5 / 43
1-4
しおりを挟む
彼は私をベランダの隅に隠れるよう促した。彼はかなり動揺している。私も非常事態に混乱しながら、とりあえず、言われた通り、ベランダの隅に隠れる。と言っても隠れるようなものは何も無い。ただ単に、カーテンがあるので部屋から見えないというだけ。それよりも衝撃的な事がある。彼は今、妻と言った。彼女が2、3人いるのは予想出来たけど、結婚しているとは想定外だった。少し、怒りが込み上げてきた。私は気が強い方では無いけど、浮気相手と鉢合わせたなら、文句の1つぐらいは言うと思う。ただ、今回は奥さん。知らなかったとは言え、悪いのはこっち。文句を言える立場では無い。怒りの火がついたところに水をぶっ掛けられた感じになった。見つかって訴えられた場合、知らなかったというのは立証出来るのだろうか。もし、彼に裏切られた場合、何10万も支払わないと駄目になるかも知れない。
ベランダの窓を閉めているので中の声は聞こえてこない。奥さんは気付かずに普通に接しているのだろうか。それとも、ある程度、不倫の空気を感じて乗り込んで来たのかも知れない。パンプスを持ってきているから証拠は残って無いと思うけど……。
部屋の中の状況が分からない状態で5分程が過ぎた。その時、ガラガラガラとベランダの窓が開いた音が聞こえた。
ベランダの窓を閉めているので中の声は聞こえてこない。奥さんは気付かずに普通に接しているのだろうか。それとも、ある程度、不倫の空気を感じて乗り込んで来たのかも知れない。パンプスを持ってきているから証拠は残って無いと思うけど……。
部屋の中の状況が分からない状態で5分程が過ぎた。その時、ガラガラガラとベランダの窓が開いた音が聞こえた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
7
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる