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そうきたか!
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俺はサルサさんに対して吸血を行った。
てっきり自分からがぶりと加えてチューチューするのかと思ったんですよ?
でもね。全然違いました。
「うわわわぁーーー! やめて、やめてやめてーー!」
「あ、あれ? 何この可愛らしい鳥みたいなやつ。何これ何ー?」
「ちょ、どこ吸ってるのよ。やめなさい、やめ、やめろぉーー!」
「シロンちゃん、解除、解除してーー! きゃーー、こっちにも来た!? やだ、変なトコ吸わないで!」
なんか変な鳥みたいなのが出ました。そしてその鳥たちはきっと皮膚の薄いところを狙って
吸いにいってるんです。
それはどこかって? 皆さんならわかるでしょう!
首です。
別に変なところではありません。首です。
「あれ? なんか元気出てきました! もしかして寝ても回復しなくなって、こいつらで回復しないと
いけなくなっちゃったんですか、俺」
「知らないわよ! もういい全部焼き殺してやるわ! 宿屋ごと!」
「ちょ、それだめぇ! 消えろ! 消えてくれぇー! どうやって消せばいいんだ!? えーいやめろ!」
サルサさんたちを襲う鳥のようなやつにガブリとすると、パシャーンと消えていなくなり、口の中に
芳醇な焼き立てパンの香りが広がった。
「おおーー、美味しい……なんだこの鳥……超美味しい……」
「はぁ……はぁ……こういう……能力者になったのね……恐ろしいわ」
「シロンちゃんこっちもなんとかしてぇー!」
「そうだ。ついでに試してみよう。ワンハンド!」
俺はワンハンドでその鳥を捕まえると、サルサさんに献上してみた。
「こ、これを食べろっていうわけ? 嘘でしょ……」
「びっくりするくらい美味しいから食べてみてください!」
俺の予想が正しければ……きっとサルサさんも回復するはず!
恐る恐るガブリと食べてみるサルサさん。すると表情が幸福に包まれたような顔へと変貌する。
「お、美味しい……信じられない位。それにこれ、かなりの回復効果よ。
驚いた……」
「私だけヘトヘトだよぉ……」
「吸血の方はわかりましたが、逆に血放出っていうのはもしかして……よし、どうせだから試してみよう。
血放出!」
するとさっきと形は同じだが、色が違う鳥が出てくる。小さいその鳥は俺の頭の上でピョンピョンと
跳ねていた。
「フルッフー!」
「なんで鳩の泣き声!? ええいご主人。これを食べてみてください!」
「わかった! 私だけ食べれてないのは悲しいから食べてみる!」
ぱくりとそれを頭から食べるご主人。絵ずらが悪いのでカットでお願いしたい。
そして目をキラキラとさせてこっちを見る。これは間違いない。
「美味しい! もっと出してシロンちゃん!」
「あの、干からびて死んでしまいそうなので今は多様できません……」
「思ったより使えそうなスキルでよかったじゃない。まさかあんたが回復役を担えるなんて」
「ふっふっふ。何せ俺はまだレベル一。こんな便利スキルを覚えたレベル一の召喚獣なんて
そうはいませんよ?」
「それにしても血を吸わせにいって戻ってきたら自分を回復できるみたいな能力だったら確かに
使う用途は多そうね」
「すごぉーい! これなら遠くからドラゴンも倒せるね!」
「どんだけ吸えば倒せるんだよ! ご主人は一度ドラゴンから身をひいてください!」
「うんうん。今年中くらいには倒せたらいいね! うふふっ」
「今年中って……はぁ。ご主人の目には最強種族に見えるんだろうな、俺……」
新しい能力の把握も済み、明日はいよいよフィラデルフィアの探索です。
「早く見て回りたい!」
「ほんと元気になった途端あんたは……」
てっきり自分からがぶりと加えてチューチューするのかと思ったんですよ?
でもね。全然違いました。
「うわわわぁーーー! やめて、やめてやめてーー!」
「あ、あれ? 何この可愛らしい鳥みたいなやつ。何これ何ー?」
「ちょ、どこ吸ってるのよ。やめなさい、やめ、やめろぉーー!」
「シロンちゃん、解除、解除してーー! きゃーー、こっちにも来た!? やだ、変なトコ吸わないで!」
なんか変な鳥みたいなのが出ました。そしてその鳥たちはきっと皮膚の薄いところを狙って
吸いにいってるんです。
それはどこかって? 皆さんならわかるでしょう!
首です。
別に変なところではありません。首です。
「あれ? なんか元気出てきました! もしかして寝ても回復しなくなって、こいつらで回復しないと
いけなくなっちゃったんですか、俺」
「知らないわよ! もういい全部焼き殺してやるわ! 宿屋ごと!」
「ちょ、それだめぇ! 消えろ! 消えてくれぇー! どうやって消せばいいんだ!? えーいやめろ!」
サルサさんたちを襲う鳥のようなやつにガブリとすると、パシャーンと消えていなくなり、口の中に
芳醇な焼き立てパンの香りが広がった。
「おおーー、美味しい……なんだこの鳥……超美味しい……」
「はぁ……はぁ……こういう……能力者になったのね……恐ろしいわ」
「シロンちゃんこっちもなんとかしてぇー!」
「そうだ。ついでに試してみよう。ワンハンド!」
俺はワンハンドでその鳥を捕まえると、サルサさんに献上してみた。
「こ、これを食べろっていうわけ? 嘘でしょ……」
「びっくりするくらい美味しいから食べてみてください!」
俺の予想が正しければ……きっとサルサさんも回復するはず!
恐る恐るガブリと食べてみるサルサさん。すると表情が幸福に包まれたような顔へと変貌する。
「お、美味しい……信じられない位。それにこれ、かなりの回復効果よ。
驚いた……」
「私だけヘトヘトだよぉ……」
「吸血の方はわかりましたが、逆に血放出っていうのはもしかして……よし、どうせだから試してみよう。
血放出!」
するとさっきと形は同じだが、色が違う鳥が出てくる。小さいその鳥は俺の頭の上でピョンピョンと
跳ねていた。
「フルッフー!」
「なんで鳩の泣き声!? ええいご主人。これを食べてみてください!」
「わかった! 私だけ食べれてないのは悲しいから食べてみる!」
ぱくりとそれを頭から食べるご主人。絵ずらが悪いのでカットでお願いしたい。
そして目をキラキラとさせてこっちを見る。これは間違いない。
「美味しい! もっと出してシロンちゃん!」
「あの、干からびて死んでしまいそうなので今は多様できません……」
「思ったより使えそうなスキルでよかったじゃない。まさかあんたが回復役を担えるなんて」
「ふっふっふ。何せ俺はまだレベル一。こんな便利スキルを覚えたレベル一の召喚獣なんて
そうはいませんよ?」
「それにしても血を吸わせにいって戻ってきたら自分を回復できるみたいな能力だったら確かに
使う用途は多そうね」
「すごぉーい! これなら遠くからドラゴンも倒せるね!」
「どんだけ吸えば倒せるんだよ! ご主人は一度ドラゴンから身をひいてください!」
「うんうん。今年中くらいには倒せたらいいね! うふふっ」
「今年中って……はぁ。ご主人の目には最強種族に見えるんだろうな、俺……」
新しい能力の把握も済み、明日はいよいよフィラデルフィアの探索です。
「早く見て回りたい!」
「ほんと元気になった途端あんたは……」
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