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第6章 亡国の王女の子達
第1話 招かれざる来国者
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ガーリング港に一艘の大きな船が入ってくる。船の姿を見るなり倉庫にいた者達は出迎えの為並び始めた。
船が着くと桟橋を伝い紫色の髪をした一人の熟年の女性が降りて来る。
「まぁ、涼しいわね。ゾーンに比べたらなんて過ごしやすい気候なのかしら?」
「サンドラ様こちらへ」
桃色の髪の青年が女性をエスコートする。船から数十人の付き人が降りてきた。
出迎えの男は頭を下げて挨拶をする。
「サンドラ様、ようこそ、いらっしゃいました。船旅はいかがでしたか?」
「えぇ。船旅は結構快適で楽しかったわ。例の件はどうなったかしら?」
「あぁー。申し訳ございません。失敗に終わり、向かわせた者全滅と報告が上がっております」
「そうなの。手強そうね。だから私が来たんだけどね…」
「なかなか剣の腕がある娘でして。周りにもかなりの腕がある者が傍に控えているようです」
「そうなの…、慎重にいかなくちゃね」
「現在帝都はアンデルクからの王族を迎える為に騎士による厳重な警戒体制に入っております。もし帝都に向かわれるのなら北のコールディアから経由された方がよろしいかと思われます。あと、お髪の色も変えられた方がよろしいかと。現在この国はゾーンに対してかなり警戒しておりますから」
「そう、わかったわ」
「ガーリングで1番のお宿を準備しています。お寛ぎくださいませ。出発はいつ頃にされますか?」
「翌朝にはでるわ。あと、商人の振りをして帝都に入りたいからそれにあった服装と馬車、そして馬も準備してちょうだい」
「かしこまりました」
翌朝、女達一行はひっそりとコールディアへと出発したのだった。
船が着くと桟橋を伝い紫色の髪をした一人の熟年の女性が降りて来る。
「まぁ、涼しいわね。ゾーンに比べたらなんて過ごしやすい気候なのかしら?」
「サンドラ様こちらへ」
桃色の髪の青年が女性をエスコートする。船から数十人の付き人が降りてきた。
出迎えの男は頭を下げて挨拶をする。
「サンドラ様、ようこそ、いらっしゃいました。船旅はいかがでしたか?」
「えぇ。船旅は結構快適で楽しかったわ。例の件はどうなったかしら?」
「あぁー。申し訳ございません。失敗に終わり、向かわせた者全滅と報告が上がっております」
「そうなの。手強そうね。だから私が来たんだけどね…」
「なかなか剣の腕がある娘でして。周りにもかなりの腕がある者が傍に控えているようです」
「そうなの…、慎重にいかなくちゃね」
「現在帝都はアンデルクからの王族を迎える為に騎士による厳重な警戒体制に入っております。もし帝都に向かわれるのなら北のコールディアから経由された方がよろしいかと思われます。あと、お髪の色も変えられた方がよろしいかと。現在この国はゾーンに対してかなり警戒しておりますから」
「そう、わかったわ」
「ガーリングで1番のお宿を準備しています。お寛ぎくださいませ。出発はいつ頃にされますか?」
「翌朝にはでるわ。あと、商人の振りをして帝都に入りたいからそれにあった服装と馬車、そして馬も準備してちょうだい」
「かしこまりました」
翌朝、女達一行はひっそりとコールディアへと出発したのだった。
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