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第1章
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「ごめん。別れよ。」
別れは突然だった。
小学校のグラウンド。部活帰りの私は妹を迎えに来ていた。
グラウンドではジュニアのサッカーチームが練習に励んでいる。
その中にはOBとして練習にまざる彼の姿があった。
彼を見つけた途端に、目から涙がこぼれ落ちた。
その場にうずくまる。
どうして、なんでっ、私はもう、嫌われてしまったの?。
サッカーチームの休憩を合図するホイッスルの音が聞こえ、思わず顔をあげた。
ふと後ろを向いた彼と目が合う。
彼はパッと目を逸らした。
その行動に、ああ、本当に終わってしまったんだ。と、現実を突きつけられる。
大粒の涙がまた、こぼれ落ちてきた。
女の子たちの楽しそうな笑い声が聞こえてきて。妹が学校から出てきたことに気づく。
まだ周りに何人か友達がいた。
妹は私が泣いていることに気づいたのか、心配そうな顔になる。
割と距離があったのでさすがに気づいてないだろうとは思うが、思わず少し焦ってしまう。
私は急いで涙を拭って「帰るよー。」と声をかけた。
『いつの間にか 彼を探す目』
『いつの間にか 頬を濡らす涙』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ごめん。別れよ。」
口に出した言葉とは裏腹に、僕は彼女が愛しくてたまらなかった。
彼女は一瞬、傷ついたような泣きそうな表情になったが、俯いて、ただ、コクンと頷いた。
僕は彼女を残して、その場を去った。
廊下の角を曲がった所で、彼女の声をおしころしてすすり泣く声が聞こえてきた。
今すぐに戻っていって、
「嘘だ。」「大好きだ。」「ずっと一緒にいたい。」
と言って、抱きしめてやりたかった。
いつの間にか自分も泣いていたことに、僕は気づかなかった。
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別れは突然だった。
小学校のグラウンド。部活帰りの私は妹を迎えに来ていた。
グラウンドではジュニアのサッカーチームが練習に励んでいる。
その中にはOBとして練習にまざる彼の姿があった。
彼を見つけた途端に、目から涙がこぼれ落ちた。
その場にうずくまる。
どうして、なんでっ、私はもう、嫌われてしまったの?。
サッカーチームの休憩を合図するホイッスルの音が聞こえ、思わず顔をあげた。
ふと後ろを向いた彼と目が合う。
彼はパッと目を逸らした。
その行動に、ああ、本当に終わってしまったんだ。と、現実を突きつけられる。
大粒の涙がまた、こぼれ落ちてきた。
女の子たちの楽しそうな笑い声が聞こえてきて。妹が学校から出てきたことに気づく。
まだ周りに何人か友達がいた。
妹は私が泣いていることに気づいたのか、心配そうな顔になる。
割と距離があったのでさすがに気づいてないだろうとは思うが、思わず少し焦ってしまう。
私は急いで涙を拭って「帰るよー。」と声をかけた。
『いつの間にか 彼を探す目』
『いつの間にか 頬を濡らす涙』
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「ごめん。別れよ。」
口に出した言葉とは裏腹に、僕は彼女が愛しくてたまらなかった。
彼女は一瞬、傷ついたような泣きそうな表情になったが、俯いて、ただ、コクンと頷いた。
僕は彼女を残して、その場を去った。
廊下の角を曲がった所で、彼女の声をおしころしてすすり泣く声が聞こえてきた。
今すぐに戻っていって、
「嘘だ。」「大好きだ。」「ずっと一緒にいたい。」
と言って、抱きしめてやりたかった。
いつの間にか自分も泣いていたことに、僕は気づかなかった。
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