100%のオメガ

みこと

文字の大きさ
29 / 34

29

「律、まだお昼寝?」

寝かせてやりたい気持ちと起きて欲しい気持ちが戦っている。しかしやや後者が優勢だ。
またホクロを舐めてそのまま顔中舐め回すようにキスをした。

「ふぅ…甘い。」

誘惑に勝てず恍惚とした顔で服を脱ぎベッドの中に潜り込む。律は裸のまま寝ているので抱きしめ身体を擦り付けた。

「はぁはぁ、律、可愛い…。律~。」

「ん、あ、俊哉くん?」

「律、律っ、はぁ、可愛い…。」

「あ、と、俊哉くん、ダメっ!」

俊哉は律の股の間に自身の猛った性器を挟み腰を振る。律の顎を寄せて舌を絡ませ何度も吐き出した。

「はぁ、律、可愛い。可愛い過ぎる。」

ぐったりとしたりつの身体を自分に向かせ抱きしめる。

「も、ダメ…。」

「うん。ごめん。」

そのまま律はまた気を失うように寝てしまった。
長い間抱きしめ、そっと律から離れる。律の身体は二人の精液でドロドロだ。それを優しく拭い布団をかけた。キスマークだらけの身体をずっと見ているとまた兆しそうになるからだ。
明日はテストなので登校しなくてはならない。律と離れるのが苦しくて仕方ない。
俊哉は小さくため息をついてバスルームに向かった。






「一条!おはよう。」

「おはよう。」

高校に着くと潤に声を掛けられた。

「律は元気か?楓が心配してるんだよ。こんなに長い間離れたことがないからな。」

「元気だよ。ほら。」

俊哉がスマホの画面を見せる。そこにはホテルの部屋のリビングで勉強している律が映っていた。それは静止画ではない。微妙に律が動いている。

「え?これ、おまえ…。」

「子どもを監視するカメラ。アメリカから取り寄せたんだ。心配だから部屋にセットして来た。」

「マジかよ…。律は知ってるのか?」

「いや、知らないよ。だってまた律に何かあったら…あっ!」

俊哉は全く悪びもせずしれっとしていた俊哉が画面に釘付けになった。
律が何がタオルのようなものに顔を埋めて匂いを嗅いでいる。はっきりとは聞こえないが『俊哉くん…』と呟いているようだ。

「俺が着ていたバスローブだ!」

画面の中の律がぐずぐず泣いているようだ。寂しくなって俊哉の匂いを嗅いでいる。

「律~、ごめんな。あー、もう、俺、帰る。」

「ええ⁉︎」

「律が寂しがってるから帰るよ。」

「え、だって、テストは?」

潤が驚いて声をかけるが聞いていない。
履き替えたばかりの上履きをしまい、靴を取り出している。
本当に帰る気だ。

「おい、君たち何してる?テストが始まるぞ。あれ?一条くん。どうした?帰るのか?」

教師だ。
もうすぐ始業時間になるというのにまだ玄関にいる二人に声をかけてきた。

「え、いや、ちょっと…。体調が悪くて。」

「何だって!それは大変だ!君に何かあっては…。すぐにご自宅に連絡しよう。」

「あ、えっと、だ、大丈夫です。」

俊哉が気まずそうな顔をする、教師は本当に心配しているようだ。困った顔をして俊哉に近づいてくる。
この学校は俊哉の母方の祖父が経営している。
俊哉は理事長の孫なのだ。

「一条くん、無理しないで…。」

自宅に連絡されたらまずい。律に会いたくて帰ることがバレてしまう。それでなくてもオメガにべったりな俊哉に良い顔をしていないのに、テストまでさぼったことがバレたら何を言われるか分からない。

「あ、良くなりました!」

俊哉はいそいそと上履きに履き替え、逃げるように教室の方に駆けて行く。
潤と教師は唖然とそれを見送っていた。






「ええー!監視カメラ?俊哉さんが?」

「そう。やばいよな、あいつ。あんな綺麗な王子みたいな顔をして。やることが怖いんだよ。」

潤はテストが終わり真っ直ぐ家に帰ってきた。
何たって楓が待っているのだ。そして早速今朝見た俊哉の監視カメラの話をした。

「でも俊哉さんの気持ちも分かる気がする。」

「え!どうして?」

「だって、律は危なっかしいんだもん。一人にしておくのは心配だよ。」

「そうなのか?そっかぁ、だから楓も…。」

楓も律を一人にして置けないから潤と会う時間を減らしていたのだ。
でも今は律には俊哉がいる。それに俊哉のことだ。頼んだって一緒に居させてくれないだろう。

「うん。ごめんね?」

「ううん。楓のそういう優しいところも大好きだ。」

「潤くん…。」

潤が楓を抱き上げ膝の上に乗せる。
何度もキスをしてソファーに押し倒した。
オメガ学園もこのまま閉校ということはないだろう。いつかはまた離れて生活しなければならない。
それを考えるだけで苦しくなる。
潤だって楓のことが心配だ。しっかり者の楓だが、オメガだしこんなに可愛い。
何があったら、と思うと監視カメラをつける俊哉の気持ちが分かる気がする。

「楓~、可愛い。」

ちゅっちゅっと顔や首筋にキスをする。

「ふふ、擽ったい。」

「あー、めっちゃ良い匂い。楓ー、大好き。」

楓のシャツの中にするりと手を入れ、なめらかな肌を楽しむ。

「ん、潤くん…。」

「はぁ、可愛い。」

可愛いピンクの突起を撫でると楓の身体がピクンと跳ねる。

「楓、大好き。」

「あ、あ、うん、僕も好きっ!」

潤は楓のシャツを捲り、硬くなった乳首にちゅうっと吸い付いた。

「あぁん、はぁ、潤くん!」

「ん、ん、おいひい。ん、甘い。」

じゅるじゅる音を立てながら吸い付く。反対側の乳首もくりくりと嬲る。
楓は乳首が弱い。それを知ってから潤は毎日執拗に可愛がっている。
最近は少し触るだけでブワッとフェロモンを溢れさせるのだ。
それを目一杯吸い込み丹念に楓の身体を可愛がる。
こんなに幸せなことはない。
潤は楓のフェロモンにうっとりしながら夢中で乳首に吸い付いていた。



感想 91

あなたにおすすめの小説

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

僕の幸せは

春夏
BL
【完結しました】 【エールいただきました。ありがとうございます】 【たくさんの“いいね”ありがとうございます】 【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】 恋人に捨てられた悠の心情。 話は別れから始まります。全編が悠の視点です。

もう一度君に会えたなら、愛してると言わせてくれるだろうか

まんまる
BL
王太子であるテオバルトは、婚約者の公爵家三男のリアンを蔑ろにして、男爵令嬢のミランジュと常に行動を共にしている。 そんな時、ミランジュがリアンの差し金で酷い目にあったと泣きついて来た。 テオバルトはリアンの弁解も聞かず、一方的に責めてしまう。 そしてその日の夜、テオバルトの元に訃報が届く。 大人になりきれない王太子テオバルト×無口で一途な公爵家三男リアン ハッピーエンドかどうかは読んでからのお楽しみという事で。 テオバルドとリアンの息子の第一王子のお話を《もう一度君に会えたなら~2》として上げました。 ※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。

大好きな婚約者を僕から自由にしてあげようと思った

こたま
BL
オメガの岡山智晴(ちはる)には婚約者がいる。祖父が友人同士であるアルファの香川大輝(だいき)だ。格好良くて優しい大輝には祖父同士が勝手に決めた相手より、自らで選んだ人と幸せになって欲しい。自分との婚約から解放して自由にしてあげようと思ったのだが…。ハッピーエンドオメガバースBLです。最後におじいさまの番外編を追加しました。

隣国のΩに婚約破棄をされたので、お望み通り侵略して差し上げよう。

下井理佐
BL
救いなし。序盤で受けが死にます。 文章がおかしな所があったので修正しました。 大国の第一王子・αのジスランは、小国の王子・Ωのルシエルと幼い頃から許嫁の関係だった。 ただの政略結婚の相手であるとルシエルに興味を持たないジスランであったが、婚約発表の社交界前夜、ルシエルから婚約破棄をするから受け入れてほしいと言われる。 理由を聞くジスランであったが、ルシエルはただ、 「必ず僕の国を滅ぼして」 それだけ言い、去っていった。 社交界当日、ルシエルは約束通り婚約破棄を皆の前で宣言する。

人生はままならない

野埜乃のの
BL
「おまえとは番にならない」 結婚して迎えた初夜。彼はそう僕にそう告げた。 異世界オメガバース ツイノベです

上手に啼いて

紺色橙
BL
■聡は10歳の初めての発情期の際、大輝に噛まれ番となった。それ以来関係を継続しているが、愛ではなく都合と情で続いている現状はそろそろ終わりが見えていた。 ■注意*独自オメガバース設定。■『それは愛か本能か』と同じ世界設定です。関係は一切なし。

僕の番

結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが―― ※他サイトにも掲載