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座談会
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マジシャン・トーマの謎なアレ その二
カーチェス「──皆様こんばんは。今宵もショートショートの時間がやってまいりました」
タナトス「皆様……って、誰に向かって喋ってるんです? この作品群を読んでくれる読者が多数
居るとでも思っていらっしゃるのですか?」
カーチェス「勿論だ! 結構読んでもらってるみたいだぞ!? 逆アクセスランキングにポイントを
入れてもらえている! ──読み手全員がポイントを入れるわけではないから、1ポイント入れば実
際には30倍くらいは──」
タナトス『──ゴキブリじゃないんですから。それに、せっかく読みにきてくださる皆様に失礼でしょ!』
カーチェス「そ、そうだな。悪かった! それに、そろそろ本題に入らなければ」
タナトス『そうですね』
カーチェス「本日のお題は『マジシャン・トーマの謎なアレ その2』だ!」
タナトス『その2……ですか? 前から思っていたんですけど、このコーナー、マジシャン・トーマ
ネタが多くないですか……?』
カーチェス「確かに多いな。きっとネタにしやすいんだ。なにしろ普段から謎なヤツだから」
タナトス『そうですよね……確かに謎な方です……。フッ……。(遠い目)』
カーチェス「なんだ? その『かっこ 遠い目』って。──ていうか、自分で擬音で言うなよ!」
タナトス『ええ~? ダメですか? だって、仕方ありませんよ? 私、電脳ですから、姿がないんですものっ!』
カーチェス「いつぞや使ってたホロを使えばいいだろ?」
タナトス『あれ、暗がり用ですから、小さいとこのデータが甘いんです。それに遠い目もできません』
カーチェス「ああ、そう」
タナトス『──で、マジシャン・トーマの何が謎なんですか?』
カーチェス「ああ。つまりな──。あいつの服装ってアレだろ?」
タナトス『全身バトルスーツ?』
カーチェス「そう! 黒のバトルスーツ姿だ!」
タナトス『ギ○ギ○スの虫達がしているような格好ですね!』
カーチェス「──違うだろ!」
タナトス『違うんですか? だって、派手ですよ?』
カーチェス「確かに派手だが、根本的に路線が……。映像的に言うなら、ハリウッド映画のSF風で
ター○ネー○ーとかが着ていた様な雰囲気とか言えよ!」
タナトス『申し訳ありません。……で、今日はそのバトルスーツがネタですか?』
カーチェス「いや、違う」
タナトス『なんやねん!』
カーチェス「マントの方だ!」
タナトス『マント! 確かに、あのマントも派手ですよね~! 鮮やかなブルーで!!』
カーチェス「だな! だがあのマント、真ん中にでかでかとマークが入ってるんだぞ! ファ○ブ○
ター物語の騎士でさえ、端っこのへんにアクセント程度だったのに!」
タナトス『しかし伏字が多いですね。今回は』
カーチェス「ほっとけ。人間こまかいトコに拘らないのが肝心だ」
タナトス『はぁ、そうなんですか……。ではまあ、本題に入るとして。そもそも、あのマントのマークには何か意味がいるのですか?』
カーチェス「おおありだ。マジシャンってのは、国とか団体とかに雇われることが多いってのは知ってるよな?」
タナトス『はい』
カーチェス「実はマジシャンは球団の選手獲得のように指名制をとっていてな。一位指名をとったと
ころと労使契約するんだが」
タナトス『労使契約…・・・! なんだか、マジシャンが途端にサラリーマンっぽくなりましたね……!』
カーチェス「契約を結んだ相手のマークをマントに染め抜く決まりになってる。自分が現在何処の所属か、遠目にもはっきり分るようにな。──戦場は広いから。遠くからでも目立たないとな」
タナトス『──はあ──って、じゃあ、マジシャン・トーマは? 彼は一応、キャプテン・カーチェスと契約したことになってるんでしょう?』
カーチェス「ホントは違うけど──まあ、そうだな。建前としてはそうなっている」
タナトス『でもそうすると、マークは? 何を染め抜くんですか? キャプテン・カーチェスには紋章もシンボルマークもありませんよね。……もしかして、顔の絵とかですか?』
カーチェス「──違うだろ! そうじゃない! 俺は運送会社をしてるんだぜ?」
タナトス『つまり──』
カーチェス「そう、つまり!」
カーチェス「スバリ! 会社の屋号だ!! マントのど真ん中にデカデカと『ナイト商会』と──!!」
タナトス『シンボルマークじゃないんですかっ!?』
カーチェス「そんなものはない!」
タナトス『じゃあ、なんですかっ!? マジシャン・トーマのマントには、越後のちりめん問屋の暖簾よろしく、堂々とした屋号が筆で書かれているとでもっ?』
カーチェス「なんでちりめん問屋なんだよ?」
タナトス『それがダメなら酒の量販店よろしく、デカデカと垂れ下がる「特売日」の垂れ幕のように──?』
カーチェス「だから何故そういう発想に!」
タナトス『あああああっ! 今までマジシャントーマのマントに何が書かれているかなんて、考えた事もありませんでしたっ! 気になって眠れませんっ!』
カーチェス「お前は寝たりしないだろ! ──嘘に決まってる!」
タナトス『えええ! 嘘だったんですか?』
カーチェス「まあな」
タナトス『ひどいっ! アタシを騙したのねっ? そしてアタシを捨てるのねっ?』
カーチェス「いや──なぜそこで捨てられた女の真似をする──」
タナトス『怨んでやるぅぅ!』
カーチェス「──皆様こんばんは。今宵もショートショートの時間がやってまいりました」
タナトス「皆様……って、誰に向かって喋ってるんです? この作品群を読んでくれる読者が多数
居るとでも思っていらっしゃるのですか?」
カーチェス「勿論だ! 結構読んでもらってるみたいだぞ!? 逆アクセスランキングにポイントを
入れてもらえている! ──読み手全員がポイントを入れるわけではないから、1ポイント入れば実
際には30倍くらいは──」
タナトス『──ゴキブリじゃないんですから。それに、せっかく読みにきてくださる皆様に失礼でしょ!』
カーチェス「そ、そうだな。悪かった! それに、そろそろ本題に入らなければ」
タナトス『そうですね』
カーチェス「本日のお題は『マジシャン・トーマの謎なアレ その2』だ!」
タナトス『その2……ですか? 前から思っていたんですけど、このコーナー、マジシャン・トーマ
ネタが多くないですか……?』
カーチェス「確かに多いな。きっとネタにしやすいんだ。なにしろ普段から謎なヤツだから」
タナトス『そうですよね……確かに謎な方です……。フッ……。(遠い目)』
カーチェス「なんだ? その『かっこ 遠い目』って。──ていうか、自分で擬音で言うなよ!」
タナトス『ええ~? ダメですか? だって、仕方ありませんよ? 私、電脳ですから、姿がないんですものっ!』
カーチェス「いつぞや使ってたホロを使えばいいだろ?」
タナトス『あれ、暗がり用ですから、小さいとこのデータが甘いんです。それに遠い目もできません』
カーチェス「ああ、そう」
タナトス『──で、マジシャン・トーマの何が謎なんですか?』
カーチェス「ああ。つまりな──。あいつの服装ってアレだろ?」
タナトス『全身バトルスーツ?』
カーチェス「そう! 黒のバトルスーツ姿だ!」
タナトス『ギ○ギ○スの虫達がしているような格好ですね!』
カーチェス「──違うだろ!」
タナトス『違うんですか? だって、派手ですよ?』
カーチェス「確かに派手だが、根本的に路線が……。映像的に言うなら、ハリウッド映画のSF風で
ター○ネー○ーとかが着ていた様な雰囲気とか言えよ!」
タナトス『申し訳ありません。……で、今日はそのバトルスーツがネタですか?』
カーチェス「いや、違う」
タナトス『なんやねん!』
カーチェス「マントの方だ!」
タナトス『マント! 確かに、あのマントも派手ですよね~! 鮮やかなブルーで!!』
カーチェス「だな! だがあのマント、真ん中にでかでかとマークが入ってるんだぞ! ファ○ブ○
ター物語の騎士でさえ、端っこのへんにアクセント程度だったのに!」
タナトス『しかし伏字が多いですね。今回は』
カーチェス「ほっとけ。人間こまかいトコに拘らないのが肝心だ」
タナトス『はぁ、そうなんですか……。ではまあ、本題に入るとして。そもそも、あのマントのマークには何か意味がいるのですか?』
カーチェス「おおありだ。マジシャンってのは、国とか団体とかに雇われることが多いってのは知ってるよな?」
タナトス『はい』
カーチェス「実はマジシャンは球団の選手獲得のように指名制をとっていてな。一位指名をとったと
ころと労使契約するんだが」
タナトス『労使契約…・・・! なんだか、マジシャンが途端にサラリーマンっぽくなりましたね……!』
カーチェス「契約を結んだ相手のマークをマントに染め抜く決まりになってる。自分が現在何処の所属か、遠目にもはっきり分るようにな。──戦場は広いから。遠くからでも目立たないとな」
タナトス『──はあ──って、じゃあ、マジシャン・トーマは? 彼は一応、キャプテン・カーチェスと契約したことになってるんでしょう?』
カーチェス「ホントは違うけど──まあ、そうだな。建前としてはそうなっている」
タナトス『でもそうすると、マークは? 何を染め抜くんですか? キャプテン・カーチェスには紋章もシンボルマークもありませんよね。……もしかして、顔の絵とかですか?』
カーチェス「──違うだろ! そうじゃない! 俺は運送会社をしてるんだぜ?」
タナトス『つまり──』
カーチェス「そう、つまり!」
カーチェス「スバリ! 会社の屋号だ!! マントのど真ん中にデカデカと『ナイト商会』と──!!」
タナトス『シンボルマークじゃないんですかっ!?』
カーチェス「そんなものはない!」
タナトス『じゃあ、なんですかっ!? マジシャン・トーマのマントには、越後のちりめん問屋の暖簾よろしく、堂々とした屋号が筆で書かれているとでもっ?』
カーチェス「なんでちりめん問屋なんだよ?」
タナトス『それがダメなら酒の量販店よろしく、デカデカと垂れ下がる「特売日」の垂れ幕のように──?』
カーチェス「だから何故そういう発想に!」
タナトス『あああああっ! 今までマジシャントーマのマントに何が書かれているかなんて、考えた事もありませんでしたっ! 気になって眠れませんっ!』
カーチェス「お前は寝たりしないだろ! ──嘘に決まってる!」
タナトス『えええ! 嘘だったんですか?』
カーチェス「まあな」
タナトス『ひどいっ! アタシを騙したのねっ? そしてアタシを捨てるのねっ?』
カーチェス「いや──なぜそこで捨てられた女の真似をする──」
タナトス『怨んでやるぅぅ!』
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