婚約破棄された令嬢は、もう誰の答えも借りません

 「君との婚約は破棄する。――君は、もう必要ない」

王太子から一方的に突きつけられた婚約破棄。
その理由は、新たに寵愛する令嬢の存在と、「君は優秀すぎて扱いづらい」という身勝手な評価だった。

だが、公爵令嬢である彼女は泣かない。
怒りに任せて復讐もしない。
ただ静かに、こう告げる。

「承知しました。――もう、誰の答えも借りませんわ」

王国のために尽くし、判断を肩代わりし、失敗すら引き受けてきた日々。
だが婚約破棄を機に、彼女は“助けること”をやめる。

答えを与えない。
手を差し伸べない。
代わりに、考える機会と責任だけを返す。

戸惑い、転び、失敗しながらも、王国は少しずつ変わっていく。
依存をやめ、比較をやめ、他人の成功を羨まなくなったとき――
そこに生まれたのは、静かで確かな自立だった。

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「もう取り戻す必要がなくなった物語」。

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