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閉じ込められたサルサさん
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現在逃げているのは俺、ニャトル、サルサさん、地雷、ホノミィの五名。
「本日はご覧のスポンサーの提供でお送りいたします」
「あんたは毎回やばいときにわけの分からないことを! さっさとどうにかしなさいよね!」
「そう言われても……」
「もう一回同じ餌を出すニャ!」
「それ、逆効果って言うんだぞ。餌付けすればするほど追って来るし肥えてくるから!」
「道がザクザクで危ないですぅ……」
「いーやーーー! あの口なら私なんて一飲みよ、いーやーー! しゅぼっ」
「あつつっ……おい炎は止め……そうだ! そーれーだーー。いくぞ変態合体炎の身!」
「ぃいいいいやーーーーーーー! 変な名前付けないで、いーーやーーー!」
説明しよう! 俺と契約したホノミィは、契約を行使することでシロンに新たな力を
与えるのだ! その名も!
「燃えよ! ウルフィ仮面!」
「だっさ」
「言語ナイフ禁止だよサルサさん! いくぜ、炎を纏う!」
燃え上がる頭そして炎に包まれるこの体! 間違いなく鉄壁! いいや炎壁!
「チューー?」
「チュー」
「チューー!?」
「チューー!」
「なな、何か喋ってる……いーやーーー! やっぱり逃げて、いーーやーー!」
「び、びびるこたぁねーよ。だだ、大丈夫だって。百でも二百でも黒焦げにしてやんよ! がうー」
「今ニャ! しっぽのケンニャ!」
【シャキーン】
「こいつずるい! 横から経験値かすめとりやがったぁー!」
「シッポのケンラッシュニャガーッハッハッハッハッハ……はっ!?」
三、二、一、チーン。
全力でニャトルを襲い始めるネズミ共。
いいぞやっちまえ!
「ニャーーー! やり過ぎたニャー! こっち来たニャー!」
「そのまま噛り付くしてしまえ、ネズミ共」
「何で敵に回ってるニャ? 助けるニャーー!」
どうやら燃え盛る俺を打ち捨てて、猫プラスアルファを襲撃に向かったようです。
誰とは言うまい。
全てのネズミ共がこの場からいなくなりやがりました! すっきり。
「サルサさんて要領良く隠れますよね」
「苦手なのよネズミもカエルも!」
「そして地雷って要領悪く巻き込まれますよね……」
「私最近の旅で、一回り成長したかもしれないわね……」
「何で遠くを見ているんですか。それよりハラペーニャがいません。此処、何処です
か?」
「さぁ……完全にはぐれたわね。思ったより広いダンジョンだし……何か一つくらい
お宝見つけて帰るわよ」
「俺たちがダンジョン攻略したら、ボルボパイセンたちも外に出れるんですか?」
「多分ね。さて、ええと……」
入り口からひたすら真っすぐ突き進んだんですが、このダンジョン……煌びやかな
お宝のぶっ壊れた飾りが壁に埋まっていて、何気に入り組んだアリの巣みたいな形に
なってるんです。
とはいっても地中に向かっていくようなダンジョンじゃありません。
要するに壁と床があるダンジョンです。
そんな中をネズミ共に追われながら走り回り、ニャトル、そして地雷とのパーティーを解
散しました。やったね!
そして現在パーティーメンバーは三名。犬、ローグ、魔の三名です。
腹と言う名の魔族は行方不明で、狙撃パイセンはダンジョン入り口ですね。
今のところ遭遇した敵は巨大なネズミ群のみ。
「さっきから幾度となく分かれ道があったのを全て無視して突っ走りましたよね」
「そうね。それにしても似たような風景ばっかりだわ」
「地面も同じに見えるんですが」
「もしかしてこれ、ぐるぐる同じとこ回ってるの? いーやーー! 疲れて餓死?
いーやー!」
「疲れてってお前は俺の頭に乗ってるだけだろ! ずっこいぞちんちくりんめ!」
「ふーんだ。悔しかったら此処までおいでー!」
「吸血! こいつから体力を奪い取れ!」
「いーーやーー!」
「あんたたち。遊んでないでさっさと進むわよ。一個くらい絶対あるわよ、お宝」
「ザックザクな状態でもお宝と呼べるものがあればいいんですけどねぇ……待てよ。
今のところ金はみてないんですけど、金ってありますか!?」
「さぁ……あるんじゃないの? 金なら割れててもお宝にはなるわね」
「おいホノミィ。お前の炎で金は溶かせるのか」
「ばかにしないでよね! これでも火炎妖精なのよ? 燃やせないものなんてないんだか
らね!」
「ほう。なら勝負しようじゃないか。金を見つけたらどっちが先に溶かしていい形に変え
られるかをな!」
「馬鹿なの? 私が勝つに決まってるじゃない。あんたのしょぼい炎とはわけが違うのよ!」
こいつちょろいわー。
これで金さえ見つければこいつに溶かしてもらえそうです。
後は延べ棒にして……ってあれ。
サルサさんを見失ってしまいました。
おおい? さっきまでいたのに何処ぉー!?
「サルサさんー、サルサさんはご在宅ですかー!?」
「いーやーー! こいつと二人っきりなんていーやーー!」
「まさか地面のザックザクな場所に落っこちたんじゃ!? サルサさーん!」
「ちち、違うわよ馬鹿犬、あれれれれれれ」
「誰が馬鹿犬かー! へっ? 壁ぇ?」
よく見るとサルサさんは壁で壁があるかのようにパントマイムしてました。
何してんの?
「閉じ込められたんだけどどうしてくれるわけ?」
「壁があって壁の演技するとか、さすがはサルサさんのボケは一味も二味も違う!」
「何言ってんの? 私ぼけてないんだけど?」
「更にどんどん叩いてガリガリひっかいてるシーンとか最高でした!」
「やってないわよ? 幻覚見てるわけ?」
「来週のウルフィちゃんは、壁に入ったらサルサでした、ネコも隅にはおけないニャの二
本立てでお届けします。では来週!」
「ちょっと! どうすんのよ私!」
また来週!
「本日はご覧のスポンサーの提供でお送りいたします」
「あんたは毎回やばいときにわけの分からないことを! さっさとどうにかしなさいよね!」
「そう言われても……」
「もう一回同じ餌を出すニャ!」
「それ、逆効果って言うんだぞ。餌付けすればするほど追って来るし肥えてくるから!」
「道がザクザクで危ないですぅ……」
「いーやーーー! あの口なら私なんて一飲みよ、いーやーー! しゅぼっ」
「あつつっ……おい炎は止め……そうだ! そーれーだーー。いくぞ変態合体炎の身!」
「ぃいいいいやーーーーーーー! 変な名前付けないで、いーーやーーー!」
説明しよう! 俺と契約したホノミィは、契約を行使することでシロンに新たな力を
与えるのだ! その名も!
「燃えよ! ウルフィ仮面!」
「だっさ」
「言語ナイフ禁止だよサルサさん! いくぜ、炎を纏う!」
燃え上がる頭そして炎に包まれるこの体! 間違いなく鉄壁! いいや炎壁!
「チューー?」
「チュー」
「チューー!?」
「チューー!」
「なな、何か喋ってる……いーやーーー! やっぱり逃げて、いーーやーー!」
「び、びびるこたぁねーよ。だだ、大丈夫だって。百でも二百でも黒焦げにしてやんよ! がうー」
「今ニャ! しっぽのケンニャ!」
【シャキーン】
「こいつずるい! 横から経験値かすめとりやがったぁー!」
「シッポのケンラッシュニャガーッハッハッハッハッハ……はっ!?」
三、二、一、チーン。
全力でニャトルを襲い始めるネズミ共。
いいぞやっちまえ!
「ニャーーー! やり過ぎたニャー! こっち来たニャー!」
「そのまま噛り付くしてしまえ、ネズミ共」
「何で敵に回ってるニャ? 助けるニャーー!」
どうやら燃え盛る俺を打ち捨てて、猫プラスアルファを襲撃に向かったようです。
誰とは言うまい。
全てのネズミ共がこの場からいなくなりやがりました! すっきり。
「サルサさんて要領良く隠れますよね」
「苦手なのよネズミもカエルも!」
「そして地雷って要領悪く巻き込まれますよね……」
「私最近の旅で、一回り成長したかもしれないわね……」
「何で遠くを見ているんですか。それよりハラペーニャがいません。此処、何処です
か?」
「さぁ……完全にはぐれたわね。思ったより広いダンジョンだし……何か一つくらい
お宝見つけて帰るわよ」
「俺たちがダンジョン攻略したら、ボルボパイセンたちも外に出れるんですか?」
「多分ね。さて、ええと……」
入り口からひたすら真っすぐ突き進んだんですが、このダンジョン……煌びやかな
お宝のぶっ壊れた飾りが壁に埋まっていて、何気に入り組んだアリの巣みたいな形に
なってるんです。
とはいっても地中に向かっていくようなダンジョンじゃありません。
要するに壁と床があるダンジョンです。
そんな中をネズミ共に追われながら走り回り、ニャトル、そして地雷とのパーティーを解
散しました。やったね!
そして現在パーティーメンバーは三名。犬、ローグ、魔の三名です。
腹と言う名の魔族は行方不明で、狙撃パイセンはダンジョン入り口ですね。
今のところ遭遇した敵は巨大なネズミ群のみ。
「さっきから幾度となく分かれ道があったのを全て無視して突っ走りましたよね」
「そうね。それにしても似たような風景ばっかりだわ」
「地面も同じに見えるんですが」
「もしかしてこれ、ぐるぐる同じとこ回ってるの? いーやーー! 疲れて餓死?
いーやー!」
「疲れてってお前は俺の頭に乗ってるだけだろ! ずっこいぞちんちくりんめ!」
「ふーんだ。悔しかったら此処までおいでー!」
「吸血! こいつから体力を奪い取れ!」
「いーーやーー!」
「あんたたち。遊んでないでさっさと進むわよ。一個くらい絶対あるわよ、お宝」
「ザックザクな状態でもお宝と呼べるものがあればいいんですけどねぇ……待てよ。
今のところ金はみてないんですけど、金ってありますか!?」
「さぁ……あるんじゃないの? 金なら割れててもお宝にはなるわね」
「おいホノミィ。お前の炎で金は溶かせるのか」
「ばかにしないでよね! これでも火炎妖精なのよ? 燃やせないものなんてないんだか
らね!」
「ほう。なら勝負しようじゃないか。金を見つけたらどっちが先に溶かしていい形に変え
られるかをな!」
「馬鹿なの? 私が勝つに決まってるじゃない。あんたのしょぼい炎とはわけが違うのよ!」
こいつちょろいわー。
これで金さえ見つければこいつに溶かしてもらえそうです。
後は延べ棒にして……ってあれ。
サルサさんを見失ってしまいました。
おおい? さっきまでいたのに何処ぉー!?
「サルサさんー、サルサさんはご在宅ですかー!?」
「いーやーー! こいつと二人っきりなんていーやーー!」
「まさか地面のザックザクな場所に落っこちたんじゃ!? サルサさーん!」
「ちち、違うわよ馬鹿犬、あれれれれれれ」
「誰が馬鹿犬かー! へっ? 壁ぇ?」
よく見るとサルサさんは壁で壁があるかのようにパントマイムしてました。
何してんの?
「閉じ込められたんだけどどうしてくれるわけ?」
「壁があって壁の演技するとか、さすがはサルサさんのボケは一味も二味も違う!」
「何言ってんの? 私ぼけてないんだけど?」
「更にどんどん叩いてガリガリひっかいてるシーンとか最高でした!」
「やってないわよ? 幻覚見てるわけ?」
「来週のウルフィちゃんは、壁に入ったらサルサでした、ネコも隅にはおけないニャの二
本立てでお届けします。では来週!」
「ちょっと! どうすんのよ私!」
また来週!
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