あなたより年上ですが、愛してくれますか?

Ruhuna

文字の大きさ
47 / 48

46

しおりを挟む





「シャーロット、いらっしゃい!」

「ラウラ!…あー、ルフェリ公爵夫人って呼んだ方がいい?」

「じゃあ私もロックフェラー侯爵夫人って呼びましょうか?」


「…シャーロットでいいわ」


「ふふ。じゃあ私もラウラで」



よく晴れた初夏

若草色のエンパイアドレスを着たラウラに迎えられてルフェリ公爵邸へとやってきた


「もう落ち着いた?」


「ええ。引越しも無事に終わったわ。ラウラ、これプレゼント」

「やだ!ありがとう!……可愛いスタイね」


ルフェリ公爵邸の整えられた薔薇園の四阿でラウラに渡したプレゼントは赤ちゃん用のスタイだ


幸せそうに笑うラウラはあの事件の後すぐに妊娠していることがわかり、コルセットを必要としないエンパイアドレスと呼ばれるドレスを開発してそれを着用していた
このドレスはローズマリー様も愛用しているそうだ



少し暑さが肌にまとわりつく季節になったがまだまだ居心地の良い風を感じながらあの出来事を振り返った




ーー




裁判を終えてから幾日経ったある日


王太子殿下に呼ばれた私とフィル様は王太子宮へと赴いていた


王太子殿下の執務室に足を踏み入れた



「手短に話すと、父上が近々退位される」


「……アイシラの件ですか?」


「恐らくは。なにも言わないが父上なりに思うところがあったのだろう。」


突然の陛下の退位の話に驚きつつも王太子殿下の話を遮らないように黙っていた


「そして、ブルック公爵家のお取り潰しでルフェリ侯爵を公爵に陞爵。…身内贔屓にはなってしまうが、フィルナンドが婿入りするロックフェラー伯爵を侯爵へと考えている」


「殿下、それは…」


我が家の名前まで出てきたことで流石の私も黙っておれず、不躾ながら声を上げた


「ロックフェラー嬢の言いたいことはわかっている。だが、貴族院でも満場一致だったから問題はない」


伯爵も喜んでたよ、と笑う王太子殿下の根回し力に反論する気も起きなく「かしこまりました」と返答した


「陞爵の件は了承しました。それで、あの者たちはどうなったのですか?」


今まで黙っていたフィル様が鋭い視線を王太子殿下に向けた


「ブルック公爵とアイシラはつい先日炭鉱へと搬送された。デルフィーナも今頃修道院に着く頃だろう」



「そうですか」


それだけを話した2人は陛下の退位、殿下の即位の話へと話が流れていき、3人のことを最初から何事もなかったのかのようにそれから話に上がることはなかった




ーー




「公爵に陞爵したのはいいけど、旦那様が余計に返ってこなくなったから寂しいわ」


「そうね…ルフェリ公爵閣下も今じゃ近衛騎士団長ですものね」


ラウラの旦那様の公爵閣下は王太子殿下ーもとい新国王陛下の即位と同時に近衛騎士団長となり多忙を極めているそうだ
それでもルフェリ公爵夫婦の仲の良さは社交界でも有名だ


「そういうシャーロットはどうなの?」


「どう、とは?」


「結婚式よ!準備は順調?」


「えぇ。なんとか。招待客が多すぎるのが難点ね」


そう、私はこの度晴れて、フィル様との結婚が決定した
現在は結婚式に向けて準備を行なっている段階だ



「ドレスとアクセサリーはラウラにお任せしてるから、それが楽だわ」


「まあ!世の中の花嫁は一番そこにこだわるのに!」


「ラウラに任せた方が確実だもの」


「信頼してくれるのら嬉しいけど!」


「「ふふふっ」」


どちらともなく笑い出した

こんな穏やかな日常に戻れることができたのが嬉しかった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。 2/26 番外編を投稿しました。 読んでいただけると嬉しいです。 思っていたよりずっとたくさん読んでいただいていてとても嬉しいです。 とてもとてもありがとうございます!!   

すれ違う思い、私と貴方の恋の行方…

アズやっこ
恋愛
私には婚約者がいる。 婚約者には役目がある。 例え、私との時間が取れなくても、 例え、一人で夜会に行く事になっても、 例え、貴方が彼女を愛していても、 私は貴方を愛してる。  ❈ 作者独自の世界観です。  ❈ 女性視点、男性視点があります。  ❈ ふんわりとした設定なので温かい目でお願いします。

婚約破棄イベントが壊れた!

秋月一花
恋愛
 学園の卒業パーティー。たった一人で姿を現した私、カリスタ。会場内はざわつき、私へと一斉に視線が集まる。  ――卒業パーティーで、私は婚約破棄を宣言される。長かった。とっても長かった。ヒロイン、頑張って王子様と一緒に国を持ち上げてね!  ……って思ったら、これ私の知っている婚約破棄イベントじゃない! 「カリスタ、どうして先に行ってしまったんだい?」  おかしい、おかしい。絶対におかしい!  国外追放されて平民として生きるつもりだったのに! このままだと私が王妃になってしまう! どうしてそうなった、ヒロイン王太子狙いだったじゃん! 2021/07/04 カクヨム様にも投稿しました。

誰でもイイけど、お前は無いわw

猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。 同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。 見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、 「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」 と言われてしまう。

〖完結〗終着駅のパッセージ 

苺 迷音
恋愛
過去、使用人に悪戯をされそうになった事がきっかけとなり、分厚い眼鏡とひっつめた髪を編み帽で覆い、自身の容姿を隠すようになった女性・カレン。 その事情を知りながらも夫ローランは、奇妙で地味な姿の妻を厭い目を逸らし続けた。 婚姻してからわずか三日後の朝。彼は赴任先の北の地へと旅立ちその後、カレンの元へと帰省してきたのは、片手で数えるほどだった。 孤独な結婚生活を送る中。 ある冬の日に、ローランの上官であり北の地を治める領主ハルシオン公爵が、カレン夫妻の邸にやってきた。 始まりは、部下の家族を想う上司としての気遣いだった。 他愛もない会話と、節度を守ったやり取り。ほんの僅かな時間を重ねていく。 そのうちに、お互いに灯り始めた小さな心の想い。 だが二人は、それを決して明かさず語ることはなかった。 それから一年ほどたった冬の夜。 カレンから届いた手紙に、たった一度だけハルシオンは返事を書く。 そこには彼の想いが書かれてあった。 月日は流れ、カレンとローランが婚姻して三年目の冬の日。 カレンはひとつの決意と想いを胸に、北へ向かう汽車に乗った。 ※微さまぁか、もしくはざまぁになっていないかもしれないです。 ※舞台は近世・産業革命初頭を基にした架空世界だと思っていただけましたら有難いです。 稚拙な作品ではありますがご覧くださいましたら凄く嬉しいです。よろしくお願い致します。

伯爵家の箱入り娘は婚儀のまえに逃亡したい

瑞原唯子
恋愛
だから、きっと、恋を知らないままでよかった。 伯爵令嬢のシャーロットはもうすぐ顔も知らないおじさまと結婚する。だから最後にひとつだけわがままを叶えようと屋敷をこっそり抜け出した。そこで知り合ったのは王都の騎士団に所属するという青年で——。 --- 本編完結しました。番外編も書きたかったエピソードはひとまず書き終わりましたが、気が向いたらまた何か書くかもしれません。リクエストなどありましたらお聞かせください。参考にさせていただきます。

笑い方を忘れた令嬢

Blue
恋愛
 お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。

《完結》悪女と噂されたわたくしのざまぁ

ヴァンドール
恋愛
悪女と噂のわたくしとの結婚なら、どれほど軽んじても問題はないと思っていた旦那様。 ところが……。

処理中です...