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第9話 誕生日と静かな任務
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9-1:本職復帰、誕生日警備任務発令
九月の風は、少しだけ夏の名残を残しながらも、確実に秋の気配を運んでいた。 久遠女子高では二学期が始まり、生徒たちは文化祭の話題で盛り上がっている。しかしその喧騒から少し離れた静かな応接室で、倉子と真子は一枚の書類に目を通していた。
それは、久々に制服でもメイド服でもない、正統な任務の通知だった。
――警備任務対象:氷室澪嬢。任務日時:九月十七日、十八時より。任務場所:ホテル・ルミエール五階宴会場。
「……やっと、スーツでの任務よ」 倉子は目を細め、安堵とも決意ともつかない息を吐いた。
「本職に戻れたって感じッスね……。最近、“布面積”少なすぎたんで……」 真子は肩を回しながら、心からの解放感を漏らした。
この数ヶ月、メイド服、スク水、アイドル衣装まで着せられた“SPとしての誇り”は、もはやギャグのような過去となっていた。 だが今回の任務は違う。澪の誕生日を祝うためのパーティー。上流階級の子女や海外の王族、政財界の御曹司まで出席する、本物の社交の場。
任務内容は明快。 ――お嬢様が安心して笑えるよう、周囲の不審者や不審接触を排除する。
「今回は派手なアクションも羞恥もなし。ね?」 真子が確認するように倉子に聞いた。
「そうね。"あくまで平穏に、美しく"が理想よ」
――そんな理想が守られるとは、この時点ではまだ、誰も疑っていなかった。
*
九月十七日、十八時前。
ホテル・ルミエール五階のパーティー会場は、きらびやかな照明と装花で彩られ、まさに一夜限りの夢の舞台となっていた。
会場の隅、控え室で倉子と真子はスーツ姿で最終確認をしていた。 ふたりの動きは無駄がなく、SPとしての訓練と経験が自然に滲み出ていた。
「通信チェック、OK」 「後方警備員、配置済み。出入口3か所、全て監視体制」
まさにプロの現場。 だが――。
「……でもやっぱ、緊張するッスね」 「わかる。逆に“普通の任務”が久しぶりすぎて落ち着かないのよ」
いつも通りであるはずなのに、“普通”が新鮮に感じるという、妙な違和感。 それでも、ふたりは軽く頷き合い、澪の登場を待った。
*
十八時。 澪がパーティードレス姿で登場すると、会場の空気が一瞬で変わった。 淡いシルバーブルーのドレスに身を包んだ彼女は、まさに氷室家の令嬢としてふさわしい品格を漂わせていた。
「……お二人とも、今日はよろしくお願いします」 ドレスの裾をつまみ、軽く会釈する澪。
倉子はスッと背筋を伸ばして答える。 「お嬢様が安心して笑えるよう、全力を尽くします」
真子も一歩引いて微笑む。 「誕生日が、警戒心で曇らないようにするのが、私たちの仕事ッス」
澪は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに笑みを浮かべた。 「……楽しみにしてますね」
そうしてパーティーは始まり、ふたりの任務も、静かに幕を開けた――。
9-2:警備開始、華やかな宴の裏で
パーティーが始まると、会場は一気に社交の場と化した。
煌びやかなドレスに身を包んだ令嬢たちと、タキシードに身を固めた御曹司たちが談笑し、グラスを傾ける。
倉子と真子はその光景を警備視点で見ていた。澪は中央の円卓に腰かけ、笑顔を崩さず賓客と対話している。
「澪さん、頑張ってるッスね……」
「社交の場で笑い続けるのも、別の意味で訓練が要るのよ」
二人は会場を巡回しながら、澪の近くに不自然な接近者がいないかを観察していた。
装飾の陰、厨房口の死角、非常扉の内側。ありとあらゆる“隙”を潰すように動き、互いにアイコンタクトを交わす。
その動きはまさにSP――影に徹し、主を守るための無音の盾。
真子が小声で耳元に囁く。
「先輩、入口側にちょっと視線の強い男、いました。背筋まっすぐ、目だけ泳いでるタイプ」
「把握。警戒は継続。でもまだ動くには早いわ」
倉子の声は落ち着いている。それが真子にも安心感を与える。
パーティーは進行し、余興のクラシック演奏が始まる。
その間も、倉子と真子の足は止まらなかった。互いの距離を保ちつつ、死角のない警備ラインを描き続ける。
そして、澪の周囲にゆっくりと近づこうとする一団。
明らかにこの場に不釣り合いな軽薄な笑みを浮かべた若い男たち。
「……来ましたね。ナンパ軍団ッス」
「まずは静かに、追い返しましょうか」
警備の本番は、まさにこれからだった。
9-3:SP狙いのナンパ男たち
澪の周囲を警戒していた倉子と真子の目に、ゆっくりと接近してくる若い男たちの姿が映る。
彼らは明らかにこの場の品格から浮いており、場違いなほど軽薄な笑みを浮かべていた。
「ターゲット、きましたね」
真子が小声で呟く。
「澪お嬢様への接触なら即遮断。けど、まずは様子を見て」
倉子は、冷静に距離と角度を調整しながら一団を見定めた。
しかし、男たちが向かったのは――澪ではなく、倉子たち自身だった。
「うわ、こっちかよ……」
真子が内心で舌打ちする。
「こんばんは、お姉さん方。プロのSPって初めて見たよ。ていうか、綺麗だね。仕事終わったら一杯どう?」
チャラい金髪の男が、グラスを片手に近づいてくる。
「業務中です。失礼します」
倉子はにこりともせず一言だけ返す。
「ええ、冷たいなあ。でも、そんなところも好きかも。堅物ってさ、落とすと燃えるんだよね」
「……先輩、これは完全に通報案件ッスよ」
真子がすっと横に立ち、冷たい視線を送る。
だが、その後ろからさらに別の男が真子に接近する。
「ねえキミ、ちっちゃくて可愛いね。年下なの? 一緒に写真撮らない?」
「年下じゃないっス。勤務中っス。あと、カメラはしまって」
真子の声に迷いはない。その言葉だけで、男はたじろいだ。
そして、倉子の前に、さらに別の男が現れる。今度は、どこか上品さを漂わせる高級スーツの男だった。
「あなたの会社に警備を依頼したい。個人的に、24時間体制で」
倉子は目を細める。
「正式な依頼は、社を通してお願いします」
男は口元を歪めて笑った。
「できれば……ベッドの中も、警備してほしいんだけど?」
瞬間、空気が凍る。
倉子の瞳が静かに鋭くなる。
「そのようなセクハラは、警備対象として受け付けられません。今すぐお引き取りを。……通報されたくなければ、ですが」
「な、冗談だよ? ちょっと言ってみただけで――」
「セクハラの自覚がないことが、一番危険です」
その冷たい声に、男はそそくさと逃げ出した。
「……先輩、完全に処刑っスね。社会的に」
「せっかくの誕生会だもの。できるだけ穏便に処したいじゃない」
「……その“穏便”の定義、ちょっと怖いッス」
ふたりは、軽口を交わしながら再び澪の周囲の警戒ラインへ戻っていった。
そしてふと思う。
――今夜はまだ、平和な方かもしれない。
少なくとも、物理的な暴力がなかったことだけは、救いだった。
9-4:平穏な任務と感謝の言葉
夜も更け、パーティーは終盤を迎えていた。余興の演奏も一区切りつき、招待客たちはデザートを手に談笑を楽しみ、徐々にお開きムードが漂い始めていた。
澪は疲れを感じさせぬ穏やかな笑みで最後の来賓に対応していたが、その傍らには変わらず倉子と真子の姿があった。
「――本当に、無事に終わりそうッスね」
真子が小声で呟き、周囲を再確認する。
「ナンパ以外、特に目立った異常もなし。警備ラインも維持されてるわ。あと三十分で完全撤収」
倉子は淡々と答えるが、その声にはどこか安堵の色が滲んでいた。
物理的なトラブルは一切なく、澪も心から笑えていた。これ以上ない成果だ。
ふたりが控え室へ戻る途中、澪がひそかに追いかけてきた。
「倉子さん、真子さん……少しだけ、いいですか?」
ふたりは足を止めて振り返る。
「本当にありがとうございました。今日、わたし……何の不安もなく笑っていられました」
その言葉に、倉子は少しだけ目を見開いた。
「警備が表に出なかったということは、私たちの仕事が成功した証よ」
「うん、それは分かってるけど……でも、私個人として、お二人にきちんとお礼が言いたかったんです」
澪の目にはまっすぐな感謝が宿っていた。
「澪さん……」
真子が少し照れたように頬をかいた。
「それじゃ、私たちも少しだけ“誕生日の主役”に甘えて、言わせてもらいますか」
「無事でいてくれて、ありがとうございます」
倉子のその一言に、澪は目を丸くした後、ふっと微笑んだ。
「……これからも、よろしくお願いします」
倉子と真子は軽く一礼し、再び警備の持ち場へと戻っていった。
この日――銃撃も爆発もなかった。 メイド服も、水着も、コスプレもなかった。
ただスーツに身を包み、任務を遂行した。
それが、ふたりにとっては何よりのご褒美だった。
そして、平穏の中に宿る、静かな誇りがそこにはあった。
九月の風は、少しだけ夏の名残を残しながらも、確実に秋の気配を運んでいた。 久遠女子高では二学期が始まり、生徒たちは文化祭の話題で盛り上がっている。しかしその喧騒から少し離れた静かな応接室で、倉子と真子は一枚の書類に目を通していた。
それは、久々に制服でもメイド服でもない、正統な任務の通知だった。
――警備任務対象:氷室澪嬢。任務日時:九月十七日、十八時より。任務場所:ホテル・ルミエール五階宴会場。
「……やっと、スーツでの任務よ」 倉子は目を細め、安堵とも決意ともつかない息を吐いた。
「本職に戻れたって感じッスね……。最近、“布面積”少なすぎたんで……」 真子は肩を回しながら、心からの解放感を漏らした。
この数ヶ月、メイド服、スク水、アイドル衣装まで着せられた“SPとしての誇り”は、もはやギャグのような過去となっていた。 だが今回の任務は違う。澪の誕生日を祝うためのパーティー。上流階級の子女や海外の王族、政財界の御曹司まで出席する、本物の社交の場。
任務内容は明快。 ――お嬢様が安心して笑えるよう、周囲の不審者や不審接触を排除する。
「今回は派手なアクションも羞恥もなし。ね?」 真子が確認するように倉子に聞いた。
「そうね。"あくまで平穏に、美しく"が理想よ」
――そんな理想が守られるとは、この時点ではまだ、誰も疑っていなかった。
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「通信チェック、OK」 「後方警備員、配置済み。出入口3か所、全て監視体制」
まさにプロの現場。 だが――。
「……でもやっぱ、緊張するッスね」 「わかる。逆に“普通の任務”が久しぶりすぎて落ち着かないのよ」
いつも通りであるはずなのに、“普通”が新鮮に感じるという、妙な違和感。 それでも、ふたりは軽く頷き合い、澪の登場を待った。
*
十八時。 澪がパーティードレス姿で登場すると、会場の空気が一瞬で変わった。 淡いシルバーブルーのドレスに身を包んだ彼女は、まさに氷室家の令嬢としてふさわしい品格を漂わせていた。
「……お二人とも、今日はよろしくお願いします」 ドレスの裾をつまみ、軽く会釈する澪。
倉子はスッと背筋を伸ばして答える。 「お嬢様が安心して笑えるよう、全力を尽くします」
真子も一歩引いて微笑む。 「誕生日が、警戒心で曇らないようにするのが、私たちの仕事ッス」
澪は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに笑みを浮かべた。 「……楽しみにしてますね」
そうしてパーティーは始まり、ふたりの任務も、静かに幕を開けた――。
9-2:警備開始、華やかな宴の裏で
パーティーが始まると、会場は一気に社交の場と化した。
煌びやかなドレスに身を包んだ令嬢たちと、タキシードに身を固めた御曹司たちが談笑し、グラスを傾ける。
倉子と真子はその光景を警備視点で見ていた。澪は中央の円卓に腰かけ、笑顔を崩さず賓客と対話している。
「澪さん、頑張ってるッスね……」
「社交の場で笑い続けるのも、別の意味で訓練が要るのよ」
二人は会場を巡回しながら、澪の近くに不自然な接近者がいないかを観察していた。
装飾の陰、厨房口の死角、非常扉の内側。ありとあらゆる“隙”を潰すように動き、互いにアイコンタクトを交わす。
その動きはまさにSP――影に徹し、主を守るための無音の盾。
真子が小声で耳元に囁く。
「先輩、入口側にちょっと視線の強い男、いました。背筋まっすぐ、目だけ泳いでるタイプ」
「把握。警戒は継続。でもまだ動くには早いわ」
倉子の声は落ち着いている。それが真子にも安心感を与える。
パーティーは進行し、余興のクラシック演奏が始まる。
その間も、倉子と真子の足は止まらなかった。互いの距離を保ちつつ、死角のない警備ラインを描き続ける。
そして、澪の周囲にゆっくりと近づこうとする一団。
明らかにこの場に不釣り合いな軽薄な笑みを浮かべた若い男たち。
「……来ましたね。ナンパ軍団ッス」
「まずは静かに、追い返しましょうか」
警備の本番は、まさにこれからだった。
9-3:SP狙いのナンパ男たち
澪の周囲を警戒していた倉子と真子の目に、ゆっくりと接近してくる若い男たちの姿が映る。
彼らは明らかにこの場の品格から浮いており、場違いなほど軽薄な笑みを浮かべていた。
「ターゲット、きましたね」
真子が小声で呟く。
「澪お嬢様への接触なら即遮断。けど、まずは様子を見て」
倉子は、冷静に距離と角度を調整しながら一団を見定めた。
しかし、男たちが向かったのは――澪ではなく、倉子たち自身だった。
「うわ、こっちかよ……」
真子が内心で舌打ちする。
「こんばんは、お姉さん方。プロのSPって初めて見たよ。ていうか、綺麗だね。仕事終わったら一杯どう?」
チャラい金髪の男が、グラスを片手に近づいてくる。
「業務中です。失礼します」
倉子はにこりともせず一言だけ返す。
「ええ、冷たいなあ。でも、そんなところも好きかも。堅物ってさ、落とすと燃えるんだよね」
「……先輩、これは完全に通報案件ッスよ」
真子がすっと横に立ち、冷たい視線を送る。
だが、その後ろからさらに別の男が真子に接近する。
「ねえキミ、ちっちゃくて可愛いね。年下なの? 一緒に写真撮らない?」
「年下じゃないっス。勤務中っス。あと、カメラはしまって」
真子の声に迷いはない。その言葉だけで、男はたじろいだ。
そして、倉子の前に、さらに別の男が現れる。今度は、どこか上品さを漂わせる高級スーツの男だった。
「あなたの会社に警備を依頼したい。個人的に、24時間体制で」
倉子は目を細める。
「正式な依頼は、社を通してお願いします」
男は口元を歪めて笑った。
「できれば……ベッドの中も、警備してほしいんだけど?」
瞬間、空気が凍る。
倉子の瞳が静かに鋭くなる。
「そのようなセクハラは、警備対象として受け付けられません。今すぐお引き取りを。……通報されたくなければ、ですが」
「な、冗談だよ? ちょっと言ってみただけで――」
「セクハラの自覚がないことが、一番危険です」
その冷たい声に、男はそそくさと逃げ出した。
「……先輩、完全に処刑っスね。社会的に」
「せっかくの誕生会だもの。できるだけ穏便に処したいじゃない」
「……その“穏便”の定義、ちょっと怖いッス」
ふたりは、軽口を交わしながら再び澪の周囲の警戒ラインへ戻っていった。
そしてふと思う。
――今夜はまだ、平和な方かもしれない。
少なくとも、物理的な暴力がなかったことだけは、救いだった。
9-4:平穏な任務と感謝の言葉
夜も更け、パーティーは終盤を迎えていた。余興の演奏も一区切りつき、招待客たちはデザートを手に談笑を楽しみ、徐々にお開きムードが漂い始めていた。
澪は疲れを感じさせぬ穏やかな笑みで最後の来賓に対応していたが、その傍らには変わらず倉子と真子の姿があった。
「――本当に、無事に終わりそうッスね」
真子が小声で呟き、周囲を再確認する。
「ナンパ以外、特に目立った異常もなし。警備ラインも維持されてるわ。あと三十分で完全撤収」
倉子は淡々と答えるが、その声にはどこか安堵の色が滲んでいた。
物理的なトラブルは一切なく、澪も心から笑えていた。これ以上ない成果だ。
ふたりが控え室へ戻る途中、澪がひそかに追いかけてきた。
「倉子さん、真子さん……少しだけ、いいですか?」
ふたりは足を止めて振り返る。
「本当にありがとうございました。今日、わたし……何の不安もなく笑っていられました」
その言葉に、倉子は少しだけ目を見開いた。
「警備が表に出なかったということは、私たちの仕事が成功した証よ」
「うん、それは分かってるけど……でも、私個人として、お二人にきちんとお礼が言いたかったんです」
澪の目にはまっすぐな感謝が宿っていた。
「澪さん……」
真子が少し照れたように頬をかいた。
「それじゃ、私たちも少しだけ“誕生日の主役”に甘えて、言わせてもらいますか」
「無事でいてくれて、ありがとうございます」
倉子のその一言に、澪は目を丸くした後、ふっと微笑んだ。
「……これからも、よろしくお願いします」
倉子と真子は軽く一礼し、再び警備の持ち場へと戻っていった。
この日――銃撃も爆発もなかった。 メイド服も、水着も、コスプレもなかった。
ただスーツに身を包み、任務を遂行した。
それが、ふたりにとっては何よりのご褒美だった。
そして、平穏の中に宿る、静かな誇りがそこにはあった。
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