『無彩の婚礼に、絵筆で抗います ―伯爵令嬢カリナの色彩革命―』

鍛高譚

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4話

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 婚約が発表され、式の準備に追われる日々が続いても、カリナ・ステラリアの生活は不思議なくらい「淡々」としていた。

 朝になれば侍女たちがドレスの相談に押し寄せ、父は毎日のように「余計なことはするな」と言わんばかりの無言の圧を送り続けてくる。
 その一方で、肝心の婚約者――エドリック・ヴェイルからの連絡は驚くほどそっけない。

 「式には必ず出席する」

 それだけ。
 新たな希望や言葉が届くことはなく、すべてはエドリック側の執事から、事務的な文面で伝えられてくるだけだった。

(私は誰と結婚するんだったかしら……書類と結婚するのかしら)

 そんな皮肉が頭をよぎっても、口に出せるはずもない。

 

 ある日の午後。
 カリナはふいに、どうしても外の空気を吸いたくなった。

 伯爵家の令嬢がひとりで出歩くなど、本来なら許されるはずもない。けれど、その日はたまたま父が他の貴族との会談で屋敷を留守にしており、母も世間体を気にしてか、

「少しの散歩なら構いませんよ」

 と、珍しく口を挟まなかった。
 侍女たちも「それでは、ほどほどになさってくださいね」とだけ言って、あっさりと彼女を見送る。

(……誰も、私がどこで何を考えているかなんて、気にしていないのね)

 寂しさが胸を掠める。
 それでも、ほんのわずかな解放感がカリナの背中を押した。

 

 屋敷の門を抜けると、風がやわらかく頬を撫でる。

 真っ青な空に、白い雲がゆっくりと流れていく。街路の石畳を歩きながら、カリナは自然と顔を上げていた。

 婚約前は、この道を通るたび、店先の花々を見ては配色を考え、頭の中で絵にしていた。
 けれど今は、その“色を思い浮かべる作業”さえ、どこか遠いものに感じる。

(あの頃の私って、本当にいたのかしら)

 夢中で筆を握っていた自分が、少しずつ霧の向こう側へと遠ざかっていくようだった。

 

 そんなとき――横目に、ふと大きな看板が飛び込んできた。

「美術市開催中」

 太い文字が通りの一角に掲げられている。簡易的なアーケードにはテーブルや布が並び、そこかしこにキャンバスや作品が立てかけられていた。

 個人の画家、工芸職人、雑貨作家――多くの者が、自分の作品を並べている。

(……美術市)

 以前なら、真っ先に駆け寄っていた光景だ。
 胸の奥で、かすかに熱が灯るのを感じる。

(少しだけ、見るくらいなら……)

 誰に言い訳するともなく心の中でそうつぶやき、カリナは人波を縫うようにアーケードへ足を踏み入れた。

 

 中は、色と形と声の渦だった。

 鮮やかな絵画、小さな彫刻、手描きの雑貨。
 作家たちは思い思いに作品の説明をし、客たちは興味深そうに覗き込む。

 ざわめきと笑い声。
 そして何より、作品たちが放つ“生きている”ような輝き。

 その一つひとつが、カリナには眩しかった。

 押し込めていた記憶の扉が、少しだけ軋みを立てて開いたような気がする。胸の奥でくすぶっていた“描きたい”という熱が、またじんわりと動き出す。

 

「よろしければ、こちらもご覧になりませんか?」

 

 不意に声をかけられ、カリナが振り向く。

 そこには、小さなテーブルの脇にイーゼルを立て、数枚の絵を並べた青年が立っていた。
 濃い茶色の髪を無造作にまとめ、白いシャツの袖をまくり上げた姿はどこか柔らかい雰囲気を纏っている。

 テーブルの上には風景画や動物画が並んでいた。
 写実的というより、筆のタッチが大胆で、色使いは明るく、それでいて繊細なグラデーションがある。

(……あ、好きかもしれない)

 そんな言葉が、心の中にすとんと落ちた。

 

「……とても、素敵な絵ですね」

 

 気づけば、口が自然に動いていた。
 久しく口にしていなかった“絵への賛美”が、言葉になって零れ落ちる。

 青年は一瞬目を丸くし、それから照れたように笑った。

「ありがとうございます。僕はリース・アルファードといいます。王都の画廊で働きながら、こうして自分の絵も出していて。お嬢さんも、絵に興味がおありなんですか?」

「ええ……興味、というより……」

 ほんの少し躊躇って、それでも正直に続ける。

「昔は、少しだけ描いていました」

 そう言った瞬間、胸の奥がきゅっと痛んだ。
 “昔は”――そう言うほどの時間が、いつの間にか過ぎてしまったのだと気づかされる。

 リースは、その一瞬の沈黙を見逃さなかったようで、興味深そうに問いかけてきた。

「どんな絵を描いていたんです? 風景とか、人物とか……花の絵とか?」

「花も好きでした。でも、なんというか……心に浮かんだままに色を置くのが好きだったんです。特に題材を決めるわけじゃなくて、見たもの、感じたものをそのまま、自由に」

 言葉を紡いでいるうちに、胸の奥から懐かしい情景が湧き上がってくる。

 庭先で水彩の匂いを嗅いだこと。
 父に隠れて街角をスケッチしたこと。
 夕暮れの空を、何度も何度も描き直したこと。

 全部、遠い昔のようでいて、今思い出すとやけに鮮やかだ。

 

「素敵ですね。そういうふうに、決めつけずに色を置ける人って、きっと感性が豊かなんですよ」

 リースは、当たり前のようにそう言った。

「今は……もう描いていないんですか?」

 

 何気ない問い。でも、カリナには鋭い刃物のように感じられた。

 迷いながらも、彼女は小さく息を吸う。

「描きたい気持ちは、あるんです。でも、時間がなくて……いろいろ事情があって、今は難しくて」

 ほんの一部だけを、そっと差し出すような告白。

 それでもリースは、余計な詮索も憐れみも見せず、静かに頷いた。

「……そうですか。でも、僕の経験だとですね」

 そこで彼はふっと笑う。

「一度“描きたい”って思った気持ちって、完全には消えないんですよ。状況が許さなかったり、今は無理でも……ふとした瞬間に、また描きたくなる。もしそうなったら、そのときは、ちゃんと描いてあげてほしいなって思います。きっと、いい絵になりますよ」

 

 そう言うと、リースは机の上から小さなスケッチブックを一冊取り上げ、カリナへ差し出した。

「これ、さっきまでここで描いてた、街の下絵なんですけど。よかったら見ます? 誰かが絵を描いてるのを見ると、自分も描きたくなったりしません?」

 誘われるまま、スケッチブックを開く。

 そこにはラフな線と、ざっと乗せられた色が混ざり合い、まだ完成していないはずなのに、不思議な躍動感に満ちていた。

 生きている線。
 迷いながら走った筆の跡。
 描いている本人の息遣いのようなものが、紙の上で脈打っている。

「……不思議です。そんなに細かく描き込んでいるわけじゃないのに……すごく、引き込まれる感じがします。描いている人の気持ちが、そのまま伝わってくるみたいで」

 思わず漏れた感想に、リースは嬉しそうに目を細めた。

「うわ、それは最高の褒め言葉です。僕なんてまだまだ修行中ですけど、“自分の分身みたいな絵”を描きたいってずっと思ってるので。少しでも誰かの心を動かせるなら、描いている甲斐があります」

 

 その言葉に、カリナの心臓がどくりと鳴る。

(絵は、自分の分身……)

 かつて自分も、絵を描いているときだけは、自分の居場所がちゃんとあるような気がしていた。

 誰にも口を出されない、自分だけの色と感性の世界。
 それを「大切な場所」だと、本当は思っていた。

 最近の慌ただしい日々の中で、その気持ちをすっかり忘れていたことに、ようやく気づかされる。

 冷え切っていた胸の奥を、なにかあたたかいものがそっと通り抜けていくようだった。

 

「……私、もう少しだけ、ここを見て回ってもいいですか?」

 口から出た声には、さっきまでなかった力が宿っていた。

 リースは大きく頷く。

「もちろんです。ほかにも面白い作家さんがたくさんいますから。気に入った作品があったら、ぜひ話しかけてあげてください。みんな、きっと喜びます」

 それから、少し照れくさそうに付け加える。

「それと……いつか、また描けるようになったら。あなたの絵も、いつか見てみたいです」

 

 その一言が、胸の奥に、静かに沈んでいく。

「……考えておきます」

 カリナは小さく笑い、会釈をしてアーケードの奥へ歩き出した。

(また、描きたい……)

 本当にそう思ったのがいつ以来なのか、自分でも思い出せない。

 

 その日、カリナは夕暮れまで美術市に留まり、目に映る作品を片っ端から眺めて歩いた。

 全部を見て回るには広すぎて、彼女が歩いたのはほんの一角にすぎない。
 それでも、胸は満たされていた。

(いつか、私も……こんな場所で、自分の絵を並べられたら)

 不意に浮かんだ小さな夢が、胸の中でふわりと膨らむ。

 

 屋敷へ戻る頃には、空は茜色に染まりきっていた。

 門をくぐった途端、使用人たちが慌てて駆け寄ってくる。

「お嬢様! ようやくお戻りに……!」

 どうやら父が予定より早く戻り、カリナの所在をしきりに尋ねていたらしい。

 さっきまでの開放感と高揚が、現実の重さに引き戻される。

 それでも――

(明日は無理でも、いつかまた)

 父の怒りを想像しながらも、カリナは小さく笑った。

 たった一度の外出と、一人の青年との会話。
 それだけで、自分の内側がここまで揺さぶられるとは思わなかった。

 冷え切っていた胸に、かすかな熱が灯っている。

 それは、形だけの祝福や豪華な婚約式よりも、ずっと尊く思えた。

 

 こうしてカリナは、婚約という鎖の真ん中で、初めて「訪れた希望」に触れた。

 荒れた心の大地に、ほんの小さな光の種が落ちる。
 その小さな芽が、やがて彼女の中に“揺るがない意志”を育てていくことになる――

 夕焼けに染まる空の下で、カリナはまだ名前のないその予感を、そっと胸に抱きしめていた。
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