳ですよ~。たーんとお飲みなさい♪」
そんなことを言っている、なんでもない日常の平穏な日々だったがある1匹の精霊が日常に変化をもたらせた。
「珍しいわ、屋敷の中に精霊なんて、、あら?この子の周りを飛んでいるわね。物珍しさかしら、、?それにしても魔力量がおおいような、、?」
精霊はある一定の魔力量が無いと人族は可視化出来ない。アリシアは魔力量が多いので当然見える。そして珍しさにも十分に理解している。会おうと思っても会えずに人生を終える者もおり、尚且つあまり自ら人族には近づこうとせず、もし人族から近づこうものならイタズラや最悪死に至ることもされかねないのだが、精霊から近づいて来た場合は負の感情や攻撃行動をしない限り危険な事はしてくることは無い。言語については契約者本人か精霊自体が念話をする以外に通信方法はない、人族が一方的に話すことは出来る。
~side 精霊~
「あら~、何やら神気の香りがすると思ってふら~っと来てみれば実際に種まで持ってるじゃない??ふふ、何人目かしらね?でも開花できた者は見た事はないけれど、、この子生まれたばかりにしては魔力も多いし、レベルも初期でこれなら、、、見届けようかしら?悠久を生きる私達にとっていいひま潰しだわ。いいわよね?」
独り言とも言えるような言葉はひたすらにアルフェリスに向けて発していたのだ。当の本人は言葉の意味すらわからずに、光る精霊を見て手を伸ばしながら「あうー、あうー」と不思議なものを見るように手を出して掴もうとしていた。
「まだ赤ん坊だし分からないわよね、基礎はあるから私から五分契約の補助をしてあげる。」
契約魔法には割合がある五分、つまり5:5の割合であり対等と言える契約だ。これは人側が強大なレベル差や契約側の強さにより結べる割合が違うのだ。契約には召喚が付き物なので魔力が多くないと契約すらできない。今回は精霊側からの半強制契約だが、精霊が知恵あるものであり、自分がする事を理解しているので基本的には理不尽な契約はされない。
「ふふ、じゃあ行くわよ」
そう言うと精霊は自身の手の甲とアルフェリスの右手の甲をくっつけ言った。
"五分の契約を結ぶ事を理解し、この者と共に歩む事をここに誓う"
そう言うと、アルフェリスの右手の甲と精霊は白く光り輝いた。そしてアルフェリスの右手背には、誰かと契約をしている証"契約印"が浮かび上がっていた。
「ふふ、これで契約終わりよ、共に行きましょう。試練へと...あ、言うの忘れていたけど、私は水の大精霊、名はウンディーネよ。何かあったら念話してね。可愛き人の子よ」
そう言うとウンディーネはどこかへ消えていった。契約魔法は召喚時に召喚に必要な魔力量が変わって来るが、その者と契約する際に魔力量は多い方に多少引っ張られる事になる。この効果により、通常の赤ん坊とは比べ物にならない量の魔力をアルフェリスは手にしたのだった。
この契約により、様々な事になるのだが、まだ知らない。。
屋敷いっぱいに届く元気な声は屋敷にいるもの全員が胸を下ろし喜んだ。
そして赤ん坊が泣いている部屋へガチャではなくドン!といった開扉の音がし入ってきた男がいた。
「アリシア!無事か?!赤ん坊は?!」
そう叫んでいたのは赤ん坊の父親であり、この領地ビジグッドの領主である
アーベルト・ド・ビジグッドだ。
母親の名前はアリシア・ド・ビジグッドである。
ビジグッド家は代々契約魔法の使い手が数多く存在している家計である。
アリシアは生まれた子を大切そうに包持っている。疲れ切っているアリシアに変り産婆が答えた。
「旦那様、お子様は無事健康にお生まれになられました。そして奥様もご無事です。お子様は元気な男の子でございます」
アーベルトは更に上機嫌になり笑顔で言った。
「アリシア!ありがとう!」
アリシアは2度目の出産であるがしんどいものはしんどい。しかし、笑顔ではあるが疲れた..そんな顔でアーベルトに言った。
「アーベルト..この子の名前は決まった?」
アーベルトは「おぉ、そうだったそうだった」と慌てて顔を正し咳払いをおっほんと言って言った。そんなアーベルトを見てアリシアはふふと笑うのだった。
「この子の名前は"アルフェリス・ド・ビジグッド"だ!」
その名前をアリシアは舌の上で転がすようにしながら赤ん坊、アルフェリスの方を見て言った
「アルフェリス...私たち...この家に合っている名前だわ...」
この世界の「アル」という名前は昔にアルベルト氏が契約魔法を用いてモンスターの氾濫、スタンピートを一人で制圧し国の英雄になった話がある為、契約魔法の使い手の家計ではよくある名付けだ。フェリスはこれまた昔に聖女様がおり、その人は自分の事をかえりみず人々を癒し、大勢の人に見守られ生を終えた人物で、この世界ではまだ数は少ない老衰で亡くなったので健康で人徳のある人物になって欲しいという願いからつけられる名前である。
「だろう!この一ヶ月悩みに悩み倒したからな!」
ガハハと笑いながら幸せな時間を過ごした。
~数週間後~
アリシアがお乳をあげている時に起こったことだ。
「アルフェリス~お乳ですよ~。たーんとお飲みなさい♪」
そんなことを言っている、なんでもない日常の平穏な日々だったがある1匹の精霊が日常に変化をもたらせた。
「珍しいわ、屋敷の中に精霊なんて、、あら?この子の周りを飛んでいるわね。物珍しさかしら、、?それにしても魔力量がおおいような、、?」
精霊はある一定の魔力量が無いと人族は可視化出来ない。アリシアは魔力量が多いので当然見える。そして珍しさにも十分に理解している。会おうと思っても会えずに人生を終える者もおり、尚且つあまり自ら人族には近づこうとせず、もし人族から近づこうものならイタズラや最悪死に至ることもされかねないのだが、精霊から近づいて来た場合は負の感情や攻撃行動をしない限り危険な事はしてくることは無い。言語については契約者本人か精霊自体が念話をする以外に通信方法はない、人族が一方的に話すことは出来る。
~side 精霊~
「あら~、何やら神気の香りがすると思ってふら~っと来てみれば実際に種まで持ってるじゃない??ふふ、何人目かしらね?でも開花できた者は見た事はないけれど、、この子生まれたばかりにしては魔力も多いし、レベルも初期でこれなら、、、見届けようかしら?悠久を生きる私達にとっていいひま潰しだわ。いいわよね?」
独り言とも言えるような言葉はひたすらにアルフェリスに向けて発していたのだ。当の本人は言葉の意味すらわからずに、光る精霊を見て手を伸ばしながら「あうー、あうー」と不思議なものを見るように手を出して掴もうとしていた。
「まだ赤ん坊だし分からないわよね、基礎はあるから私から五分契約の補助をしてあげる。」
契約魔法には割合がある五分、つまり5:5の割合であり対等と言える契約だ。これは人側が強大なレベル差や契約側の強さにより結べる割合が違うのだ。契約には召喚が付き物なので魔力が多くないと契約すらできない。今回は精霊側からの半強制契約だが、精霊が知恵あるものであり、自分がする事を理解しているので基本的には理不尽な契約はされない。
「ふふ、じゃあ行くわよ」
そう言うと精霊は自身の手の甲とアルフェリスの右手の甲をくっつけ言った。
"五分の契約を結ぶ事を理解し、この者と共に歩む事をここに誓う"
そう言うと、アルフェリスの右手の甲と精霊は白く光り輝いた。そしてアルフェリスの右手背には、誰かと契約をしている証"契約印"が浮かび上がっていた。
「ふふ、これで契約終わりよ、共に行きましょう。試練へと...あ、言うの忘れていたけど、私は水の大精霊、名はウンディーネよ。何かあったら念話してね。可愛き人の子よ」
そう言うとウンディーネはどこかへ消えていった。契約魔法は召喚時に召喚に必要な魔力量が変わって来るが、その者と契約する際に魔力量は多い方に多少引っ張られる事になる。この効果により、通常の赤ん坊とは比べ物にならない量の魔力をアルフェリスは手にしたのだった。
この契約により、様々な事になるのだが、まだ知らない。。
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