人気者達に何故か俺が構われすぎてます。

どらやき

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·······攻略者視点·······


「八神先輩、河野先輩今いいですか。」


星吾が先輩に声をかけて1つの空き教室へ連れ込んだ。


空き教室には、星吾、俊介、愛希、そして悟、連の5人が集まった。


「八神先輩単刀直入に言います。春馬の事好きなんですか?」


星吾のその言葉に誰もが息を飲んだ。


八神は我が物顔で言った。


「そうだが。何か問題でも?」


挑発するようにも見えるその態度に1年のイラつき度は上がっていった。


「いえ。問題はありません。ですがあまり春馬を困らせないで頂きたい。」


「どうしてだ。」


星吾ははっきり言った。


「俺も春馬が好きなので好きな人が他のやつに構っているとムカつくんですよ。」


なんて、正直者なんだと感心してしまった。


「それを言うなら俺もだ。」


「俺もだけどね。」


俊介と愛希が口を揃えて言った。


「すまないがその願いには答えられない。」


「ちょっとー。俺の存在忘れてません?」


「河野先輩も好きなんですか?」


連は少し時間を置いて話した。


「ん~どうなんだろう。正直超タイプなんだよねはるちゃん。好きに····なると思うよ?」


その回答に誰もがムカッとなった。


「ま、まぁ、河野先輩もライバルということで。」


星吾は強気な態度を見せた。


このままの流れで話が進んでいくと思いきや1人の生徒が教室の廊下側についてる壁の窓を開けた。


「なになに~楽しそーな事話してるね。」


ニヤニヤと笑いながら声をかけてきたのは生徒会長の白井和真だった。


「和真·····。」


「かずじゃん!お久~。」


「生徒会長·····。」


「なんでここに·········。」


星吾は置いといて、俊介と愛希は動揺を見せた。


「これは生徒会長。何か御用ですか?」


貼り付けたようなその笑顔は慣れを示していると分かった。


「いーや、春馬の話をしているから気になって。」


"春馬"というワードに空気がピリついた。


「なんで和真が春馬を知っている?」


悟のその質問に和真は答える。


「なんでかって?それはね春馬とそこの1年達が生徒会の見学に来た時に彼の存在を知ったんだよ。彼ものすごく可愛い顔してるね。一目惚れしちゃったよ。」


和真の甘い声が教室に響く。


悟達と星吾達は和真の言葉を聞き逃さんとばかりに真剣に聞いている。


そして和真の次の言葉に全員がキレる事となる。


「彼ものすごく可愛くてねつい2人きりにしたんだよ。その後は春馬の耳をずっと舐めた。いや~男相手にって思ったけど喘ぎ声がとても可愛くて、悶え死ぬ所だったよ。耳責めだけで終わっちゃったけど·····可愛かったなぁ~。またしたい。」


1人で思い出すように話す姿に全員が目を光らせた。


その後の沈黙を破ったのは悟だった。


「·····春馬の耳に触ったのか·······」


悟のその声はひどく低く怒りに満ちているのが分かった。


「うん。」


その言葉を聞いた直後バンッと壁を殴る音が聞こえた。


「ふざけるな。····春馬に気安く触るな!」


愛希だった。


ふだんの彼の温厚な性格からは考えられないほど男らしい低い声が響いた。


その声に生徒会長を含むその場にいた人全員が体を震わせた。


「·····そんな事いわれる権利ないんだけど。」


「は?」


俊介がキレる。


「だって、そうでしょ。春馬は誰のものでもないんだから。」


「·····確かに。」


和真の言葉に全員が肯定を見せた。


そして全員黒い笑みをうかべた。


「じゃあこれからはお前らの許可無く春馬にとことん触っていいってことだろ?俺は遠慮しないぞ。」


悟のその言葉に誰も反論出来なかった。


そしてその後は春馬の身の安全を祈ることしか出来なかった。


*****(保健室にて)

「···はっ、へっクション!」


「ちょ、大丈夫か?園川。」


「はい。」


なんか、寒気がした。
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