スラムの悪ガキが異世界転生ソロ冒険者の物を盗んだら一緒に旅をすることに!?

和吉

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次々と湧き出る魔物

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 魔力を一点に集中し圧縮する技法これが出来るようになれば格段に攻撃力が上がると言われて練習してるけど、難し過ぎる。まだ早いと言ってたけど確かにそうだな。でも、絶対に出来るようになってやる。練習をしながらも魔物達の警戒をしていると、いつもの殺気を感じ俺はテセウ様の元へ全力で駆けつける。

「クロガネ殿、どうかし・・・・!?」

キィイイン

 ブラックスパイダーの相手をしていたテセウ様はいきなり目の前に現れた俺に、首を傾げていると金属がぶつかり合う甲高い音が言葉を遮った。

「インセクトマンっ」
「不意打ちなんてさせないよっと」

 気配を消したインセクトマンが、テセウ様の首を跳ね飛ばそうとしていたのをナイフで防ぎ装填しておいた闇の矢を放ち触手のようにインセクトマンを絡め捕まえる。そして、これ以上好きにさせない為にさっさと首を落とし絶命させた。

「すまない。助かった」
「テセウ様ご無事でしょうか!?申し訳ございません私が守るべきでしたのに・・・・」
「大丈夫だ。俺も全くと言って良いほど気付けていなかったからロシェが気付けなくとも仕方が無い」
「もうインセクトマンの気配は無いので後はお任せしますね」
「了解した」

 ふぅ間に合ったけど、やっぱりこのダンジョンで一番厄介なのはインセクトマンだな。ウォリアーも強くて時間が掛かるから面倒で厄介だけど正面から来る分いつ来るか分かりやすいからまだ対処はしやすい。だけど、インセクトマンは綺麗に気配を消し一撃で致命傷を与えようとしてくるから油断ならない。俺とブレストだけなら別にどうとでもなるけどテセウ様とロシェさんには天敵と言っても良いほどだな。

「お疲れさん」
「ふぅ、危なかった」
「やっぱりあの二人、バランスは良いが索敵が甘い所があるな。あのインセクトマンは確かに綺麗に気配を消してるが、近づけば分かるレベルなんだけどな・・・・」
「だな。戦闘面では十分だけどそれ以外の部分が少し荒い感じだ。特にテセウ様は気配をあまり感じられてないな」

 死角が多く気配が薄いインセクト系統が沢山居る森で活動する領主としては致命的だ。しかも、テセウ様の戦い方は一撃が重く隙が大きいバトルアックスだから一瞬の攻撃に対応するのも難しい。だからより気配に敏感じゃないと駄目なんだよな~

「まぁそれは経験を積まないとどうにもならないからな~クロガネは最初から出来たけど普通はみんな最初は出来ないものだぜ」
「あれじゃ経験を積む前に死んじゃうだろ」
「じゃあどうするんだ?」
「ん~それを言われるとな~」
「クロガネは気配を読むのが得意だろ、教えてあげたらどうだ?」
「教えるのは良いけど、上手く教えられるかな~・・・・」

 あのままだと心配だから教えてあげるのは良いんだけど、気配を読むのは結構感覚でやってるからな~俺。

「ブレストがやってる魔力を使った感知を教えた方が良いんじゃないか?」
「これ結構難しいんだぞ。魔力の消費も馬鹿にならないし。それに、魔力を使った感知や索敵は相手に気付かれやすくなるし、魔法が使えない状態でも使えるクロガネの方法の方が有用だろ」
「それはそうなんだけど」

 まぁ余計なお節介かもしれないし、テセウ様の意思も大事だから今度気配を読む訓練をしてみないか聞いてみよっと。俺達がやらなくても辺境伯の部下の人達が教えてくれるかもしれないもんな。そんな事を話しているとまた階段から気配がする。本当に次から次へと来るな~さて、この気配からすると次はいつもの三体だな。

「クロガネ、テセウ様に任せるぞ」
「え、あの三体同時は危なくないか?」

 マーダーマンティス以外の二体なら問題ないと思うけど、マーダーマンティスはキラーマンティスより凶暴性が高く暗殺者のような戦い方をするキラーと違い蹂躙するかのように暴れまくるのマーダーなのだ。だから、少し対応を間違えれば勢いに押され他の二体に殺されかねないぞ。

「テセウ様も段々戦いに慣れてきているから、複数戦の経験も積んだ方が良いだろ。念の為助ける準備はしておけよ」
「それはいつもしてるよ」
「だよな。テセウ様ー!」
「何だろうか」
「いつもの三体が次来ますがお任せしても良いですか?」
「了解した!」

 ブレストの言葉を聞きテセウ様はやる気を出しながら次に来る魔物達を待ち構える。何時でも助けられるように姿を消して俺も一緒に待ち構えておくか。

「来たな。ロシェ、手出しは無用だ。まずは速攻でマーダーを潰す!」

 そう宣言したテセウ様は強く踏み込み突進し大きく振りかぶりマーダーマンティスの頭に一撃を入れ潰すとその勢いのまま体を捻り襲い掛かるキックーホッパーの突進を薙ぎ払うと、地面を這うポイズンセンチピードを土魔法を掛けた斧で潰そうとするとまだ動いているマーダーマンティの鎌がテセウ様に襲い掛かる。

 あ、ヤバいな。あのままだと横腹にまともに食らうぞ。気付いているはずなのに対処する素振りを見せない。仕方が無い俺が防ぐか・・・・ん?今何かしたな。

 気付いているのに対処しないテセウ様を助けようと思ったが、何かをした気配を感じたのであえて手を出さず、もし刃が体を傷つけたら刃を防ぐ準備だけしておく。そしてそのまま脇腹に刃が当たると、ガンッという鈍い音を出し刃は止まりポイズンセンチピートに土魔法による衝撃波によって潰すと、何事も無かったかのようにマーダーマンティスの体を両断した。

「よし」

 ん?確かに良い装備だけどあの刃で傷すらつかないなんて変だな。魔法でも無かったし、これはスキルだな。

「お疲れ様です。三体相手でも何事も無く倒せるようになりましたね」
「あぁこれも色々と教えてくれたおかげだ。感謝する」
「良い戦いでしたが、大丈夫だと分かっていても余裕があるのであれば攻撃を受け止めず避ける事をお勧めしますよ。食らわないに越したことはありませんから」
「ふむ・・・・了解した」

 いくら自分のスキルを信用してたとしても不測の事態ってのはあるからな。相手の攻撃ってのは受けないにこした事は無いのだ。

「ですが、良い技です。伸ばせば心強い物になるのは確かですね」

 ブレストは技って言ったけど、スキルだって確信してるな。俺はまだそんなにスキルに詳しくは無いんだが、明らかに防御系か強化系のスキルだよな。防御で有名なスキルと言えば障壁とか硬化、強化系だと装甲強化とか武具強化とかかな。障壁では無かったみたいだし硬化か何かしらの強化だろうな。

「あぁ、頼りになる技だ」
「魔物はまだまだ出ますから消耗は抑えて下さいね。クロガネ、出番だぞ」
「はーい」

 次の相手はインセクトマンとウォリアーか。先にインセクトマンを処理してウォリアーに専念した方が良いな。気配を消したまま、階段の上の壁に張り付き現れるのを待ち、見えた瞬間インセクトマンの頭を跳ね飛ばし倒すとそのままの勢いでウォリアーにも襲い掛かったが右肩に軽い傷を負わせただけだった。

「やっぱりそう簡単にやらせてくれないよな」

 こいつの魔法は面倒かつ広範囲、下手に距離を取ると相手のペースに持って行かれるから近距離かつ速さで翻弄すれば少しは戦いやすいだろ。さっき言われた刃に魔力を一点に集めることを意識すれば少しは傷が入るけど、まだまだ未熟だからないよりまし程度だな。集中力も続かないしな~・・・・

 クロスボウと棒手裏剣で確実にダメージを入れて削っていくしかないか。

 また長くなってしまうと思いながらも、一度戦った相手なので前より余裕を持ちながら確実に隙を狙い戦うのだった
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