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第二章 勇者候補と英雄候補
王女殿下
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「・・・良いだろう。発言を許す」
「はい、ありがとうございます」
国王陛下は渋い表情を浮かべながらも、王女殿下の発言を許した。すると王女殿下は陛下に向かって感謝の言葉を伝えると、座っていた椅子から立ち上がったようで、僕の方へと近づいてくる足音が聞こえた。
(えっ?何だ?僕はどうしたら良いんだ?顔をあげるべきなのか?)
平民が許可無しに顔を上げることは許されない。そのため、僕はずっと頭を下げたまま、事の成り行きを混乱する思考で聞いていた。
「新たな勇者候補、ライデル。頭を上げることを許します」
「はい!」
その言葉に従って頭を上げると、そこには真剣な眼差しで僕を見つめる王女殿下の姿があった。立ち上がった王女殿下は意外と小さく、身長は140センチ程だろうか、10歳位の年齢のように見えた。ドレスから覗く腕や足は細く、王族は豪勢な食事をしているんじゃないのだろうかと疑問を覚えるほどだった。
「私、ダルム王国第一王女、サーシャ・エルドラー・ダルムの名において命じます。私をあなたの旅路に同行させなさい!」
その王女殿下の言葉に、謁見の間は静まり返った。
「・・・えっ?」
「聞こえませんでしたか?私はあなたの旅に同行すると言ったのです」
王女殿下の発言が一瞬理解できなかった僕は、不敬かもしれないが怪訝な表情で、疑問の言葉を発してしまった。そんな僕に対して王女殿下は一切表情を変えることなく、もう一度同じ事を伝えてきた。
「ま、待て!サーシャ!いったい何を言っておるのだ!!」
王女殿下の言葉に驚きの表情を浮かべた陛下は、椅子から立ち上がると、責めるような口調で声を荒げた。
「何を、と申されても・・・私が来年成人する前に、もっと見聞を広めよと言われたのはお父様ですが?」
「そ、それはそうだが、何故それでこんなどこの馬の骨とも知れん者に同行を申し出る!?」
「お父様。どこの馬の骨とも知れ無いなどと申しては、女神様の神託を疑うようなものですわ」
「っ!?何を言っておる!?女神の神託とはーーー」
「う゛、う゛ん!陛下、それ以上は・・・」
王女殿下と陛下とのやり取りに割り込んだのは、この謁見に出席している中で最も壇上近くに並んでいた老紳士だった。その老紳士の言葉に、陛下は一瞬苦虫を噛み潰したような表情を浮かべたが、すぐに平静を取り戻したように椅子に座り直した。
「・・・それでサーシャよ。此度の発言の真意は何だ?」
「はい。私は生まれてこの方、この王都を出たことがございません。来年には成人を迎え、婚姻も決まってしまいました私には、我が国の情勢を肌で感じるような機会は、今この場を逃せば訪れないと判断致しました」
陛下の方を真っ直ぐに見つめながら、王女殿下は自分の考えを凛とした声音で主張している。その様子に陛下も困惑したような表情を浮かべるが、だからと言って王女殿下の言葉に了承を示すことはなかった。
「それならば、今回の事とは別で見聞を広めるようにすれば良かろう?近衛騎士団から選りすぐりの護衛を選定し、魔物の脅威も少ない東方の都市へ行くなら許可をーーー」
「いえ、それでは意味がありません。私は今この国、この人界で起こっている現状を知りたいのです。知識としてではなく、経験として。それには、平和な都市に行っても仕方ありません」
「そうは言っても、そこの勇者候補と同行せずとも良かろう?それに、向かうように命令した都市は、救援要請が来るほど魔物が多く危険なのだぞ?」
「ご心配なく。これでも水魔法は上級まで使えます。それに、女神様が選ばれた勇者候補という存在の実力も知りたいのです。有用であれば、例え最終的に勇者にならなかったとしても、その力を国に役立てるべきですから」
「それはそうだが、その判断はサーシャがせずとも議会がすれば良いものだ」
「いえ、お父様。サーシャは決めたのです!私が彼を見極めるのだと!」
「・・・・・・」
しばらく続くそのやり取りに、謁見の間の誰もが言葉を失っているようだった。正直に言えば、陛下がきっぱりと却下の言葉を口にすれば終わると思うのだが、それをせず、王女殿下の言葉に押され気味になっているということは、普段から王女殿下は我が儘で、父親である陛下もそれを受け入れてしまっているのではないかと思った。
そうして結局王女殿下に押し切られるような形で、陛下は僕の旅路に同行するのを認めた。その表情はまさに渋々というもので、可能であれば王女殿下の発言を却下したかったのは目に見えていたのだが、それが出来ない何か事情があったのだろうか。
とはいえ・・・
(えっ?王女殿下が同行するの?どう接すれば良いんだ???)
混乱のままに国王陛下との謁見は終了し、僕はそのまま控え室へと案内されたのだが、最初に通された控え室とはまるで違う、広々として絢爛豪華な所だった。おそらくは、この後にくる人物が影響してのこの控え室なのだろう。
『コン!コン!』
「は、はいっ!」
『第一王女殿下、サーシャ様が参られました』
ノックする音と共に入室を告げる声が聞こえ、両開きの扉が開かれると、3人の人物が僕の居る控え室へと入ってきた。最初に入ってきた2人は白銀に金で縁取られた軽鎧を装備しており、おそらくは近衛騎士の方なのだろう。王女殿下の護衛ということもあってか、2人とも女性だった。
「ど、どうぞーーー」
座っていたテーブルから立ち上がると、入室してきた王女殿下達を案内するように対応しようとしたのだが、護衛の近衛騎士様に手で制され、近づくことを制止された。どうしたものかと戸惑う僕の事を他所に、王女殿下はさっさとテーブルに着き、2人の護衛はその後ろに直立した姿勢で待機した。
「お座りになって」
王女殿下は、先程謁見で見せた強い意思を秘めたような表情から、感情を感じさせない表情へと戻っており、少し高圧的な様子で僕に語りかけてきた。
「し、失礼します」
王女殿下の様子に萎縮した僕は、ギクシャクした動きながら、先程まで座っていた椅子に座り直した。そこは王女殿下の対面の席だったが、殿下が指し示した席がそこだったので、恐縮しながらも腰を落ち着けた。
(平民の僕が王族である殿下と一緒のテーブルについて良いのだろうか・・・)
そんな事を気にしながらも、王女殿下の表情は全く動くことなく、テーブルの上に手を組んで口を開いた。
「早速本題に入りましょう。今回、都市デラベスからの救援要請に私が同行する件ですが、出発は明日の朝6時、城門前に。王家所有の魔導車で向かうので、翌日の夕刻には着くでしょう」
「は、はぁ・・・」
淡々と明日からの予定を話し始める王女殿下に、僕の理解が追い付かない。いったい何故僕に同行しようなどと考えたかの真意が見えなかった。聞いている話では、かなりの数の魔物が都市近辺まで出没しており、そんな場所に王女殿下が行こうとしている事が理解できなかった。
「ーーーということで、物資については気にしなくて構いません。あなたは村から持ってきた装備一式だけ持ってくるように。何か質問は?」
一通りの説明が終わると、王女殿下は僕に確認してきた。そんな殿下に、恐る恐るといった感じで疑問の声を口にした。
「あ、あの・・・救援要請があった都市はとても危険な場所らしいのですが、何故ぼ・・私と同行されるのでしょうか?」
「謁見の間で話したでしょう?それでは足りないかしら?」
「は、はい・・・あっ、いえ、決して殿下のお言葉を疑うわけではないのですが、あまりにも突拍子もない話でしたので・・・」
「貴様!王女殿下のご意志に、疑問の言葉を挟むつもりか!?」
僕としては当然の疑問だったのだが、背後に控える護衛の一人に、憤怒の形相で叱責を飛ばされてしまった。
「す、すみまーー」
「カーリー、控えなさい」
「はっ!申し訳ございません!」
僕が謝罪の言葉を口にしようとすると、王女殿下は無表情のままの視線を背後の護衛の方に向けると、今の発言を咎めていた。よく見てみると、王女殿下の瞳は水色と緑色のオッドアイをしており、それが無機質に見える殿下を、より人形のように見せていた。
そのまま殿下は片手を上げると、その意を汲んだように護衛の2人が部屋から出ていった。退出する瞬間、カーリーと呼ばれた護衛の人が、扉越しに僕を物凄い形相で睨み付けてきた。おそらくは、僕が王女殿下に対して下手な言動をしないようにとの思いからだろう。
(王女殿下と2人っきりって・・・何が始まるんだ?)
困惑と緊張がない交ぜになる感情を必死に抑え込みながら、王女殿下からどのような話がされるのか待ち構えた。
「はい、ありがとうございます」
国王陛下は渋い表情を浮かべながらも、王女殿下の発言を許した。すると王女殿下は陛下に向かって感謝の言葉を伝えると、座っていた椅子から立ち上がったようで、僕の方へと近づいてくる足音が聞こえた。
(えっ?何だ?僕はどうしたら良いんだ?顔をあげるべきなのか?)
平民が許可無しに顔を上げることは許されない。そのため、僕はずっと頭を下げたまま、事の成り行きを混乱する思考で聞いていた。
「新たな勇者候補、ライデル。頭を上げることを許します」
「はい!」
その言葉に従って頭を上げると、そこには真剣な眼差しで僕を見つめる王女殿下の姿があった。立ち上がった王女殿下は意外と小さく、身長は140センチ程だろうか、10歳位の年齢のように見えた。ドレスから覗く腕や足は細く、王族は豪勢な食事をしているんじゃないのだろうかと疑問を覚えるほどだった。
「私、ダルム王国第一王女、サーシャ・エルドラー・ダルムの名において命じます。私をあなたの旅路に同行させなさい!」
その王女殿下の言葉に、謁見の間は静まり返った。
「・・・えっ?」
「聞こえませんでしたか?私はあなたの旅に同行すると言ったのです」
王女殿下の発言が一瞬理解できなかった僕は、不敬かもしれないが怪訝な表情で、疑問の言葉を発してしまった。そんな僕に対して王女殿下は一切表情を変えることなく、もう一度同じ事を伝えてきた。
「ま、待て!サーシャ!いったい何を言っておるのだ!!」
王女殿下の言葉に驚きの表情を浮かべた陛下は、椅子から立ち上がると、責めるような口調で声を荒げた。
「何を、と申されても・・・私が来年成人する前に、もっと見聞を広めよと言われたのはお父様ですが?」
「そ、それはそうだが、何故それでこんなどこの馬の骨とも知れん者に同行を申し出る!?」
「お父様。どこの馬の骨とも知れ無いなどと申しては、女神様の神託を疑うようなものですわ」
「っ!?何を言っておる!?女神の神託とはーーー」
「う゛、う゛ん!陛下、それ以上は・・・」
王女殿下と陛下とのやり取りに割り込んだのは、この謁見に出席している中で最も壇上近くに並んでいた老紳士だった。その老紳士の言葉に、陛下は一瞬苦虫を噛み潰したような表情を浮かべたが、すぐに平静を取り戻したように椅子に座り直した。
「・・・それでサーシャよ。此度の発言の真意は何だ?」
「はい。私は生まれてこの方、この王都を出たことがございません。来年には成人を迎え、婚姻も決まってしまいました私には、我が国の情勢を肌で感じるような機会は、今この場を逃せば訪れないと判断致しました」
陛下の方を真っ直ぐに見つめながら、王女殿下は自分の考えを凛とした声音で主張している。その様子に陛下も困惑したような表情を浮かべるが、だからと言って王女殿下の言葉に了承を示すことはなかった。
「それならば、今回の事とは別で見聞を広めるようにすれば良かろう?近衛騎士団から選りすぐりの護衛を選定し、魔物の脅威も少ない東方の都市へ行くなら許可をーーー」
「いえ、それでは意味がありません。私は今この国、この人界で起こっている現状を知りたいのです。知識としてではなく、経験として。それには、平和な都市に行っても仕方ありません」
「そうは言っても、そこの勇者候補と同行せずとも良かろう?それに、向かうように命令した都市は、救援要請が来るほど魔物が多く危険なのだぞ?」
「ご心配なく。これでも水魔法は上級まで使えます。それに、女神様が選ばれた勇者候補という存在の実力も知りたいのです。有用であれば、例え最終的に勇者にならなかったとしても、その力を国に役立てるべきですから」
「それはそうだが、その判断はサーシャがせずとも議会がすれば良いものだ」
「いえ、お父様。サーシャは決めたのです!私が彼を見極めるのだと!」
「・・・・・・」
しばらく続くそのやり取りに、謁見の間の誰もが言葉を失っているようだった。正直に言えば、陛下がきっぱりと却下の言葉を口にすれば終わると思うのだが、それをせず、王女殿下の言葉に押され気味になっているということは、普段から王女殿下は我が儘で、父親である陛下もそれを受け入れてしまっているのではないかと思った。
そうして結局王女殿下に押し切られるような形で、陛下は僕の旅路に同行するのを認めた。その表情はまさに渋々というもので、可能であれば王女殿下の発言を却下したかったのは目に見えていたのだが、それが出来ない何か事情があったのだろうか。
とはいえ・・・
(えっ?王女殿下が同行するの?どう接すれば良いんだ???)
混乱のままに国王陛下との謁見は終了し、僕はそのまま控え室へと案内されたのだが、最初に通された控え室とはまるで違う、広々として絢爛豪華な所だった。おそらくは、この後にくる人物が影響してのこの控え室なのだろう。
『コン!コン!』
「は、はいっ!」
『第一王女殿下、サーシャ様が参られました』
ノックする音と共に入室を告げる声が聞こえ、両開きの扉が開かれると、3人の人物が僕の居る控え室へと入ってきた。最初に入ってきた2人は白銀に金で縁取られた軽鎧を装備しており、おそらくは近衛騎士の方なのだろう。王女殿下の護衛ということもあってか、2人とも女性だった。
「ど、どうぞーーー」
座っていたテーブルから立ち上がると、入室してきた王女殿下達を案内するように対応しようとしたのだが、護衛の近衛騎士様に手で制され、近づくことを制止された。どうしたものかと戸惑う僕の事を他所に、王女殿下はさっさとテーブルに着き、2人の護衛はその後ろに直立した姿勢で待機した。
「お座りになって」
王女殿下は、先程謁見で見せた強い意思を秘めたような表情から、感情を感じさせない表情へと戻っており、少し高圧的な様子で僕に語りかけてきた。
「し、失礼します」
王女殿下の様子に萎縮した僕は、ギクシャクした動きながら、先程まで座っていた椅子に座り直した。そこは王女殿下の対面の席だったが、殿下が指し示した席がそこだったので、恐縮しながらも腰を落ち着けた。
(平民の僕が王族である殿下と一緒のテーブルについて良いのだろうか・・・)
そんな事を気にしながらも、王女殿下の表情は全く動くことなく、テーブルの上に手を組んで口を開いた。
「早速本題に入りましょう。今回、都市デラベスからの救援要請に私が同行する件ですが、出発は明日の朝6時、城門前に。王家所有の魔導車で向かうので、翌日の夕刻には着くでしょう」
「は、はぁ・・・」
淡々と明日からの予定を話し始める王女殿下に、僕の理解が追い付かない。いったい何故僕に同行しようなどと考えたかの真意が見えなかった。聞いている話では、かなりの数の魔物が都市近辺まで出没しており、そんな場所に王女殿下が行こうとしている事が理解できなかった。
「ーーーということで、物資については気にしなくて構いません。あなたは村から持ってきた装備一式だけ持ってくるように。何か質問は?」
一通りの説明が終わると、王女殿下は僕に確認してきた。そんな殿下に、恐る恐るといった感じで疑問の声を口にした。
「あ、あの・・・救援要請があった都市はとても危険な場所らしいのですが、何故ぼ・・私と同行されるのでしょうか?」
「謁見の間で話したでしょう?それでは足りないかしら?」
「は、はい・・・あっ、いえ、決して殿下のお言葉を疑うわけではないのですが、あまりにも突拍子もない話でしたので・・・」
「貴様!王女殿下のご意志に、疑問の言葉を挟むつもりか!?」
僕としては当然の疑問だったのだが、背後に控える護衛の一人に、憤怒の形相で叱責を飛ばされてしまった。
「す、すみまーー」
「カーリー、控えなさい」
「はっ!申し訳ございません!」
僕が謝罪の言葉を口にしようとすると、王女殿下は無表情のままの視線を背後の護衛の方に向けると、今の発言を咎めていた。よく見てみると、王女殿下の瞳は水色と緑色のオッドアイをしており、それが無機質に見える殿下を、より人形のように見せていた。
そのまま殿下は片手を上げると、その意を汲んだように護衛の2人が部屋から出ていった。退出する瞬間、カーリーと呼ばれた護衛の人が、扉越しに僕を物凄い形相で睨み付けてきた。おそらくは、僕が王女殿下に対して下手な言動をしないようにとの思いからだろう。
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