1 / 49
001 三文芝居のうっかり役
しおりを挟む
「あっれれ~?」
棒読みになりたい気持ちを抑え、ボクは声を上げた。
ううう。何度やっても、結構きつい。
なんで毎回、こんなセリフを言わなきゃいけないんだろう。
こういう役はなんていうのかな。
うっかり役? 役立たず役?
まぁ、良くて庇護欲を駆り立てる役みたいな?
どれにしても、いい役でないことだけは分かっている。
ここは初級者向けのダンジョンの中。
ダンジョン内の岩肌に、明らかに罠とおぼしき出っ張りがある。
岩や石ではないボコっとしたそれは、どこまでも不自然であり、普通の冒険者ならまずスルーするだろう。
でもボクは違う。
「なんだろぅ、これぇ~」
どこまでも無邪気な顔で、子どものような声を上げた。
中身はこの見た目ほど若くないのだが、見ている人間なんてどうせ誰も分かりはしない。
あくまで指示された通りに。
そう、台本に沿ってこの役を演じる。
それこそが、ボクに求められたことなのだから。
「お、おい。ルルド、馬鹿やめろ!! それはダメだ……」
「えー? アーク、何ぃ?」
仲間の一人、アークに名前を呼ばれたボクは、振り返りながらその罠に手をかけた。
そして振り向く反動で、その罠をしっかりと押す。
「ちょっとルルド、それ罠よ。逃げてー!」
やや焦ったように魔法使いのミラは、急いで何かの呪文を唱え始めた。
彼女のふわりとしたハニーブロンドの髪も、その豊満な胸も動きに合わせて揺れる。
ミラは面倒見が良いお色気担当役だ。
台本通りだから、対応も早いんだよね。
でも明らかに、的確すぎて不自然だとか思わないのかな。
内心ため息をつきながらも、ボクは淡々と役をこなしていく。
「まったくルルド、おまえ何度言ったら分かるんだよ!」
ややキツめでしっかりとしているパーティーの剣士であるアーク。
ガッチリとした体格と、悪態をつきながらも優しい面もあるというギャップ萌えを狙った役らしい。
大剣を構え攻撃に備えながらも、なぜかカメラ目線はしっかりと確保している。
目線合わせちゃダメだと思うんだけど、そこは誰もツッコミ入れないんだよね。
「えええ。なになになにぃ?」
ボクは慌てふためきながら、よろけてその場に尻もちをついた。
ああ、本当に嫌いだ、この役は。
しっかり剣士に、お色気魔法使い。
だけどボクは……。
「ルルド、今助ける! しっかり頭を下げているんだ」
リーダーであるサイラスが大きな声をあげたかと思うと、スイッチによって開いた隠し扉の奥からモンスターが出てくる。
「サイラスぅ。たすけてよぉ」
はぁ。情けない。
こんなセリフしか、もらえないんだもの。
このサイラスこそが、このパーティーのメインにして主役である。
輝く金髪に青い瞳。甘いマスクに高身長。
やや細マッチョでキザな台詞でも平気で言う。
この前なんて『この世に悪のはびこったためしなどない!』なんて言っちゃってたっけ。
与えられたセリフなんだろうけど。
白い歯をキラーンとさせて言っちゃうとこが、なんとも言えない。
やってる方からしたら、何を見させられてるんだろうなって思ってしまう。
だけど彼のファンがどれほど多いことか。
ほぼうちは、彼のキャラで持っているようなもの。
そしてこの三文芝居のような戦闘は、全て水晶というカメラに録画されているのだ。
扉の奥から出てきたモンスターは三匹。
ここらへんで出てくる低級のモンスターの中ではやや強い方だ。
もふもふのウサギを10倍くらい大きくさせたそのモンスターには、2本の短い角が生えている。
「このモンスターは電撃を放つことがある。気を付けるんだ、二人とも!」
「ええ」
手際よく三人は敵の攻撃をかわしながら、攻撃を加えて行く。
その姿は颯爽としていて、視聴者が苦痛のないように出来上がっている。
ある意味、彼らはココでは最強の存在であり、悪を倒すヒーローなのだ。
そう考えると三文芝居っていうか、やや演技力の低い昭和って時代に流行った時代劇って感じかな。
三人の戦闘の間、ボクは邪魔にならないように屈んだまま壁際へ移動した。
立って移動する方が早いんだけど、そんなことしたら写っちゃうからね。
そして台本通りに頭を抱え、ブルブルと怖がるように膝に顔を埋める。
そう、ボクはカッコいい三人を引き立てるために、うっかりミスを犯し、意気地もなく、ただ見た目だけで採用された役。
こんな役じゃなければ、ボクももう少し楽しめたかもしれないのに。
撮影が嫌なんじゃなくて、こんな役しかもらえない自分が嫌なんだ。
でもサイラスが、いつかは別の役を考えてくれるって。
ボクはその望みだけで、頑張っている。
「ルルド、もう大丈夫だぞ? ケガはないか?」
戦闘が終わったのか、サイラスがボクに声をかけてくる。
見上げれば、爽やかに白い歯が見えるような笑顔をサイラスは浮かべていた。
これだけ笑顔ってことは、上手く撮影が終わったようだね。
機嫌がいいのは良いことなんだろうけど。
「ありがとう、サイラスぅ」
「いや、ケガがなければいいさ」
「またサイラスがそんな甘いことを言うからだぞ!」
「そう言うなよ、アーク。仕方ないだろ? ルルドはまだ幼いんだから」
「でも本当にダンジョンは危険だから、変なモノとか勝手に触っちゃダメよ?」
ミラがしゃがみ込んでいるボクに手を差し伸べた。
ボクは半泣きになりながらその手を掴み、何度もうなずく。
「わかったよぉ。ごめんね、みんなぁ」
「分かればいいんだ。今度から気を付けるんだぞ」
「ありがとう、アーク」
本当に良くできた芝居だよな。
うっかりミスを責めず、他の三人がそれをフォローする。
しかも仲間の友情みたいなモノもしっかりと見ている人には伝わるだろう。
「さぁ、一気にダンジョンを抜けるぞ! 行くぞ、みんな」
「「「おー」」」
テロップでもあるならきっと、四人の旅はまだまだ続く。
とか書かれているのかな。
そんな風に思いながら、ボクたちは歩き出した。
そして数歩歩き、撮影が終わったと同時にピタリと立ち止まる。
棒読みになりたい気持ちを抑え、ボクは声を上げた。
ううう。何度やっても、結構きつい。
なんで毎回、こんなセリフを言わなきゃいけないんだろう。
こういう役はなんていうのかな。
うっかり役? 役立たず役?
まぁ、良くて庇護欲を駆り立てる役みたいな?
どれにしても、いい役でないことだけは分かっている。
ここは初級者向けのダンジョンの中。
ダンジョン内の岩肌に、明らかに罠とおぼしき出っ張りがある。
岩や石ではないボコっとしたそれは、どこまでも不自然であり、普通の冒険者ならまずスルーするだろう。
でもボクは違う。
「なんだろぅ、これぇ~」
どこまでも無邪気な顔で、子どものような声を上げた。
中身はこの見た目ほど若くないのだが、見ている人間なんてどうせ誰も分かりはしない。
あくまで指示された通りに。
そう、台本に沿ってこの役を演じる。
それこそが、ボクに求められたことなのだから。
「お、おい。ルルド、馬鹿やめろ!! それはダメだ……」
「えー? アーク、何ぃ?」
仲間の一人、アークに名前を呼ばれたボクは、振り返りながらその罠に手をかけた。
そして振り向く反動で、その罠をしっかりと押す。
「ちょっとルルド、それ罠よ。逃げてー!」
やや焦ったように魔法使いのミラは、急いで何かの呪文を唱え始めた。
彼女のふわりとしたハニーブロンドの髪も、その豊満な胸も動きに合わせて揺れる。
ミラは面倒見が良いお色気担当役だ。
台本通りだから、対応も早いんだよね。
でも明らかに、的確すぎて不自然だとか思わないのかな。
内心ため息をつきながらも、ボクは淡々と役をこなしていく。
「まったくルルド、おまえ何度言ったら分かるんだよ!」
ややキツめでしっかりとしているパーティーの剣士であるアーク。
ガッチリとした体格と、悪態をつきながらも優しい面もあるというギャップ萌えを狙った役らしい。
大剣を構え攻撃に備えながらも、なぜかカメラ目線はしっかりと確保している。
目線合わせちゃダメだと思うんだけど、そこは誰もツッコミ入れないんだよね。
「えええ。なになになにぃ?」
ボクは慌てふためきながら、よろけてその場に尻もちをついた。
ああ、本当に嫌いだ、この役は。
しっかり剣士に、お色気魔法使い。
だけどボクは……。
「ルルド、今助ける! しっかり頭を下げているんだ」
リーダーであるサイラスが大きな声をあげたかと思うと、スイッチによって開いた隠し扉の奥からモンスターが出てくる。
「サイラスぅ。たすけてよぉ」
はぁ。情けない。
こんなセリフしか、もらえないんだもの。
このサイラスこそが、このパーティーのメインにして主役である。
輝く金髪に青い瞳。甘いマスクに高身長。
やや細マッチョでキザな台詞でも平気で言う。
この前なんて『この世に悪のはびこったためしなどない!』なんて言っちゃってたっけ。
与えられたセリフなんだろうけど。
白い歯をキラーンとさせて言っちゃうとこが、なんとも言えない。
やってる方からしたら、何を見させられてるんだろうなって思ってしまう。
だけど彼のファンがどれほど多いことか。
ほぼうちは、彼のキャラで持っているようなもの。
そしてこの三文芝居のような戦闘は、全て水晶というカメラに録画されているのだ。
扉の奥から出てきたモンスターは三匹。
ここらへんで出てくる低級のモンスターの中ではやや強い方だ。
もふもふのウサギを10倍くらい大きくさせたそのモンスターには、2本の短い角が生えている。
「このモンスターは電撃を放つことがある。気を付けるんだ、二人とも!」
「ええ」
手際よく三人は敵の攻撃をかわしながら、攻撃を加えて行く。
その姿は颯爽としていて、視聴者が苦痛のないように出来上がっている。
ある意味、彼らはココでは最強の存在であり、悪を倒すヒーローなのだ。
そう考えると三文芝居っていうか、やや演技力の低い昭和って時代に流行った時代劇って感じかな。
三人の戦闘の間、ボクは邪魔にならないように屈んだまま壁際へ移動した。
立って移動する方が早いんだけど、そんなことしたら写っちゃうからね。
そして台本通りに頭を抱え、ブルブルと怖がるように膝に顔を埋める。
そう、ボクはカッコいい三人を引き立てるために、うっかりミスを犯し、意気地もなく、ただ見た目だけで採用された役。
こんな役じゃなければ、ボクももう少し楽しめたかもしれないのに。
撮影が嫌なんじゃなくて、こんな役しかもらえない自分が嫌なんだ。
でもサイラスが、いつかは別の役を考えてくれるって。
ボクはその望みだけで、頑張っている。
「ルルド、もう大丈夫だぞ? ケガはないか?」
戦闘が終わったのか、サイラスがボクに声をかけてくる。
見上げれば、爽やかに白い歯が見えるような笑顔をサイラスは浮かべていた。
これだけ笑顔ってことは、上手く撮影が終わったようだね。
機嫌がいいのは良いことなんだろうけど。
「ありがとう、サイラスぅ」
「いや、ケガがなければいいさ」
「またサイラスがそんな甘いことを言うからだぞ!」
「そう言うなよ、アーク。仕方ないだろ? ルルドはまだ幼いんだから」
「でも本当にダンジョンは危険だから、変なモノとか勝手に触っちゃダメよ?」
ミラがしゃがみ込んでいるボクに手を差し伸べた。
ボクは半泣きになりながらその手を掴み、何度もうなずく。
「わかったよぉ。ごめんね、みんなぁ」
「分かればいいんだ。今度から気を付けるんだぞ」
「ありがとう、アーク」
本当に良くできた芝居だよな。
うっかりミスを責めず、他の三人がそれをフォローする。
しかも仲間の友情みたいなモノもしっかりと見ている人には伝わるだろう。
「さぁ、一気にダンジョンを抜けるぞ! 行くぞ、みんな」
「「「おー」」」
テロップでもあるならきっと、四人の旅はまだまだ続く。
とか書かれているのかな。
そんな風に思いながら、ボクたちは歩き出した。
そして数歩歩き、撮影が終わったと同時にピタリと立ち止まる。
144
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
【状態異常無効】の俺、呪われた秘境に捨てられたけど、毒沼はただの温泉だし、呪いの果実は極上の美味でした
夏見ナイ
ファンタジー
支援術師ルインは【状態異常無効】という地味なスキルしか持たないことから、パーティを追放され、生きては帰れない『魔瘴の森』に捨てられてしまう。
しかし、彼にとってそこは楽園だった!致死性の毒沼は極上の温泉に、呪いの果実は栄養満点の美味に。唯一無二のスキルで死の土地を快適な拠点に変え、自由気ままなスローライフを満喫する。
やがて呪いで石化したエルフの少女を救い、もふもふの神獣を仲間に加え、彼の楽園はさらに賑やかになっていく。
一方、ルインを捨てた元パーティは崩壊寸前で……。
これは、追放された青年が、意図せず世界を救う拠点を作り上げてしまう、勘違い無自覚スローライフ・ファンタジー!
ゴミスキル【生態鑑定】で追放された俺、実は動物や神獣の心が分かる最強能力だったので、もふもふ達と辺境で幸せなスローライフを送る
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティの一員だったカイは、魔物の名前しか分からない【生態鑑定】スキルが原因で「役立たず」の烙印を押され、仲間から追放されてしまう。全てを失い、絶望の中でたどり着いた辺境の森。そこで彼は、自身のスキルが動物や魔物の「心」と意思疎通できる、唯一無二の能力であることに気づく。
森ウサギに衣食住を学び、神獣フェンリルやエンシェントドラゴンと友となり、もふもふな仲間たちに囲まれて、カイの穏やかなスローライフが始まった。彼が作る料理は魔物さえも惹きつけ、何気なく作った道具は「聖者の遺物」として王都を揺るがす。
一方、カイを失った勇者パーティは凋落の一途をたどっていた。自分たちの過ちに気づき、カイを連れ戻そうとする彼ら。しかし、カイの居場所は、もはやそこにはなかった。
これは、一人の心優しき青年が、大切な仲間たちと穏やかな日常を守るため、やがて伝説の「森の聖者」となる、心温まるスローライフファンタジー。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
無能と追放された鑑定士の俺、実は未来まで見通す超チートスキル持ちでした。のんびりスローライフのはずが、気づけば伝説の英雄に!?
黒崎隼人
ファンタジー
Sランクパーティの鑑定士アルノは、地味なスキルを理由にリーダーの勇者から追放宣告を受ける。
古代迷宮の深層に置き去りにされ、絶望的な状況――しかし、それは彼にとって新たな人生の始まりだった。
これまでパーティのために抑制していたスキル【万物鑑定】。
その真の力は、あらゆるものの真価、未来、最適解までも見抜く神の眼だった。
隠された脱出路、道端の石に眠る価値、呪われたエルフの少女を救う方法。
彼は、追放をきっかけに手に入れた自由と力で、心優しい仲間たちと共に、誰もが笑って暮らせる理想郷『アルカディア』を創り上げていく。
一方、アルノを失った勇者パーティは、坂道を転がるように凋落していき……。
痛快な逆転成り上がりファンタジーが、ここに開幕する。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
過労死して転生したら『万能農具』を授かったので、辺境でスローライフを始めたら、聖獣やエルフ、王女様まで集まってきて国ごと救うことになりました
黒崎隼人
ファンタジー
過労の果てに命を落とした青年が転生したのは、痩せた土地が広がる辺境の村。彼に与えられたのは『万能農具』という一見地味なチート能力だった。しかしその力は寂れた村を豊かな楽園へと変え、心優しきエルフや商才に長けた獣人、そして国の未来を憂う王女といった、かけがえのない仲間たちとの絆を育んでいく。
これは一本のクワから始まる、食と笑い、もふもふに満ちた心温まる異世界農業ファンタジー。やがて一人の男のささやかな願いが、国さえも救う大きな奇跡を呼び起こす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる