33 / 39
第34話 **「修羅場からの避難。 クルト様、カチュアを“誰も入れない密室”へ連れ込む」**
しおりを挟む
第34話
**「修羅場からの避難。
クルト様、カチュアを“誰も入れない密室”へ連れ込む」**
---
アレクシスとクルト様の、
鋭い視線のぶつかり合い。
その場の空気は、
触れただけで切れそうなほど張りつめていた。
(……こ、これは二人とも限界ですわ……!
わたしがここにいたら、余計に火に油を注ぎますわ……!!)
その時だった。
クルト様が、
私の手を包む指に力を込めた。
「……ついて来い」
低い声。
有無を言わせない響き。
「えっ……クルト様……?」
「今は……誰の言葉も聞きたくない。
お前の顔だけ、見ていたい」
(ひ……ひえぇぇ……!)
アレクシスが口を開こうとしたが、
「後で話す。
今は……カチュアを連れて行く」
クルト様がそう告げた瞬間――
ぐいっ。
私は腕を引かれ、
そのままクルト様の胸元へ抱き寄せられた。
(ち、近い……!
距離が……いつもより近い……!!)
「クルト。そんな強引に――」
アレクシスが言いかける。
しかしクルト様は振り返りもせず言い放った。
「悪いが、今は譲らん」
その声音の“本気”が、
アレクシスを黙らせた。
(……クルト様が、あんなふうに……
はっきり自分の意志を言うなんて……)
クルト様は、
私の腰をそっと抱き寄せるように支えながら、
部屋の外へ出た。
扉が閉じる。
足音が早い。
でも乱れている。
まるで焦っているような――
そんな歩き方。
「クルト様……大丈夫ですの……?」
胸に寄せられた私の声が震える。
クルト様は少しだけ息を荒くして、
「……すまない。
今は……お前の顔を見る余裕もない」
「え?」
「見たら……抱きしめたくなる。
離したくなくなる」
(え……!?)
ドキンッ。
胸が跳ねた。
(わ、わたし……
そんなふうに思われていたなんて……!!)
クルト様は黙ったまま歩き続け、
屋敷の奥――
滅多に誰も入らない特別室へ向かった。
――ガチャ。
扉の奥は、
普段は書類管理に使われる“私室兼書庫”。
静かで、
誰にも邪魔されない場所。
クルト様は私を中へ促し、
扉を閉め……鍵をかけた。
カチャッ。
(か、鍵!?
クルト様が鍵を……!?)
驚いて見上げると、
彼は少し険しい顔で私を見つめていた。
「……誰にも、入ってきてほしくない」
(こ、これは……!
完全に独占モードですわ……!)
クルト様はゆっくりと近づき、
私の目の前に立った。
「カチュア」
低い声。
「アレクシスの前では言えなかった言葉が、あるだろう?」
全身がカッと熱くなる。
(あ……
わたし……心の中では……
ちゃんと決めていたのに……)
クルト様は、
いつになく苦しそうな目をして続ける。
「……教えてほしい。
俺のどこが、お前を不安にさせる?」
「クルト様……?」
「お前が迷っているなら……
俺に足りない部分があるのだと思った」
(ま、待って……そんな……!)
胸が詰まって、
息が苦しくなる。
「違いますわ……!
わたし……
クルト様のせいで迷っているのではありません……!」
「……なら、なぜ迷う?」
「それは……」
(い、言えない……
好きだとか……愛しているとか……
そんな言葉……!!)
唇が震えた。
視線を落とす。
その時だった。
クルト様の指先が、
そっと私の顎を持ち上げた。
「カチュア」
「……っ」
「俺を……見てくれ」
逃げ場がない。
瞳をそらせない。
そして。
クルト様の瞳の奥には、
痛いほどの“熱”が宿っていた。
「……お前が迷う間は、俺は苦しむ。
だがな」
言って、クルト様は私の頬へ手を添えた。
「お前が俺を選ぼうとしてくれていることは……
分かっている」
「っ……!」
「だからこそ、言わせてくれ」
その手は優しく、でも熱く。
触れられるだけで胸が溶けそう。
「――お前の心が揺れるのなら、
俺はその揺れごと抱きしめる」
「……!!」
涙が滲むほど胸が熱い。
そんな言葉……
望んでもいなかったのに。
欲しくてたまらなかったのに……。
「お前がどれだけ迷っても構わない。
だが――」
クルト様はそっと私の髪を撫でた。
「俺から離れるな」
「ぁ……」
「俺が不安になる。
……壊れそうになる」
胸の奥がぎゅううっと痛くなる。
(どうして……
どうしてこんなふうに……
心をまっすぐ向けられて……
わたし……)
熱が込み上げる。
胸の奥の“答え”が、
はっきりと形を持ち始めていた。
(わたし……
もう……)
クルト様の胸が、
すぐそこにある距離。
その距離が怖くて、
でも、温かくて。
(クルト様が……好き……)
心が叫ぶ。
唇が震えて――
言葉になろうとしたその時。
――コンッ。
突然、扉がノックされた。
「……カチュア様?
旦那様?
アレクシス様が……」
(あ……!
アレクシスさんが……!)
ノックの向こうから、
アレクシスの明るい声が聞こえた。
「クルト。
鍵までかけて何をしているんだ?」
部屋の空気が一気に緊張する。
クルト様は、
静かに……しかし確実に言った。
「――邪魔をするな」
その一言に、
背筋が震えた。
---
**「修羅場からの避難。
クルト様、カチュアを“誰も入れない密室”へ連れ込む」**
---
アレクシスとクルト様の、
鋭い視線のぶつかり合い。
その場の空気は、
触れただけで切れそうなほど張りつめていた。
(……こ、これは二人とも限界ですわ……!
わたしがここにいたら、余計に火に油を注ぎますわ……!!)
その時だった。
クルト様が、
私の手を包む指に力を込めた。
「……ついて来い」
低い声。
有無を言わせない響き。
「えっ……クルト様……?」
「今は……誰の言葉も聞きたくない。
お前の顔だけ、見ていたい」
(ひ……ひえぇぇ……!)
アレクシスが口を開こうとしたが、
「後で話す。
今は……カチュアを連れて行く」
クルト様がそう告げた瞬間――
ぐいっ。
私は腕を引かれ、
そのままクルト様の胸元へ抱き寄せられた。
(ち、近い……!
距離が……いつもより近い……!!)
「クルト。そんな強引に――」
アレクシスが言いかける。
しかしクルト様は振り返りもせず言い放った。
「悪いが、今は譲らん」
その声音の“本気”が、
アレクシスを黙らせた。
(……クルト様が、あんなふうに……
はっきり自分の意志を言うなんて……)
クルト様は、
私の腰をそっと抱き寄せるように支えながら、
部屋の外へ出た。
扉が閉じる。
足音が早い。
でも乱れている。
まるで焦っているような――
そんな歩き方。
「クルト様……大丈夫ですの……?」
胸に寄せられた私の声が震える。
クルト様は少しだけ息を荒くして、
「……すまない。
今は……お前の顔を見る余裕もない」
「え?」
「見たら……抱きしめたくなる。
離したくなくなる」
(え……!?)
ドキンッ。
胸が跳ねた。
(わ、わたし……
そんなふうに思われていたなんて……!!)
クルト様は黙ったまま歩き続け、
屋敷の奥――
滅多に誰も入らない特別室へ向かった。
――ガチャ。
扉の奥は、
普段は書類管理に使われる“私室兼書庫”。
静かで、
誰にも邪魔されない場所。
クルト様は私を中へ促し、
扉を閉め……鍵をかけた。
カチャッ。
(か、鍵!?
クルト様が鍵を……!?)
驚いて見上げると、
彼は少し険しい顔で私を見つめていた。
「……誰にも、入ってきてほしくない」
(こ、これは……!
完全に独占モードですわ……!)
クルト様はゆっくりと近づき、
私の目の前に立った。
「カチュア」
低い声。
「アレクシスの前では言えなかった言葉が、あるだろう?」
全身がカッと熱くなる。
(あ……
わたし……心の中では……
ちゃんと決めていたのに……)
クルト様は、
いつになく苦しそうな目をして続ける。
「……教えてほしい。
俺のどこが、お前を不安にさせる?」
「クルト様……?」
「お前が迷っているなら……
俺に足りない部分があるのだと思った」
(ま、待って……そんな……!)
胸が詰まって、
息が苦しくなる。
「違いますわ……!
わたし……
クルト様のせいで迷っているのではありません……!」
「……なら、なぜ迷う?」
「それは……」
(い、言えない……
好きだとか……愛しているとか……
そんな言葉……!!)
唇が震えた。
視線を落とす。
その時だった。
クルト様の指先が、
そっと私の顎を持ち上げた。
「カチュア」
「……っ」
「俺を……見てくれ」
逃げ場がない。
瞳をそらせない。
そして。
クルト様の瞳の奥には、
痛いほどの“熱”が宿っていた。
「……お前が迷う間は、俺は苦しむ。
だがな」
言って、クルト様は私の頬へ手を添えた。
「お前が俺を選ぼうとしてくれていることは……
分かっている」
「っ……!」
「だからこそ、言わせてくれ」
その手は優しく、でも熱く。
触れられるだけで胸が溶けそう。
「――お前の心が揺れるのなら、
俺はその揺れごと抱きしめる」
「……!!」
涙が滲むほど胸が熱い。
そんな言葉……
望んでもいなかったのに。
欲しくてたまらなかったのに……。
「お前がどれだけ迷っても構わない。
だが――」
クルト様はそっと私の髪を撫でた。
「俺から離れるな」
「ぁ……」
「俺が不安になる。
……壊れそうになる」
胸の奥がぎゅううっと痛くなる。
(どうして……
どうしてこんなふうに……
心をまっすぐ向けられて……
わたし……)
熱が込み上げる。
胸の奥の“答え”が、
はっきりと形を持ち始めていた。
(わたし……
もう……)
クルト様の胸が、
すぐそこにある距離。
その距離が怖くて、
でも、温かくて。
(クルト様が……好き……)
心が叫ぶ。
唇が震えて――
言葉になろうとしたその時。
――コンッ。
突然、扉がノックされた。
「……カチュア様?
旦那様?
アレクシス様が……」
(あ……!
アレクシスさんが……!)
ノックの向こうから、
アレクシスの明るい声が聞こえた。
「クルト。
鍵までかけて何をしているんだ?」
部屋の空気が一気に緊張する。
クルト様は、
静かに……しかし確実に言った。
「――邪魔をするな」
その一言に、
背筋が震えた。
---
0
あなたにおすすめの小説
白い結婚のはずが、騎士様の独占欲が強すぎます! すれ違いから始まる溺愛逆転劇
鍛高譚
恋愛
婚約破棄された令嬢リオナは、家の体面を守るため、幼なじみであり王国騎士でもあるカイルと「白い結婚」をすることになった。
お互い干渉しない、心も体も自由な結婚生活――そのはずだった。
……少なくとも、リオナはそう信じていた。
ところが結婚後、カイルの様子がおかしい。
距離を取るどころか、妙に優しくて、時に甘くて、そしてなぜか他の男性が近づくと怒る。
「お前は俺の妻だ。離れようなんて、思うなよ」
どうしてそんな顔をするのか、どうしてそんなに真剣に見つめてくるのか。
“白い結婚”のはずなのに、リオナの胸は日に日にざわついていく。
すれ違い、誤解、嫉妬。
そして社交界で起きた陰謀事件をきっかけに、カイルはとうとう本心を隠せなくなる。
「……ずっと好きだった。諦めるつもりなんてない」
そんなはずじゃなかったのに。
曖昧にしていたのは、むしろリオナのほうだった。
白い結婚から始まる、幼なじみ騎士の不器用で激しい独占欲。
鈍感な令嬢リオナが少しずつ自分の気持ちに気づいていく、溺愛逆転ラブストーリー。
「ゆっくりでいい。お前の歩幅に合わせる」
「……はい。私も、カイルと歩きたいです」
二人は“白い結婚”の先に、本当の夫婦を選んでいく――。
-
婚約破棄されたけれど、どうぞ勝手に没落してくださいませ。私は辺境で第二の人生を満喫しますわ
鍛高譚
恋愛
「白い結婚でいい。
平凡で、静かな生活が送れれば――それだけで幸せでしたのに。」
婚約破棄され、行き場を失った伯爵令嬢アナスタシア。
彼女を救ったのは“冷徹”と噂される公爵・ルキウスだった。
二人の結婚は、互いに干渉しない 『白い結婚』――ただの契約のはずだった。
……はずなのに。
邸内で起きる不可解な襲撃。
操られた侍女が放つ言葉。
浮かび上がる“白の一族”の血――そしてアナスタシアの身体に眠る 浄化の魔力。
「白の娘よ。いずれ迎えに行く」
影の王から届いた脅迫状が、運命の刻を告げる。
守るために剣を握る公爵。
守られるだけで終わらせないと誓う令嬢。
契約から始まったはずの二人の関係は、
いつしか互いに手放せない 真実の愛 へと変わってゆく。
「君を奪わせはしない」
「わたくしも……あなたを守りたいのです」
これは――
白い結婚から始まり、影の王を巡る大いなる戦いへ踏み出す、
覚醒令嬢と冷徹公爵の“運命の恋と陰謀”の物語。
---
[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜
桐生桜月姫
恋愛
シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎
〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜
夕方6時に毎日予約更新です。
1話あたり超短いです。
毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。
婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜
夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」
婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。
彼女は涙を見せず、静かに笑った。
──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。
「そなたに、我が祝福を授けよう」
神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。
だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。
──そして半年後。
隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、
ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。
「……この命、お前に捧げよう」
「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」
かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。
──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、
“氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。
狂おしいほど愛しています、なのでよそへと嫁ぐことに致します
ちより
恋愛
侯爵令嬢のカレンは分別のあるレディだ。頭の中では初恋のエル様のことでいっぱいになりながらも、一切そんな素振りは見せない徹底ぶりだ。
愛するエル様、神々しくも真面目で思いやりあふれるエル様、その残り香だけで胸いっぱいですわ。
頭の中は常にエル様一筋のカレンだが、家同士が決めた結婚で、公爵家に嫁ぐことになる。愛のない形だけの結婚と思っているのは自分だけで、実は誰よりも公爵様から愛されていることに気づかない。
公爵様からの溺愛に、不器用な恋心が反応したら大変で……両思いに慣れません。
婚活をがんばる枯葉令嬢は薔薇狼の執着にきづかない~なんで溺愛されてるの!?~
白井
恋愛
「我が伯爵家に貴様は相応しくない! 婚約は解消させてもらう」
枯葉のような地味な容姿が原因で家族から疎まれ、婚約者を姉に奪われたステラ。
土下座を強要され自分が悪いと納得しようとしたその時、謎の美形が跪いて手に口づけをする。
「美しき我が光……。やっと、お会いできましたね」
あなた誰!?
やたら綺麗な怪しい男から逃げようとするが、彼の執着は枯葉令嬢ステラの想像以上だった!
虐げられていた令嬢が男の正体を知り、幸せになる話。
人質王女の婚約者生活(仮)〜「君を愛することはない」と言われたのでひとときの自由を満喫していたら、皇太子殿下との秘密ができました〜
清川和泉
恋愛
幼い頃に半ば騙し討ちの形で人質としてブラウ帝国に連れて来られた、隣国ユーリ王国の王女クレア。
クレアは皇女宮で毎日皇女らに下女として過ごすように強要されていたが、ある日属国で暮らしていた皇太子であるアーサーから「彼から愛されないこと」を条件に婚約を申し込まれる。
(過去に、婚約するはずの女性がいたと聞いたことはあるけれど…)
そう考えたクレアは、彼らの仲が公になるまでの繋ぎの婚約者を演じることにした。
移住先では夢のような好待遇、自由な時間をもつことができ、仮初めの婚約者生活を満喫する。
また、ある出来事がきっかけでクレア自身に秘められた力が解放され、それはアーサーとクレアの二人だけの秘密に。行動を共にすることも増え徐々にアーサーとの距離も縮まっていく。
「俺は君を愛する資格を得たい」
(皇太子殿下には想い人がいたのでは。もしかして、私を愛せないのは別のことが理由だった…?)
これは、不遇な人質王女のクレアが不思議な力で周囲の人々を幸せにし、クレア自身も幸せになっていく物語。
望まぬ結婚をさせられた私のもとに、死んだはずの護衛騎士が帰ってきました~不遇令嬢が世界一幸せな花嫁になるまで
越智屋ノマ
恋愛
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる