運命には抗えない〜第一幕〜

みこと

文字の大きさ
15 / 37

14

しおりを挟む
「あっ、あっ。あーーっ!」
 
「出なくなったね。イってもペニスがピクピクしてるだけで可愛い。セックスは夜しかダメ?」

レオナルド様は僕のアレからやっと口を離して自分の硬くなったモノを僕のお尻の穴に擦り付けてくる。中が疼いて仕方ない。僕は首を横に振って挿れて欲しいとお願いした。

「あぁ、可愛い。ルーファスに触れないくらいなら死んだ方がマシだ。挿れて欲しい?一回挿れたら私の精子が出なくなるまで抜かないよ。それでもいい?」

早くレオナルド様とひとつになりたくて堪らない。何度も頷いて早く中に出して欲しいと言った。

「なんて可愛くてエッチなんだ。すぐ中に出してあげるからね。」

レオナルド様が息を荒くして興奮している。そのままずぶずぶと中に入ってきた。その熱が嬉しい。僕の番、僕だけの番。ロジェ様になんか絶対に渡さない。逃がさないようにぎゅうぎゅう締め付けた。

「あぁ、ルーファスっ!すごい。あーっ、気持ちいい!出るっ!」

お腹の中にびゅくびゅく出されたのが分かった。番の精液に満たされて幸せだ…。

「こんなに締め付けて…。本当にエッチだね。気持ち良過ぎて出ちゃった。」



僕たちは今までで一番激しく愛しあった。ソファーからベッドに移って夕飯も食べずに夜中までセックスした。 
レオナルド様はやはり有言実行で僕の中に出し尽くした。すごく幸せでずっとこうしていたい。
そのために恐ろしい『魅了』もどきやロジェ様とも戦おうと心に決めた。

「ルーファス、今日はどうしたの?すごいエッチだったね。」

レオナルド様がベッドの中で抱きしめて髪を撫でながら聞いてくる。

「レオナルド様に触ってもらえるのは幸せな事なんだなって思ったんです。」

「私もだよルーファス。ずっと触っていたいし、キスしていたい。一日中セックスしていたい。早く『魅了』を解いて結婚しようね。」

…そうでしょうね。とめなければ一日中してますもんね。
結婚したらどうなるのだろうか。僕の体が保つか心配だ。
まあいろいろ考えても仕方ないし幸せなので『はい』と返事をした。


♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


王都の宝石店の主人がこの間買った婚約指輪とブレスレットを持って屋敷を訪れた。お直しした指輪は僕にピッタリだ。ブレスレットのサイズもちょうど良い。レオナルド様はよく似合ってると言って頭を撫でてくれた。ブレスレットと同じデザインのブローチとイヤリングとネックレスを持ってきて見せてくれた。ブレスレットも含めて全て一点モノだ。
僕はアクセサリーはあまり着けないし勿体無いので要らないなと思っていたがレオナルド様が全部買ってしまった。イヤリングは自分で着けるらしい。

「ルーファスに着けたら好きな時に耳を舐められない。」

と真顔で言って宝石店の主人が唖然としていた。ブレスレットだけを着けてあとはレオナルド様がしまっておいてくれると言ったのでお願いした。

夜、湯浴みを終えて寝室に入ると、ベッドの上は薔薇の花びらで埋め尽くされていて部屋中が薔薇の花で飾られていた。驚いて立ち尽くしているとレオナルド様に部屋の真ん中に連れていかれる。そのまま手を取り跪いて僕を見上げた。手の中の可愛い箱にはあの婚約指輪が入っている。

「ルーファスに会えた事は奇跡だ。私を暗闇から救い出してくれた。感謝してもしきれない。私の残りの人生は全てルーファスに捧げるよ。結婚して欲しい。」 

僕の顔は涙でぐちゃぐちゃだ。何度も頷くとレオナルド様は立ち上がって優しく抱きしめてキスをしてくれた。そして左手の薬指にそっと指輪を嵌めてくれた。


♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


肌寒いがよく晴れた朝だ。 
ここから国境沿いの道を通り馬で二日かけて西の果てを目指す。
修道院があるのはガタラという村だ。

レオナルド様の愛馬はジェロという名前の牡馬で性格は穏やかで優しい。普通の馬よりかなり大きくてレオナルド様と僕を乗せても平気そうだ。馬に跨り『よろしくね』と鬣を撫でると嬉しそうに鼻を鳴らした。オズベルト様とは途中で合流する予定だ。ロイたちに見送られながら出発する。
半日ほどでリベロという街に着いた。ここでオズベルト様と待ち合わせをしている。2人で食堂に入るとかなり賑わっていた。僕はシチューとパン、レオナルド様はそれにラムのステーキと鴨のコンフィを追加した。

「よう!」

僕の肩をオズベルト様が軽く叩いて隣に座った。仕事の帰りだと言っている。騎士団の団長がこんなに休んでも良いのだろうか。心配だ。オズベルト様は『俺が一番強いから大丈夫だ!』と言って笑っている。
僕は初等教育までしか学校には通わず、後は家庭教師に来てもらって学業終了証をもらったのでオズベルト様たちみたいな関係が羨ましい。僕には自分の事のように親身になってくれる友達はいない。その事を話すとオズベルト様がびっくりした顔をして『俺やサフィは友達じゃなかったのか?』と言ってくれた。レオナルド様も『私たちは番で伴侶で親友だよ』と言って頭を撫でてくれた。
僕にも友達ができた。凄く嬉しい。

馬にも水と飼葉を食べさせて出発した。オズベルト様の愛馬はフィンという名前の牝馬でめちゃくちゃ荒っぽい性格だ。僕の顔を見ながらずっとグルグル鳴いている。オズベルト様曰く『そこおチビちゃん、遊んでやろうか?』と言っているらしい。…結構です。

夕方に宿に着いた。馬を預けて夕飯を食べた。一日中馬に乗っていたので腰とお尻が痛い。今日は早く寝ることにしてオズベルト様と別れた。



「腰が怠いだろう?マッサージしてあげる。」

湯浴みを済ませた僕たちは部屋でゆっくり寛いでいた。レオナルド様がマッサージをしてくれるみたいだ。僕はベッドに俯せになった。マッサージはとても気持ちよくてウトウトしていると寝巻きの中に手が入ってきた。あっ!と思ったが素早く寝巻きを脱がされて覆い被さってくる。いつの間にかレオナルド様も全裸だった。ウトウトしている隙に脱いでいたのか。

「ちょっとだけ…。ね?」

既に大きくなっているモノを押し付けてくる。顔が見たいと言って仰向けにされた。自分の両膝の裏を持たされて恥ずかしい所が丸見えになる格好にされる。お尻の穴を口と指で解されてレオナルド様の熱が一気に入ってきた。

「んーっ!ふぅ、んっ、んっ!」

隣の部屋にオズベルト様がいるので声が出せない。お互いの唇を唇で塞ぎながらレオナルド様が腰を打ち付けてくる。

「ふぅー、んん!んっ!はぁ」

声が出せない事に興奮したレオナルド様は、ちょっとだけでは済まず日付けが変わっても終わらなかった。

しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話

降魔 鬼灯
BL
 ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。  両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。  しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。  コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。  

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

隣国のΩに婚約破棄をされたので、お望み通り侵略して差し上げよう。

下井理佐
BL
救いなし。序盤で受けが死にます。 文章がおかしな所があったので修正しました。 大国の第一王子・αのジスランは、小国の王子・Ωのルシエルと幼い頃から許嫁の関係だった。 ただの政略結婚の相手であるとルシエルに興味を持たないジスランであったが、婚約発表の社交界前夜、ルシエルから婚約破棄をするから受け入れてほしいと言われる。 理由を聞くジスランであったが、ルシエルはただ、 「必ず僕の国を滅ぼして」 それだけ言い、去っていった。 社交界当日、ルシエルは約束通り婚約破棄を皆の前で宣言する。

【運命】に捨てられ捨てたΩ

あまやどり
BL
「拓海さん、ごめんなさい」 秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。 「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」 秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。 【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。 なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。 右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。 前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。 ※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。 縦読みを推奨します。

うそつきΩのとりかえ話譚

沖弉 えぬ
BL
療養を終えた王子が都に帰還するのに合わせて開催される「番候補戦」。王子は国の将来を担うのに相応しいアルファであり番といえば当然オメガであるが、貧乏一家の財政難を救うべく、18歳のトキはアルファでありながらオメガのフリをして王子の「番候補戦」に参加する事を決める。一方王子にはとある秘密があって……。雪の積もった日に出会った紅梅色の髪の青年と都で再会を果たしたトキは、彼の助けもあってオメガたちによる候補戦に身を投じる。 舞台は和風×中華風の国セイシンで織りなす、同い年の青年たちによる旅と恋の話です。

処理中です...