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65th 黒くて速く、空を飛ぶ
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開けた場所へ出た一行。フラーはどこから攻撃されてもいいように、ルシールと
ともに辺りを見渡す。
「なによ。別に何もいないじゃない。驚いて損したわ……」
フラーが少し肩の力を抜いていると……カチカチカチカチカチカチという妙な音が聞こえ始める。
慌てて周囲を見渡すが、何も見えない。
「何も見えないのに変な音がする。なんで……きゃあ!?」
突然地面がボコりと開いて、フラーの衣類を切り裂いたソレは、顔面部分に大きな
刃物をくくりつけたような黒い生命体だった。
フラーを敵として認識したようで、素早い動きで遅いかかる。
不意をつかれたとはいえ、戦う準備は万端に整えているフラー。
サンダースコードを構え射出するがなかなか当たらない。
こちらはレグアのライトニングスコードとは違い、自動照準などは搭載されていない
兵器。威力は申し分ないのだが、使用者の器量によるところが大きい。
「何て素早い動きなの!? シャカシャカ動いて……このっ!」
カチカチカチと音を立て、再びフラーの衣類を切り裂いていく。
徐々にあられもない姿へと変貌するフラー。
うまく手で押さえつつ狙いを定めているが、もう抑えるのも限界だった。
「ボロ。フラー様の衣類が限界です。装備を換装しましょう」
「黙ってなさい! ここで手出しされたらいい笑いものじゃない!」
「ですがフラー様……」
カチカチと音を立てる素早い動きの生物が、フラーの衣類をとことんばっさり切り落とすと
再びカチカチカチという音をならす。
「あの英物。狙いはフラーの衣類ね。布を食べているんだわ」
「布を……食べる?」
「ある種の虫が持つ特性ね。確かカツオブシムシという虫がいたのよ。
あれはもしかしたらその種の生き残りが進化したものかもしれないわ。これは
大きな発見かもしれないわね」
「でも布なんて食べておいしいのかな……」
「食べやすい布とそうでない布があるのよ。フラーちゃんのあれは新作の洋服よね。
いい綿でも使っていたのかしらね……」
既に半裸状態になりつつ必死に応戦するも、黒くて速いソレには攻撃がヒットしない。
「もういいわ! わかったわよ! アレを使えばいいんでしょ! ルシール!
焦熱分解砲装備!」
「ボロ。ここら一帯が焼け焦げてしまいます。フラー様」
「構わないでしょ! あたらないんならあたるようにしてやるわよ!」
「……あーあ。フラーがああなったらもうお手上げだよ」
「マスター。あまりフラー様を見ない方がいいデス。後で必ず聞かれますカラ」
「そうはいってもエレットさんも男性ですからねー。ああいう刺激的な恰好の女の子がいたら
見ちゃいますって! ね?」
「ああいうのがエレットは好きなのね。今度そうしてみる」
「え? 俺は戦ってる黒い生物の方しかみてないよ?」
「……フラーさんは黒い生物が戦ってる相手程度の存在になり果てているんですね……」
「フラーが何かするみたい。凄い大きな武器を持ってる」
「やべっ! あいつここであんな重火器使うつもりか!? セイソー!」
「わかってマス。既に正面へ水防備システムを展開シマシタ!」
フラー一人では支えられないほどおおきな装備を所持していたフラー。
それは打ち上げ花火のように炎を噴射し始める。
「これが火山っていうやつの凄さよ! 死んじゃえ! 活火山大爆発砲!」
自分を中心に、吹き上がるような炎がそこら中へ飛散して爆発が起こる。
中心部分はルシールにより防備されているが、エレットたちがいる方面へも炎の塊が
次々飛んでいった。
「やっぱり、見境ない武器だな……あれは」
黒い虫のような生命体ははじけ飛び、壁に激突して動かなくなる。
「うええ……き、気持ち悪いですぅ……」
「お疲れフラー。ばっちり決まったな」
「当たり前でしょ? 誰に言ってると思ってるの?」
ポーズを決めて見せるフラーは、ほぼ裸だった。
自分を見てエレットを見るフラー。
「きゃーーーーーー! 見るんじゃないわよバカエレット!」
「え? 暗くてよく見えないけど」
暗くて広い空間にしばらくフラーの声が児玉していた。
ともに辺りを見渡す。
「なによ。別に何もいないじゃない。驚いて損したわ……」
フラーが少し肩の力を抜いていると……カチカチカチカチカチカチという妙な音が聞こえ始める。
慌てて周囲を見渡すが、何も見えない。
「何も見えないのに変な音がする。なんで……きゃあ!?」
突然地面がボコりと開いて、フラーの衣類を切り裂いたソレは、顔面部分に大きな
刃物をくくりつけたような黒い生命体だった。
フラーを敵として認識したようで、素早い動きで遅いかかる。
不意をつかれたとはいえ、戦う準備は万端に整えているフラー。
サンダースコードを構え射出するがなかなか当たらない。
こちらはレグアのライトニングスコードとは違い、自動照準などは搭載されていない
兵器。威力は申し分ないのだが、使用者の器量によるところが大きい。
「何て素早い動きなの!? シャカシャカ動いて……このっ!」
カチカチカチと音を立て、再びフラーの衣類を切り裂いていく。
徐々にあられもない姿へと変貌するフラー。
うまく手で押さえつつ狙いを定めているが、もう抑えるのも限界だった。
「ボロ。フラー様の衣類が限界です。装備を換装しましょう」
「黙ってなさい! ここで手出しされたらいい笑いものじゃない!」
「ですがフラー様……」
カチカチと音を立てる素早い動きの生物が、フラーの衣類をとことんばっさり切り落とすと
再びカチカチカチという音をならす。
「あの英物。狙いはフラーの衣類ね。布を食べているんだわ」
「布を……食べる?」
「ある種の虫が持つ特性ね。確かカツオブシムシという虫がいたのよ。
あれはもしかしたらその種の生き残りが進化したものかもしれないわ。これは
大きな発見かもしれないわね」
「でも布なんて食べておいしいのかな……」
「食べやすい布とそうでない布があるのよ。フラーちゃんのあれは新作の洋服よね。
いい綿でも使っていたのかしらね……」
既に半裸状態になりつつ必死に応戦するも、黒くて速いソレには攻撃がヒットしない。
「もういいわ! わかったわよ! アレを使えばいいんでしょ! ルシール!
焦熱分解砲装備!」
「ボロ。ここら一帯が焼け焦げてしまいます。フラー様」
「構わないでしょ! あたらないんならあたるようにしてやるわよ!」
「……あーあ。フラーがああなったらもうお手上げだよ」
「マスター。あまりフラー様を見ない方がいいデス。後で必ず聞かれますカラ」
「そうはいってもエレットさんも男性ですからねー。ああいう刺激的な恰好の女の子がいたら
見ちゃいますって! ね?」
「ああいうのがエレットは好きなのね。今度そうしてみる」
「え? 俺は戦ってる黒い生物の方しかみてないよ?」
「……フラーさんは黒い生物が戦ってる相手程度の存在になり果てているんですね……」
「フラーが何かするみたい。凄い大きな武器を持ってる」
「やべっ! あいつここであんな重火器使うつもりか!? セイソー!」
「わかってマス。既に正面へ水防備システムを展開シマシタ!」
フラー一人では支えられないほどおおきな装備を所持していたフラー。
それは打ち上げ花火のように炎を噴射し始める。
「これが火山っていうやつの凄さよ! 死んじゃえ! 活火山大爆発砲!」
自分を中心に、吹き上がるような炎がそこら中へ飛散して爆発が起こる。
中心部分はルシールにより防備されているが、エレットたちがいる方面へも炎の塊が
次々飛んでいった。
「やっぱり、見境ない武器だな……あれは」
黒い虫のような生命体ははじけ飛び、壁に激突して動かなくなる。
「うええ……き、気持ち悪いですぅ……」
「お疲れフラー。ばっちり決まったな」
「当たり前でしょ? 誰に言ってると思ってるの?」
ポーズを決めて見せるフラーは、ほぼ裸だった。
自分を見てエレットを見るフラー。
「きゃーーーーーー! 見るんじゃないわよバカエレット!」
「え? 暗くてよく見えないけど」
暗くて広い空間にしばらくフラーの声が児玉していた。
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