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第6章:未来の予感
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翌朝、綾女や直也たちが見たのは、手をつないで部屋から出てくる真理と拓海だった。
二人で温かい微笑みを交わし合い、エレベーターホールに向かっていく。
瞳がニヤリと笑って告げる。
「朝からお熱い……」
綾女がクスリと微笑んだ。
「あの笑顔、もう大丈夫ね」
直也は黙ってうなずいていた。
朝食も明るく済ませながら、拓海が告げる。
「食事を済ませたあと、どうする?
もうひと泳ぎする余裕はあるけど」
厚樹がニコリと笑って告げる。
「本音を言ってもいいんですよ?
早く帰って、二人の時間を楽しみたいんでしょう?」
拓海が気恥ずかしそうに目をそらした。
真理も赤くなりながら目を伏せている。
綾女が手を打ち鳴らして告げる。
「決まりね。
朝食後は帰り支度をしましょう。
海はまた、来年来ればいいわ」
直也や瞳も賛成し、勢いよく朝食を食べだした。
賑やかな食事時間は、瞬く間に過ぎ去っていった。
****
江の島からの帰り道、車を運転する拓海は上機嫌で鼻歌を歌っていた。
真理はクスリと笑みをこぼし、拓海の横顔を見つめ続けた。
ふと目を落とせば、左手に輝く確かな証。
今回の小旅行が、全てこのためにあったのだと気が付いた。
真理の胸に湧く温かな気持ちが、昨日までの不安をすべて洗い流していく。
――この人なら大丈夫。
新たな確信を胸に、真理は明日に向かって一歩を踏み出す覚悟を手に入れていた。
シェアハウス前に辿り着くと、直也が告げる。
「車は俺が返しておく。
拓海は先に部屋に戻ってろ」
一瞬きょとんとした拓海が、苦笑を浮かべて応える。
「サンキュー、恩に着る。
――行こう、真理」
うなずいた真理が、拓海と手をつなぐ。
二人は先にエレベーターに乗り、そのまま上がっていった。
拓海の代わりに直也が運転席に乗り込む。
綾女が助手席に乗りこんだ。
驚いた直也が、綾女に尋ねる。
「どうした? 俺一人で問題ないぞ?」
「なに言ってるの。直也さんだけじゃ心配でしょ。
ついでに、帰りに何か食べていきましょ」
直也がニヤリと笑って告げる。
「いいだろう。ハンバーガー屋でいいか?」
「もう! 太るじゃないの!」
豪快に笑う直也が、車を発進させた。
残された瞳と厚樹が、ぼそりとつぶやく。
「なんだかんだ、仲が良いよね。あの二人」
「……我々も、アニメ鑑賞会でもしましょうか」
「あー、いいねぇ。じゃあうちくる?」
荷物を担いだ瞳と厚樹も、エレベーターで上がっていった。
****
日が暮れる頃、拓海がベッドに身体を沈み込ませて告げる。
「さすがに腹が減ってきた」
真理がクスリと笑って応える。
「冷凍食品でいいなら、作ってあげる」
「じゃあお願い。僕はちょっと動けないかも」
うなずいた真理が服を整え、キッチンに向かった。
冷凍ピラフを取り出し、皿に盛ってラップをかける。
レンジで温まったそれにスプーンを添え、リビングのテーブルに置いた。
「できたわよ」
「待ってました」
拓海がいそいそと起き上がり、ローテーブルの上でピラフをかき込んでいく。
真理も自分のピラフをリビングに運び、静かに食べていった。
「ごめんなさい、これぐらいしかできなくて」
「別にいいよ、僕だって冷凍食品で済ます日はあるし。
子供ができたって、どうにだってできるからさ」
――子供か。
「ねぇ拓海さん、子供はいつ作るつもり?」
「んー、入籍したらいつでもいいんじゃない?
真理は早い方が嬉しいんでしょ?」
真理は黙ってうなずいた。
欲を言えば、三十までに一人目を作っておきたい。
だけど授かるかは、神のみぞ知るというところだ。
拓海がピラフを食べ終わってから告げる。
「焦らなくてもいいと思うよ。
下手に焦るとプレッシャーになるし。
授かる時は授かるもんだと思えば」
「うん……」
もうじき二十九歳、二十代最後の一年が始まる。
焦るなと言われても、これが最後のチャンス。
試せるなら試したかった。
「ねぇ拓海さん、相談なんだけど――」
その日、二人は夜遅くまで互いを確かめ合う時間を重ねていった。
****
アラームの音で真理の目が覚める。
「拓海さん、時間よ」
拓海の体をゆすり、声をかけた。
「ん……もう? まいったな」
拓海がのそりと起き上がり、服を整えていく。
「じゃあ僕は先に店に行くから」
気怠そうに部屋を出ていく拓海を見送り、真理は少し後悔した。
――私のわがままに付き合わせちゃった。
自分のお腹に手を当てる。
いつかこの場所に宿る命。
それに望みを託しつつ、真理も立ち上がった。
シャワーを浴びてから身支度を整える。
真理も疲れ切った体で、部屋をあとにした。
開店準備を終え、二人は朝食を取っていた。
拓海はハンバーグライスをもりもりと食べていく。
真理はサンドイッチを食べながら、サラダをつまんでいた。
「あのね? 拓海さん。
無理はしないでいいのよ?」
「でも、真理は欲しいんだろ?
それならできることをするだけだよ」
「それはそうなんだけど……。
それで拓海さんが体を壊したら、元も子もないわ」
拓海はニヤリと微笑んで応える。
「大丈夫、体だけは丈夫なんだ」
ふと気が付けば、拓海の顔には痣らしきものが無い。
昨日はあれだけ腫れてたのだから、青あざができていても不思議じゃなかった。
「どういうこと? 特別な体なの?」
「ほら、僕って『あやかし』混じりでしょ?
そのせいなのか、怪我の治りがちょっと早いんだ。
体力の回復も、たぶん早いんじゃないかな」
――そっか、そういえばそう言ってたっけ。
「私たちの子供はどうなるのかしら」
「僕より血が薄くなるはずだけど、多少は同じ体質になるかもね。
瞳の色がどうなるかは、産まれてみないとわからないかな。
親父の瞳は黒かったし」
自分の子供が『あやかし』混じりになる。
それは不安になってもよさそうだが、不思議と不安を感じなかった。
目の前の拓海と同じような体質なら、問題になるようなこともないだろう。
一歩一歩、目の前の男性と家族になろうとしている。
そのことを噛み締めながら、真理は朝食を食べ進めた。
****
拓海がカウンターの中でコーヒーを飲んでいた。
隣に立つ真理も、カウンターの中でコーヒーを口にする。
「不思議なものよね。
ほんの数か月前まで、私は底辺にいた気がしたのに。
今は挙式秒読みになってるんですもの」
「長い人生、そういう時期もあるってことだよ。
終わり良ければ総て良しってね。
僕だって、今が人生の絶頂期な気がするよ」
真理がクスリと笑った。
「ここが絶頂期なら、子供が生まれた時はどうなるの?」
「どうなるんだろう?
想像もつかないね。
でも、とても楽しみにしてる」
嬉しそうに語る拓海の笑顔に、真理も微笑みを返した。
――この人といつまでも添い遂げたい。
心の底からそう思えた。
こんな人と巡り合えた幸運に感謝をしていた。
これほどの男性に想われる幸運。
この男性の子供を産める幸せ。
女として生まれて来てよかったと、幸せを噛み締めていた。
いつかこの店内を、真理と拓海の子供が走り回る。
そんな幻視すら見ていた。
穏やかなモダンジャズが流れる中、コーヒーの香りを鼻に届けながら、ゆったりとした幸福感を味わった。
二人で温かい微笑みを交わし合い、エレベーターホールに向かっていく。
瞳がニヤリと笑って告げる。
「朝からお熱い……」
綾女がクスリと微笑んだ。
「あの笑顔、もう大丈夫ね」
直也は黙ってうなずいていた。
朝食も明るく済ませながら、拓海が告げる。
「食事を済ませたあと、どうする?
もうひと泳ぎする余裕はあるけど」
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「本音を言ってもいいんですよ?
早く帰って、二人の時間を楽しみたいんでしょう?」
拓海が気恥ずかしそうに目をそらした。
真理も赤くなりながら目を伏せている。
綾女が手を打ち鳴らして告げる。
「決まりね。
朝食後は帰り支度をしましょう。
海はまた、来年来ればいいわ」
直也や瞳も賛成し、勢いよく朝食を食べだした。
賑やかな食事時間は、瞬く間に過ぎ去っていった。
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江の島からの帰り道、車を運転する拓海は上機嫌で鼻歌を歌っていた。
真理はクスリと笑みをこぼし、拓海の横顔を見つめ続けた。
ふと目を落とせば、左手に輝く確かな証。
今回の小旅行が、全てこのためにあったのだと気が付いた。
真理の胸に湧く温かな気持ちが、昨日までの不安をすべて洗い流していく。
――この人なら大丈夫。
新たな確信を胸に、真理は明日に向かって一歩を踏み出す覚悟を手に入れていた。
シェアハウス前に辿り着くと、直也が告げる。
「車は俺が返しておく。
拓海は先に部屋に戻ってろ」
一瞬きょとんとした拓海が、苦笑を浮かべて応える。
「サンキュー、恩に着る。
――行こう、真理」
うなずいた真理が、拓海と手をつなぐ。
二人は先にエレベーターに乗り、そのまま上がっていった。
拓海の代わりに直也が運転席に乗り込む。
綾女が助手席に乗りこんだ。
驚いた直也が、綾女に尋ねる。
「どうした? 俺一人で問題ないぞ?」
「なに言ってるの。直也さんだけじゃ心配でしょ。
ついでに、帰りに何か食べていきましょ」
直也がニヤリと笑って告げる。
「いいだろう。ハンバーガー屋でいいか?」
「もう! 太るじゃないの!」
豪快に笑う直也が、車を発進させた。
残された瞳と厚樹が、ぼそりとつぶやく。
「なんだかんだ、仲が良いよね。あの二人」
「……我々も、アニメ鑑賞会でもしましょうか」
「あー、いいねぇ。じゃあうちくる?」
荷物を担いだ瞳と厚樹も、エレベーターで上がっていった。
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日が暮れる頃、拓海がベッドに身体を沈み込ませて告げる。
「さすがに腹が減ってきた」
真理がクスリと笑って応える。
「冷凍食品でいいなら、作ってあげる」
「じゃあお願い。僕はちょっと動けないかも」
うなずいた真理が服を整え、キッチンに向かった。
冷凍ピラフを取り出し、皿に盛ってラップをかける。
レンジで温まったそれにスプーンを添え、リビングのテーブルに置いた。
「できたわよ」
「待ってました」
拓海がいそいそと起き上がり、ローテーブルの上でピラフをかき込んでいく。
真理も自分のピラフをリビングに運び、静かに食べていった。
「ごめんなさい、これぐらいしかできなくて」
「別にいいよ、僕だって冷凍食品で済ます日はあるし。
子供ができたって、どうにだってできるからさ」
――子供か。
「ねぇ拓海さん、子供はいつ作るつもり?」
「んー、入籍したらいつでもいいんじゃない?
真理は早い方が嬉しいんでしょ?」
真理は黙ってうなずいた。
欲を言えば、三十までに一人目を作っておきたい。
だけど授かるかは、神のみぞ知るというところだ。
拓海がピラフを食べ終わってから告げる。
「焦らなくてもいいと思うよ。
下手に焦るとプレッシャーになるし。
授かる時は授かるもんだと思えば」
「うん……」
もうじき二十九歳、二十代最後の一年が始まる。
焦るなと言われても、これが最後のチャンス。
試せるなら試したかった。
「ねぇ拓海さん、相談なんだけど――」
その日、二人は夜遅くまで互いを確かめ合う時間を重ねていった。
****
アラームの音で真理の目が覚める。
「拓海さん、時間よ」
拓海の体をゆすり、声をかけた。
「ん……もう? まいったな」
拓海がのそりと起き上がり、服を整えていく。
「じゃあ僕は先に店に行くから」
気怠そうに部屋を出ていく拓海を見送り、真理は少し後悔した。
――私のわがままに付き合わせちゃった。
自分のお腹に手を当てる。
いつかこの場所に宿る命。
それに望みを託しつつ、真理も立ち上がった。
シャワーを浴びてから身支度を整える。
真理も疲れ切った体で、部屋をあとにした。
開店準備を終え、二人は朝食を取っていた。
拓海はハンバーグライスをもりもりと食べていく。
真理はサンドイッチを食べながら、サラダをつまんでいた。
「あのね? 拓海さん。
無理はしないでいいのよ?」
「でも、真理は欲しいんだろ?
それならできることをするだけだよ」
「それはそうなんだけど……。
それで拓海さんが体を壊したら、元も子もないわ」
拓海はニヤリと微笑んで応える。
「大丈夫、体だけは丈夫なんだ」
ふと気が付けば、拓海の顔には痣らしきものが無い。
昨日はあれだけ腫れてたのだから、青あざができていても不思議じゃなかった。
「どういうこと? 特別な体なの?」
「ほら、僕って『あやかし』混じりでしょ?
そのせいなのか、怪我の治りがちょっと早いんだ。
体力の回復も、たぶん早いんじゃないかな」
――そっか、そういえばそう言ってたっけ。
「私たちの子供はどうなるのかしら」
「僕より血が薄くなるはずだけど、多少は同じ体質になるかもね。
瞳の色がどうなるかは、産まれてみないとわからないかな。
親父の瞳は黒かったし」
自分の子供が『あやかし』混じりになる。
それは不安になってもよさそうだが、不思議と不安を感じなかった。
目の前の拓海と同じような体質なら、問題になるようなこともないだろう。
一歩一歩、目の前の男性と家族になろうとしている。
そのことを噛み締めながら、真理は朝食を食べ進めた。
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拓海がカウンターの中でコーヒーを飲んでいた。
隣に立つ真理も、カウンターの中でコーヒーを口にする。
「不思議なものよね。
ほんの数か月前まで、私は底辺にいた気がしたのに。
今は挙式秒読みになってるんですもの」
「長い人生、そういう時期もあるってことだよ。
終わり良ければ総て良しってね。
僕だって、今が人生の絶頂期な気がするよ」
真理がクスリと笑った。
「ここが絶頂期なら、子供が生まれた時はどうなるの?」
「どうなるんだろう?
想像もつかないね。
でも、とても楽しみにしてる」
嬉しそうに語る拓海の笑顔に、真理も微笑みを返した。
――この人といつまでも添い遂げたい。
心の底からそう思えた。
こんな人と巡り合えた幸運に感謝をしていた。
これほどの男性に想われる幸運。
この男性の子供を産める幸せ。
女として生まれて来てよかったと、幸せを噛み締めていた。
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