異世界配信で、役立たずなうっかり役を演じさせられていたボクは、自称姉ポジのもふもふ白猫と共に自分探しの旅に出る。
いつだってボクはボクが嫌いだった。
弱虫で、意気地なしで、誰かの顔色ばかりうかがって、愛想笑いするしかなかったボクが。
もうモブとして生きるのはやめる。
そう決めた時、ボクはなりたい自分を探す旅に出ることにした。
昔、異世界人によって動画配信が持ち込まれた。
その日からこの国の人々は、どうにかしてあんな動画を共有することが出来ないかと躍起になった。
そして魔法のネットワークを使って、通信網が世界中に広がる。
とはいっても、まだまだその技術は未熟であり、受信機械となるオーブは王族や貴族たちなど金持ちしか持つことは難しかった。
配信を行える者も、一部の金持ちやスポンサーを得た冒険者たちだけ。
中でもストーリー性がある冒険ものが特に人気番組になっていた。
転生者であるボクもコレに参加させられている一人だ。
昭和の時代劇のようなその配信は、一番強いリーダが核となり悪(魔物)を討伐していくというもの。
リーダー、サブリーダーにお色気担当、そしてボクはただうっかりするだけの役立たず役。
本当に、どこかで見たことあるようなパーティーだった。
ストーリー性があるというのは、つまりは台本があるということ。
彼らの命令に従い、うっかりミスを起こし、彼らがボクを颯爽と助ける。
ボクが獣人であり人間よりも身分が低いから、どんなに嫌な台本でも従うしかなかった。
そんな中、事故が起きる。
想定よりもかなり強いモンスターが現れ、焦るパーティー。
圧倒的な敵の前に、パーティーはどうすることも出来ないまま壊滅させられ――
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