平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス

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つづきの話

09 幸福論(side-雪也)

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夕食を作り終えてキッチンの時計を見た。

もうすぐ、まーくんの帰ってくる時間。
中学の時から引き続きバスケ部に入ったまーくんは毎日部活で帰りが遅い。
スタメン入りを目指して地道に頑張っている。一緒に峰南工業高校のバスケ部に入った小学校のミニバスチームからの仲間である双子の庄田兄弟は、初めからスポーツ推薦で入学して即スタメン入りしたのだそうだ。
まーくんは同中でバスケ部の部長まで務めていたのに、一般入試しか受けられなかった。

まーくんが峰南を受験したのは僕と一緒に暮らす為だったけど、県下一のバスケットボール強豪校だからっていうのも理由の一つだったんだろう。

毎日ヘトヘトに疲れて帰って来る。
あの子が僕に愚痴ったりすることはほとんど無いけど、きっと歯がゆくて悔しい思いをしているんだろう。
真面目で、何をするにも一生懸命で、手抜きすることを知らない不器用な子だから。


作った夕食を皿には盛らず、肉じゃがの入った鍋にはフタをし、ホウレン草のお浸しの入ったボウルにはラップをかけた。
フライパンのブリの照り焼きにも、フタ。
後で温めてから食べるため。

今日は……。
あ、帰って来た。
タッタッと、アパートの廊下を駆ける足音。
ピンポーン、とドアチャイムの音がして、はーいと返事する。

「ただいまー」

やっぱり、まーくんだ。
鍵を開けてあげ、ドアを開けて中に入れてやる。

「ただいま。」

ドアを開ける前にもうただいまは言ったのに、僕の顔を見てもう一度言う。いつも律義なまーくん。

「おかえり。」

あぁ、可愛いな。
まーくんは僕より背が高い。年は4歳下だけど、肩幅もあって大きく見える。でもハァハァと息を切らして、耳まで紅くして僕を物欲しそうに見つめるこの子は、なんだか人懐っこい大型犬のようで可愛らしい。

髪を撫で、頭ごと抱えるようにして接吻けた。しばらく口中を舐めてやるとくた、と力を抜いて僕に寄り掛かってきた。
口の中も弱いらしい。舌の裏側と上顎の内側。ここを攻めるといつも逃げようとする。ぐい、とゆるい力で僕を押し退けようとしてきたので、逆にぎゅうっと抱き寄せた。

「まーくん、ダメ。逃げちゃ。もう一回、キス……」

明日は土曜日で試合もない。バスケ部も休み。
正直、一緒に住みだしてからも、まーくんが実家にいた頃と同じように、週末が待ち遠しい。

やっと、抱ける。

週末以外の平日でもセックスはするけど……かなりセーブして、我慢している。いつもせいぜい腹6分目くらい。どうしてもおさまらない時は仕方ないからトイレで抜いたり。
まーくんは割と淡白だから、彼に合わせている平日の夜はいつも中途半端なところで終わらなくちゃならない。
僕がリミッターを外して自分が満足するまで求めたら、まーくんは寝込んでしまうから。一生懸命なまーくんの頑張りを無にするようなことは、したくなくて。

「まーくん。おいで。」

彼の足元がフラついているのを見て、胸の奥が熱くなった。こめかみがちりちりと焼けるような感覚。先週のこの子の姿がフラッシュバックしてきて、急に喉が渇いて何度か唾を呑み込む。

あぁ。もう……。

1DKのアパート。6畳の狭い寝室にはセミダブルのベッドと、僕のPCデスクがあるだけ。
まーくんをベッドに座らせてすぐに、押し倒した。

「あ、雪にぃちゃ、待って……っ!」

もう付き合って一年以上経つ。一緒に住みだしたのが今年の3月。今はもう9月。半年も同棲していて、何でこんなに初々しいんだろう。
可愛いけど。
何度も何度も抱いてあげてるのに。
いつまでも恥ずかしがって、余裕なくソワソワして、一々真っ赤になって……。計算じゃないところがすごいと思う。

「俺、汗かいてるしっ。きたないよ……っ」

笑ってしまいそうになった。なんて必死な表情をして慌てて……。

「んー。まーくんの匂いがする……。」

顎の下に鼻を寄せて言ってあげると、

「ダメっ!ヤダヤダッ!!」

イヤイヤをするみたいに首を振る。
あんまり幼い仕草で可愛いらしくて、もっと恥ずかしがらせてみたくなった。
胸元や脇の下にも鼻を寄せてくんくん嗅いだ。まーくんが手足をばたばたさせる。でも僕を押し退けるわけじゃなく、力もたいして入っていない。

「おフロ、入ってからに、してっ」

……なんだ。やっぱりして欲しいんだ……。

「ん?石鹸の匂いもするよ?シャワー浴びてきたんでしょう?」
「やだよぅ、恥ずかしいってば……」

多分、本当に単純に恥ずかしいんだろう。
でも僕に抱かれたいとも思ってる。ロクに抵抗しないし、目がトロンとしてる。

両足の間に腿を割り込ませると、八分勃ちになったおちんちんが当たった。
自分の頭から首にかけて、全部の毛穴が開いたようにぞくりとする。

……まだキスしかしてないのに、こんなにして。

自分がこの後どうされるのかは知っている筈だ。いつも泣いてしまうくせに、恥ずかしがって辛そうにするくせに。

「イイ匂い。まーくんのニオイ好きだよ。すごく落ち着く。ほっとする匂い。懐かしくて……変わんない、僕のカワイイちゃんの匂い。」

少し汗の匂いと石鹸の匂いと……あと何だろう。でも本当に懐かしい匂いがする。まーくんの体臭かもしれない。

「……。」

これは、僕のモノだ。
この子の何もかも、僕のモノだ。

「……まーくん、舐めてもいい?」

質問型で言ったけど、初めから絶対すると決めていた。

「ダ、ダメッ!」

やっぱり、まーくんはそう言うとわかっていた。
一々この子のイヤとダメを聞いてあげていたら、いつまで経っても最後まで出来ない。

下半身裸にさせてぱくん、と口に入れた。まーくんのは僕のよりずっと小さくて、ちょっと苦しいけどちゃんと根本まで口の中に納まる。
軽く吸い上げただけですぐに完勃ちになった。
喉まで突き込んで舌根に何度か打ち付けるようにすると大量に唾液が湧く。それを潤滑油がわりにじゅるじゅると口腔内で擦りあげ、舐めあげた。小振りな分楽に愛撫出来る。
ガチガチに勃起しても皮を被っているから、途中で舌と唇を使って剥いてやった。

「や、うわ、わぁあっヤダってばっ……」

切羽詰まった声。
ヤダヤダ言う口とは裏腹に自分から腰をゆすってる。

「イ、ひぁっうあぁ、待って…やぁ……っ」

口の中のものがピクッピクッと跳ね上がるように震えだした。
まーくんの反応はいつも分かりやすくて可愛いと思う。
……もうイくな。

「やだ~っ」

喉にピュ、ピュと生温い体液が当たった。
まーくんのはいつもあんまり味がしない。かわりに喉がチクチクするような刺激があって、ちょっと飲みづらいから自分の手のひらに吐き出した。

頭を上げると、ハアハアと息を乱して顔を両手で覆い隠しているまーくんが見えた。
思わずクックッと笑ってしまってから、いけないと思い直して笑いを押し殺す。
もう今更だと思うんだけど、今だに恥ずかしがるんだ。

頭のてっぺんから爪先まで、もうこの子の身体に僕の触れたことがない場所なんて無い。
……体の内(なか)だって……。
涙が出たのか、瞼をこするようにまーくんの手が動いて、ソロソロと顔を覆っていた両手が下ろされた。

「ゆき、にぃちゃん……」

少し赤くなった目元が、遠慮がちに僕の方へ向けられる。

「俺もしたい。舐めてみた」
「ダメ。」

またか。と思った。

喉の奥がモヤモヤと熱くなる。

……お前はただ、大人しく僕に抱かれていればいいんだ。自分から何かしようなんて思うな!

「ずるいっいっつも雪にぃちゃんばっかりして。俺だって……」

苛立って怒鳴りつけてしまいそうになるのをどうにか堪えた。
まーくんに悪気が無いことは良く分かっている。この子は僕の過去を何も知らないし、僕が愛撫を拒む理由もまったく分かっていない。

でもそれでいいんだ。
まーくんは何も知らないままでいい。

「違うよ。まーくんだっていつも「ここ」で僕のおちんちん、ちゅうちゅう吸ってくれてるじゃない。」

先ほど僕が吐き出した彼の精液で濡れた指を、小さな入口に押し入れた。

「っ……!?」

目を見開いてひどく驚いた表情から、すぐに恥ずかしそうに目を伏せ、オロオロと所在なさげに視線を漂わせているまーくんを見て、ほっとした。
この子はまだまだ、僕の支配下にいてくれる。

「まーくん……ほら。力抜いて。」

今この狭い穴の中に無理矢理捩じ込んだら、きっと泣いてしまうんだろうな。
悲しそうな表情をして、でも声を押し殺して僕から顔を背けて泣くんだ。僕を責めないために。時々縋るような目を向けて、自分を苦しめている張本人の僕に救いを求める……。
根っこの部分で強く、僕を信じてくれているからだ。


ぶるり、と腰から身震いした。

「熱い。まーくんの中。」

ぐちゃぐちゃにしてやりたい。
真っ白な雪原を踏み荒らす昏い快感に似ている。 だけど。
何度堕としても、この子は変わらない気がする。
だからこそ、いつまでも囚われて離れられないのかもしれない。
初めて抱いたときは固くてほぐすのにすごく時間がかかったのに、今は簡単に僕の指を飲み込んでいってしまう。受け入れることに慣れて柔らかくなった穴。

「ふ……うぅ……」

艶を含んだ吐息、熱に浮かされたように潤んだ瞳。ほんのすこし直腸内を指で弄られただけで、こんな表情(かお)をするようになって。
……何の刺激を受けた訳でもないのに、自分の息が上がる。 

耳のすぐそばで動悸が聞こえ、身体が熱くなった。
潜り込ませた指を増やすと、ねっとりと絡み付く熱い粘膜の感触に、焦りにも似た感情が湧き上がってくる。
空いた手をまーくんの性器に伸ばしてみると、随分と感じている割りには柔らかいままだった。後ろの快感と、性器の反応とはどうやら別のものらしい。

「やだ……触っちゃ、やっ…」

性器を緩く擦り、後ろをぐにぐにと指で押し拡げていると、まーくんが泣きそうな声を出した。
「まーくん、さっきから『ヤダ』ばっかり。」
そういえば、セックスの最中この子が自分から僕に誘うような言葉を言うのを聞いたことがない。大抵『だめ』とか『恥ずかしい』とか『もうやだ』とか……。
ああそうか。
僕の方が我慢が利かないから、この子を焦らしたことがないんだ。今だってもう、早く中に入りたくて。

「可愛いな。またおちんちん硬くなってきたよ。お尻もすごいね、もうぐちゃぐちゃ。」

自分の余裕のない声に苦笑したくなったけど、陶然としたまーくんの顔を見て、そんなことはどうでもよくなった。

「ゆきに……ちゃあ…、…っ」

呂律が回らない紅い舌が半分開いた唇から覗いて、ドキッとする。

「……なんてカオしてるの。」

耳、頬、首から鎖骨、制服の半袖シャツの裾から伸びる腹部と長い脚。全身が紅に染まって、上気している。
ずるっと指を引き抜くと、一際高い声が上がった。
まーくんの両足を肩に担いで、入口に僕のガチガチに勃起した性器を押し当てた。

「ほら。力抜いて。挿入てあげるから……。」

耳元に顔を近付けて優しく言うと、まーくんは頷いて深呼吸をはじめた。呼吸を整えるようにゆっくりと大きく息をする。大分以前に僕が、いざとなると怖がって身体を固くしてしまう彼にこうしなさい、と教えた。

淡い罪悪感とどこか歪んだ嗜虐の快感が、僕を支配する。

最初の頃、何度も限度を超えて酷く犯してしまったせいで、怖がって怯えてばかりいたこの子を責めてしまったことがあった。
『僕を好きなんじゃなかったの』『もう怖くないって言ってくれたんじゃないの』そんな言葉で詰った。最後に『しばらく距離置こうか』と僕が申し出ると真っ青になってガタガタ震え出したのを覚えている。
その日は抱かずに家に帰した。
驚いたのは、翌日。バイト先からアパートに帰って来たら扉の前に、待ちくたびれたのか眠ってしまっているこの子がいて……。

揺さぶり起こしたら、僕に会いたくてわざわざ電車に乗って来たんだろうに、這って逃げようとした。
顔を見ようとしたら思いきり俯いて、泣き腫らした瞼からポロポロ涙をこぼしてごめんなさい、ごめんなさいと小さな声で嗚咽混じりに繰り返すのを見ているうちに、頭の中が真っ白になった。
引きずり込むようにして玄関に入れ、その場で下半身だけ裸にして後ろから犯した。泣き声も耳に入らないほど興奮して、目茶苦茶に抱いた。

その上ベッドで気が付いたあと、ためらいがちに『嫌いになってない……?』と訊いてきた時には、あんまり可愛くて可哀想で複雑な気分になった。

どう考えても、悪いのは僕だ。

踏み躙(にじ)られても気付けないほど、僕を信じているのか。
自分の思い通りに出来ないことに苛立っただけの、僕の身勝手な言い分をそのまま受け入れて、傷付いても、それでもまだ僕を選んでくれるのか。

この子を前にすると胸のなかに溢れ返るこの熱情の名前を、正しくは言い表せそうもない。

「……くぅ……っ」

少しずつ体重をかけると、熱い肉壁を掻き分けるように僕のものが埋まっていく。一番太い雁首が通ると、あとは一気に押し込んだ。

「うあー――――!」

まーくんが悲鳴とも、喘ぎともつかない声を上げる。
顔を見ると、既に焦点のぼやけた目をしていた。

「こら。声大きいよっ?」

彼の口を手のひらで覆う。親指の付け根でぐいと唇を塞ぐと、どこかウットリとした表情で僕を見上げる。

「……恥ずかしがる割りにはいっつも大きな声出すよね。ここ、どこかわかってる?壁薄いんだよ?安いアパートだもの。」

腰に力を入れて性器だけビクビクと動かしてやるとまーくんがぎゅう、と目をつむる。
んー、んー、と鼻にかかる甘えたような声を出す。

「……んな、……ぃっ……」

何か言ったみたいだけど、聞こえなかった。
『わかんない』?いや、この子はこんな時にそんな反抗的な言葉は選ばない。じゃあ『ごめんなさい』かな?
ぎゅう、と内側が僕を締め付けるように蠢いた。胸の少し下辺りに熱く、痺れるような快感が溜まる。

「まーくん。声、ガマンできる?」

すぐにまーくんは首を横に振った。おまけに僕が少し体をずらすたびに明らかに感じているとわかる呻きのような声を上げる。

「……もう。悪い子。」


……。


あぁ、もう。
どうしてくれようか。









「雪にぃちゃんてほんとに一人で何でも出来ちゃうんだね……。」
「え?」

大きめのお茶碗に2膳のご飯を平らげて、まーくんがポツリと呟くように言った。

「どうしたの?」
「洗濯も、料理も、掃除も、全部雪にぃちゃんがやってる。俺なんにもうちのこと出来てないよ……。ごめんなさい。」

しゅんとしてうなだれて、しばらくして上目遣いに僕を見上げてきた。

「どうしたの、お嫁さん失格な気がして落ち込んでるの?」

ずい、と顔を覗き込むようにして訊くと、まーくんは真っ赤になった。

「……お、俺、風呂入って来るっ。」

慌てて立ち上がって僕に背を向けた、彼のシャツの裾を掴む。

「俺、風呂……」
「誰がもう入っていいなんて言ったの?」
「え、……?……ああ、まだ洗ってないなら、自分で用意するからだいじょう」
「帰って来てから、何回僕に抱かれた?」
「……?え、なに……」
「まだ中にも出してないのに。」
「……?……あ……」

まったく訳が分からない、という顔から僕の言っている意味を理解してありありと顔面に羞恥を上らせる。
その表情の変化は、笑えてくるくらいに分かりやすかった。

「床の上でするなんて、初めての時みたい?」
「……あっ、やだ、待って」

アパートのダイニングキッチンは、初めてまーくんを犯した彼の実家のそれよりも、かなり狭い。
僕に引き倒されて窮屈そうに寝転がるまーくんの上に遠慮なくのし掛かった。すぐに下着の中に手を入れ、熱を持った入口に指を2本押し込み、ぐりっと中で捻る。

「いっ……たぁぁぃっ…」
「中、濡れてないね。でもまだ柔らかいかな。ね、今すぐ入れてあげようか?」

硬くなった自分の性器を布越しにぐりぐりと擦り付けると、今にも泣き出してしまいそうな表情をする。

「まーくん、可愛い。お口開けてごらん。」
「え?」
「ほら早く。まーくんも、したかったんでしょう?」

目の前に勃起したものを出してやると、まーくんは気まずそうに目を逸らした。

「どうしたの?『舐めてみたい』って言ってたじゃない?」
「……お、起きるから、どいて」
「ダメだよ。」
「起きてからする」
「聞き分けないね。じゃあもういいよ。止めた。」

あからさまに不機嫌な声で言うと、まーくんの顔色が変わった。

「……っ、ごめんなさい、したい、から……。」

目を涙に潤ませて、大人しく口を開ける。
頭がクラクラした。上等の酒に酔ったような酩酊感。
僕はこの子のこういう表情が大好きで、だからつい、いつもいじめてしまうんだと思う。
何よりも僕の望みを優先してくれる。たとえ自分の誇りを踏みつけにされていても。

「いい子だね、まーくん。でも、それじゃ僕の入らないよ。もっともっとお口開けてくれなくちゃ。」

下唇に指をかけ、思い切り口を開かせた。諦めたように閉じられた瞼から、つうっと一筋涙がこめかみを伝って髪の毛の中に消えた。

「ん、ぐっ!?」

ぶわ、と鳥肌が立った。
まーくんの口の中は思ったよりも狭くて、熱くて、湿っていて、弾力がある。後頭部を掴んで、思い切り腰を振り立てた。
何の技巧を使うことも許さない。ただ口という穴を使われているだけのオーラルセックスに、まーくんはポロポロと涙を零した。

喉の奥まで犯されて何度もえづき、吐きそうになるのを息を止めて耐えている。
もう限界だった。
ずるっと抜き出すと、まーくんは勢いよく咳き込み、体を横に捻って半分俯せになる。
ちょうどいいな。
咳をすることに一生懸命で力の抜けている下肢から、ズボンと下着を膝まで脱がし、まーくんの唾液で濡れそぼった性器を一気に押し入れた。

「……やああぁっ!」

鋭い悲鳴が上がるのとほぼ同時に、根元までギッチリと嵌った穴の中に射精した。
一度では出し切れず、腸壁に何度か擦り付けながら放出した。

「あっ……うぅ、……ひ、…ひんっ」

投げ出していた両手をガクガクさせながら引き寄せ、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔を隠すと、まーくんはひぐひぐと力無く泣き始めた。

まだ。
足りない。
もっと。
もっとだ。

「まーくん、可愛い。可愛いよ。こっち向いて。ほら、いいこだね。」

猫なで声で囁いて繋がったまま、まーくんの身体を半転させて抱き締めると、控え目に嗚咽するだけだった泣き声が、大きくなった。
まるで小さな子供が泣いているような声を聞いて、胸がしぼられるように苦しくなる。

「まーくん、もう大丈夫。もういじめないよ。」

言いながら、あまりの快感に腰が揺れた。ぷぢっと音がして、飲み込みきれなかった精液が結合部から溢れ出す。
たっぷりと中に射精した筈なのに僕の性器は少しも萎える気配がない。まーくんが泣いてしゃくりあげるたび、小さく跳ね上がり収縮する肉壁に擦られて更に硬度を増していく。

「もっと脚上げて。気持ち良くしてあげようね。」

だらんと力の抜けた両足から衣服を抜き取り抱え上げると、僕の肩に担いだ。突き上げる角度が変わって、より深くまで侵入り込む。

「んぅ……っ!」

まーくんの眉間に皺が寄った。苦しいのかもしれないけれど、今日は既に奥まで一度開いてある身体だ。怪我をさせることはない。
抜けるギリギリまで腰を引いて、すぐに根元まで突き込んだ。

「ぃあっ!」

そこからゆっくりと引き出していくと、苦しそうだった表情がトロンと蕩けてくる。

「んっ……ゃ、あ~っ。」

熱の籠った声をあげたと思ったら、顔の上で腕をクロスさせて表情を隠してしまった。

「どうして隠しちゃうの?もっと可愛い泣き顔見たかったのに。」

右耳を弄りながら言うと、

「っわぃくないも……っ。ばっちくて、みっともなぃよぉ……っ」

えぐえぐと混じる嗚咽に、ところどころ噎せるようにしながら言うのが可愛くて、もっと泣けばいいのにと思った。
両手首を掴むと小刻みに震えていて、案外力が入っていないことがわかる。軽く勢いをつけて腰を打ち付けると、小さな悲鳴を上げて腕が浮いた。その一瞬を逃さずに彼の両腕を床に押し付ける。

……あぁ、いいものがあった。

僕の携帯の充電器がすぐ側の壁のコンセントに刺さっていた。コードは括っていないから長いまま、約2メートルはある。

「ひゃあぁ、やん、んんぅ~」

引き出して埋め込むたび、ぷぢゅっ、ぷぶっと潰れたような湿った音がする。しばらく揺さぶると、まーくんは半分ほどしか勃起していない性器からダラダラと射精してしまった。
本日二度目のセックスを無理矢理初めてからまだ一度も触ってあげていないのに、うなだれた性器からトロっとした半透明の白い体液が、まーくんの足の付け根の方へ流れていく。

「うわぁまーくん、おしりメチャクチャにされて、それだけで出しちゃったの?」

揶揄するような声が出てしまったから、また泣き出すかもしれないと思ったけれど、潤んだ目はぼんやりと宙を見ているだけで僕の声も聞こえていないようだった。
繰り返し収縮し、吸い上げ押し戻すように動く内側に、僕は目を開けていられなくなる。腰を中心に溶けてしまいそうだ。

「っく……」

三度目だというのに、あっけなく射精してしまって苦笑した。

「……まーくん」

ゆる、と抜こうとするとドロドロに濡れた穴が纏わりつくように蠢いて、またぞくりとする。
抜いてしまうのが勿体ない気がして尻肉に下腹部を密着させると、まーくんの身体がのけ反った。

「んーゃぁぁ、も、できな……っ」

両腕でゆるく僕の胸を押し、身体を退いて逃げようとする。

「……なか、変になるっ……ひぁっ」

離れようとする腰を抱え込み、少しずりあがって完全に僕の身体の下に組み敷くと、まーくんはまた自分の顔を両手で覆い隠してしまった。

「どうしたの、恥ずかしいの?」

顔を近付け、彼の手の甲を甘噛みしながら言うと、小さく頷く。

「何が恥ずかしいの?たくさん泣いちゃったから?」
「……ぁ。……きにいちゃ……っ」
「それとも、無理矢理おちんちん入れられて辛かったのに、すぐに気持ち良くなっちゃったから?」

細くてしなやかな光沢のある黒いコードを手首にかけると、まーくんは弱々しく首を横に振った。
大して抵抗しないのは、もう諦めているからなのかもしれない。

「先週の痕がもう消えちゃってるから、また付けてあげなくちゃね。」
「手……しびれるから、ゆるして、も……。」
「ふぅん。まーくんは、縛られるのが好きなんだ。」

コードで両手首を括り終えると、いつの間にかぴんと張り詰めて硬くなっていたまーくんのおちんちんを掴んだ。

「まだ始めたばっかりだし、そんなにバテてないよね?なのに逃げようとするなんて悪い子。先週も逃げようとして縛られたのに、イヤならちゃんと学習しなきゃ。」

ハッキリ言って目茶苦茶に手前勝手な言い分で、こんな酷い男の言うことに従う必要なんてこれっぽっちも無いんだけれど、まーくんは逆らうどころか涙声で『ごめんなさい』と言った。


喉の奥からカーッと熱くなって、頭の芯がぼうっとする。


どこまで従順に、僕を許す気だろう。


……ごめんね。

まーくんを年齢の割りに擦れてなくて幼いと、いつも思っていたけれど、本当は好きな子を苛めて喜んでしまう僕の方が、よっぽど幼稚なんだ。

「まーくん、目閉じて。キスしてあげるから。」

手の中にある可愛らしいものをクチュクチュと弄り、円を描くように腰を回すと、何度も「あー!」と嬌声を上げる。
唇をキスで塞ぐと、涙のせいか、少ししょっぱくて。

「可愛い。僕のまーくん。だいすきだよ。」

強く抱き締めて頭を撫でてやると、まーくんはふにゃ、と泣きそうな顔で笑った。






まーくんは、泣きすぎると必ず右目だけ二重になる。
ゆっくり、子猫を可愛いがるみたいに髪や頬、首を撫でていると、。一瞬寝息が乱れ、んん、と小さな声が聞こえた。
明日は一日潰れるだろうな。きっとこの子は起きられないだろうから。ふと枕元の目覚まし時計を見た。
……あと10分弱で日付が変わる。

明日はゆっくり寝かせてあげよう。
部活のせいで土日でも完全に休みのときばかりではないから、こういう連休はこの子にとっても貴重な、身体を休めることができる休日。

「……きに……ちゃん、……せんたく……するよ……うん……かなこはねてなさい」

プーッと噴き出してしまった。まーくんは時々寝言を言うけど、今日のはまた一段とハッキリ聞こえた。
可奈子ちゃんはまーくんの12歳下の妹の名前だけど……。

「まーくん、洗濯するの?」

面白がって耳元で問い掛けると、

「ん。せんたくする」

まさか返事が返ってくるとは思わなかった。あんまり大声で笑って起こすといけないから、クックックックッと喉で笑った。でもだんだん耐え切れなくなってベッドを降り、玄関の脇の脱衣所に入ってからあははは、と声を出して笑った。腹筋が痛くなって涙まで出た。


幸せで。
幸せで泣けてきそうだ。


何もかもが恐ろしく僕を傷つけるように思えた日々が、この子と出会えたことで魔法のように安らかな日常へと変わった。
何も、特別なことをしてくれた訳じゃない。ただ、何の計算も脚色もない純粋な愛情はとても居心地が良くて、僕から不安や悲しみを取り払ってしまう。

許されるたび、僕は安心する。

僕にまた置いていかれはしないかと不安そうになっている表情を見ると、幸福感で眩暈がする。
僕は二度と手放したりなんてする気はないのに。


いつだって僕の幸福は、君の傍にしかないんだから。



「土曜日は一日寝て、日曜日は早出するからね。」

やっと笑いが治まってベッドに戻り、まーくんの隣りに潜り込んだ。
日曜日はレンタカーを借りて、生野銀山と玄武洞に行く。生野は資料館の鉱物標本を見るのがメインだけど、小さなズリ場(屑石捨て場)があるから、黄銅鉱やアントレー鉱が拾える。
久しぶりだから、喜ぶだろうな。

「おやすみ、まーくん。」

まーくんの頭をくりくりと撫でてから、目を閉じた。この子の嬉しそうな笑顔を見るのが、今から楽しみでしょうがない。






end.
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BL
名ばかり管理職で疲労困憊の山口は、偶然見つけたマッサージ店で、長年諦めていたどうやっても改善しない体調不良が改善した。 せっかくなので後輩を連れて行ったらどうやら様子がおかしくて、もう行くなって言ってくる。 クールだったはずがいつのまにか世話焼いてしまう年下敬語後輩Dom × (自分が世話を焼いてるつもりの)脳筋系天然先輩Sub がわちゃわちゃする話。 『加減を知らない初心者Domがグイグイ懐いてくる』と同じ世界で地続きのお話です。 (全く別の話なのでどちらも単体で読んでいただけます) https://www.alphapolis.co.jp/novel/21582922/922916390 サブタイトルに◆がついているものは後輩視点です。 同人誌版と同じ表紙に差し替えました。 表紙イラスト:浴槽つぼカルビ様(X@shabuuma11 )ありがとうございます!

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

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