信じていれば

陽紫葵

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信じていれば

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レコーディングスタジオでの最終日、休憩中に夢莉くんと話していた。
「僕、子供の頃さ、万帆ちゃん歌ってるの見たんだ。
「子供の頃?」
「祭りの、キッツハイも出てた」
「あぁ、あの時って、全然ダメだった。恥ずかしいなぁ」
「ううん。僕、可愛いなぁって思ったよ」
「まだ、5歳とかでしょ?」
「うん。うる覚えだけど、でも、可愛かったのは覚えてる」
「なんか、恥ずかしいなぁ」
「あの頃は、あの近くに住んでて」
そうだ、中学が同じなら、少し遠い。
「うちの親、隼人くんたちの知り合いだから、連れていかれたんだ」
「親って、どっち?」
「両方」
「両方?」
「父さんは中学の担任で、3人とも家に遊びに来たことある」
「じゃあ、その頃から知ってたんだ?」
「うん。っても、子供だったから、あまり覚えてないけど。母さんもちょっとね」
「ん?」
意味ありげで、それ以上は聞かない方がいいのかも、って思った。
「あ、聞いていい?」
「何?」
「お父さんとお母さん、年いくつ?」
「えっと、父さんは51かな。母さんは37かな。教え子なんだって」
「へぇ、凄いね」
その時、隼人くんが来て、
「何の話?」
「僕の親の話してた」
「そっか」
「隼人くん、知り合いだって言ってた」
「あ、お父さんとは最近会ってるの?」
「うん、たまに。あ、うちの親、離婚してて・・・」
色々と聞けない話がありそうだ。
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