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第1章 バルトロメオ
第28話※
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「……!?」
背中に硬い感触。ユァンは胸を押され、聖書を広げるための長机の上に押し倒されていた。
机に後頭部を打ち付ける直前で、バルトロメオの手のひらに庇われる。
「あ……」
彼はユァンをまたぐようにして机に片ひざを乗せ、そこからこちらを見下ろした。
その冷ややかな目に息を呑む。
天窓から差し込んだ月明かりが、バルトロメオを照らす。
こんな時なのに、彫りの深い顔立ちがきれいだと思った。
「逃げたかったら逃げろ。俺は今、アンタを犯そうとしている」
「嘘……」
「嘘じゃない」
「えっ……でも、なんのために!?」
「純粋すぎるアンタに、人間の本性を教えるためだ」
細長い平机の上。両膝で腰を挟み込むようにして、バルトロメオがユァンの上に乗った。
彼は天窓を見上げふうっと息をつくと、何かを決意したように動き始めた。
大きな両手がユァンの首元に伸びてきて、作業着の前のボタンを乱暴に外す。
「わっ、えっ、何!?」
勢い余った手にボタンのひとつがちぎり取られ、床を転がるような音がした。
「バルト? バルト!」
シャツを捲られ、露わになった上半身を硬い手のひらが性急に這い回る。
「細い! こんなんじゃ折れちまう」
素肌を刺激し脇腹まで下りていった両手が、強く腰をつかんだ。
「折れる?」
「そうだ、これからアンタの中に俺の雄の部分をぶち込んで、死ぬほど揺さぶるんだ! 体がしっかりしてなきゃ、死ぬ思いをする。アンタをそんな目に遭わせたくはなかったが」
バルトロメオはそれがすでに決められた未来のように言った。
(そんな……嘘……)
唖然とするうちに彼の左手が脇腹を撫で、腰の後ろへ回り込んだ。
硬い指先が、作業着の縫い目を押しながら下へとたどっていく。
「んっ、そこ!」
後ろの窄まりに布越しの指が食い込んで、ユァンの腰が反射的に跳ねた。
ガタンと机の鳴る音が、静かな礼拝堂に響く。
「バルト、駄目、そんなとこ!」
「男同士はここでするって、まさか知らないわけじゃないだろう」
耳元にバルトロメオの震える吐息がかかった。
いけない手から逃げようとして、背中が机の端から落ちそうになる。
「わっ!」
慌てて彼の首につかまったのと、下を脱がされたのが同時だった。
作業着のズボンと下着がひざ下まで下ろされ、下半身が露わになる。
「えっ、えっ!?」
こんな場所でお尻を出すのはマズい。
自分がこれから何をされるかより、ユァンはそのことを考えた。
バルトロメオの体につかまったまま祭壇の方へ首を回した時、すでに後ろの窄まりを見つけ出していた彼の指が、大きくそこに踏み込んだ。
「ひぁあっ、駄目!」
「暴れると怪我する」
指は一旦引き抜かれ、またすぐにあてがわれる。
今度は濡れた感触がした。
「は、わ、ふっ!」
「力抜いてろ、痛くはないだろう」
指は慎重に差し込まれ、ぐりぐりと中を押し広げていった。
全身が不安に震え、額が汗ばむのを感じる。
そこに指を入れるのは、まるで医療行為のようだった。
暴れては怪我をする、そう思うと逃げるどころか声も出ない。
「……バルトロメオ……」
震える声で名前を呼ぶと、額に優しくキスをされた。
(あ……)
なだめるようなキスに心を持っていかれる。
中では彼の指が、尺取り虫のように曲がったり伸びたりしながら、行き来する範囲を広げていた。
「なに……これ……あっ」
中の粘膜に疼きを感じる。
「アンタの中、柔らかくなってきた」
甘く囁くように言われて、ユァンは余計にどうしていいか分からなくなった。
そして何かにすがりたいと思った時、その対象はどういうわけか神ではなく、目の前の男だった。
背中に硬い感触。ユァンは胸を押され、聖書を広げるための長机の上に押し倒されていた。
机に後頭部を打ち付ける直前で、バルトロメオの手のひらに庇われる。
「あ……」
彼はユァンをまたぐようにして机に片ひざを乗せ、そこからこちらを見下ろした。
その冷ややかな目に息を呑む。
天窓から差し込んだ月明かりが、バルトロメオを照らす。
こんな時なのに、彫りの深い顔立ちがきれいだと思った。
「逃げたかったら逃げろ。俺は今、アンタを犯そうとしている」
「嘘……」
「嘘じゃない」
「えっ……でも、なんのために!?」
「純粋すぎるアンタに、人間の本性を教えるためだ」
細長い平机の上。両膝で腰を挟み込むようにして、バルトロメオがユァンの上に乗った。
彼は天窓を見上げふうっと息をつくと、何かを決意したように動き始めた。
大きな両手がユァンの首元に伸びてきて、作業着の前のボタンを乱暴に外す。
「わっ、えっ、何!?」
勢い余った手にボタンのひとつがちぎり取られ、床を転がるような音がした。
「バルト? バルト!」
シャツを捲られ、露わになった上半身を硬い手のひらが性急に這い回る。
「細い! こんなんじゃ折れちまう」
素肌を刺激し脇腹まで下りていった両手が、強く腰をつかんだ。
「折れる?」
「そうだ、これからアンタの中に俺の雄の部分をぶち込んで、死ぬほど揺さぶるんだ! 体がしっかりしてなきゃ、死ぬ思いをする。アンタをそんな目に遭わせたくはなかったが」
バルトロメオはそれがすでに決められた未来のように言った。
(そんな……嘘……)
唖然とするうちに彼の左手が脇腹を撫で、腰の後ろへ回り込んだ。
硬い指先が、作業着の縫い目を押しながら下へとたどっていく。
「んっ、そこ!」
後ろの窄まりに布越しの指が食い込んで、ユァンの腰が反射的に跳ねた。
ガタンと机の鳴る音が、静かな礼拝堂に響く。
「バルト、駄目、そんなとこ!」
「男同士はここでするって、まさか知らないわけじゃないだろう」
耳元にバルトロメオの震える吐息がかかった。
いけない手から逃げようとして、背中が机の端から落ちそうになる。
「わっ!」
慌てて彼の首につかまったのと、下を脱がされたのが同時だった。
作業着のズボンと下着がひざ下まで下ろされ、下半身が露わになる。
「えっ、えっ!?」
こんな場所でお尻を出すのはマズい。
自分がこれから何をされるかより、ユァンはそのことを考えた。
バルトロメオの体につかまったまま祭壇の方へ首を回した時、すでに後ろの窄まりを見つけ出していた彼の指が、大きくそこに踏み込んだ。
「ひぁあっ、駄目!」
「暴れると怪我する」
指は一旦引き抜かれ、またすぐにあてがわれる。
今度は濡れた感触がした。
「は、わ、ふっ!」
「力抜いてろ、痛くはないだろう」
指は慎重に差し込まれ、ぐりぐりと中を押し広げていった。
全身が不安に震え、額が汗ばむのを感じる。
そこに指を入れるのは、まるで医療行為のようだった。
暴れては怪我をする、そう思うと逃げるどころか声も出ない。
「……バルトロメオ……」
震える声で名前を呼ぶと、額に優しくキスをされた。
(あ……)
なだめるようなキスに心を持っていかれる。
中では彼の指が、尺取り虫のように曲がったり伸びたりしながら、行き来する範囲を広げていた。
「なに……これ……あっ」
中の粘膜に疼きを感じる。
「アンタの中、柔らかくなってきた」
甘く囁くように言われて、ユァンは余計にどうしていいか分からなくなった。
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