白鬼のミタマ

月並

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 朝から積もっていた雪は、昼になっても溶けませんでした。
 その日ふたりは、昼下がりの柔らかな日差しに包まれて、すやすやと気持ちよさそうに昼寝をしていました。

 不意に、サラの白い身体に影がさしました。
 サラはうっすらと目を開けました。影の正体に目を見張り、ミタマを庇うようにして、その間に立ちます。

「怖がることはない」

 日の光を背中に受け、影はそう言いました。

「我が息子のことで、少し話があるんだ」

 影――国人は、大きな笑みを顔に貼り付けていました。
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