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6章
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あの長き眠りから目覚めて、まだ日は浅い。
けれども、シルフィーネ・エルフィンベルクの周囲は日に日に慌ただしくなっていた。ノルディア王国から打診された「王太子エドワルドとの縁談」。それは単なる噂話などではなく、王宮およびエルフィンベルク公爵家双方にとって重要な外交案件として、着実に具体化しつつある。
シルフィーネ自身は依然として完全な体力を取り戻したわけではなく、日に何度か休息を必要とする身。それでも、一年以上もの時間を失いながらも再び歩み出せることを思えば、少しずつでも前進している実感があった。
父ルドルフ公爵と母マリア夫人は、彼女に「焦らずゆっくりでいい」と声をかけつつも、一方でノルディア王国との調整を進めざるを得ない立場でもある。公爵家は先の事件で大きく名声を高めたが、同時に国からの期待も増し、「エルフィンベルク家令嬢の政略結婚」は王家が進めたい外交カードの一つとなってしまったのだ。
こうして、シルフィーネの“第二の人生”は“政略結婚”という形で動き出すこととなる。しかし、まだ実際にエドワルド王太子には会ったこともない。それどころか、彼がどのような人柄か、具体的な情報すら希薄だ。周囲から聞こえてくるのは「容姿端麗で温厚」「国民思いの名君候補」という美辞麗句ばかり。信じたい気持ちはあるが、前婚約者ライオネルの一件を考えれば、鵜呑みにはできない――。
そんなシルフィーネの心情とは裏腹に、事態は大きく進展しようとしていた。
ある日の午前、まだ朝靄(あさもや)のかかったエルフィンベルク公爵家の門前に、大型の馬車と数名の騎士たちが姿を現した。ノルディア王国の紋章が刻まれた旗が翻り、一目で“異国の使節”と分かる出で立ちである。
「ノルディア王国・王太子付近衛隊副長、グレゴール・ヴァルトナー。ただいま参上いたしました。エルフィンベルク公爵殿、ならびにシルフィーネ令嬢に謁見の許可をいただきたく――」
門番にそう告げる男は、長身で浅黒い肌と鋭い眼光を持つ壮年の騎士。彼の背後には屈強な騎士数名が控えており、明らかにこの国の貴族たちとは違う雰囲気をまとっている。
急報を受けた公爵家の使用人たちは慌てながらも、ルドルフ公爵の命で彼らを応接室へ案内した。まだ王太子本人が同行しているわけではないが、こうして“公式な使者”が訪れること自体、政略結婚の手続きが具体化している証左に他ならない。
応接室へ通されたグレゴールは、ルドルフ公爵とマリア夫人、そしてシルフィーネが揃う場で恭しく礼を取り、持参した書簡を差し出した。その封蝋(ふうろう)には確かに“ノルディア王国王太子”の紋章が押されており、厳粛な空気が漂う。
「こちらは、我がノルディア王国第一王太子エドワルド・フォン・ノルディア閣下からの親書でございます。閣下は近々、この国へ公式訪問される予定であり――その際、シルフィーネ令嬢との顔合わせも是非叶えたい、と熱望されております」
言葉尻こそ丁重だが、どこか揺るぎない自信を感じさせる声音。グレゴールの背筋はまっすぐ伸び、まるで「エドワルド王太子こそが至高の存在」と信じて疑わないような忠義を感じさせる。
ルドルフ公爵は書簡を受け取り、中身をざっと確認する。隣に座るマリア夫人も、並ぶ文面に目を通してはうなずいた。その間、シルフィーネは少し緊張した様子で固唾を呑む。
「……なるほど、正式に“訪問”されるということですね。日程もすでに示されているようだが……思ったより早いな」
書簡の中には、ざっくりとしたスケジュール案が記されていた。およそ二週間後にエドワルド王太子がノルディアからこの国へ入り、王宮で迎賓式を行ったあと、エルフィンベルク公爵家へも招かれたいとのこと。さらに、もし可能であれば、この国で正式に婚約を結びたい、という意向まで明示されている。
「エドワルド閣下は、我々の国のみならず、こちらの国との関係を深めるためにも、積極的に動いておられます。特に、先の事件――グラント侯爵家の不正を暴かれたエルフィンベルク家には深い敬意を抱いており、“あのお家の令嬢こそ自分に相応しい”とおっしゃっているのです」
グレゴールは誇らしげに告げるが、その言葉を聞いたシルフィーネは内心で複雑な感情を抱いた。――いまだ直接会ったこともない王太子が、そこまで熱心に“自分を求めている”という事実。嬉しいような、落ち着かないような、戸惑いの方が大きい。
(私は何もしていない。眠っていただけ……。でも、“グラント侯爵家の不正を暴いた”ことになっているのは、周囲がそう評価しているのよね。ライオネルやアメリアを終わらせた事件の中心に、私がいたことは確かだし……)
シルフィーネが思い返せば、確かに自身の行動や証拠提出が大きく影響して、王家内に巣食っていたロドリゲス公爵の派閥を打ち砕いたのは事実だ。自分では何か大層な英雄的行為をしたつもりはなくても、結果的に「公爵令嬢シルフィーネ」の名声は大いに高まったと聞く。
こうして使者がやってきた以上、近々エドワルド王太子が自分の目の前に現れることになる。その時、どんな言葉を交わすのか――想像するだけで少し胸が高鳴ると同時に、「本当に政略結婚なんてうまくいくの?」という不安も拭えない。
ひとまずルドルフ公爵とマリア夫人は、グレゴールら使節団に丁重な歓迎の意を示しつつ、「正式な回答は改めて行うが、我が娘もお会いする気はある」と伝えた。グレゴールたちは満足そうに微笑み、ノルディア王国の王太子エドワルドの素晴らしさを滔々と語ってみせる。
「閣下はとてもお優しく、国を思う志も高く、しかも巧みな政治手腕をお持ちです。ご子息……いえ、令嬢にとっても、最高の伴侶になられることでしょう。我が国の民は皆、閣下を慕っておりますよ」
「そうですか……。娘にとっても、相応しいご縁になるといいのですが」
ルドルフ公爵は穏やかな声で受け答えする。政略結婚という言葉の響きこそ重いが、ノルディア王国がこちらを本当に高く評価しているならば、それは悪い話ではない。
こうして、グレゴールら使節は王宮へ向かうため早々に公爵家を辞去し、その場には静かな余韻が残された。
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けれども、シルフィーネ・エルフィンベルクの周囲は日に日に慌ただしくなっていた。ノルディア王国から打診された「王太子エドワルドとの縁談」。それは単なる噂話などではなく、王宮およびエルフィンベルク公爵家双方にとって重要な外交案件として、着実に具体化しつつある。
シルフィーネ自身は依然として完全な体力を取り戻したわけではなく、日に何度か休息を必要とする身。それでも、一年以上もの時間を失いながらも再び歩み出せることを思えば、少しずつでも前進している実感があった。
父ルドルフ公爵と母マリア夫人は、彼女に「焦らずゆっくりでいい」と声をかけつつも、一方でノルディア王国との調整を進めざるを得ない立場でもある。公爵家は先の事件で大きく名声を高めたが、同時に国からの期待も増し、「エルフィンベルク家令嬢の政略結婚」は王家が進めたい外交カードの一つとなってしまったのだ。
こうして、シルフィーネの“第二の人生”は“政略結婚”という形で動き出すこととなる。しかし、まだ実際にエドワルド王太子には会ったこともない。それどころか、彼がどのような人柄か、具体的な情報すら希薄だ。周囲から聞こえてくるのは「容姿端麗で温厚」「国民思いの名君候補」という美辞麗句ばかり。信じたい気持ちはあるが、前婚約者ライオネルの一件を考えれば、鵜呑みにはできない――。
そんなシルフィーネの心情とは裏腹に、事態は大きく進展しようとしていた。
ある日の午前、まだ朝靄(あさもや)のかかったエルフィンベルク公爵家の門前に、大型の馬車と数名の騎士たちが姿を現した。ノルディア王国の紋章が刻まれた旗が翻り、一目で“異国の使節”と分かる出で立ちである。
「ノルディア王国・王太子付近衛隊副長、グレゴール・ヴァルトナー。ただいま参上いたしました。エルフィンベルク公爵殿、ならびにシルフィーネ令嬢に謁見の許可をいただきたく――」
門番にそう告げる男は、長身で浅黒い肌と鋭い眼光を持つ壮年の騎士。彼の背後には屈強な騎士数名が控えており、明らかにこの国の貴族たちとは違う雰囲気をまとっている。
急報を受けた公爵家の使用人たちは慌てながらも、ルドルフ公爵の命で彼らを応接室へ案内した。まだ王太子本人が同行しているわけではないが、こうして“公式な使者”が訪れること自体、政略結婚の手続きが具体化している証左に他ならない。
応接室へ通されたグレゴールは、ルドルフ公爵とマリア夫人、そしてシルフィーネが揃う場で恭しく礼を取り、持参した書簡を差し出した。その封蝋(ふうろう)には確かに“ノルディア王国王太子”の紋章が押されており、厳粛な空気が漂う。
「こちらは、我がノルディア王国第一王太子エドワルド・フォン・ノルディア閣下からの親書でございます。閣下は近々、この国へ公式訪問される予定であり――その際、シルフィーネ令嬢との顔合わせも是非叶えたい、と熱望されております」
言葉尻こそ丁重だが、どこか揺るぎない自信を感じさせる声音。グレゴールの背筋はまっすぐ伸び、まるで「エドワルド王太子こそが至高の存在」と信じて疑わないような忠義を感じさせる。
ルドルフ公爵は書簡を受け取り、中身をざっと確認する。隣に座るマリア夫人も、並ぶ文面に目を通してはうなずいた。その間、シルフィーネは少し緊張した様子で固唾を呑む。
「……なるほど、正式に“訪問”されるということですね。日程もすでに示されているようだが……思ったより早いな」
書簡の中には、ざっくりとしたスケジュール案が記されていた。およそ二週間後にエドワルド王太子がノルディアからこの国へ入り、王宮で迎賓式を行ったあと、エルフィンベルク公爵家へも招かれたいとのこと。さらに、もし可能であれば、この国で正式に婚約を結びたい、という意向まで明示されている。
「エドワルド閣下は、我々の国のみならず、こちらの国との関係を深めるためにも、積極的に動いておられます。特に、先の事件――グラント侯爵家の不正を暴かれたエルフィンベルク家には深い敬意を抱いており、“あのお家の令嬢こそ自分に相応しい”とおっしゃっているのです」
グレゴールは誇らしげに告げるが、その言葉を聞いたシルフィーネは内心で複雑な感情を抱いた。――いまだ直接会ったこともない王太子が、そこまで熱心に“自分を求めている”という事実。嬉しいような、落ち着かないような、戸惑いの方が大きい。
(私は何もしていない。眠っていただけ……。でも、“グラント侯爵家の不正を暴いた”ことになっているのは、周囲がそう評価しているのよね。ライオネルやアメリアを終わらせた事件の中心に、私がいたことは確かだし……)
シルフィーネが思い返せば、確かに自身の行動や証拠提出が大きく影響して、王家内に巣食っていたロドリゲス公爵の派閥を打ち砕いたのは事実だ。自分では何か大層な英雄的行為をしたつもりはなくても、結果的に「公爵令嬢シルフィーネ」の名声は大いに高まったと聞く。
こうして使者がやってきた以上、近々エドワルド王太子が自分の目の前に現れることになる。その時、どんな言葉を交わすのか――想像するだけで少し胸が高鳴ると同時に、「本当に政略結婚なんてうまくいくの?」という不安も拭えない。
ひとまずルドルフ公爵とマリア夫人は、グレゴールら使節団に丁重な歓迎の意を示しつつ、「正式な回答は改めて行うが、我が娘もお会いする気はある」と伝えた。グレゴールたちは満足そうに微笑み、ノルディア王国の王太子エドワルドの素晴らしさを滔々と語ってみせる。
「閣下はとてもお優しく、国を思う志も高く、しかも巧みな政治手腕をお持ちです。ご子息……いえ、令嬢にとっても、最高の伴侶になられることでしょう。我が国の民は皆、閣下を慕っておりますよ」
「そうですか……。娘にとっても、相応しいご縁になるといいのですが」
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