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3日目.突然
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「今日も花火は来るのかな?」
ちょっと楽しみだった。
(花火が来るまでスケッチでもしようかな)
そう思って座ろうとした瞬間、
ドンッ!っという衝撃
ハッと気付いた時には僕は元いた場所から1メートルも吹っ飛んでいた。
上を見上げると花火が腹を抱えて笑っていた。
「ハハハハハァー!」
僕はここで全てを理解した。
「花火…?まさか僕にタックルした…?」
「大正解!君、私のタックルで1メートルも吹っ飛ぶんだからびっくりしちゃったよ!」
笑っている花火を見ていると、僕も笑いが込み上げてきた
「プハッ……、ハハハハハッー!」
「ねー!君どうしちゃったの!?私のタックルで
どこかおかしくなっちゃったの??」
ただ笑っただけなのに花火にえらく心配されてしまった。
「そろそろ桜散っちゃいそうだね」
花火は寂しげに言った。
「まあ、仕方ないよ。それが桜花びらの宿命なんだから。」
僕が続けた。
「でもさ、たった2週間ぐらいの命なんだよね。
そう考えるとちょっと悲しいよね。」
桜の花びらのことなど考えたことも無かった。
花火は何にでも感情移入させてしまうタイプなのだろう。
確かに花火の言っていることもわかるような気がする。
「さー、桜が散っちゃう前に絵を完成させるぞーー!!えいえいおー!」
花火は素早く鉛筆を動かし出した。
「花火のスケッチ見せてよ。」
僕が言ってみると、
「えー…、恥ずかしいけど仕方ないなー。
ちょっとだけよ、ちょっとだけ。」
見てみると、そこには1枚1枚丁寧に描かれた
桜の花びらと、今にも飛び出してきそうなほど
迫力ある桜の木が一本描かれていた。
(これが花火の世界なんだ。)
僕の心にジーンと来るなにかがこの絵には込められていた。
「花火の絵、すっごく上手だね。僕のとなんか比べ物にならないぐらい。ピカソもびっくりだね。」
そう言うと、花火はポッとほっぺたを赤くした。
「ありがとう…。私の絵褒めてくれたの…、
君が始めて…。」
(可愛いな)
心の中でちょっとだけ思った。
「うーん、あとちょっとだなー。」
数時間後には花火の集中力も切れて、野原に寝っ転がっていた。
「ねー、君も寝っ転がってみたら?意外と気持ちいいよ?」
「えー、制服汚れるから僕はパス。」
そう言ってやんわり断ってみたけど、効果はなかった。
「ほらほら!」
花火は僕の腕をぐいぐい引っ張ってくる。
仕方がないから一瞬だけ寝っ転がってみることにした。
確かに気持ちいい。
風、草の柔らかさが肌で感じられて、
いつもとは違う桜の表情が見られる。
「確かにちょっと気持ちいいかもね。」
横を見ると花火が目を瞑って寝っ転がっていた。
綺麗な鼻筋、長いまつ毛、柔らかそうなほっぺた。
ふわふわでちょっとカールしたロングヘア。
近くでみると可愛い。
寝っ転がってみると、いつもと違う花火の表情が
見られることにこの時気がついた。
「ねー、君なにじーっと私のことみてるの?」
急に花火が目を開けてそう言ってきた。
「うわっ!びっくりした…。
ちょっと今後の創作活動の題材にでもならないかな?と思ったけど、こりゃダメだな」
「君ちょっと酷いよ!」
そのあとペシペシ叩かれた。
この日が1番楽しくて濃い一日だった。
明日ここにくるのが楽しみになっていた。
ちょっと楽しみだった。
(花火が来るまでスケッチでもしようかな)
そう思って座ろうとした瞬間、
ドンッ!っという衝撃
ハッと気付いた時には僕は元いた場所から1メートルも吹っ飛んでいた。
上を見上げると花火が腹を抱えて笑っていた。
「ハハハハハァー!」
僕はここで全てを理解した。
「花火…?まさか僕にタックルした…?」
「大正解!君、私のタックルで1メートルも吹っ飛ぶんだからびっくりしちゃったよ!」
笑っている花火を見ていると、僕も笑いが込み上げてきた
「プハッ……、ハハハハハッー!」
「ねー!君どうしちゃったの!?私のタックルで
どこかおかしくなっちゃったの??」
ただ笑っただけなのに花火にえらく心配されてしまった。
「そろそろ桜散っちゃいそうだね」
花火は寂しげに言った。
「まあ、仕方ないよ。それが桜花びらの宿命なんだから。」
僕が続けた。
「でもさ、たった2週間ぐらいの命なんだよね。
そう考えるとちょっと悲しいよね。」
桜の花びらのことなど考えたことも無かった。
花火は何にでも感情移入させてしまうタイプなのだろう。
確かに花火の言っていることもわかるような気がする。
「さー、桜が散っちゃう前に絵を完成させるぞーー!!えいえいおー!」
花火は素早く鉛筆を動かし出した。
「花火のスケッチ見せてよ。」
僕が言ってみると、
「えー…、恥ずかしいけど仕方ないなー。
ちょっとだけよ、ちょっとだけ。」
見てみると、そこには1枚1枚丁寧に描かれた
桜の花びらと、今にも飛び出してきそうなほど
迫力ある桜の木が一本描かれていた。
(これが花火の世界なんだ。)
僕の心にジーンと来るなにかがこの絵には込められていた。
「花火の絵、すっごく上手だね。僕のとなんか比べ物にならないぐらい。ピカソもびっくりだね。」
そう言うと、花火はポッとほっぺたを赤くした。
「ありがとう…。私の絵褒めてくれたの…、
君が始めて…。」
(可愛いな)
心の中でちょっとだけ思った。
「うーん、あとちょっとだなー。」
数時間後には花火の集中力も切れて、野原に寝っ転がっていた。
「ねー、君も寝っ転がってみたら?意外と気持ちいいよ?」
「えー、制服汚れるから僕はパス。」
そう言ってやんわり断ってみたけど、効果はなかった。
「ほらほら!」
花火は僕の腕をぐいぐい引っ張ってくる。
仕方がないから一瞬だけ寝っ転がってみることにした。
確かに気持ちいい。
風、草の柔らかさが肌で感じられて、
いつもとは違う桜の表情が見られる。
「確かにちょっと気持ちいいかもね。」
横を見ると花火が目を瞑って寝っ転がっていた。
綺麗な鼻筋、長いまつ毛、柔らかそうなほっぺた。
ふわふわでちょっとカールしたロングヘア。
近くでみると可愛い。
寝っ転がってみると、いつもと違う花火の表情が
見られることにこの時気がついた。
「ねー、君なにじーっと私のことみてるの?」
急に花火が目を開けてそう言ってきた。
「うわっ!びっくりした…。
ちょっと今後の創作活動の題材にでもならないかな?と思ったけど、こりゃダメだな」
「君ちょっと酷いよ!」
そのあとペシペシ叩かれた。
この日が1番楽しくて濃い一日だった。
明日ここにくるのが楽しみになっていた。
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