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団員達のつぶやき
「イオ、あのね、好きだよ。」
「ああ、俺も愛してる。」
長年イディオス殿下には番がいなかった。
だから見つかったことは大変喜ばしい。
喜ばしいんだが、イチャイチャが目の毒だ。
こちらは愛しの妻を家に置いてきて訓練をしているのに、目の前でイチャイチャをしてるんだぞ?
羨ましい。
「あの、殿下、訓練を……。」
「今、番と一緒にいるのが見えないのか?」
勇気ある団員が「訓練をしませんか」と言おうとした
みたいだが、言葉を途中で遮られた上、威圧感たっぷりの返答をされた。
「い、いえ、あの、でも。」
かわいそうに。
今日の殿下の生け贄(訓練の相手)はあいつだな。
だが、俺達も油断はできない。
いつとばっちりを受けるか分からないから。
新人ほど生け贄(訓練の相手)になる確率が高いのだ。
隊長は自分の保身のために団員を権力で黙らせ、
差し出す始末。
「イオ、訓練をしに行ったら?」
「リア、俺が嫌いなのか!?」
「違う違う。イオのカッコいいところを見たいの。」
「分かった。」
変わり身速っ!
さっきまで訓練をしないで番とイチャイチャをするんだ
という強固な意思を示していたのに、番の一言で訓練をすることにしたらしい。
「ほどほどにね。」
うん、殿下の番は天使だ。いや、女神。
その一言により、俺達の生存率が上がった。
団員の一部の人も殿下の番の方に身体を向け、
拝んでいる。
俺、いや、皆の平穏のためにも、殿下の番に害を為す
人物は排除しよう。
そう決意した。
「おい、お前が行けよ!」
「お前の方が遅くに入団しただろ!?」
「隊長達は生け贄にならないなんてズルいって!」
今日も殿下の訓練の相手選抜(生け贄押しつけ)が始まった。
新人ほど生け贄になる確率が高いので、俺達は戦々恐々としている。
生け贄となったのは、団員の中でも1番若い自分となった。
いくら理不尽であるとはいえ、隊長の命令は絶対。
断るわけにはいかないのだ。
「あの、殿下、訓練を………。」
「今、番と一緒にいるのが見えないのか?」
見えている。
見えていますけど皆の圧力で仕方なく声をかけているんです!
理不尽だ。
そんなことを思っていたら、救いの手が差し伸べられた。
「イオ、訓練をしに行ったら?」
うんうん、お願いします!
番様からも訓練をするように言ってください!
「イオのカッコいいところを見たいの。」
なおも渋る殿下はその一言で陥落した。
「ほどほどにね。」
俺はその一言で陥落した。
マジで天使、いや、女神。
苛烈を極めるであろう予定だった訓練はその一言で
若干ではあろうけど、やさしめになっただろう。
「ルーク、訓練の相手をしろ。」
あれ?
なんかやる気がみなぎってる気がするんだけど。
俺、生きて帰れるのかな?
~作者から~
第11回ファンタジー小説大賞に応募するつもりです!
投票してもいいと思えるような作品にしていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いしますね!
「ああ、俺も愛してる。」
長年イディオス殿下には番がいなかった。
だから見つかったことは大変喜ばしい。
喜ばしいんだが、イチャイチャが目の毒だ。
こちらは愛しの妻を家に置いてきて訓練をしているのに、目の前でイチャイチャをしてるんだぞ?
羨ましい。
「あの、殿下、訓練を……。」
「今、番と一緒にいるのが見えないのか?」
勇気ある団員が「訓練をしませんか」と言おうとした
みたいだが、言葉を途中で遮られた上、威圧感たっぷりの返答をされた。
「い、いえ、あの、でも。」
かわいそうに。
今日の殿下の生け贄(訓練の相手)はあいつだな。
だが、俺達も油断はできない。
いつとばっちりを受けるか分からないから。
新人ほど生け贄(訓練の相手)になる確率が高いのだ。
隊長は自分の保身のために団員を権力で黙らせ、
差し出す始末。
「イオ、訓練をしに行ったら?」
「リア、俺が嫌いなのか!?」
「違う違う。イオのカッコいいところを見たいの。」
「分かった。」
変わり身速っ!
さっきまで訓練をしないで番とイチャイチャをするんだ
という強固な意思を示していたのに、番の一言で訓練をすることにしたらしい。
「ほどほどにね。」
うん、殿下の番は天使だ。いや、女神。
その一言により、俺達の生存率が上がった。
団員の一部の人も殿下の番の方に身体を向け、
拝んでいる。
俺、いや、皆の平穏のためにも、殿下の番に害を為す
人物は排除しよう。
そう決意した。
「おい、お前が行けよ!」
「お前の方が遅くに入団しただろ!?」
「隊長達は生け贄にならないなんてズルいって!」
今日も殿下の訓練の相手選抜(生け贄押しつけ)が始まった。
新人ほど生け贄になる確率が高いので、俺達は戦々恐々としている。
生け贄となったのは、団員の中でも1番若い自分となった。
いくら理不尽であるとはいえ、隊長の命令は絶対。
断るわけにはいかないのだ。
「あの、殿下、訓練を………。」
「今、番と一緒にいるのが見えないのか?」
見えている。
見えていますけど皆の圧力で仕方なく声をかけているんです!
理不尽だ。
そんなことを思っていたら、救いの手が差し伸べられた。
「イオ、訓練をしに行ったら?」
うんうん、お願いします!
番様からも訓練をするように言ってください!
「イオのカッコいいところを見たいの。」
なおも渋る殿下はその一言で陥落した。
「ほどほどにね。」
俺はその一言で陥落した。
マジで天使、いや、女神。
苛烈を極めるであろう予定だった訓練はその一言で
若干ではあろうけど、やさしめになっただろう。
「ルーク、訓練の相手をしろ。」
あれ?
なんかやる気がみなぎってる気がするんだけど。
俺、生きて帰れるのかな?
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投票してもいいと思えるような作品にしていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いしますね!
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