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第18話 誰が行くのだ
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第18話 誰が行くのだ
王宮の会議室。
本来なら、ここには多くの官僚が集まる。
宰相。
財務官。
外交官。
軍務官。
王国の重要な決定は、ここで行われる。
だが今。
その大きな会議室にいるのは――
わずかな人間だけだった。
国王オズヴァルト三世。
王太子ユリウス。
数人の騎士。
そして老侍従。
それだけだ。
長い机。
空いた椅子。
誰も座っていない席が、延々と並んでいる。
沈黙。
最初に口を開いたのは王太子だった。
「こんなもの」
苛立った声。
「すぐ元に戻る」
国王は何も言わない。
ユリウスは続ける。
「料理人が来ない」
「書記官がいない」
「伝令がいない」
「汚物処理係がいない」
「くだらない」
拳を机に叩きつける。
「宰相を呼び戻せ!」
会議室に声が響いた。
誰も答えない。
ユリウスは国王を見る。
「父上」
「命令してください」
「宰相を戻せば終わりです」
国王はゆっくり言った。
「戻らぬ」
ユリウスは苛立つ。
「なぜです!」
国王は静かに言う。
「お前が解任した」
沈黙。
ユリウスは言う。
「だから呼び戻せばいい!」
「王命で!」
国王はしばらく黙っていた。
そして言った。
「行けばよい」
ユリウスは眉をひそめる。
「誰が」
国王は答える。
「宰相を呼びに行く者だ」
沈黙。
長い沈黙。
ユリウスは周囲を見た。
騎士。
老侍従。
だが誰も動かない。
ユリウスは言った。
「騎士!」
騎士は静かに答える。
「王太子殿下の護衛が任務です」
ユリウスは侍従を見る。
老侍従は言う。
「私は陛下の侍従です」
沈黙。
国王が言った。
「伝令はおらぬ」
「官僚もおらぬ」
「使者もおらぬ」
静かな声。
「宰相府の人間だからな」
ユリウスは怒鳴った。
「なら誰か行け!」
沈黙。
誰も答えない。
会議室には空席が並ぶ。
本来なら。
この席には多くの人間がいた。
宰相。
書記官。
文官。
伝令。
すべて。
いなくなった。
国王は静かに言う。
「ユリウス」
王太子は黙る。
国王は続ける。
「王宮とは」
「人で動く」
「宰相は」
「その中心だ」
そして一言。
「お前は」
「それを解任した」
沈黙。
重い沈黙。
ユリウスは何も言えなかった。
王宮は今。
食事が止まり。
書類が止まり。
衛生が止まり。
命令も届かない。
そして今。
宰相を呼び戻すことすらできない。
会議室の窓から、夕方の光が差し込んでいた。
王宮は広い。
だが。
今ここは。
奇妙なほど静かだった。
王宮の会議室。
本来なら、ここには多くの官僚が集まる。
宰相。
財務官。
外交官。
軍務官。
王国の重要な決定は、ここで行われる。
だが今。
その大きな会議室にいるのは――
わずかな人間だけだった。
国王オズヴァルト三世。
王太子ユリウス。
数人の騎士。
そして老侍従。
それだけだ。
長い机。
空いた椅子。
誰も座っていない席が、延々と並んでいる。
沈黙。
最初に口を開いたのは王太子だった。
「こんなもの」
苛立った声。
「すぐ元に戻る」
国王は何も言わない。
ユリウスは続ける。
「料理人が来ない」
「書記官がいない」
「伝令がいない」
「汚物処理係がいない」
「くだらない」
拳を机に叩きつける。
「宰相を呼び戻せ!」
会議室に声が響いた。
誰も答えない。
ユリウスは国王を見る。
「父上」
「命令してください」
「宰相を戻せば終わりです」
国王はゆっくり言った。
「戻らぬ」
ユリウスは苛立つ。
「なぜです!」
国王は静かに言う。
「お前が解任した」
沈黙。
ユリウスは言う。
「だから呼び戻せばいい!」
「王命で!」
国王はしばらく黙っていた。
そして言った。
「行けばよい」
ユリウスは眉をひそめる。
「誰が」
国王は答える。
「宰相を呼びに行く者だ」
沈黙。
長い沈黙。
ユリウスは周囲を見た。
騎士。
老侍従。
だが誰も動かない。
ユリウスは言った。
「騎士!」
騎士は静かに答える。
「王太子殿下の護衛が任務です」
ユリウスは侍従を見る。
老侍従は言う。
「私は陛下の侍従です」
沈黙。
国王が言った。
「伝令はおらぬ」
「官僚もおらぬ」
「使者もおらぬ」
静かな声。
「宰相府の人間だからな」
ユリウスは怒鳴った。
「なら誰か行け!」
沈黙。
誰も答えない。
会議室には空席が並ぶ。
本来なら。
この席には多くの人間がいた。
宰相。
書記官。
文官。
伝令。
すべて。
いなくなった。
国王は静かに言う。
「ユリウス」
王太子は黙る。
国王は続ける。
「王宮とは」
「人で動く」
「宰相は」
「その中心だ」
そして一言。
「お前は」
「それを解任した」
沈黙。
重い沈黙。
ユリウスは何も言えなかった。
王宮は今。
食事が止まり。
書類が止まり。
衛生が止まり。
命令も届かない。
そして今。
宰相を呼び戻すことすらできない。
会議室の窓から、夕方の光が差し込んでいた。
王宮は広い。
だが。
今ここは。
奇妙なほど静かだった。
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