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第10章 恋の波乱を巻き起こすデビュタント
第2話 アネット王女の秘かな計画
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夏の宴は毎年皇宮で開かれる数少ない盛大なパーティーの一つだ。この夏の宴では、新たに成人となった貴族の子息女達のデビューの場でもある。帝国はアンデルク王国に来賓として王族を毎年招待しており、今回の宴は成人を迎えた双子のライアン王子とアネット王女が出席する。そして第4番隊と第6番隊のリーラ率いる第2所属部隊が王子達の護衛任務にあたるのだ。
リーラ達は4番隊より一週間早くアンデルクの都アンティーレに入る。アンデルク宮殿に向かう前に一行は宿舎となるローリーブティックハウスへ荷物を置きに来たのだ。
「おばあ様、お久しぶりです」
「リーラ!また、大きくなったかしら」
ローリーは優しくリーラを抱きしめると、店員達がリーラに挨拶しようと工房からやって来た。
「リーラ様!お久しぶりです」
ドレス工房で働くケリーも急ぎ足でリーラに会いに来た。
「ケリー!皆さん、お久しぶりです。1週間後の出発まで大勢でお世話になりますがよろしくお願いします。ノーザンランドのお土産も持参したので皆さんでどうぞ」
リーラは隊員達に荷物を工房に運ぶように伝えると若い女性店員達は、
「お土産ありがとうございます」
と頬を赤らめ嬉しそうに逞しい隊員達にお礼を伝えた。
隊員達はアンデルク王族の護衛任務までの一週間は休暇を与えられ、各自のんびりと過ごしたり、旅行や観光をするなど自由に過ごす予定なのだ。
「こんな綺麗な女性がたくさんいる場所で休暇を過ごせるなんてサイコー!」
「いい匂いがする…」
と若い騎士達も嬉しそうだ。
「おまえ達、副隊長のご実家で問題起こすんじゃねぇぞ!!」
ダンは隊員達に喝を入れるとはい!!と若い隊員達は声を揃えた。
「まぁ、威勢が良いわね、店も暫くお休みしますので、お客様も出入りしません。皆様、気を使わず、寛いで下さいませ。さぁ、お部屋も準備しているわ、案内するわね」
カラーン
店の扉が開く音が聞こえた。
「申し訳ありません、暫くお休みを頂くと張り紙が…」
とローリーが客に話そうとすると深く帽子を被った青年は顔を上げた。
「すまない、ローリー、私だ」
「殿下」
「リーラを待ちきれなくて迎えに来たんだ」
ライアンは帽子を取ると、一年前よりぐっと身長も伸び、日に焼けた姿は一人の男を思わせた。
ライアンを知るレンを始め数名の隊員達は手を胸にあて礼を取る。
「久しぶりだな、無礼講ということで楽にしてくれ。お忍びなんだ」
とレン達に声をかけた。
「じゃあ、ローリー、リーラを連れて行くよ」
「殿下よろしくお願い致します」
ローリーはライアンに頭を下げる。
「まずは宮殿に馬を預けに行くんだろう?」
と店前に並ぶ馬達を指を差す。
「うん、我が部隊の宿舎はこの店になるから荷物を先に置きにきたの。今日からライアンの護衛の日までは各自、休暇に入る予定なんだ」
リーラ達、第2所属部隊は荷物を置きアンティーレ宮殿に向かう為に外にでると以前に一緒に食事をしたライアンの護衛達も店の外で待機をしていた。
「久しぶり!、バロン」
「元気だったか?ルディ!」
「元気、元気!」
ライアンの護衛騎士バロンがルディを見かけるなり駆け寄る。この2人は一年前に食事を共にしてから仲良くなり、今回の休暇もバロンの故郷スキャべックへ案内してもらう予定なのだ。
「じゃあ、リーラ、ライアン殿下、こちらで失礼します」
ルディは2人に声をかけてライアンに頭を下げた。
「ルディ、お土産よろしくね!」
「気をつけて。バロン、ルディをよろしく頼んだぞ」
とライアンはバロンを見ると任せとけーと2人は手を振りながら出発した。
「国を越えての友情か…青春だな」
とダンがしみじみ言うと周りの隊員達も頷いた。
リーラ達は宮殿に馬を預けると各自休暇を楽しむために解散した。
「じゃあ、リーラ、アネットが首を長くして待っているんだ。行こう!」
とライアンはリーラを引き連れ宮殿の中へ案内する。通りすがりに侍女達に深々と頭を下げられ、恐縮しながら進んでいく。宮殿の奥へ進むとある一室に入っていくと、優雅にお茶を飲んでたいる美しい一人の少女がいた。
「あらっ、来たのね」
桃色の緩やかな髪を揺らしながらクリーム色のドレスに身を包んだアネットは立ち上がった。
「久しぶりね」
「お久しぶりです、殿下」
「今日から一週間しか貴女にはないのよ、気合い入れて貰うわよ」
「……?なんのことですか?」
「貴女、一週間後にドレスショップのオーナーになるんでしょう!大々的に宣伝する為の策略を考えてあげたわ」
「策略?」
「帝国の夏の宴で貴女のドレスショップを宣伝するのよ!貴女は私達、同様に来賓として参加するのよ、ローリーブティックハウスのオーナーとしてよ、すでに許可は得てるわ」
「えーー!?夏の宴って…まさか…」
「そうよ、あなたの店のドレスを着て可憐に舞って宣伝するのよ!私も手伝ってあげるわ」
「えっ?王女様も手伝ってくれるんですか??」
クスッとアネットは可愛らしい笑いながら、
「そうよ!私達が注目されるように既にローリーには姉妹ルックなドレスをオーダーしているわ!」
リーラにデザイン画を見せた。ワンショルダーのドレスタイプで後ろに大きなリボンが飾られており愛らしいデザインだった。
「えっ!!可愛い~」
「でしょ~、キラキラした感じではなくリボンをポイントにしたのよ、可愛い私達の魅力を引き出すようにしたの。でも、この可愛いドレスを活かすも殺すも貴女のダンス次第よ!」
「ダンス…」
「貴女踊れる?」
「いやぁ…先日練習しましたが…」
貴族学院潜入の為にダンスを練習したが何度もビルの足を踏んで怒られたのだ。
「そんなことだろうと思ったわ、レッスン開始よ!ライアン、ホールに行くわよ!」
「あ、あぁ」
♪~
宮殿内のホールは広く煌びやかでピアノの音色が美しく響く。
「では、踊って頂けますか?」
ライアンはリーラの手を差し出すとリーラはぎごちなく喜んで手を取り、二人は踊り出す。ライアンは上手にリードしながら広々とホールを使う。
「タン、タン、タン、そこで手を思い切り伸ばして~、ターン!あん!ダメ、ダメ!ライアン!そうじゃないわ!リーラを持ち上げるようにターンするのよ!やり直し!」
「「えっ?!」」
二人は手を合わせ再び踊り出す。合わせる手も汗ばみ、二人の額からうっすら汗が滲み出る。
「ライアン…喉渇いた…」
「俺も…休憩したい…」
「タン、タン、タン、そう、そう、いいわ~、持ち上げてターン!いいわ~、最後決めるのよ!」
ライアンとリーラはポーズを決めるや否や、すぐに座り込む。
「「休憩させて~」」
「仕方ないわね、二人に飲み物を」
と侍女に命ずるトアネットは腕組みしながら二人を見下ろす。
「次は別の曲も挑戦よ!明日はドレスに着替えるわよ!ヒールを履いて踊ってみないと感じが掴めないでしょ」
「明日も練習するんですか??」
「当たり前じゃない!貴女の店の宣伝なのよ!」
◇◇◇
夜、ライアンは机の引き出しを開けると小さな箱を取り出した。箱の中を開けるとキラリと光るダイヤモンドが付いた指輪が入っていた。
「サイズも大丈夫だった」
さりげなくリーラの指のサイズを確認したのだ。
「リーラ、受け取ってくれるかな?」
リーラの店の宣伝と言うのは単なる口実で、ライアンは帝国の夏の宴でリーラと踊った後に結婚の申し込みをしようと計画を立てていた。
「ライアン!リーラは帝国の人間なのよ、妻にしたいなら公の場で掻っ攫わないと!そうね、デビュタントも兼ねて、夏の宴にライアンと登場して息のあったダンスをバシッと披露するのよ。そうして皆の前でプロポーズするの!その場で返事は貰えないかもしれないけど、次期アンデルク王はリーラを娶りたいと周りに牽制も兼ねてアピールするのよ!」
とアネットの提案も一理あると思い、計画に乗ることにした。リーラの祖母にはプロポーズの話はしなかったが、店の宣伝兼デビュタントの話をすると喜んで計画に賛同してくれたのだ。
ライアンは自身の手を眺めると、にんまりとニヤケる。リーラと踊っている間、ずっと手を握れたからだ。リーラの手は温かく、踊っている間もリーラの美しい顔が近くにあり、ドキドキしぱなっしだったのだ。
「好きだ!リーラ、俺と結婚してほしい。うーむ、ストレートすぎるかな?俺と共に生きて欲しい。うーむ、何と言えはいいんだー」
ライアンは頭をもしゃもしゃとかくと机に座り、プロポーズのセリフを書き出し始めた。
「あいつ、びっくりするだろうな…」
苦労ばかりしてきたリーラを幸せにしたくて、彼女を守れる強い王になることを決心したのだ。周りの貴族達に文句は言わさないように辺境地にまで出向き剣の腕をあげ、功績をあげてきたのだ。
「俺が幸せにしてやるからな、リーラ!」
にやりと笑ったライアンは再びプロポーズの言葉を考え始めた。
リーラ達は4番隊より一週間早くアンデルクの都アンティーレに入る。アンデルク宮殿に向かう前に一行は宿舎となるローリーブティックハウスへ荷物を置きに来たのだ。
「おばあ様、お久しぶりです」
「リーラ!また、大きくなったかしら」
ローリーは優しくリーラを抱きしめると、店員達がリーラに挨拶しようと工房からやって来た。
「リーラ様!お久しぶりです」
ドレス工房で働くケリーも急ぎ足でリーラに会いに来た。
「ケリー!皆さん、お久しぶりです。1週間後の出発まで大勢でお世話になりますがよろしくお願いします。ノーザンランドのお土産も持参したので皆さんでどうぞ」
リーラは隊員達に荷物を工房に運ぶように伝えると若い女性店員達は、
「お土産ありがとうございます」
と頬を赤らめ嬉しそうに逞しい隊員達にお礼を伝えた。
隊員達はアンデルク王族の護衛任務までの一週間は休暇を与えられ、各自のんびりと過ごしたり、旅行や観光をするなど自由に過ごす予定なのだ。
「こんな綺麗な女性がたくさんいる場所で休暇を過ごせるなんてサイコー!」
「いい匂いがする…」
と若い騎士達も嬉しそうだ。
「おまえ達、副隊長のご実家で問題起こすんじゃねぇぞ!!」
ダンは隊員達に喝を入れるとはい!!と若い隊員達は声を揃えた。
「まぁ、威勢が良いわね、店も暫くお休みしますので、お客様も出入りしません。皆様、気を使わず、寛いで下さいませ。さぁ、お部屋も準備しているわ、案内するわね」
カラーン
店の扉が開く音が聞こえた。
「申し訳ありません、暫くお休みを頂くと張り紙が…」
とローリーが客に話そうとすると深く帽子を被った青年は顔を上げた。
「すまない、ローリー、私だ」
「殿下」
「リーラを待ちきれなくて迎えに来たんだ」
ライアンは帽子を取ると、一年前よりぐっと身長も伸び、日に焼けた姿は一人の男を思わせた。
ライアンを知るレンを始め数名の隊員達は手を胸にあて礼を取る。
「久しぶりだな、無礼講ということで楽にしてくれ。お忍びなんだ」
とレン達に声をかけた。
「じゃあ、ローリー、リーラを連れて行くよ」
「殿下よろしくお願い致します」
ローリーはライアンに頭を下げる。
「まずは宮殿に馬を預けに行くんだろう?」
と店前に並ぶ馬達を指を差す。
「うん、我が部隊の宿舎はこの店になるから荷物を先に置きにきたの。今日からライアンの護衛の日までは各自、休暇に入る予定なんだ」
リーラ達、第2所属部隊は荷物を置きアンティーレ宮殿に向かう為に外にでると以前に一緒に食事をしたライアンの護衛達も店の外で待機をしていた。
「久しぶり!、バロン」
「元気だったか?ルディ!」
「元気、元気!」
ライアンの護衛騎士バロンがルディを見かけるなり駆け寄る。この2人は一年前に食事を共にしてから仲良くなり、今回の休暇もバロンの故郷スキャべックへ案内してもらう予定なのだ。
「じゃあ、リーラ、ライアン殿下、こちらで失礼します」
ルディは2人に声をかけてライアンに頭を下げた。
「ルディ、お土産よろしくね!」
「気をつけて。バロン、ルディをよろしく頼んだぞ」
とライアンはバロンを見ると任せとけーと2人は手を振りながら出発した。
「国を越えての友情か…青春だな」
とダンがしみじみ言うと周りの隊員達も頷いた。
リーラ達は宮殿に馬を預けると各自休暇を楽しむために解散した。
「じゃあ、リーラ、アネットが首を長くして待っているんだ。行こう!」
とライアンはリーラを引き連れ宮殿の中へ案内する。通りすがりに侍女達に深々と頭を下げられ、恐縮しながら進んでいく。宮殿の奥へ進むとある一室に入っていくと、優雅にお茶を飲んでたいる美しい一人の少女がいた。
「あらっ、来たのね」
桃色の緩やかな髪を揺らしながらクリーム色のドレスに身を包んだアネットは立ち上がった。
「久しぶりね」
「お久しぶりです、殿下」
「今日から一週間しか貴女にはないのよ、気合い入れて貰うわよ」
「……?なんのことですか?」
「貴女、一週間後にドレスショップのオーナーになるんでしょう!大々的に宣伝する為の策略を考えてあげたわ」
「策略?」
「帝国の夏の宴で貴女のドレスショップを宣伝するのよ!貴女は私達、同様に来賓として参加するのよ、ローリーブティックハウスのオーナーとしてよ、すでに許可は得てるわ」
「えーー!?夏の宴って…まさか…」
「そうよ、あなたの店のドレスを着て可憐に舞って宣伝するのよ!私も手伝ってあげるわ」
「えっ?王女様も手伝ってくれるんですか??」
クスッとアネットは可愛らしい笑いながら、
「そうよ!私達が注目されるように既にローリーには姉妹ルックなドレスをオーダーしているわ!」
リーラにデザイン画を見せた。ワンショルダーのドレスタイプで後ろに大きなリボンが飾られており愛らしいデザインだった。
「えっ!!可愛い~」
「でしょ~、キラキラした感じではなくリボンをポイントにしたのよ、可愛い私達の魅力を引き出すようにしたの。でも、この可愛いドレスを活かすも殺すも貴女のダンス次第よ!」
「ダンス…」
「貴女踊れる?」
「いやぁ…先日練習しましたが…」
貴族学院潜入の為にダンスを練習したが何度もビルの足を踏んで怒られたのだ。
「そんなことだろうと思ったわ、レッスン開始よ!ライアン、ホールに行くわよ!」
「あ、あぁ」
♪~
宮殿内のホールは広く煌びやかでピアノの音色が美しく響く。
「では、踊って頂けますか?」
ライアンはリーラの手を差し出すとリーラはぎごちなく喜んで手を取り、二人は踊り出す。ライアンは上手にリードしながら広々とホールを使う。
「タン、タン、タン、そこで手を思い切り伸ばして~、ターン!あん!ダメ、ダメ!ライアン!そうじゃないわ!リーラを持ち上げるようにターンするのよ!やり直し!」
「「えっ?!」」
二人は手を合わせ再び踊り出す。合わせる手も汗ばみ、二人の額からうっすら汗が滲み出る。
「ライアン…喉渇いた…」
「俺も…休憩したい…」
「タン、タン、タン、そう、そう、いいわ~、持ち上げてターン!いいわ~、最後決めるのよ!」
ライアンとリーラはポーズを決めるや否や、すぐに座り込む。
「「休憩させて~」」
「仕方ないわね、二人に飲み物を」
と侍女に命ずるトアネットは腕組みしながら二人を見下ろす。
「次は別の曲も挑戦よ!明日はドレスに着替えるわよ!ヒールを履いて踊ってみないと感じが掴めないでしょ」
「明日も練習するんですか??」
「当たり前じゃない!貴女の店の宣伝なのよ!」
◇◇◇
夜、ライアンは机の引き出しを開けると小さな箱を取り出した。箱の中を開けるとキラリと光るダイヤモンドが付いた指輪が入っていた。
「サイズも大丈夫だった」
さりげなくリーラの指のサイズを確認したのだ。
「リーラ、受け取ってくれるかな?」
リーラの店の宣伝と言うのは単なる口実で、ライアンは帝国の夏の宴でリーラと踊った後に結婚の申し込みをしようと計画を立てていた。
「ライアン!リーラは帝国の人間なのよ、妻にしたいなら公の場で掻っ攫わないと!そうね、デビュタントも兼ねて、夏の宴にライアンと登場して息のあったダンスをバシッと披露するのよ。そうして皆の前でプロポーズするの!その場で返事は貰えないかもしれないけど、次期アンデルク王はリーラを娶りたいと周りに牽制も兼ねてアピールするのよ!」
とアネットの提案も一理あると思い、計画に乗ることにした。リーラの祖母にはプロポーズの話はしなかったが、店の宣伝兼デビュタントの話をすると喜んで計画に賛同してくれたのだ。
ライアンは自身の手を眺めると、にんまりとニヤケる。リーラと踊っている間、ずっと手を握れたからだ。リーラの手は温かく、踊っている間もリーラの美しい顔が近くにあり、ドキドキしぱなっしだったのだ。
「好きだ!リーラ、俺と結婚してほしい。うーむ、ストレートすぎるかな?俺と共に生きて欲しい。うーむ、何と言えはいいんだー」
ライアンは頭をもしゃもしゃとかくと机に座り、プロポーズのセリフを書き出し始めた。
「あいつ、びっくりするだろうな…」
苦労ばかりしてきたリーラを幸せにしたくて、彼女を守れる強い王になることを決心したのだ。周りの貴族達に文句は言わさないように辺境地にまで出向き剣の腕をあげ、功績をあげてきたのだ。
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