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第三章 舞踏会と武闘会
第三百三十七話 武闘会開幕準備と対戦表
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他のメンバーにも確認したが、特に異論はないようだった。
シーザー師匠も久々にハーヴァルさんと組んでやるのを楽しみにしているようだが、なぜか
勝手にライラロさんと結婚するはめになり、やけ酒を飲み過ぎたようだ。
本人は酒に酔わないようにしていたはずだが……これはさすがに仕方のない事だろう。
というか師匠でも酔っ払う事はあるんだな……。
イビンもまさか出るとは思わなかったが、やる気満々のようだ。
そしてトラブルメーカーライラロさん。彼女はこういう大会には参加するものだと思っていたが、師匠
の試合が見たくていまかいまかと待ち遠しくしている。
そうだよな、戦ってたら見れないもんな。俺も組んでないから師匠の試合は見れる……といいな。
「イネービュのところへ持っていくよ。この舞踏会会場はテーブルとか食べ物が中央にもあるけど
どこでやるんだろう?」
「どの者が戦うか決まったのなら私が持っていこう」
「ブネ。それじゃ頼むよ。神の遣いのメンバーはこれでいいんだろう?」
「ちゃんと覚えていたか。構わぬ。どれ……全部で八組。ちょうどよいな」
「ああ。総勢二十四名による武闘会。一体どんな形式でやるんだろう」
「イネービュ様に考えがあるはずだ。審判を下すのは私になるだろう。しばし待て」
そう告げると、ブネは紙を手に持ちイネービュの許へと戻っていく。
美しい椅子に腰を掛け、神の遣いが引き語る曲を聴きながら、退屈そうに座っている姿。
ここに娯楽などが無いのだろう。ガラス工芸を造るとか、しないのか? このガラスペンみたいに。
いや……神は努力も成長もしない……か。それなら一つ、後で遊びを提供してみるか。
異世界転生の小説などを読むと、よくリバーシや将棋、トランプやらと
前世でありふれた遊びを提供していた。文明的なものは電気が無ければ提供出来ないが、電気は
宇宙空間に存在する四つの物のうちの一つ。
神にそんな話を提供しても喜ばないだろう。
そう考えているとブネが戻って来た。
「決まったぞ。総当たり戦も考えたが、貴様はやることが多い。そうそう時間もとれまい。
また今宵は結婚式の祝いも兼ねている。暴れすぎるのも不謹慎とのお考えだ。
ゆえに勝ち抜き戦とし、参加者全てに加護を与える約束をされた」
「そうするとパモやレウスさんやドーグルにはいかないか……」
「あの者たちは少し特殊であろう。あのユニカ族の娘は残念と考えたが、何かしらの神の加護を
既に受けているようだな」
「え? そうなのか? 初耳だな。だが本人が決めた事だし、しょうがないか」
「それと決勝まで勝ち進めばアーティファクトを授けて下さる。勝てば新和級のものをだ」
「……はい? それってまずくないか」
「それほど貴様らの事を気に入っているということだろう。特にルイン。貴様は一度イネービュ様が
操っている。実に居心地がよかったそうだ。あのお方は遊び心が激しい故、たまに遊ばせろなどと
言うかもしれんが必ず断るのだぞ」
「おいおい冗談じゃないぞ。俺の体をなんだと思ってるんだ、あの神は……。勝手に乗っ取られて
変な事でもされたら大変だろ……」
「その通りだ。貴様にのりうつっている間は我々も存在を検知できぬ。困ったものだ」
困り顔も無表情な美女のままだが、ブネも苦労してるんだな……。
再びブネから紙を預かると、対戦表が追加で書き込まれていた。
――――――――
初戦
Bチーム リル、サラ、カノン 対 Gチーム テーセラ、ペンデ、エークシ
第二戦
Eチーム ベルド、シュウ、ミリル 対 Hチーム エプタ、オクト、エンネア
第三戦
Aチーム ルイン、メルザ、ファナ 対 Fチーム エーナ、ディオ、トゥリス
第四戦
Cチーム イーファ、ベルディア、ジェネスト 対 Dチーム ハーヴァル、イビン、シーザー師匠
――――――――
……これはまた随分と面白いカードになったものだ。
神の遣いチームの実力は定かではないが、俺が後半の試練で戦った幻影種ドラゴン。あれは間違いなく
やばい。具現化された本体であれば一体どれほど強いドラゴンだったのだろう。
それに第四戦は仲間内での戦い。あのジェネストが師匠とどこまでやりあうのか……これを
見れるのはありがたい。
初戦はリルたちだ。目が離せない戦いになりそうだ。
「ブネ、会場はどうするんだ? ここでやるわけじゃないんだろう?」
「うむ。海臨の福音という場所。その上でのみ、イネービュ様の祝福を受けた者が絶命しても、何事も無かったかのように復活する上での戦闘となる。
つまり、本気で戦いあえる場所だ」
「だから加護を先に付与するのか。思う存分やれるのはありがたい」
「だが消耗も激しい。負けた方は復帰できぬだろうし、一度絶命したらその後戦う戦力として除外させる。
より早く一名でも倒した方が戦闘は有利になる」
「まぁそりゃそうだろう。倒してもまた復活して戦えたら永遠と戦い続けられてしまうし」
「うむ。場所を準備し加護を与える。それまでは休憩しておれ」
作業に取り掛かるブネを後にし、俺はしばらくメルザたちと連携について話し合った。
シーザー師匠も久々にハーヴァルさんと組んでやるのを楽しみにしているようだが、なぜか
勝手にライラロさんと結婚するはめになり、やけ酒を飲み過ぎたようだ。
本人は酒に酔わないようにしていたはずだが……これはさすがに仕方のない事だろう。
というか師匠でも酔っ払う事はあるんだな……。
イビンもまさか出るとは思わなかったが、やる気満々のようだ。
そしてトラブルメーカーライラロさん。彼女はこういう大会には参加するものだと思っていたが、師匠
の試合が見たくていまかいまかと待ち遠しくしている。
そうだよな、戦ってたら見れないもんな。俺も組んでないから師匠の試合は見れる……といいな。
「イネービュのところへ持っていくよ。この舞踏会会場はテーブルとか食べ物が中央にもあるけど
どこでやるんだろう?」
「どの者が戦うか決まったのなら私が持っていこう」
「ブネ。それじゃ頼むよ。神の遣いのメンバーはこれでいいんだろう?」
「ちゃんと覚えていたか。構わぬ。どれ……全部で八組。ちょうどよいな」
「ああ。総勢二十四名による武闘会。一体どんな形式でやるんだろう」
「イネービュ様に考えがあるはずだ。審判を下すのは私になるだろう。しばし待て」
そう告げると、ブネは紙を手に持ちイネービュの許へと戻っていく。
美しい椅子に腰を掛け、神の遣いが引き語る曲を聴きながら、退屈そうに座っている姿。
ここに娯楽などが無いのだろう。ガラス工芸を造るとか、しないのか? このガラスペンみたいに。
いや……神は努力も成長もしない……か。それなら一つ、後で遊びを提供してみるか。
異世界転生の小説などを読むと、よくリバーシや将棋、トランプやらと
前世でありふれた遊びを提供していた。文明的なものは電気が無ければ提供出来ないが、電気は
宇宙空間に存在する四つの物のうちの一つ。
神にそんな話を提供しても喜ばないだろう。
そう考えているとブネが戻って来た。
「決まったぞ。総当たり戦も考えたが、貴様はやることが多い。そうそう時間もとれまい。
また今宵は結婚式の祝いも兼ねている。暴れすぎるのも不謹慎とのお考えだ。
ゆえに勝ち抜き戦とし、参加者全てに加護を与える約束をされた」
「そうするとパモやレウスさんやドーグルにはいかないか……」
「あの者たちは少し特殊であろう。あのユニカ族の娘は残念と考えたが、何かしらの神の加護を
既に受けているようだな」
「え? そうなのか? 初耳だな。だが本人が決めた事だし、しょうがないか」
「それと決勝まで勝ち進めばアーティファクトを授けて下さる。勝てば新和級のものをだ」
「……はい? それってまずくないか」
「それほど貴様らの事を気に入っているということだろう。特にルイン。貴様は一度イネービュ様が
操っている。実に居心地がよかったそうだ。あのお方は遊び心が激しい故、たまに遊ばせろなどと
言うかもしれんが必ず断るのだぞ」
「おいおい冗談じゃないぞ。俺の体をなんだと思ってるんだ、あの神は……。勝手に乗っ取られて
変な事でもされたら大変だろ……」
「その通りだ。貴様にのりうつっている間は我々も存在を検知できぬ。困ったものだ」
困り顔も無表情な美女のままだが、ブネも苦労してるんだな……。
再びブネから紙を預かると、対戦表が追加で書き込まれていた。
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初戦
Bチーム リル、サラ、カノン 対 Gチーム テーセラ、ペンデ、エークシ
第二戦
Eチーム ベルド、シュウ、ミリル 対 Hチーム エプタ、オクト、エンネア
第三戦
Aチーム ルイン、メルザ、ファナ 対 Fチーム エーナ、ディオ、トゥリス
第四戦
Cチーム イーファ、ベルディア、ジェネスト 対 Dチーム ハーヴァル、イビン、シーザー師匠
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……これはまた随分と面白いカードになったものだ。
神の遣いチームの実力は定かではないが、俺が後半の試練で戦った幻影種ドラゴン。あれは間違いなく
やばい。具現化された本体であれば一体どれほど強いドラゴンだったのだろう。
それに第四戦は仲間内での戦い。あのジェネストが師匠とどこまでやりあうのか……これを
見れるのはありがたい。
初戦はリルたちだ。目が離せない戦いになりそうだ。
「ブネ、会場はどうするんだ? ここでやるわけじゃないんだろう?」
「うむ。海臨の福音という場所。その上でのみ、イネービュ様の祝福を受けた者が絶命しても、何事も無かったかのように復活する上での戦闘となる。
つまり、本気で戦いあえる場所だ」
「だから加護を先に付与するのか。思う存分やれるのはありがたい」
「だが消耗も激しい。負けた方は復帰できぬだろうし、一度絶命したらその後戦う戦力として除外させる。
より早く一名でも倒した方が戦闘は有利になる」
「まぁそりゃそうだろう。倒してもまた復活して戦えたら永遠と戦い続けられてしまうし」
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作業に取り掛かるブネを後にし、俺はしばらくメルザたちと連携について話し合った。
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