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15話
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王国と隣国との長き戦争が停戦となってから、さらに数年の月日が流れた。
その数年の間に、国の情勢はめまぐるしく変化する。表向きは平和に見えたものの、実際には復興の負担が重く、領地や王都における経済状況はかなり厳しい。人々は戦時下で荒んだ暮らしを立て直そうと必死だったが、思うようにはいかないのが現実だった。
コーラル・エヴァリーは伯爵家の娘として、いまだに貴族社会や領地の再建、慈善事業に深く携わっていた。心優しい彼女は、これまでになく“忙しさ”という鎧をまとい、自らに課せられた責務を全うしている。
あれから幾度かの季節が過ぎ、少しずつではあるが、彼女の胸の傷は癒えつつあった。アリオン・サリヴァン伯爵との婚約破棄。それに続く、彼の突然の結婚。長い苦悩の末、コーラルは自分で新たな一歩を踏み出す決意を固めていた。そしてその過程で巡り合ったのが、当時は帝国側の高級将官として赴任してきたハウザー准将――彼とのささやかな縁だ。
とはいえ、帝国との本格的な和平交渉はまだ道半ばであり、戦争の疲弊で内部崩壊寸前だった王国としては、できるだけ多くの外交相手に頼らざるを得なかった。コーラルがハウザーの存在を知るようになったのも、停戦後の連絡窓口を整備する過程においてだ。彼は王国と帝国の橋渡しを進めようとする一方で、王国の再建を支援する姿勢を見せていた。
かつては敵同士。だがその垣根を越え、復興を最優先に考えている人物。コーラルはそこに誠実さと可能性を感じ、伯爵令嬢として協力を惜しまなかった。――もちろん、相手が帝国の軍人である以上、一抹の不安を拭い去ることはできなかったけれど。
そんな折、王国の周辺地域に、再び戦火の匂いが漂い始めたのである。
その数年の間に、国の情勢はめまぐるしく変化する。表向きは平和に見えたものの、実際には復興の負担が重く、領地や王都における経済状況はかなり厳しい。人々は戦時下で荒んだ暮らしを立て直そうと必死だったが、思うようにはいかないのが現実だった。
コーラル・エヴァリーは伯爵家の娘として、いまだに貴族社会や領地の再建、慈善事業に深く携わっていた。心優しい彼女は、これまでになく“忙しさ”という鎧をまとい、自らに課せられた責務を全うしている。
あれから幾度かの季節が過ぎ、少しずつではあるが、彼女の胸の傷は癒えつつあった。アリオン・サリヴァン伯爵との婚約破棄。それに続く、彼の突然の結婚。長い苦悩の末、コーラルは自分で新たな一歩を踏み出す決意を固めていた。そしてその過程で巡り合ったのが、当時は帝国側の高級将官として赴任してきたハウザー准将――彼とのささやかな縁だ。
とはいえ、帝国との本格的な和平交渉はまだ道半ばであり、戦争の疲弊で内部崩壊寸前だった王国としては、できるだけ多くの外交相手に頼らざるを得なかった。コーラルがハウザーの存在を知るようになったのも、停戦後の連絡窓口を整備する過程においてだ。彼は王国と帝国の橋渡しを進めようとする一方で、王国の再建を支援する姿勢を見せていた。
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