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親父
しおりを挟む精霊使いって聞いたことあるか。
ある日親父に問われた。
当時は聞いたこともなく、なんだそれと答えたっけ。
もしお前にやる気があるんなら俺が教えてやるよ。
やる気ってなんのやる気だよとは思ったが、手持ち無沙汰だったし、その教えを請うことにした
無論、やる気も覚悟もなかったさ。
その日、始めてリーシャに会った。
おどおどとした様子で
はじめまして
という彼女の姿を見た時。
普通に可愛い女の子だと思った。
その後、こいつは精霊だと親父から告げられた時は何が何だかわからなかったのを今でも覚えている。
それもそうだろ?
精霊なんて今まで架空の存在だと思っていたし、こっちはこれまでろくに魔術なんて使ったことなんてなかった。
そういうのには疎いんだ。
こいつは今日からお前の精霊だ。大事にしてやれ。
親父の第一声に理解が追いつかない。
どういうことかと尋ねても、自分で考えて自分のやりたいようにしろとしか道を示してくれない。
適当もいいところだ。
その次の日、俺が寝ている間に親父は出かけたとリーシャに言われて、そこから2人の暮らしが始まった。
最初は色々と戸惑った。
いきなり精霊と言われても同じ歳ぐらい女の子との二人暮らしだ。
誰に相談できるわけでもないし、すごい苦労をした気がする。
そんな生活に慣れて来て一月後。
親父がハイネを連れて帰ってきた。
康太、リーシャ。こいつの面倒を見てやってくれ。
いきなり言われてもとは思ったが、弱々しいハイネの姿を見るとそんなことは言えなかった。
のちに本人から聞いた話だが、ハイネはこの数日前にこの世界に生まれ落ちた精霊だったらしい。昔のしおらしい態度はもはや見る影もないが。
そしたら親父はすぐまた何処かへ行ってしまい、それっきり会っていないし、連絡もつかない。
毎月の生活費が口座に入ってくるということは生きているのだろうが、連絡くらいはしろよとは思う。
あの放浪親父は一体どこで何をしているのだろうか。
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