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「一花!」
突然耳に響いた自分の名前に、弾かれたように顔を上げる。
講義が終わり、解放された学生たちの楽しそうな喧噪が、ざわざわとわたしの周りで揺れ動く。
──どうやら、講義が終わったらしい。
「もう一花ってば、ずーっと腑抜け状態じゃん。来週レポート提出って教授言ってたよ?」
友人の芽衣が眉を下げながらわたしをじっと見つめた。
「ごめんごめん、大丈夫。レポートね、ちゃんと出す。うん、大丈夫」
大学四年の春。
楽しそうに新生活をスタートさせた新入生たちを脇目に、わたしは小さくため息をついた。
ほんの三年前までは、わたしもあの子たちみたいに大学生活に期待を膨らませていたっけ。これから待ち受けているであろうたくさんの出会いとか、大学生になって手に入れた自由という名の青春とか、未知のお酒のたしなみ方とか。
そのままどんどん、きちんと大人になっていくんだと思ってた。
自然と恋人ができて、自然といろいろうまくやれて、かっこいい女性になって、そのまま将来の夢をかなえる切符を手に入れて……って。
それが現実はどうだ。
恋人はおろか、好きな相手だっていない。不器用なのは年を重ねても変わらなくって、レポートやテストにひいひい言いながら過ごしてるし、一人暮らし続けていても料理も苦手。
夢中になれるものもなく、ただぼんやりと毎日を過ごすだけだ。
「もう一年だよ。そろそろ、ちゃんと前を向かないと」
「うん、そうだね……」
「ほら、新たな出会いを見つけるとかさぁ! 男は星の数ほどいるよ」
「ははは」
笑ってみせるも、棒読み状態なのはバレバレだろう。
芽衣はテキストをブランドのバッグに詰め込むと、もう一度深く椅子に腰かけた。
大学四年になると、極端に講義が少なくなる。一年生のころは毎日のように講義があったのに、今では週に二日、大学へ来るくらいだ。
同学年のみんなはバイトやサークル、そして就活を中心とした生活に切り替え始めている。
「またタキくんのこと、考えてたの?」
「……うん」
──〝彼〟の誕生日まで、あと少し。
「一花にとって、タキくんがすべてだったのは知ってる。だけどね、このままじゃ本当にまずいと思う」
「──タキ……くん……」
久しぶりに口にする名前に、じわりと目の奥が熱くなる。
ちゃんとご飯食べてる?
ちゃんと夜、眠れてる?
あの笑顔で、笑ってる?
──ねえタキくん、幸せでいる?
蓋をしたはずの胸の奥の宝箱から、たくさんの思い出が溢れてしまう。
まぶしいほどの、やさしい笑顔。
笑うと目尻が下がるとこ。
右側だけに出る、小さなえくぼ。
唯一無二の、独特の声。
『愛してる』っていう、心からの言葉。
目の前の芽衣の表情が「やばい」というものに変わっていくのが、ぼやけていく視界に映る。
わかってる。わかってるんだよ。
もう会えないってことも、もうどこにもいないんだってことも、もう忘れなきゃいけないことも──。
「ダッ……ダギぐんっ……」
ぐしゃぐしゃっと歪む顔。ぼろぼろっとこぼれる涙。
──一年前。
人生をかけて追いかけてきたわたしの〝推し〟が、引退した。
◇
人気グループ、STAY。
バンドもできて、歌って踊ることもできる彼らは、圧倒的な国民的人気グループ。
デビュー曲が音楽チャートで一位をとり、そこからは新曲を出すたびに記録更新。音楽番組にコマーシャル、人気ドラマにも出演。東京ドームでのコンサートも、毎度壮絶なチケット争奪戦に勝ち抜かなければならないという、正真正銘のトップグループだった。
そんな人気絶頂のさなか、突然の解散宣言。
メンバーはそれぞれ俳優業やソロアーティストとなり、わたしの推しであったタキくんは、芸能界からそっと姿を消した。
「芽衣に悪いことしちゃったなぁ……」
一人暮らしももう四年目に突入。好き勝手に飾り付けた部屋の中には、タキくんのグッズがところ狭しと祀られている。
ベッドにごろんと寝ころんだわたしは、スマホで芽衣にメッセージを送る。
「〝今日はごめんね。ちゃんと明日には切り替えてく! いつも心配ありがとう〟……っと」
本当のことを言えば、自分でも呆れてしまう。たしかにタキくんはわたしが全力で推していた存在で、たったひとりの大切な人だ。それでも他人といえばまさしく他人で、彼はわたしの存在すらも知らない。
芸能人である彼が引退すれば、どこでどうしているのかさえわからなくなる。そんなの、最初からわかりきっていたことなのに。
「タキくん……穏やかな今日を過ごしてるといいな……」
恋人じゃない。友達でも家族でもない。それなのに、どうしてこれほどに大きな存在なのだろう。
踊るたびに綺麗に輝く明るい髪の毛を持つ、笑顔がかわいいタキくん。メンバーの中で一番のお人好しで、みんなをまとめるやさしい兄貴分。
しかし、パフォーマンスとなればその印象はガラリと変わって、視線の鋭いシャープな印象を全身にまとう。
そのギャップに、わたしはすっかり虜となってしまったのだ。
仰向けに寝転がったまま、ぐるりと狭い部屋の中に視線を巡らせる。
壁にはタキくんやSTAYのポスターにうちわ。デスクと棚の上には写真集や缶バッチ、数々のCDやDVDが整然と並べられている。部屋の片づけは苦手なのに、推しグッズに関しては別人が管理しているかのように綺麗にできるのはなんでなんだろう。やっぱり、愛のなせるわざか。
一年前、あれだけ泣いたのは人生で初めてだったと思う。
この部屋はそのときから、ぴたりと時間を止めてしまったみたいだ。
ここで暮らす、わたしの時間も。
はあ、とため息を吐き出したとき、枕元でスマホが震えた。
芽衣からの返事だろうか。
そう思って表示を見ると、メッセージではなく着信表示。それも、バイト先からだ。
「もしも──」
『一花! 悪いんだけど、今から来れる!?』
スピーカーから聞こえてきたのは、店長の焦ったような声。ざわざわとお店の喧騒も響いている。
『急遽団体は入るわ、黒沢が熱出すわでてんやわんやで……』
大学一年生から続けているバイト。新宿の西口というオフィス街にあるちょっとおしゃれな沖縄料理屋は、ほとんどが会社帰りのお客さんたちだ。
時計を見れば、午後六時半。急いでいけば、七時過ぎにはお店に到着できるだろう。
「大丈夫! 急いでいきまーす!」
『助かる! あっ、できれば、酒屋で清水節買ってきてもらいたい! 発注が間に合わなかったんだよ~』
「了解です、一本?」
『うん、とりあえず一本で大丈夫! 重たいのにごめんな!』
そのとき店長の後ろから、『お会計お願いしまーす』という声が聞こえてきた。
金曜の夜、新宿西口は一週間の疲れを癒そうと多くの人々で賑わう。ただでさえ忙しい華金の夜、バイトリーダーである黒沢──彼はわたしの同期でもある──の突然の休みと、急遽入った団体予約。今頃お店は大変なことになっているだろう。
「店長、とりあえず今から行きます!」
『おお、すまん! 清水節も忘れずに頼む! 領収証もな!』
通話を終えたわたしは、全身鏡で今の姿をチェックする。
朝から一度も直していないメイクに、ほぼ部屋着となっているゆるゆるのパーカーとデニム。髪の毛だってゆるくくくったポニーテール。
だけど別に構わない。店内の照明は落としているし、どうせ制服に着替えるし。
「よし、急いで行かないと」
こうして着信を受けてからわずか五分後、適当なトートバッグを手にしたわたしは家を飛び出したのだった。
突然耳に響いた自分の名前に、弾かれたように顔を上げる。
講義が終わり、解放された学生たちの楽しそうな喧噪が、ざわざわとわたしの周りで揺れ動く。
──どうやら、講義が終わったらしい。
「もう一花ってば、ずーっと腑抜け状態じゃん。来週レポート提出って教授言ってたよ?」
友人の芽衣が眉を下げながらわたしをじっと見つめた。
「ごめんごめん、大丈夫。レポートね、ちゃんと出す。うん、大丈夫」
大学四年の春。
楽しそうに新生活をスタートさせた新入生たちを脇目に、わたしは小さくため息をついた。
ほんの三年前までは、わたしもあの子たちみたいに大学生活に期待を膨らませていたっけ。これから待ち受けているであろうたくさんの出会いとか、大学生になって手に入れた自由という名の青春とか、未知のお酒のたしなみ方とか。
そのままどんどん、きちんと大人になっていくんだと思ってた。
自然と恋人ができて、自然といろいろうまくやれて、かっこいい女性になって、そのまま将来の夢をかなえる切符を手に入れて……って。
それが現実はどうだ。
恋人はおろか、好きな相手だっていない。不器用なのは年を重ねても変わらなくって、レポートやテストにひいひい言いながら過ごしてるし、一人暮らし続けていても料理も苦手。
夢中になれるものもなく、ただぼんやりと毎日を過ごすだけだ。
「もう一年だよ。そろそろ、ちゃんと前を向かないと」
「うん、そうだね……」
「ほら、新たな出会いを見つけるとかさぁ! 男は星の数ほどいるよ」
「ははは」
笑ってみせるも、棒読み状態なのはバレバレだろう。
芽衣はテキストをブランドのバッグに詰め込むと、もう一度深く椅子に腰かけた。
大学四年になると、極端に講義が少なくなる。一年生のころは毎日のように講義があったのに、今では週に二日、大学へ来るくらいだ。
同学年のみんなはバイトやサークル、そして就活を中心とした生活に切り替え始めている。
「またタキくんのこと、考えてたの?」
「……うん」
──〝彼〟の誕生日まで、あと少し。
「一花にとって、タキくんがすべてだったのは知ってる。だけどね、このままじゃ本当にまずいと思う」
「──タキ……くん……」
久しぶりに口にする名前に、じわりと目の奥が熱くなる。
ちゃんとご飯食べてる?
ちゃんと夜、眠れてる?
あの笑顔で、笑ってる?
──ねえタキくん、幸せでいる?
蓋をしたはずの胸の奥の宝箱から、たくさんの思い出が溢れてしまう。
まぶしいほどの、やさしい笑顔。
笑うと目尻が下がるとこ。
右側だけに出る、小さなえくぼ。
唯一無二の、独特の声。
『愛してる』っていう、心からの言葉。
目の前の芽衣の表情が「やばい」というものに変わっていくのが、ぼやけていく視界に映る。
わかってる。わかってるんだよ。
もう会えないってことも、もうどこにもいないんだってことも、もう忘れなきゃいけないことも──。
「ダッ……ダギぐんっ……」
ぐしゃぐしゃっと歪む顔。ぼろぼろっとこぼれる涙。
──一年前。
人生をかけて追いかけてきたわたしの〝推し〟が、引退した。
◇
人気グループ、STAY。
バンドもできて、歌って踊ることもできる彼らは、圧倒的な国民的人気グループ。
デビュー曲が音楽チャートで一位をとり、そこからは新曲を出すたびに記録更新。音楽番組にコマーシャル、人気ドラマにも出演。東京ドームでのコンサートも、毎度壮絶なチケット争奪戦に勝ち抜かなければならないという、正真正銘のトップグループだった。
そんな人気絶頂のさなか、突然の解散宣言。
メンバーはそれぞれ俳優業やソロアーティストとなり、わたしの推しであったタキくんは、芸能界からそっと姿を消した。
「芽衣に悪いことしちゃったなぁ……」
一人暮らしももう四年目に突入。好き勝手に飾り付けた部屋の中には、タキくんのグッズがところ狭しと祀られている。
ベッドにごろんと寝ころんだわたしは、スマホで芽衣にメッセージを送る。
「〝今日はごめんね。ちゃんと明日には切り替えてく! いつも心配ありがとう〟……っと」
本当のことを言えば、自分でも呆れてしまう。たしかにタキくんはわたしが全力で推していた存在で、たったひとりの大切な人だ。それでも他人といえばまさしく他人で、彼はわたしの存在すらも知らない。
芸能人である彼が引退すれば、どこでどうしているのかさえわからなくなる。そんなの、最初からわかりきっていたことなのに。
「タキくん……穏やかな今日を過ごしてるといいな……」
恋人じゃない。友達でも家族でもない。それなのに、どうしてこれほどに大きな存在なのだろう。
踊るたびに綺麗に輝く明るい髪の毛を持つ、笑顔がかわいいタキくん。メンバーの中で一番のお人好しで、みんなをまとめるやさしい兄貴分。
しかし、パフォーマンスとなればその印象はガラリと変わって、視線の鋭いシャープな印象を全身にまとう。
そのギャップに、わたしはすっかり虜となってしまったのだ。
仰向けに寝転がったまま、ぐるりと狭い部屋の中に視線を巡らせる。
壁にはタキくんやSTAYのポスターにうちわ。デスクと棚の上には写真集や缶バッチ、数々のCDやDVDが整然と並べられている。部屋の片づけは苦手なのに、推しグッズに関しては別人が管理しているかのように綺麗にできるのはなんでなんだろう。やっぱり、愛のなせるわざか。
一年前、あれだけ泣いたのは人生で初めてだったと思う。
この部屋はそのときから、ぴたりと時間を止めてしまったみたいだ。
ここで暮らす、わたしの時間も。
はあ、とため息を吐き出したとき、枕元でスマホが震えた。
芽衣からの返事だろうか。
そう思って表示を見ると、メッセージではなく着信表示。それも、バイト先からだ。
「もしも──」
『一花! 悪いんだけど、今から来れる!?』
スピーカーから聞こえてきたのは、店長の焦ったような声。ざわざわとお店の喧騒も響いている。
『急遽団体は入るわ、黒沢が熱出すわでてんやわんやで……』
大学一年生から続けているバイト。新宿の西口というオフィス街にあるちょっとおしゃれな沖縄料理屋は、ほとんどが会社帰りのお客さんたちだ。
時計を見れば、午後六時半。急いでいけば、七時過ぎにはお店に到着できるだろう。
「大丈夫! 急いでいきまーす!」
『助かる! あっ、できれば、酒屋で清水節買ってきてもらいたい! 発注が間に合わなかったんだよ~』
「了解です、一本?」
『うん、とりあえず一本で大丈夫! 重たいのにごめんな!』
そのとき店長の後ろから、『お会計お願いしまーす』という声が聞こえてきた。
金曜の夜、新宿西口は一週間の疲れを癒そうと多くの人々で賑わう。ただでさえ忙しい華金の夜、バイトリーダーである黒沢──彼はわたしの同期でもある──の突然の休みと、急遽入った団体予約。今頃お店は大変なことになっているだろう。
「店長、とりあえず今から行きます!」
『おお、すまん! 清水節も忘れずに頼む! 領収証もな!』
通話を終えたわたしは、全身鏡で今の姿をチェックする。
朝から一度も直していないメイクに、ほぼ部屋着となっているゆるゆるのパーカーとデニム。髪の毛だってゆるくくくったポニーテール。
だけど別に構わない。店内の照明は落としているし、どうせ制服に着替えるし。
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