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第2章 教会の子供たち

第23話※

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 「バルト、もう……そこはいいから……」

彼に持ち上げられていたかかとを下ろし、両手を差し出してみせる。
するとバルトロメオの厚みのある上半身が、ユァンの腕の中に下りてきてくれた。

(ああ、僕は幸せだ……)

ユァンは汗ばんだ彼の首筋に、自分の顔を押しつける。

「だったらどこに触れてほしい?」
「このまま。これが好き」
「ユァン……」

浮いていた背中が、またベッドに沈み込む。
シーツと彼の体に挟まれて、ユァンは熱い幸せに浸った。

「ずっと、このままでいられたらいいのに……」

気持ちが高ぶっているせいで、幸せなのに泣きたくなってしまう。

「悪い、俺はアンタほど清らかじゃなくて」

頭の上にキスをして、バルトロメオが笑った。
彼は体をずらし、腰で割り込むようにしてユァンのひざを開かせる。
そして熱いたかぶりが、ユァンの脚の間にぶつかった。

「……っ、駄目だよこれは……」

欲望が欲望を刺激する。

「どうして? ここが修道院だからか?」

頭の芯に響く低い声。胸の鼓動が加速した。

「口の中の林檎りんごを、み込まないなんてできないだろ」

想像して口の中に唾がたまる。

「バルトのこれが林檎なの?」

聞くとぷはっと笑われた。

「違う、禁断の果実はアンタの方だ」
「僕……」
「そうだよ、恐ろしく甘い香りがする」

ユァンのひざの裏側を押し上げて、バルトロメオが腰を進めてくる。

「あっ、バルト……っ……」

熱い先端をそこに押しつけられると、ユァンもそれを呑み込みたい欲望に襲われた。

(ああ、僕はひとつになりたい、この人と!)

その先には目もくらむような幸せが待っている。
光あふれる楽園の、扉が見え隠れした。
バルトロメオの右手がユァンの前髪をく。

「こんなことしてたら持たないな……アンタがほしくて、俺はおかしくなりそうだ」
「バルト……?」

ユァンの局部に触れていた、脈打つ熱が離れた。

「やだ、やだ、バルト……!」
「……?」
「中まで来て! 僕は……神さまよりバルトがほしい!」
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