【完結】ノーザンランドの白き獅子リーラ 〜捨てられた王女は人生逆転復活劇は起こしたくない〜

京極冨蘭

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第12章 残酷な定められた天命

第2話 御前騎士会議 

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 騎士総本部、通称黒獅子棟の会議室にて隊長会議が行われ、ゾーンへの出征について話し合いが続いていた。正面には皇帝、宰相、二人を挟むようにハルク総隊長とエドモンド副隊長が並んでいる。

「出征まで二ヶ月を切った。ゾーンに向けて通常通りに戦闘部隊は三隊に分ける。いいな」
ハルクが出席する帝都騎士隊長達を見渡した。

大陸の地図を指し示しながら、
「ゾーン東部には戦闘第1部隊を配属させ、帝都第1番隊、5番隊を置く。部隊長はビル、指揮は陛下が取る。ゾーン西部には第2戦闘部隊を配属させ、第2番隊、3番隊を置く。部隊長と指揮はエドモンドが取る。エドモンドは若手の中でも戦争経験が豊富だ。今後は3番隊の隊長を任せ、総隊長も兼任させる」
ハルクが新たな人事を発表する。

「私は総隊長の任を降り、第1戦闘部隊に入る。私は完全に陛下の護衛として動くことにした。陛下には既に了承を頂いた」

皇帝であるクリストファーが静かに頷いた。

「トンネルから入りリヴァリオン地区には戦闘3部隊を配属させ、4番隊と6番隊一部を置く。地理感があるリーラを部隊長と指揮を任せる」

リーラは「はい」と力強く答える。

「ビル、各領の騎士配分は?」

「国都戦となる第1戦闘部隊には戦力を固める為にリッチモンド騎士団、ハイベルク騎士団、ウィンターニア騎士団、第2戦闘部隊にはコールディア騎士団とユーリアム騎士団、第3番隊はローレンヌ騎士団、帝都警備にはフォールド騎士団、ハイベルク騎士団、ユーリアム騎士団となります」

 第1番隊隊長ビルの説明が終わると第4番隊隊長ジョンは挙手をし疑問を投げかけた。

「第3番部隊は部隊長も経験がなく、戦力が乏しいが大丈夫なのか?」
第2番隊隊長ラッセル、第5番隊隊長ラモントも同じ意見だと頷く。

クリストファーはビルに合図を送ると補足説明を始めた。

「情報ではゾーン国都に兵力を固めていると報告を受けている。リヴァリオン地区は主にリヴァリオン国民の保護と救出となるだろう。万が一に備えて、戦力補助にはローレンヌ騎士団のを導入予定だ。出征前にお披露目を兼ねての説明をローレンヌ副団長に頼んでいる。時がくれば告知する」

「兄さんか…」
ラッセル・コールディアが口元を緩めた。

ハルクが立ち上がると隊長達に命ず。
「各部隊は作戦を立てろ!各騎士団と連携を取り、配置が決まればエドモンドに報告しろ!最後にリーラ、救護隊の各部隊へ配置は?」

「はい、新たに卒業した騎士を追加させ、第3所属部隊を第1戦闘部隊へ、第4所属部隊は第2所属部隊へ配置予定。第1、2所属部隊はリヴァリオン内の多数要救護者を想定し、第3戦闘部隊に配置させます。リヴァリオン地区抑圧成功後、ゾーン東部、西部へと合流予定です。これが一覧となります。あと報告ですが、エリオット殿下は皇宮待機となり帝都救護隊として任務に着く予定です」
エリオットの御身の為、帝都保留にしたのだ。

「次回の隊長会議は各騎士団と話し合いが終了後に開くとする、では解散」
ハルクの解散の声で皆の緊張感が解ける。




4番隊隊長ジョン・ロッテンハイムがリーラとに近づく。
「リーラちゃん、嫌な発言をしてすまなかったね」

「いえ、経験がないのは明らかなことですから。こちらこそご迷惑かけますが、ジョン隊長よろしくお願いします」

「リヴァリオンの土地感は君の方があるからね、こちらこそよろしく頼むよ。ローレンヌ騎士団のやり取りもリーラちゃんが適任だろうから配置も任せていいかな?」


「はい、任せてください。出来たらお持ちしますので確認よろしくお願いします。ウッ!!で、では、私は失礼しますーー」
と突然落ち着かない様子になったリーラは早口で返答すると近くにあった扉から素早く退室した。 

「おぉー、どうしたんだ?動きが早いねぇ~」

「黒獅子から逃げるのに必死なんだろう」
ハルクはクリストファーに目線を送る。

「黒獅子?あーー、陛下のことか?!会議中もずっとリーラちゃんを見てたね。そう言うことか…でも、男は逃げられたら追いかけたくなるだよね」
とジョンが話している矢先にクリストファーは突然、窓を開け、窓からヒョイと飛び降りた。

「陛下ーー!!執務がまだあるのに、まったく!」
宰相ルドルフは逃げたクリストファーを追う様に窓の下に向かって叫ぶ。

「父上、陛下はしばらく休憩するから探すなと仰ってましたよ、多分リーラを追いかけるのでしょう」
ビルは予めクリストファーから伝言されていたこと伝えるとルドルフは、
「なんだと?!」
と頭を抱える。

ハルクも愉快そうに笑い出し、
「リーラ、逃げ切れるかな?黒獅子は一度狙って獲物は逃さないな」
ハルクの言葉に各隊長達は頷いた。

「ダリルも複雑だろうな…」
血は繋がらなくても娘のように育てたリーラがお嫁に行ってしまうとなるとダリルはさぞや寂しいだろうとジョンが同情する。

「そりゃそうだろ、しかし、子はいつかは巣立つものだ。もし、リーラが妃に収まればダリルにとっても帝国にとっても喜ばしいことだ!ガハハハッ!」
養父としてリーラを見守っていたダリルの複雑な気持ちも同感しつつ、ダリルにとってはこの展開を望んでいたと知る満足そうに笑うハルクだった。


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