今日の日の夕焼けは、今日しか見えない

陽紫葵

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今日の夕焼けは、今日しか見えない

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「あのね、この前、仕事の話したじゃない?」
「あぁ」
「別の支社で、デザイナー募集してて、上司に勧められたんだけど」
「え、いいじゃん」
「でも・・・」
「迷ってるの?」
「今の会社、本社だし、支社だと引っ越さなきゃいけないし」
「なるほどね。迷ってるなら、行った方がいい、って俺は思う」
「うん、わかるけど・・・」
「後悔しない?」
「え?」
「断ったら、後悔する気がする」
仕事の事だけじゃなく、引っ越したら、之咲くんに会えなくなる。
それも気になっていたのに、そう言われたら、決めるしかないのかなって、思えてきた。
きっと、之咲くんは、私に会えあなくても寂しくないんだ。
「うん、ありがとう」
「俺も頑張らなきゃな。互いに頑張ろう」
と、手を差し出し、握手した。

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