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1人目:冴えないサラリーマン
調査開始!
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「さてと…、まずは調査書から呼び出してみようかな。」
あの不思議な模様が書いてある調査書に手をかざす。
そして手を左右にパパッと振る。
すると、その紙から3人の小さな妖精が飛び出してきた。
「マスター、久しぶりね。
こーんなゴタゴタした依頼何年ぶりくらいかしら。」
「マスター、だいぶスラートさんに色々言われてるみたいですけど大丈夫ですか?」
「あははっ、大丈夫だよ。心配しないで。
それじゃあ、最初はララさんから聞いて行こうかな。
この情報はどこまでが本当でどこまでが嘘かな?」
ララと呼ばれた妖精は水の妖精だった。
「えーとねー、この男の本名は斎藤和也。
どこにも勤めてないただのニートね。
ということで、この内容はぜーんぶ嘘っぱち!」
「ありがとうララさん。」
「次はルナさんかな?最近の行動はどんな感じだった?」
ルナは月の妖精だった。
「ここ最近はずっと家に引きこもってます。
外出は強いて言えば、コンビニに行くくらいで特に目立った動きはありませんでした。」
「ルナさんいつもありがとね。」
「じゃあ、最後にソラ。この男の本当の依頼内容は?」
ソラは大気全てを支配する妖精でかなりの力を持っている。
「この男の本当の目的は…、あいつのDVから逃げ出した奥さんと子どもを連れ戻して闇のルートかなんかで売り捌こうとしてる。」
「そうか…、やっぱりロクな依頼じゃなかったか…。」
「マスター、なんでこんな依頼引き受けたんだ?
あんたなら匂いでわかったはずだろ?」
ソラはいつも痛いところをついてくる。
「あはっ…、なんでだろうね…。僕にもわからないけど、なんか…ね。」
ほんとは少しだけサラさんのことを思い出してしまっていたからだった。
「みんないつもありがとうね。今日はクッキー焼いておいたからみんなで持って帰って食べちゃって!」
マスターが焼いた妖精用のクッキー。
3人はこのクッキーが大好きだった。
「いやー、マスターこそいつもクッキー焼いてくれてありがとうね。お言葉に甘えて頂いていくよ。」
ララ達はそう言ってクッキーを持って向こうの世界へ帰っていってしまった。
でも、ソラは帰らなかった。
「マスター、そろそろ2年になるんだよな…。」
「そうだよ…。あの時はスラートにも君たち3人にも随分お世話になったね。」
「サラさんもきっと向こうで心配してるぞ。
マスターが変な依頼受けたりしてないか。」
サラさんが亡くなったとき荒れ果てたマスターを
慰めてくれたのはソラだった。
「僕は到底サラさんには敵わないよ。今でも時々
「あー、こんな時にサラさんがいたらな…」って思っちゃう時があるんだ。そろそろ忘れなきゃいけないのにね…。」
マスターは遠くの方を見つめながら言った。
「サラさんは忘れられることを望んじゃいないと思うぜ。」
ソラは親身になって話を聞いてくれたりアドバイスをくれたりするいい奴だ。
「そういや、話は変わるが。
最近結界が短期間で薄れすぎだとは思わないか?」
このことはマスターも気になっていたことだった。
「確かにすぐに効果が切れてしまうな…。ソラ。
何か心当たりがあるのか?」
あの不思議な模様が書いてある調査書に手をかざす。
そして手を左右にパパッと振る。
すると、その紙から3人の小さな妖精が飛び出してきた。
「マスター、久しぶりね。
こーんなゴタゴタした依頼何年ぶりくらいかしら。」
「マスター、だいぶスラートさんに色々言われてるみたいですけど大丈夫ですか?」
「あははっ、大丈夫だよ。心配しないで。
それじゃあ、最初はララさんから聞いて行こうかな。
この情報はどこまでが本当でどこまでが嘘かな?」
ララと呼ばれた妖精は水の妖精だった。
「えーとねー、この男の本名は斎藤和也。
どこにも勤めてないただのニートね。
ということで、この内容はぜーんぶ嘘っぱち!」
「ありがとうララさん。」
「次はルナさんかな?最近の行動はどんな感じだった?」
ルナは月の妖精だった。
「ここ最近はずっと家に引きこもってます。
外出は強いて言えば、コンビニに行くくらいで特に目立った動きはありませんでした。」
「ルナさんいつもありがとね。」
「じゃあ、最後にソラ。この男の本当の依頼内容は?」
ソラは大気全てを支配する妖精でかなりの力を持っている。
「この男の本当の目的は…、あいつのDVから逃げ出した奥さんと子どもを連れ戻して闇のルートかなんかで売り捌こうとしてる。」
「そうか…、やっぱりロクな依頼じゃなかったか…。」
「マスター、なんでこんな依頼引き受けたんだ?
あんたなら匂いでわかったはずだろ?」
ソラはいつも痛いところをついてくる。
「あはっ…、なんでだろうね…。僕にもわからないけど、なんか…ね。」
ほんとは少しだけサラさんのことを思い出してしまっていたからだった。
「みんないつもありがとうね。今日はクッキー焼いておいたからみんなで持って帰って食べちゃって!」
マスターが焼いた妖精用のクッキー。
3人はこのクッキーが大好きだった。
「いやー、マスターこそいつもクッキー焼いてくれてありがとうね。お言葉に甘えて頂いていくよ。」
ララ達はそう言ってクッキーを持って向こうの世界へ帰っていってしまった。
でも、ソラは帰らなかった。
「マスター、そろそろ2年になるんだよな…。」
「そうだよ…。あの時はスラートにも君たち3人にも随分お世話になったね。」
「サラさんもきっと向こうで心配してるぞ。
マスターが変な依頼受けたりしてないか。」
サラさんが亡くなったとき荒れ果てたマスターを
慰めてくれたのはソラだった。
「僕は到底サラさんには敵わないよ。今でも時々
「あー、こんな時にサラさんがいたらな…」って思っちゃう時があるんだ。そろそろ忘れなきゃいけないのにね…。」
マスターは遠くの方を見つめながら言った。
「サラさんは忘れられることを望んじゃいないと思うぜ。」
ソラは親身になって話を聞いてくれたりアドバイスをくれたりするいい奴だ。
「そういや、話は変わるが。
最近結界が短期間で薄れすぎだとは思わないか?」
このことはマスターも気になっていたことだった。
「確かにすぐに効果が切れてしまうな…。ソラ。
何か心当たりがあるのか?」
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