政略結婚のはずが、冷徹公爵の溺愛が想定外です

鍛高譚

文字の大きさ
30 / 33
第4章 :運命の転換と真実の溺愛の覚醒

4-7.宮廷内の最終対決

しおりを挟む
4-7.宮廷内の最終対決

 宮廷の大広間は、昨夜の記者会見の余波により、既に混沌とした状態にあった。反対派の中には、あのオフィーリア嬢を筆頭に、私たちの存在を否定し、嘲笑と中傷を惜しまない者たちが集まり、公開討論の場と化していた。豪奢なシャンデリアの光が煌めく中、貴族たちの声が高まり、各々の利害が激しくぶつかり合う。その場に居合わせた者たちは、私たちの愛が真実であることを否定し、政略の産物に過ぎないと主張する者と、逆に勇気と情熱を讃える者とに分かれ、激しい論争が巻き起こっていた。

 壇上に上がったレオンは、冷静な表情の中に、これまでの苦難と怒り、そして深い愛情をすべて内包したかのような眼差しを向け、厳粛な口調で宣言を始めた。   「我々は、単なる政治的な駒ではない。今日ここに示す証拠こそ、陰謀に満ちたこの宮廷をも暴くものである。俺たちの結婚は、形式上の枠に縛られたものではなく、互いに寄り添い、苦しみを分かち合い、そして共に未来を切り拓くための、真実の愛の証なのだ!」    その宣言と同時に、壇上には昨夜旧城跡で録音された敵対勢力の密会の記録映像や、書類の一部が映し出され、室内にいた全員の視線が一斉にその映像に釘付けとなった。密室で交わされた暗号や、裏切り者たちの冷酷な言葉が、リアルタイムで暴露されると、会場内に衝撃と静寂が走る。次第に、かつて我々に嘲笑と中傷を投げつけていた者たちの中にも、顔を伏せ、沈黙する者が現れ始めた。

 私は壇上に呼ばれ、レオンの隣に立つと、震える声で、しかし確固たる意志を込めて語り始めた。   「私たちの愛は、過去の悲しみや苦しみ、裏切りや陰謀の中から生まれたものです。今日、ここで示す真実は、私たちの愛がいかに純粋で強固なものであるかを証明するための証拠です。私たちは、互いの心をすべて委ね、この世界に光をもたらすために生きています。どうか、この真実の愛を、皆様も受け入れていただきたい」    その瞬間、会場内には感動と賛同のささやきが広がり、かつての嘲笑や冷笑は次第に沈黙に変わっていった。レオンの力強い宣言と、私の情熱的な言葉は、まるで暗闇を切り裂く光となり、宮廷内に新たな希望の火種を灯すかのようであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『お前を愛する事はない』なんて言ってないでしょうね?

あんど もあ
ファンタジー
政略結婚で妻を娶った息子に、母親は穏やかに、だが厳しく訊ねる。 「『お前を愛する事は無い』なんて言ってないでしょうね?」

王太子に理不尽に婚約破棄されたので辺境を改革したら、王都に戻ってきてくれと言われました

水上
恋愛
【全18話完結】 「君は中身まで腐っている」と婚約破棄されたエリアナ。 そんな彼女は成り行きで辺境へ嫁ぐことに。 自身の知識と技術で辺境を改革するエリアナ。 そんな彼女を、白い結婚のはずなのに「膝枕は合理的だ」と甘やかす夫。 一方、エリアナを追放した王都では、彼女の不在の影響が出始めて……。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

忖度令嬢、忖度やめて最強になる

ハートリオ
恋愛
エクアは13才の伯爵令嬢。 5才年上の婚約者アーテル侯爵令息とは上手くいっていない。 週末のお茶会を頑張ろうとは思うもののアーテルの態度はいつも上の空。 そんなある週末、エクアは自分が裏切られていることを知り―― 忖度ばかりして来たエクアは忖度をやめ、思いをぶちまける。 そんなエクアをキラキラした瞳で見る人がいた。 中世風異世界でのお話です。 2話ずつ投稿していきたいですが途切れたらネット環境まごついていると思ってください。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜

水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。 魔王乱立の時代。 王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。 だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。 にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。 抗議はしない。 訂正もしない。 ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。 ――それが、誰にとっての不合格なのか。 まだ、誰も気づいていない。 欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

公爵令嬢は結婚式当日に死んだ

白雲八鈴
恋愛
 今日はとある公爵令嬢の結婚式だ。幸せいっぱいの公爵令嬢の前に婚約者のレイモンドが現れる。 「今日の結婚式は俺と番であるナタリーの結婚式に変更だ!そのドレスをナタリーに渡せ!」  突然のことに公爵令嬢は何を言われたのか理解できなかった。いや、したくなかった。 婚約者のレイモンドは番という運命に出逢ってしまったという。  そして、真っ白な花嫁衣装を脱がされ、そのドレスは番だという女性に着させられる。周りの者達はめでたいと大喜びだ。  その場所に居ることが出来ず公爵令嬢は外に飛び出し……  生まれ変わった令嬢は復讐を誓ったのだった。  婚約者とその番という女性に 『一発ぐらい思いっきり殴ってもいいですわね?』 そして、つがいという者に囚われた者の存在が現れる。 *タグ注意

処理中です...