16 / 31
②
信じていれば
しおりを挟む
送り迎えしてもらい、スタジオへの往復の日々が続いた。
ある日、車で
「まさかな、あの頃じゃ考えられないよな」
「え?」
「奈良の祭りの時」
「あ、あぁ。え?私の事、覚えてたんですか?」
「あぁ、覚えてるよ。万帆ちゃん、まだこんなちっちゃくて、可愛かったな」
「なんか、恥ずかしいな。泣いてたし」
「そうだな、泣いてたな。いくつだったんだっけ?」
「小2だから、8歳」
「そっか。声震えちゃってたけど、でも、本当は上手いじゃないかなって、俺は思ったけどな」
「え?本当ですか?」
「だから、なんか、気になったんだよな」
「声かけてくれて、嬉しかったです。飴ももらったし」
「俺は飴のお兄さんだな」
「あ、あの時も・・・」
「あの時も泣いてたな」
「じゃあ、あの時、祭りの時の子だって、わかってたんですか?」
「わかってたよ。デビューした時からね。名前覚えてたし、プロフに奈良出身って書いてあったしな」
「え、そうだったんだ・・・?」
「俺らの事もわかってたんだろ?」
「うん。ずっと応援してたし、いつか、共演したい、って思ってた」
「共演かぁ・・・。一応はしてるな」
「でも・・・」
「本当はさ、同じ奈良出身だって言える機会があればよかったんだけど、俺らはあまり出身地を言わないようにって、言われてきてたからさ」
「え、そうだったんですね?」
レコーディングと同時にドラマの撮影も進んでいるようで、テレビでPRも流れていた。
テレビ局はあの時と同じで、ディレクターも同じ人で、レコーディングスタジオに挨拶に来た。
「あの時は申し訳なかったよ」
「いえ」
「俺たちも払拭したいからさ、協力してほしい」
と言った。
ある日、車で
「まさかな、あの頃じゃ考えられないよな」
「え?」
「奈良の祭りの時」
「あ、あぁ。え?私の事、覚えてたんですか?」
「あぁ、覚えてるよ。万帆ちゃん、まだこんなちっちゃくて、可愛かったな」
「なんか、恥ずかしいな。泣いてたし」
「そうだな、泣いてたな。いくつだったんだっけ?」
「小2だから、8歳」
「そっか。声震えちゃってたけど、でも、本当は上手いじゃないかなって、俺は思ったけどな」
「え?本当ですか?」
「だから、なんか、気になったんだよな」
「声かけてくれて、嬉しかったです。飴ももらったし」
「俺は飴のお兄さんだな」
「あ、あの時も・・・」
「あの時も泣いてたな」
「じゃあ、あの時、祭りの時の子だって、わかってたんですか?」
「わかってたよ。デビューした時からね。名前覚えてたし、プロフに奈良出身って書いてあったしな」
「え、そうだったんだ・・・?」
「俺らの事もわかってたんだろ?」
「うん。ずっと応援してたし、いつか、共演したい、って思ってた」
「共演かぁ・・・。一応はしてるな」
「でも・・・」
「本当はさ、同じ奈良出身だって言える機会があればよかったんだけど、俺らはあまり出身地を言わないようにって、言われてきてたからさ」
「え、そうだったんですね?」
レコーディングと同時にドラマの撮影も進んでいるようで、テレビでPRも流れていた。
テレビ局はあの時と同じで、ディレクターも同じ人で、レコーディングスタジオに挨拶に来た。
「あの時は申し訳なかったよ」
「いえ」
「俺たちも払拭したいからさ、協力してほしい」
と言った。
0
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる