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留学編
猛獣 3
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司令官から、現在駐屯地勤務となっているクルセイダーに対する注意喚起がなされて、今日で一週間が過ぎようとしていた。
結局、当初懸念していたような騒動も起こらず、ここ最近、日中はレイラ様が描いた絵のような具現化が出来ないか鍛錬を行い、夕食になると王女殿下達と合流して食事をとり、その後、女性クルセイダー達の入浴が済む21時近くになってようやく汗を流しに大浴場へ向かうという生活習慣になっていた。
母さんから女性の男性に対する考え方についての話を聞いてから、王女殿下達が僕についてどう思って、何を望んでいるのかという考えで思考が埋め尽くされてしまい、食事の時などは懐疑的になるあまり、皆さんを直視することが出来なくなってしまっていた。
そんな僕の様子を不審に思った皆さんは、体調を気遣うように問いかけてくるのだが、皆さんが近づいてくると無意識に身体が離れようとしてしまっていた。ただそれは、女性恐怖症が発症して不安にかられての行動ではなく、全く別の感情によるものだと思っている。何故なら、僕に気を遣ってくれていることに対しては、純粋に嬉しいと感じているし、身体を寄せてくることに関しても恐怖の感情による忌避感は全く無い。
今の僕の状態を一言で表すなら、単に『恥ずかしい』というその一点に尽きるが、何故そこまで王女殿下達に対して恥ずかしがっているのかが、自分自身のことながら理解できなかった。その為、「どうしたの?」と聞かれても、「何でも無いです」としか返答できないのだが、僕の答えに納得がいかない殿下達は、不満げな様子だった。
ただそれ以上は僕を気遣ってか、王女殿下達が詰め寄ってくることはなかったが、自分の状態を上手く言い表せない事に、申し訳無さと歯痒さを感じることになった。
(はぁ・・・一体僕はどうしたっていうんだろ・・・)
一日の終り、汗を流すべく僕は誰も居ない大浴場の湯船に浸かりながら、最近の自分の心情の変化について戸惑っていた。
ここ最近、時間があればずっと自分の感情を見つめているのだが、結局答えは見えないままだった。母さんに聞いてみようかと考えはしたが、これも何故か聞くこと自体に羞恥を覚えてしまい、一人悶々としながら日々を過ごしていた。
そんな悩みを抱えていた事も影響したのだろう。警告を受けていたにも関わらず、何もない日々を過ごしていくうちに、僕の危機感は欠如していた。そして唐突に、僕は猛獣達の暮らす囲いの中に居るのだということを、突き付けられることになった。
「へぇ~!本当に居るじゃん!」
「っ!?」
肩までお湯に浸かりながらぼ~っとしていると、突然大浴場の扉が開かれ、女性の声が聞こえてきた。あまりのことに僕は訳も分からず、驚愕して扉の方を向いた。
「だから言ったじゃないッスか!毎日この位の時間に一人で入ってるって!」
「さすがに情報通ですね。この時間なら大浴場付近に人気も無いし、私達にはうってつけです」
僕が何も言えずに、ただただ扉の方へ視線を向けていると、ぞろぞろと女性達が浴場に入り込んできた。最初に声を発したのであろう女性は、長身で長い黒髪を後ろで結んだ体格の良い人で、その人を筆頭に、続けて小柄なショートカットの女性と、目つき鋭いセミロングの女性、合わせて3人の女性だったのだが、彼女達は身体を隠すようなものを何も身に着けていなかった。
ここは浴場で、汗を流す場であるから服を身に着けていないということ自体は不自然ではないが、彼女達の視線は明らかに僕に向いており、その恍惚としたような表情は、僕が襲われたあの護衛の女性と同じような顔をしていた。
「あ、あぁぁ・・・」
瞬間、僕は逃げなければという思考から立ち上がると、出口を探すように周囲に視線を彷徨わせたが、この大浴場には出入り口は今3人の女性が入ってきた扉しか無いことに愕然とし、口からは意味もない声が恐怖のあまり漏れ出てしまっていた。
「へ~、年齢の割に結構良い身体してんじゃん!」
「でしょ~?この子、絶対隊長の好みだと思ったんスよ!ほら、隊長29歳なのに、未成年のショタじゃないと興奮しないじゃないッスか!」
「それはあなたもでしょ?まぁ、かく言う私もそうですけど」
3人がしている会話の内容は、僕の頭の中には何一つ入って来なかった。とにかく今はこの場から逃げたいというのに、彼女達3人が僕を逃さまいと出入り口の扉を背にしながらにじり寄ってきているからだ。
「ふふふ。怖いのかい、坊や?心配しなくても大丈夫だ。ちょっとお姉さん達と気持ちイイことしようぜってだけだ」
「そうッスよ!こんな美人な3人の女性に相手してもらえるなんて、男なら本望ッスよね!?少年の喘ぎ声を聞かせて欲しいッス!」
「あぁ、その恐怖した表情が快楽に染まる様を想像するだけで興奮します!」
3人は口々に自分の欲望を吐いているのだろう、その表情は僕には醜く歪んで見えていた。
(あの護衛の人と同じだ・・・逃げなきゃ!)
彼女達が僕に対して何をしようとしているのか、先日勉強する機会があった僕には分かるようになってしまっていた。このままでは自分の無力さに嘆いたあの日の二の舞になる。そう感じた僕は、アルマエナジーを顕在化して身体に纏うと、3人の隙を探った。
「おっ?抵抗する気か?良いぞ。嫌がる少年を無理矢理組敷くのも一興だからな!」
「良いッスね!涙混じりの喘ぎ声・・・たまんないッス!」
「そして最後には快楽に負け、だらしなく涎を垂らしながら果てるのです・・・」
不穏な言葉を吐きながらも、3人も対抗するようにアルマエナジーを身体に纏って顕在化している。さすがにクルセイダーだけあって、どこに動こうとしても3人の内の誰かの守備範囲に捕まってしまうような連携が感じられる。そしてその視線は、どうあっても僕を逃がすつもりは無いようだった。
僕は浴場内を良く見渡し、何とか隙を突けないか考えるが落ち着いて確認すればするほど、その隙の無さに絶望感が込み上げてくる。3人はまるで、害獣でも相手にするかのような臨戦態勢なのだ。最終手段としては、僕の背後の壁を具現化した弓で破壊して外に脱出するしかないが、駐屯地の設備を破壊したとなると、どんな処罰が下るか分からない。なので、出来れば何も破壊することなく出口まで押し通りたい。
(3人に囲まれている状況なんだ、中途半端な動きで撹乱できるとは考えられない。正面からの一点突破で出口まで駆け抜ける!)
そう決心した僕は、膝まで浸かっているお湯を利用すべく少し身体を屈め、右手でお湯を掬い上げ、目眩ましを敢行した。
「ははっ!そんな程度じゃ逃げられないぜ!」
「捕まえちゃうッスよ~」
「はぁはぁ・・・早くあられもない姿を見せて!!」
「くっ!」
3人は目眩ましを全く気にすることなく、湯船から出て出口まで駆け抜けようとする僕の前に密集するように立ち塞がってきた。その際、右手側のセミロングの女性が、後ろ手に隠していた筒状の容器から透明な液体を床に撒いていた。
何のためにという疑問が浮かぶが、左手側は完全に行く手を塞ぐように2人が陣取っているので、すり抜けるとなれば右手側しかないが、床に撒かれた液体が気になる。
(誘い込まれているようだけど、あえて行くしかない!!)
多少の危険は覚悟の上で、僕は手薄な右手側から3人をすり抜けようと床を蹴る足に力を込めた。
その瞬間ーーー
「えっ???」
盛大に足を滑らせた僕は、一瞬の浮遊感の間に、自分の選択が間違っていたことを悟った。あの透明な液体は、油のような滑る性質のものだったのだ。そう理解した時には既に遅く、僕は驚きと混乱のあまりアルマエナジーの制御を手放してしまった。
「ぐあっ!」
素の状態で強強かに後頭部を打ち付けた僕は、打ち所が不味かったのか意識が少し混濁し、すぐに動けないでいた。
「ふふふ。つ~かま~えた!」
近くにいたセミロングの女性が、仰向けで倒れている僕の両手を押さえつけて、興奮した様子で顔を赤く染めていた。
「もう動けないッスよ!さぁ、少年の喘ぎ声を聞かせるッス!」
更にショートカットの女性は、僕の両足をガッチリと押さえつけ、期待に満ちた表情を浮かべている。
「3人を相手にするんだ。おかしくなるまで犯してやるからな!少年も楽しめよ!」
長い髪の女性が僕の上にのし掛かってくると、興奮に目を血走しらせて僕を覗き込んできた。
「ひっ!」
そんな3人の様子に、僕はあの時の恐怖が鮮明に思い出され、もはや抵抗しようという気が起きず、恐怖に顔を引き攣らせて震えるしかなかった。そんな僕の様子が更に3人を喜ばせたようで、彼女達は喜色に満ちた笑みを浮かべて僕の事を見下ろしてくるのだった。
結局、当初懸念していたような騒動も起こらず、ここ最近、日中はレイラ様が描いた絵のような具現化が出来ないか鍛錬を行い、夕食になると王女殿下達と合流して食事をとり、その後、女性クルセイダー達の入浴が済む21時近くになってようやく汗を流しに大浴場へ向かうという生活習慣になっていた。
母さんから女性の男性に対する考え方についての話を聞いてから、王女殿下達が僕についてどう思って、何を望んでいるのかという考えで思考が埋め尽くされてしまい、食事の時などは懐疑的になるあまり、皆さんを直視することが出来なくなってしまっていた。
そんな僕の様子を不審に思った皆さんは、体調を気遣うように問いかけてくるのだが、皆さんが近づいてくると無意識に身体が離れようとしてしまっていた。ただそれは、女性恐怖症が発症して不安にかられての行動ではなく、全く別の感情によるものだと思っている。何故なら、僕に気を遣ってくれていることに対しては、純粋に嬉しいと感じているし、身体を寄せてくることに関しても恐怖の感情による忌避感は全く無い。
今の僕の状態を一言で表すなら、単に『恥ずかしい』というその一点に尽きるが、何故そこまで王女殿下達に対して恥ずかしがっているのかが、自分自身のことながら理解できなかった。その為、「どうしたの?」と聞かれても、「何でも無いです」としか返答できないのだが、僕の答えに納得がいかない殿下達は、不満げな様子だった。
ただそれ以上は僕を気遣ってか、王女殿下達が詰め寄ってくることはなかったが、自分の状態を上手く言い表せない事に、申し訳無さと歯痒さを感じることになった。
(はぁ・・・一体僕はどうしたっていうんだろ・・・)
一日の終り、汗を流すべく僕は誰も居ない大浴場の湯船に浸かりながら、最近の自分の心情の変化について戸惑っていた。
ここ最近、時間があればずっと自分の感情を見つめているのだが、結局答えは見えないままだった。母さんに聞いてみようかと考えはしたが、これも何故か聞くこと自体に羞恥を覚えてしまい、一人悶々としながら日々を過ごしていた。
そんな悩みを抱えていた事も影響したのだろう。警告を受けていたにも関わらず、何もない日々を過ごしていくうちに、僕の危機感は欠如していた。そして唐突に、僕は猛獣達の暮らす囲いの中に居るのだということを、突き付けられることになった。
「へぇ~!本当に居るじゃん!」
「っ!?」
肩までお湯に浸かりながらぼ~っとしていると、突然大浴場の扉が開かれ、女性の声が聞こえてきた。あまりのことに僕は訳も分からず、驚愕して扉の方を向いた。
「だから言ったじゃないッスか!毎日この位の時間に一人で入ってるって!」
「さすがに情報通ですね。この時間なら大浴場付近に人気も無いし、私達にはうってつけです」
僕が何も言えずに、ただただ扉の方へ視線を向けていると、ぞろぞろと女性達が浴場に入り込んできた。最初に声を発したのであろう女性は、長身で長い黒髪を後ろで結んだ体格の良い人で、その人を筆頭に、続けて小柄なショートカットの女性と、目つき鋭いセミロングの女性、合わせて3人の女性だったのだが、彼女達は身体を隠すようなものを何も身に着けていなかった。
ここは浴場で、汗を流す場であるから服を身に着けていないということ自体は不自然ではないが、彼女達の視線は明らかに僕に向いており、その恍惚としたような表情は、僕が襲われたあの護衛の女性と同じような顔をしていた。
「あ、あぁぁ・・・」
瞬間、僕は逃げなければという思考から立ち上がると、出口を探すように周囲に視線を彷徨わせたが、この大浴場には出入り口は今3人の女性が入ってきた扉しか無いことに愕然とし、口からは意味もない声が恐怖のあまり漏れ出てしまっていた。
「へ~、年齢の割に結構良い身体してんじゃん!」
「でしょ~?この子、絶対隊長の好みだと思ったんスよ!ほら、隊長29歳なのに、未成年のショタじゃないと興奮しないじゃないッスか!」
「それはあなたもでしょ?まぁ、かく言う私もそうですけど」
3人がしている会話の内容は、僕の頭の中には何一つ入って来なかった。とにかく今はこの場から逃げたいというのに、彼女達3人が僕を逃さまいと出入り口の扉を背にしながらにじり寄ってきているからだ。
「ふふふ。怖いのかい、坊や?心配しなくても大丈夫だ。ちょっとお姉さん達と気持ちイイことしようぜってだけだ」
「そうッスよ!こんな美人な3人の女性に相手してもらえるなんて、男なら本望ッスよね!?少年の喘ぎ声を聞かせて欲しいッス!」
「あぁ、その恐怖した表情が快楽に染まる様を想像するだけで興奮します!」
3人は口々に自分の欲望を吐いているのだろう、その表情は僕には醜く歪んで見えていた。
(あの護衛の人と同じだ・・・逃げなきゃ!)
彼女達が僕に対して何をしようとしているのか、先日勉強する機会があった僕には分かるようになってしまっていた。このままでは自分の無力さに嘆いたあの日の二の舞になる。そう感じた僕は、アルマエナジーを顕在化して身体に纏うと、3人の隙を探った。
「おっ?抵抗する気か?良いぞ。嫌がる少年を無理矢理組敷くのも一興だからな!」
「良いッスね!涙混じりの喘ぎ声・・・たまんないッス!」
「そして最後には快楽に負け、だらしなく涎を垂らしながら果てるのです・・・」
不穏な言葉を吐きながらも、3人も対抗するようにアルマエナジーを身体に纏って顕在化している。さすがにクルセイダーだけあって、どこに動こうとしても3人の内の誰かの守備範囲に捕まってしまうような連携が感じられる。そしてその視線は、どうあっても僕を逃がすつもりは無いようだった。
僕は浴場内を良く見渡し、何とか隙を突けないか考えるが落ち着いて確認すればするほど、その隙の無さに絶望感が込み上げてくる。3人はまるで、害獣でも相手にするかのような臨戦態勢なのだ。最終手段としては、僕の背後の壁を具現化した弓で破壊して外に脱出するしかないが、駐屯地の設備を破壊したとなると、どんな処罰が下るか分からない。なので、出来れば何も破壊することなく出口まで押し通りたい。
(3人に囲まれている状況なんだ、中途半端な動きで撹乱できるとは考えられない。正面からの一点突破で出口まで駆け抜ける!)
そう決心した僕は、膝まで浸かっているお湯を利用すべく少し身体を屈め、右手でお湯を掬い上げ、目眩ましを敢行した。
「ははっ!そんな程度じゃ逃げられないぜ!」
「捕まえちゃうッスよ~」
「はぁはぁ・・・早くあられもない姿を見せて!!」
「くっ!」
3人は目眩ましを全く気にすることなく、湯船から出て出口まで駆け抜けようとする僕の前に密集するように立ち塞がってきた。その際、右手側のセミロングの女性が、後ろ手に隠していた筒状の容器から透明な液体を床に撒いていた。
何のためにという疑問が浮かぶが、左手側は完全に行く手を塞ぐように2人が陣取っているので、すり抜けるとなれば右手側しかないが、床に撒かれた液体が気になる。
(誘い込まれているようだけど、あえて行くしかない!!)
多少の危険は覚悟の上で、僕は手薄な右手側から3人をすり抜けようと床を蹴る足に力を込めた。
その瞬間ーーー
「えっ???」
盛大に足を滑らせた僕は、一瞬の浮遊感の間に、自分の選択が間違っていたことを悟った。あの透明な液体は、油のような滑る性質のものだったのだ。そう理解した時には既に遅く、僕は驚きと混乱のあまりアルマエナジーの制御を手放してしまった。
「ぐあっ!」
素の状態で強強かに後頭部を打ち付けた僕は、打ち所が不味かったのか意識が少し混濁し、すぐに動けないでいた。
「ふふふ。つ~かま~えた!」
近くにいたセミロングの女性が、仰向けで倒れている僕の両手を押さえつけて、興奮した様子で顔を赤く染めていた。
「もう動けないッスよ!さぁ、少年の喘ぎ声を聞かせるッス!」
更にショートカットの女性は、僕の両足をガッチリと押さえつけ、期待に満ちた表情を浮かべている。
「3人を相手にするんだ。おかしくなるまで犯してやるからな!少年も楽しめよ!」
長い髪の女性が僕の上にのし掛かってくると、興奮に目を血走しらせて僕を覗き込んできた。
「ひっ!」
そんな3人の様子に、僕はあの時の恐怖が鮮明に思い出され、もはや抵抗しようという気が起きず、恐怖に顔を引き攣らせて震えるしかなかった。そんな僕の様子が更に3人を喜ばせたようで、彼女達は喜色に満ちた笑みを浮かべて僕の事を見下ろしてくるのだった。
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