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一章
水源及び魚確保
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二度目の朝を迎えた俺は簡単に身なりを整え、水の確保に乗り出した。
起きた時にはすでに焚き火は消えており、僅かな熱を帯びていただけだった。
残った角兎の肉や皮は地面に埋めて供養した。
睡眠をとったことで喉の渇きはより一層酷くなっている。早く飲める水を見つけなければ水分不足で倒れてしまう。
清流の川を見つけるのが一番の理想だが煮沸して飲めそうなくらいであればこの際多少濁っている水源でもいい。
定期的に【感知の術】を発動させ、安全を確認しながら先に進む。
三度目に発動させた時、視界の右端に探し求めていたシルエットを発見した。
細長い楕円形のシルエットが一定方向に少しずつ動いている、そう、おそらくこれは"魚"である。
昨日の角兎のように多少の違いはあれど、おそらく魚に似た生き物に違いない。
俺は期待を胸に、魚(仮)のシルエットがいる方向へ向かって歩き出す。
木々の間を掻き分けて1分ほど進むと川の流れる音が聞こえ、そこからまた少し進むと木々の間から横幅2メートルほどの綺麗な小川が見えてきた。
水は透き通っており、案の定鮭のような魚が数匹泳いでいる。
「んぐ、んぐ、プハァ!」
気づいた時には川に駆け寄って勢いよく水を飲んでいた。
慎重に行こうという考えはどこへやらだが、昨日の転移後から全く水分を摂取していなかったのだ。
理性よりも欲望が勝ってしまうのは仕方がないことだと思う。
舌の痺れなども無かったし見た目通りの綺麗な水だということを信じるしかない。
さて、喉も潤ったところで朝飯を考えよう。
まぁ魚を見つけた時点ですでに俺の身体は魚を欲してしまっているため、魚を獲ることは決定だ。
問題はどうやって魚を獲るかだが、角兎と同じ要領で上手くいくだろうか。
如何に姿や気配を消しても実態はあるので水の振動は魚に伝わってしまう。
魚が動かないでくれれば楽なんだけど...。
...ん?
あるじゃないか相手を動けなくさせる幻術スキルが。
「蛇の威圧」
俺がスキル名を唱えると同時に緑色の光が集まり全長3メートルほどの大蛇の姿へと変わる。
魚の前に素早く移動した蛇が眼から赤い光を発し、魚を鋭く睨みつける。
その瞬間、仲良く泳いでいた3匹の魚は硬直し川下の方へとゆっくりと流されていった。
「あっ!ちょ、待って!!!」
俺は流されていく魚達を焦りながら追いかける。
そりゃそうだ、川の流れがあるのだから動かないものは流されてしまう。
未だに出現している蛇が呆れたようにこちらを見ているような気がするがおそらく気のせいだろう。
あいつは幻でしかないはずなのだから。
俺はなんとか魚達に追いつき、掴み取りを成功させて3匹の川魚を手に入れることができた。
あとは昨日と同じように火を起こして焼くだけだ。
幸い魚なら捌いたことがあるので体の構造が大幅に違わない限りは美味しく食べられるはずだ。
近くにあった大きめの石の上で捌いてみると有難いことに特に変な部分はなく、綺麗に捌くことができた。
昨日と同じように焼いただけのものだが、この世界初めての焼き魚は鱒に似ていてなんだか懐かしさを感じる味がした。
起きた時にはすでに焚き火は消えており、僅かな熱を帯びていただけだった。
残った角兎の肉や皮は地面に埋めて供養した。
睡眠をとったことで喉の渇きはより一層酷くなっている。早く飲める水を見つけなければ水分不足で倒れてしまう。
清流の川を見つけるのが一番の理想だが煮沸して飲めそうなくらいであればこの際多少濁っている水源でもいい。
定期的に【感知の術】を発動させ、安全を確認しながら先に進む。
三度目に発動させた時、視界の右端に探し求めていたシルエットを発見した。
細長い楕円形のシルエットが一定方向に少しずつ動いている、そう、おそらくこれは"魚"である。
昨日の角兎のように多少の違いはあれど、おそらく魚に似た生き物に違いない。
俺は期待を胸に、魚(仮)のシルエットがいる方向へ向かって歩き出す。
木々の間を掻き分けて1分ほど進むと川の流れる音が聞こえ、そこからまた少し進むと木々の間から横幅2メートルほどの綺麗な小川が見えてきた。
水は透き通っており、案の定鮭のような魚が数匹泳いでいる。
「んぐ、んぐ、プハァ!」
気づいた時には川に駆け寄って勢いよく水を飲んでいた。
慎重に行こうという考えはどこへやらだが、昨日の転移後から全く水分を摂取していなかったのだ。
理性よりも欲望が勝ってしまうのは仕方がないことだと思う。
舌の痺れなども無かったし見た目通りの綺麗な水だということを信じるしかない。
さて、喉も潤ったところで朝飯を考えよう。
まぁ魚を見つけた時点ですでに俺の身体は魚を欲してしまっているため、魚を獲ることは決定だ。
問題はどうやって魚を獲るかだが、角兎と同じ要領で上手くいくだろうか。
如何に姿や気配を消しても実態はあるので水の振動は魚に伝わってしまう。
魚が動かないでくれれば楽なんだけど...。
...ん?
あるじゃないか相手を動けなくさせる幻術スキルが。
「蛇の威圧」
俺がスキル名を唱えると同時に緑色の光が集まり全長3メートルほどの大蛇の姿へと変わる。
魚の前に素早く移動した蛇が眼から赤い光を発し、魚を鋭く睨みつける。
その瞬間、仲良く泳いでいた3匹の魚は硬直し川下の方へとゆっくりと流されていった。
「あっ!ちょ、待って!!!」
俺は流されていく魚達を焦りながら追いかける。
そりゃそうだ、川の流れがあるのだから動かないものは流されてしまう。
未だに出現している蛇が呆れたようにこちらを見ているような気がするがおそらく気のせいだろう。
あいつは幻でしかないはずなのだから。
俺はなんとか魚達に追いつき、掴み取りを成功させて3匹の川魚を手に入れることができた。
あとは昨日と同じように火を起こして焼くだけだ。
幸い魚なら捌いたことがあるので体の構造が大幅に違わない限りは美味しく食べられるはずだ。
近くにあった大きめの石の上で捌いてみると有難いことに特に変な部分はなく、綺麗に捌くことができた。
昨日と同じように焼いただけのものだが、この世界初めての焼き魚は鱒に似ていてなんだか懐かしさを感じる味がした。
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