偽りの聖女、7歳からやり直します!~お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~

みつまめ つぼみ

文字の大きさ
30 / 30
第5章 聖女認定の儀式編

第30話 七歳の聖女

しおりを挟む
 目を覚ますと、そこは別邸にある私の部屋のベッドだった。

 法衣からネグリジェに着替えさせられてる……。いつの間に。

 窓の外を見ると、まだ夕方になる前みたいだ。

 ベッドサイドのハンドベルを鳴らすと、レイチェルが慌てて部屋に飛び込んできた。

「お嬢様! お目覚めですか!」

「ええ、もう大丈夫ですわ。
 それよりお腹が空いてしまいました。
 何か食べるものはないかしら」

「では軽食を用意してまいります。
 そのままお待ちください」

 レイチェルは他の侍女に指示を飛ばすと、急いで部屋の外に向かっていった。

 ……いや、そんなに焦らなくても。

 私は他の侍女たちに手伝ってもらい、普段着に着替えていく。

 儀式は終わったので、もう法衣とはお別れだ。

 名残惜しくて畳まれた法衣を撫でていると、レイチェルがフルーツの盛り合わせを持って戻ってきた。

 小皿に分けられたフルーツを、次々に口に運んでいく。

 ん~甘くておいしい。

 持ち込まれた盛り合わせをぺろりと平らげると、レイチェルが微笑ましげに笑みをこぼした。

「毒を飲んだと伺って心配しておりましたが、どうやら心配は不要のようですね。
 ですがそれ以上は夕食に差しさわりがあります。我慢なさってください」

「はーい。ところで、お父様やお兄様はどうしてるのかしら」

「旦那様は聖教会へ出かけられました。
 アンリ様はお部屋におられると思います。
 お呼びしましょうか?」

「いえ、それなら別に構いません。
 お母様はどちらにいらっしゃるの?」

「お部屋にいらっしゃるかと」

「そう、ではお母様のところへ行きます」

 私はレイチェルを連れて、お母様の部屋に向かった。




****

 部屋の中では、お母様が物憂ものうげに紅茶を口にしていた。

「お母様、少しよろしいでしょうか」

 私の声で、お母様がこちらを見て微笑んだ。

「まぁシトラス! 目が覚めたのね、よかった……それで、どうしたの?」

 私は部屋に入り、お母様の正面のソファに腰を下ろした。

「このあと、夜会に参加するのではなかったのですか?
 私は用意をしなくても構わないのですか?」

 『前回の人生』では儀式のあと、私を歓迎する夜会が催された。

 だけど別邸の中には、そんな空気がない。

「夜会の予定はあったのだけれど、延期になったわ。
 ラファエロ殿下の不祥事があったから、その後始末が済むまで開かれないでしょう。
 それにあなたは毒を飲んだのよ?
 ヴァレンティーノはそれを口実に、夜会をキャンセルして領地に戻るつもりみたい」

 大事おおごとになったなぁ。それもそうか。

 聖神様への反逆罪は死罪がまぬがれない。

 それが第一王子なんだから、予定が全部キャンセルになっても仕方ないか。

「王家はそれに納得してるのですか?」

 お母様が優しく微笑んだ。

「今は聖教会の力がとても強いの。
 あなたは前代未聞の奇跡を起こして見せたわ。
 あれであなたが『稀代の聖女』だと、民衆も認めたはず。
 つまりグレゴリオ最高司祭やヴァレンティーノの発言力は、既に王家よりも強いのよ」

 第一王子が聖女を毒殺しようとしたんだから、王家の権威はかなり落ちたよね。

 となると、次の王位継承問題が浮上してくるんじゃないかな。

「お母様、正直におっしゃってください。
 次の王位は誰が継ぐとお考えですか」

 私のまっすぐな視線を受けて、お母様が困ったように微笑んだ。

「あなたは頭が回る子ね。
 そんなに心配しなくても、ヴァレンティーノがなるだけあなたの望む形になるよう努力してくれるはずよ。
 あなたは王位なんて、継ぎたくないでしょう?」

 私は正直にうなずいた。

 だけど権威が失墜した王家と『稀代の聖女』、周囲がどちらを選ぶかと言ったら、たぶん私が選ばれるだろう。

 現王家が生き残る道は、ダヴィデ殿下に私が嫁ぐ未来くらいだ。

 ダヴィデ殿下に拒絶感はないけど、義父が国王になるのはさすがに無理かな。

 お母様が苦笑を浮かべた。

「今は深く考えないで頂戴。
 あなたはあなたの人生を歩むことを、できれば考えて欲しいの。
 それが私たちの願いよ」

 私個人の人生か。

 でも、私は聖女としての人生を優先しないといけない。

 だから私個人の幸せなんて、今は考えられない。

 ……でもお母様にそんなことを言っても、納得はしてもらえない気がした。

「わかりました。では失礼します」

 私はお母様にそう告げて、部屋を後にした。




****

 私が部屋に戻ると、アンリ兄様が部屋の前で待っていた。

「お兄様……どうなさったの?」

「お前が目覚めたと聞いてな。戻ってくるのを待っていた。
 少し、話をしても構わないか」

「ええ、構いませんわ」

 私は部屋の中へアンリ兄様を招いた。

 二人でソファに座り、紅茶を一口飲む。

「それで、お話しとはなんですの?」

「いや……お前はまだ、人々を救いたいと焦っているのか?」

 私は目をぱちくりとしばたかせて、アンリ兄様の目を見つめた。

「おっしゃりたいことがわかりませんわ。
 私は焦ってなどおりません。
 聖神様から与えられたとおりに、人々を救済するのが私の使命です。
 それを怠ることができないだけですわ」

 アンリ兄様が「人払いを」と告げ、レイチェルたち従者を部屋から追い出した。

 改めてアンリ兄様が私を見て告げる。

「シトラス、状況はお前が知る歴史とは大きく異なっている。
 これから戦争が起こることは考えにくい。それくらいにな。
 宰相派閥は大きく力を落とした。開戦しようとしても、父上たちが必ずそれを阻む。
 だからお前が焦って人々を救済しなくても、聖玉が砕けることにはならないと思う」

 本当にそうだろか?

 そんな慢心をして聖玉が砕けたら、もう取り返しがつかない。

 私は私にできる精一杯をしていくべきじゃないのかな。

 納得できない私を見て、アンリ兄様が苦笑を浮かべた。

「お前にとって『前回の人生』が強烈過ぎたのだろうが、まだ余裕はある。
 少なくとも、砕ける前に『亀裂が入る』という前兆がある。
 焦るのはそれからでも遅くはない。
 国のことは父上たちに任せ、お前は穏やかに暮らしてみないか」

「穏やかに暮らせと言われても……そんな人生をどう生きたらいいのか、私にはわかりません」

「深呼吸をして、周囲の景色を眺めてみろ。新緑が綺麗だろう?
 お前はそれに気が付くことができたか?」

 ――新緑?!

 移り行く季節の美しさなんて、すっかり忘れていた気がする。

 子供の頃はその様子に、一喜一憂してたっけ。

 窓の外を見ると、温かい日差しを浴びた新緑が生き生きとしていた。

 初夏の直前、もっとも植物が生命力にあふれる季節だ。

 新しい緑が、これから花をつけるために力を蓄えている。

「……そう、ですわね。すっかり忘れていました。
 十年間、擦り切れるほど走り回って、景色に目をやることを忘れてしまっていた。
 子供の頃――今も七歳ですが、あの頃の気持ちを思い出せたような気がします。
 あの日のように、生きてもいいのでしょうか。
 そんなことが、私に許されてもいいのでしょうか」

 アンリ兄様の優しい声が聞こえる。

「お前が十年間、どれほどの人々を救ってきたのか、私にはうっすらわかる。
 それだけ頑張ったのだから、少しは報いを受け取ってもいいはずだ。
 お前は今度こそ、少女らしい人生を送ってもいいだろう。
 聖神様も、それくらいは許してくださる」

 本当かな。

 それが本当なら、私は失われた少女時代を取り戻せるのかな。

 私はアンリ兄様に振り向き、微笑みながらつげる。

「でも、その少女らしい人生は公爵令嬢としてのものになりますわ。
 私が望む、素朴で平穏なものではありません」

 アンリ兄様が、困ったように微笑んだ。

「そこは諦めてくれ。お前が公爵令嬢なのは、ゆるぎない事実だ。
 だが心穏やかに生きることはできる。
 そうなるよう、父上たちが心を砕いてくださる。
 あとはお前が納得してくれるだけでいいんだ」

 私は少しの間、目をつぶってみた。

 口下手なアンリ兄様が、これほど言葉を尽くして思いを告げてくれる。

 それだけ、私は大切に思われてるんだ。

「……わかりました。
 どこまでできるかわかりませんが、私は人々の救済を第一に考えるのを、なるだけ控えるよう努めます。
 それでお兄様は納得してくださいますか」

 目を開けると、アンリ兄様が優しく微笑んでいた。

「ああ、今はそれで構わない。
 私もお前の力になれるよう、これから力を付けていく。
 お前を守る人間の一人に、必ずなって見せる!」

 私は心からの微笑みで答える。

「お兄様はもう、私を支えてくださる大切な人ですわ。
 無理をして怪我をなさらないでくださいね」

 アンリ兄様は満足げにうなずいて立ち上がり部屋から去っていった。




****

 翌日の朝、ラファエロ王子が獄中で死んでいるのが見つかったらしい。

 『私に飲ませた毒薬の残りを飲んで自決した』と公表されたみたいだ。

 だけどいくら王族だからって、懐に忍ばせた毒薬を取り調べの騎士たちが見逃すはずがない。

 シュミット宰相が口封じに殺したのが明らかだった。

 お父様は事後処理をグレゴリオ最高司祭たちに任せ、私たちは公爵領へと戻った。


 それからの政界は大きな動きがあったらしい。

 開戦派の宰相派閥から離れ、反戦派のエルメーテ公爵派閥や聖教会派閥に加わる貴族が続出した。

 アンリ兄様が言う通り、宰相派閥の力は大きくがれ、反戦派が国内の主流派になった。

 これなら少なくとも数年は、他国に宣戦布告をする事態にはならないだろう。

 私はアンリ兄様に言われた通り、穏やかに公爵令嬢として生きることにした。

 油断はできないけど、宰相派閥の動きはほとんど封じることができてる。

 あとのことは、政界や社交界を得意とするお父様たちに任せてしまう方がいいだろう。

 そうやって納得できた理由の一つに、聖水の作成依頼があった。

 グレゴリオ最高司祭から『聖女の力で聖水を作れないか』と相談されたのだ。

 聖玉の力で聖水を作れるなら、同じ聖神様の力を持つ聖女の奇跡でも聖水を作れるのでは――そんな提案だった。

 私が癒しの奇跡を込めた水は、飲めば疲労や病気が快復する薬に変化したらしい。

 傷口にすり込めば、傷の治癒が早まるそうだ。

 私の力が苦しむ人々の救済に役立つのだと分かり、私は体力の続く限り、毎日聖水を作り続けた。

 そうして作った聖水はエルメーテ公爵家の封蝋が施され、『聖女の聖水』として王都で流通してるらしい。

 その売り上げは聖教会が人々を救う原資に変えていると聞いた。

 聖教会の施設では少量ずつだけど、聖水が民衆に分け隔てなく配られているという。

 そうして毎日、気絶するまで聖水を生産している私は、すっかり『病弱な公爵令嬢』が板についた。

 午前中は聖水生産を行い、午後は力が回復するまで、庭を見ながら刺繍をしたり、読書にふける。

 そんな半分忙しくて、半分穏やかな日々が続いた。

 お父様からは政界の話も少しずつ聞くようになった。

 今では国政の実権をお父様が宰相から奪い取り、事実上の宰相として国政を回してるらしい。

 重臣たちも、お父様が信頼する貴族たちに続々とすげ替えが進み、健全な統治をおこなうようになってきたそうだ。

 第一王子による聖女毒殺未遂――大事件だったけど、想定外のハプニングで『予定を大幅に短縮できたよ』と、お父様は喜んでいた。

 国王はラファエロ王子の件を恨んでるらしいけど、その憎しみは私と宰相、両方に向けられてるそうだ。

 そんな国王に力を貸してくれる貴族は皆無で、お飾りの国王として今も宮廷に居るのだとか。

 あれ以来、私に王家との縁談を持ち込んでくることもない。


 秋の風を窓から受けながら、大好きな童話のページをめくる。

 十年前に失ってしまった『七歳の私』を、今やりなおしている。

 農村の娘ではなくなってしまったけれど、これはこれで幸福を感じていた。

 庭から聞こえるお父さんとアンリ兄様の声を聴きながら、私は微笑む。

 ――こんな聖女も、悪くないのかもしれない。

 そんな思いで、私は童話のページをめくった。

~完~
しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

はさない
2025.12.02 はさない

完結 ありがとうございます
これからはホッコリ出来ますね、、、
でも!もっと続きが読みたい〜と
思ってしまう我儘私です😭

2025.12.02 みつまめ つぼみ

感想ありがとうございまーす!

おまけの後日談の形で続きが書けないか、ちょっと考えてみますね!

その場合は多分、別作品に分けることになると思います!

解除

あなたにおすすめの小説

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

【本編完結】婚約者を守ろうとしたら寧ろ盾にされました。腹が立ったので記憶を失ったふりをして婚約解消を目指します。

しろねこ。
恋愛
「君との婚約を解消したい」 その言葉を聞いてエカテリーナはニコリと微笑む。 「了承しました」 ようやくこの日が来たと内心で神に感謝をする。 (わたくしを盾にし、更に記憶喪失となったのに手助けもせず、他の女性に擦り寄った婚約者なんていらないもの) そんな者との婚約が破談となって本当に良かった。 (それに欲しいものは手に入れたわ) 壁際で沈痛な面持ちでこちらを見る人物を見て、頬が赤くなる。 (愛してくれない者よりも、自分を愛してくれる人の方がいいじゃない?) エカテリーナはあっさりと自分を捨てた男に向けて頭を下げる。 「今までありがとうございました。殿下もお幸せに」 類まれなる美貌と十分な地位、そして魔法の珍しいこの世界で魔法を使えるエカテリーナ。 だからこそ、ここバークレイ国で第二王子の婚約者に選ばれたのだが……それも今日で終わりだ。 今後は自分の力で頑張ってもらおう。 ハピエン、自己満足、ご都合主義なお話です。 ちゃっかりとシリーズ化というか、他作品と繋がっています。 カクヨムさん、小説家になろうさん、ノベルアッププラスさんでも連載中(*´ω`*) 表紙絵は猫絵師さんより(⁠。⁠・⁠ω⁠・⁠。⁠)⁠ノ⁠♡

十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!

翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。 「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。 そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。 死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。 どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。 その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない! そして死なない!! そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、 何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?! 「殿下!私、死にたくありません!」 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ ※他サイトより転載した作品です。

許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください> 私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

公爵令嬢は逃げ出すことにした【完結済】

佐原香奈
恋愛
公爵家の跡取りとして厳しい教育を受けるエリー。 異母妹のアリーはエリーとは逆に甘やかされて育てられていた。 幼い頃からの婚約者であるヘンリーはアリーに惚れている。 その事実を1番隣でいつも見ていた。 一度目の人生と同じ光景をまた繰り返す。 25歳の冬、たった1人で終わらせた人生の繰り返しに嫌気がさし、エリーは逃げ出すことにした。 これからもずっと続く苦痛を知っているのに、耐えることはできなかった。 何も持たず公爵家の門をくぐるエリーが向かった先にいたのは… 完結済ですが、気が向いた時に話を追加しています。

私の容姿は中の下だと、婚約者が話していたのを小耳に挟んでしまいました

山田ランチ
恋愛
想い合う二人のすれ違いラブストーリー。 ※以前掲載しておりましたものを、加筆の為再投稿致しました。お読み下さっていた方は重複しますので、ご注意下さいませ。 コレット・ロシニョール 侯爵家令嬢。ジャンの双子の姉。 ジャン・ロシニョール 侯爵家嫡男。コレットの双子の弟。 トリスタン・デュボワ 公爵家嫡男。コレットの婚約者。 クレマン・ルゥセーブル・ジハァーウ、王太子。 シモン・グレンツェ 辺境伯家嫡男。コレットの従兄。 ルネ ロシニョール家の侍女でコレット付き。 シルヴィー・ペレス 子爵令嬢。 〈あらすじ〉  コレットは愛しの婚約者が自分の容姿について話しているのを聞いてしまう。このまま大好きな婚約者のそばにいれば疎まれてしまうと思ったコレットは、親類の領地へ向かう事に。そこで新しい商売を始めたコレットは、知らない間に国の重要人物になってしまう。そしてトリスタンにも女性の影が見え隠れして……。  ジレジレ、すれ違いラブストーリー

悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。

ねーさん
恋愛
 あ、私、悪役令嬢だ。  クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。  気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…

虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・? ※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。