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光学都市と魔石の書
鎖状の楼閣2
しおりを挟む何かと反抗的な目下の者をやり込めるという高尚な趣味は、他に楽しみを見出せない性格の好事家であればあるほど、病的なまでにそれを当然の権利であると思い込みがちである。何故いきなりそのような事が今私の脳裏に浮かんだかと言えば、正に今自らに降りかかっている出来事が限りなくそれに近い事柄であるように思えるからだった。
「」
私は彼等の縄張りにそれと気付かぬままに足を踏み入れたようであった。
彼等の縄張り意識、即ち彼等チェーン・アカデミアの防人こそが知識と学びの最前線であるべきだと言う彼等の強い自負心とその背後にある劣等感を私という不可解な存在は刺激してしまったのだった。
私の有り様は彼等の認知的不協和を励起する程度には歪であったのかもしれない。
彼等によって定義されたカテゴライズを、正直理解出来ているかどうか自信は無かったが、そもそもそれらについて興味を持つ事自体が今まで直面してきた困難と比しても難しそうであった。
彼等は、私達をあの鎖で縛り付けた後、自らの書物庫を片っ端から調べ漁ってどうにか私達の事を彼等の言葉で定義しようとしていたようであった。
彼等にとって見慣れぬ未知の存在、それは彼等にとって自らを脅かす危険そのものであり、彼等が十分に納得するまでは、対話すらさせてもらえそうになかった。
だが、その時が何時頃くるのかは彼等の様子からはまるで見当がつかなかった。
このままでは干からびてしまうと危惧した私達は、彼等の呪詛が込められた鎖を引きちぎり、檻を抜け出して本来の目的地を再び目指す事に決めた。
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