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白雪姫(中編2)

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「全く!あの子ったらどこに行っちゃったのかしら!」

お城では、白雪の母のお妃さまがプンプンしてました。

お妃さまは、敵が多くて迂闊に好きな食べ物を好きに食べることもできない生活を送っておりました。嫌いな食べ物もそうと悟られないように気を配っているほどです。

それに引き換え、白雪は歌を歌っていたらその歌に出てくるものをどっさりとプレゼントされてしまうほどの人気ぶり。これは、使える!と思っただけなのに…。

普段からして、白雪は、赤い林檎に唇を寄せる歌を機嫌良く歌ってたら、その林檎になりたい!という手紙と共に林檎がダース単位で匿名で贈られてくるほどの人気ぶりだったものでした。

だもの、白雪が不在なことが城内のものたちに早々に気づかれてしまいました。
白雪に対して可愛さ余って憎さ百倍なお妃さまが白雪を監禁もしくは軟禁しているらしいという噂がたちお妃さまは、とても困ってしまっていました。

ついには、7人の小人という伝説的な正義の仕置き人集団?からのお妃さまを襲撃予告が届いてしまっているのです。


白雪王子を解放せよ


期限はこの国一番の美を競うコンテストの終了まで。

さもなくば、お妃さまはどうなるかわからないぞ?

                                                                     七人の小人

お妃さまと白雪は、不仲説が民衆には流れてしまっていくら否定しても中々払拭できておりませんでした。お妃さまが若い白雪の美しさに嫉妬していると。王の寵愛を一身に受けておいてそれは、現在も続いているのにまだ不満があるのかと七人の小人さんたちも義憤にかられたのかもしれませんね?


 王は、王子の不在に気づいていますが、まだ半日しか経っていないし城下にお忍びで遊びにいっただけだろうと鷹揚に構えていました。未成年ではない息子ですからね。民の暮らしぶりをその目で見るのもいい経験だと思っているのでした。

まさか、妃が白雪に女装させてコンテストに出場させようとして白雪が逃げだしたとは思いませんでした。
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