24 / 45
23
しおりを挟む
·······攻略者視点·······
「八神先輩、河野先輩今いいですか。」
星吾が先輩に声をかけて1つの空き教室へ連れ込んだ。
空き教室には、星吾、俊介、愛希、そして悟、連の5人が集まった。
「八神先輩単刀直入に言います。春馬の事好きなんですか?」
星吾のその言葉に誰もが息を飲んだ。
八神は我が物顔で言った。
「そうだが。何か問題でも?」
挑発するようにも見えるその態度に1年のイラつき度は上がっていった。
「いえ。問題はありません。ですがあまり春馬を困らせないで頂きたい。」
「どうしてだ。」
星吾ははっきり言った。
「俺も春馬が好きなので好きな人が他のやつに構っているとムカつくんですよ。」
なんて、正直者なんだと感心してしまった。
「それを言うなら俺もだ。」
「俺もだけどね。」
俊介と愛希が口を揃えて言った。
「すまないがその願いには答えられない。」
「ちょっとー。俺の存在忘れてません?」
「河野先輩も好きなんですか?」
連は少し時間を置いて話した。
「ん~どうなんだろう。正直超タイプなんだよねはるちゃん。好きに····なると思うよ?」
その回答に誰もがムカッとなった。
「ま、まぁ、河野先輩もライバルということで。」
星吾は強気な態度を見せた。
このままの流れで話が進んでいくと思いきや1人の生徒が教室の廊下側についてる壁の窓を開けた。
「なになに~楽しそーな事話してるね。」
ニヤニヤと笑いながら声をかけてきたのは生徒会長の白井和真だった。
「和真·····。」
「かずじゃん!お久~。」
「生徒会長·····。」
「なんでここに·········。」
星吾は置いといて、俊介と愛希は動揺を見せた。
「これは生徒会長。何か御用ですか?」
貼り付けたようなその笑顔は慣れを示していると分かった。
「いーや、春馬の話をしているから気になって。」
"春馬"というワードに空気がピリついた。
「なんで和真が春馬を知っている?」
悟のその質問に和真は答える。
「なんでかって?それはね春馬とそこの1年達が生徒会の見学に来た時に彼の存在を知ったんだよ。彼ものすごく可愛い顔してるね。一目惚れしちゃったよ。」
和真の甘い声が教室に響く。
悟達と星吾達は和真の言葉を聞き逃さんとばかりに真剣に聞いている。
そして和真の次の言葉に全員がキレる事となる。
「彼ものすごく可愛くてねつい2人きりにしたんだよ。その後は春馬の耳をずっと舐めた。いや~男相手にって思ったけど喘ぎ声がとても可愛くて、悶え死ぬ所だったよ。耳責めだけで終わっちゃったけど·····可愛かったなぁ~。またしたい。」
1人で思い出すように話す姿に全員が目を光らせた。
その後の沈黙を破ったのは悟だった。
「·····春馬の耳に触ったのか·······」
悟のその声はひどく低く怒りに満ちているのが分かった。
「うん。」
その言葉を聞いた直後バンッと壁を殴る音が聞こえた。
「ふざけるな。····春馬に気安く触るな!」
愛希だった。
ふだんの彼の温厚な性格からは考えられないほど男らしい低い声が響いた。
その声に生徒会長を含むその場にいた人全員が体を震わせた。
「·····そんな事いわれる権利ないんだけど。」
「は?」
俊介がキレる。
「だって、そうでしょ。春馬は誰のものでもないんだから。」
「·····確かに。」
和真の言葉に全員が肯定を見せた。
そして全員黒い笑みをうかべた。
「じゃあこれからはお前らの許可無く春馬にとことん触っていいってことだろ?俺は遠慮しないぞ。」
悟のその言葉に誰も反論出来なかった。
そしてその後は春馬の身の安全を祈ることしか出来なかった。
*****(保健室にて)
「···はっ、へっクション!」
「ちょ、大丈夫か?園川。」
「はい。」
なんか、寒気がした。
「八神先輩、河野先輩今いいですか。」
星吾が先輩に声をかけて1つの空き教室へ連れ込んだ。
空き教室には、星吾、俊介、愛希、そして悟、連の5人が集まった。
「八神先輩単刀直入に言います。春馬の事好きなんですか?」
星吾のその言葉に誰もが息を飲んだ。
八神は我が物顔で言った。
「そうだが。何か問題でも?」
挑発するようにも見えるその態度に1年のイラつき度は上がっていった。
「いえ。問題はありません。ですがあまり春馬を困らせないで頂きたい。」
「どうしてだ。」
星吾ははっきり言った。
「俺も春馬が好きなので好きな人が他のやつに構っているとムカつくんですよ。」
なんて、正直者なんだと感心してしまった。
「それを言うなら俺もだ。」
「俺もだけどね。」
俊介と愛希が口を揃えて言った。
「すまないがその願いには答えられない。」
「ちょっとー。俺の存在忘れてません?」
「河野先輩も好きなんですか?」
連は少し時間を置いて話した。
「ん~どうなんだろう。正直超タイプなんだよねはるちゃん。好きに····なると思うよ?」
その回答に誰もがムカッとなった。
「ま、まぁ、河野先輩もライバルということで。」
星吾は強気な態度を見せた。
このままの流れで話が進んでいくと思いきや1人の生徒が教室の廊下側についてる壁の窓を開けた。
「なになに~楽しそーな事話してるね。」
ニヤニヤと笑いながら声をかけてきたのは生徒会長の白井和真だった。
「和真·····。」
「かずじゃん!お久~。」
「生徒会長·····。」
「なんでここに·········。」
星吾は置いといて、俊介と愛希は動揺を見せた。
「これは生徒会長。何か御用ですか?」
貼り付けたようなその笑顔は慣れを示していると分かった。
「いーや、春馬の話をしているから気になって。」
"春馬"というワードに空気がピリついた。
「なんで和真が春馬を知っている?」
悟のその質問に和真は答える。
「なんでかって?それはね春馬とそこの1年達が生徒会の見学に来た時に彼の存在を知ったんだよ。彼ものすごく可愛い顔してるね。一目惚れしちゃったよ。」
和真の甘い声が教室に響く。
悟達と星吾達は和真の言葉を聞き逃さんとばかりに真剣に聞いている。
そして和真の次の言葉に全員がキレる事となる。
「彼ものすごく可愛くてねつい2人きりにしたんだよ。その後は春馬の耳をずっと舐めた。いや~男相手にって思ったけど喘ぎ声がとても可愛くて、悶え死ぬ所だったよ。耳責めだけで終わっちゃったけど·····可愛かったなぁ~。またしたい。」
1人で思い出すように話す姿に全員が目を光らせた。
その後の沈黙を破ったのは悟だった。
「·····春馬の耳に触ったのか·······」
悟のその声はひどく低く怒りに満ちているのが分かった。
「うん。」
その言葉を聞いた直後バンッと壁を殴る音が聞こえた。
「ふざけるな。····春馬に気安く触るな!」
愛希だった。
ふだんの彼の温厚な性格からは考えられないほど男らしい低い声が響いた。
その声に生徒会長を含むその場にいた人全員が体を震わせた。
「·····そんな事いわれる権利ないんだけど。」
「は?」
俊介がキレる。
「だって、そうでしょ。春馬は誰のものでもないんだから。」
「·····確かに。」
和真の言葉に全員が肯定を見せた。
そして全員黒い笑みをうかべた。
「じゃあこれからはお前らの許可無く春馬にとことん触っていいってことだろ?俺は遠慮しないぞ。」
悟のその言葉に誰も反論出来なかった。
そしてその後は春馬の身の安全を祈ることしか出来なかった。
*****(保健室にて)
「···はっ、へっクション!」
「ちょ、大丈夫か?園川。」
「はい。」
なんか、寒気がした。
47
あなたにおすすめの小説
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?
詩河とんぼ
BL
前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?
実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…
彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜??
ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。
みんなから嫌われるはずの悪役。
そ・れ・な・の・に…
どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?!
もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣)
そんなオレの物語が今始まる___。
ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️
平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます
クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。
『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。
何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。
BLでヤンデレものです。
第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします!
週一 更新予定
ときどきプラスで更新します!
メインキャラ達の様子がおかしい件について
白鳩 唯斗
BL
前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生した。
サポートキャラとして、攻略対象キャラたちと過ごしていたフィンレーだが・・・・・・。
どうも攻略対象キャラ達の様子がおかしい。
ヒロインが登場しても、興味を示されないのだ。
世界を救うためにも、僕としては皆さん仲良くされて欲しいのですが・・・。
どうして僕の周りにメインキャラ達が集まるんですかっ!!
主人公が老若男女問わず好かれる話です。
登場キャラは全員闇を抱えています。
精神的に重めの描写、残酷な描写などがあります。
BL作品ですが、舞台が乙女ゲームなので、女性キャラも登場します。
恋愛というよりも、執着や依存といった重めの感情を主人公が向けられる作品となっております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる