政略結婚のはずが、冷徹公爵の溺愛が想定外です

鍛高譚

文字の大きさ
31 / 33
第4章 :運命の転換と真実の溺愛の覚醒

4-8.最終決戦の夜

しおりを挟む
4-8.最終決戦の夜

 会見の余波が一段落した後、宮廷内外において、いよいよ最終決戦の夜が迫っていた。レオンと私は、同盟者たちと共に、事前に練り上げた作戦を最終確認するため、再び秘密の会議室に集まった。重厚な扉が閉ざされた部屋内は、先ほどの証拠映像や文書が再び取り出され、作戦の最終段階が熱心に議論されていた。

 「黒曜の刻が示す日時は、明日の夜。あの秘密の通路を使い、敵の本拠地に潜入し、全ての証拠を決定的な形で押さえなければならない」と、家老ハーバートが厳しい口調で説明すると、全員の顔に緊張と決意の色が浮かんだ。
   レオンは、私の手をそっと取りながら、低く語った。   「ミレーヌ、これが最後の一手だ。お前と共に歩んだこの道は、たとえどんな困難に直面しても、必ずや未来を切り拓く。俺たちは、互いの信頼と愛を武器に、この暗闇の中で真実を照らし出す。明日の夜、必ずや全ての者に我々の力を見せつけよう」    私もまた、涙をこらえながらも強い意志を込めて答えた。   「はい、レオン様。私たちの愛は、すべての困難を乗り越える光です。明日の夜、敵対する者たちに、私たちの真実と、永遠に揺るがない絆を証明してみせます」    その言葉と共に、私たちは再び固い決意を胸に秘め、作戦の最終確認を行った。同盟者たちもまた、互いに頷き合い、これまでの苦難を乗り越えた経験と、これからの未来への希望に支えられて、一致団結する決意を新たにしていた。

 そして、ついに最終決戦の夜が訪れた。月明かりが冷たく照らす夜空の下、レオン率いる小規模な部隊と、信頼できる同盟者たちは、事前に定めた潜入ルートに沿って、静かに宮廷外の秘密の通路へと向かった。
   私もまた、心を引き締めながら、レオンの隣に立ち、互いに深い眼差しを交わした。その瞳には、これまでの苦しみや試練、そして何よりも互いへの深い溺愛が映し出されていた。私たちは、ただ敵に立ち向かうだけではなく、これまで築いてきた全ての絆と、真実の愛を未来に刻むため、今、最後の戦いへと身を投じるのだ。

 古びた城壁を背に、私たちは慎重に進む。暗い通路の先に、敵対勢力の指導者たちが待ち受ける秘密の会合室がある。通路の壁に映る影は、かすかに揺れ、夜風に乗って遠くから低い囁きが聞こえる。緊迫した空気の中、レオンは私の肩にそっと手を置き、低い声でささやいた。   「ミレーヌ、これが最後の瞬間だ。俺たちの愛は、どんな暗闇にも負けない。絶対に、必ずや勝利を掴む」    その言葉に、私の心は一瞬にして熱く燃え上がり、全身に力が漲った。敵の会合室にたどり着いた時、私たちは隠し持っていた録音装置とカメラを稼働させ、敵の全ての会話と証拠を確実に押さえる準備を整えた。
   密会室の中から、低い声で命令が交わされる音、敵対勢力の冷酷な計略が語られる声が、確かに録音されていく。部屋の隅で、私たちは物陰に隠れながら、全てを記録する。数分間の長い緊迫した時間が過ぎ、決定的な証拠が押さえられたその時、レオンは静かに指示を出した。   「今だ。撤収する。これで、全ての証拠は我々の手中にある。急いで、元の集合地点へ戻るのだ」    私たちは、細心の注意を払いながら、暗い通路を後にし、約束された集合地点へと急いだ。夜風が顔を撫で、心臓の鼓動が激しくなる中、レオンの手は私の手を離さず、互いの温もりが確かな支えとなっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『お前を愛する事はない』なんて言ってないでしょうね?

あんど もあ
ファンタジー
政略結婚で妻を娶った息子に、母親は穏やかに、だが厳しく訊ねる。 「『お前を愛する事は無い』なんて言ってないでしょうね?」

王太子に理不尽に婚約破棄されたので辺境を改革したら、王都に戻ってきてくれと言われました

水上
恋愛
【全18話完結】 「君は中身まで腐っている」と婚約破棄されたエリアナ。 そんな彼女は成り行きで辺境へ嫁ぐことに。 自身の知識と技術で辺境を改革するエリアナ。 そんな彼女を、白い結婚のはずなのに「膝枕は合理的だ」と甘やかす夫。 一方、エリアナを追放した王都では、彼女の不在の影響が出始めて……。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

忖度令嬢、忖度やめて最強になる

ハートリオ
恋愛
エクアは13才の伯爵令嬢。 5才年上の婚約者アーテル侯爵令息とは上手くいっていない。 週末のお茶会を頑張ろうとは思うもののアーテルの態度はいつも上の空。 そんなある週末、エクアは自分が裏切られていることを知り―― 忖度ばかりして来たエクアは忖度をやめ、思いをぶちまける。 そんなエクアをキラキラした瞳で見る人がいた。 中世風異世界でのお話です。 2話ずつ投稿していきたいですが途切れたらネット環境まごついていると思ってください。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜

水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。 魔王乱立の時代。 王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。 だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。 にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。 抗議はしない。 訂正もしない。 ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。 ――それが、誰にとっての不合格なのか。 まだ、誰も気づいていない。 欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

公爵令嬢は結婚式当日に死んだ

白雲八鈴
恋愛
 今日はとある公爵令嬢の結婚式だ。幸せいっぱいの公爵令嬢の前に婚約者のレイモンドが現れる。 「今日の結婚式は俺と番であるナタリーの結婚式に変更だ!そのドレスをナタリーに渡せ!」  突然のことに公爵令嬢は何を言われたのか理解できなかった。いや、したくなかった。 婚約者のレイモンドは番という運命に出逢ってしまったという。  そして、真っ白な花嫁衣装を脱がされ、そのドレスは番だという女性に着させられる。周りの者達はめでたいと大喜びだ。  その場所に居ることが出来ず公爵令嬢は外に飛び出し……  生まれ変わった令嬢は復讐を誓ったのだった。  婚約者とその番という女性に 『一発ぐらい思いっきり殴ってもいいですわね?』 そして、つがいという者に囚われた者の存在が現れる。 *タグ注意

処理中です...